クルーガー(KLUGER)は、トヨタ自動車が製造・販売しているスポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)。日本国内での販売は2007年(平成19年)をもって終了したが、海外では現在もハイランダー(HIGHLANDER)の名称で販売され、また、広汽豊田で販売されるハイランダーをベースに、2021年からは一汽豊田を介し、中国市場にてクラウンクルーガー(CROWN KLUGER)の名称で販売されている。2023年には車格をフルサイズに変更し、グランドハイランダー(GRAND HIGHLANDER)として販売されている。
初代ハリアー同様、6代目カムリ(XV20系)のプラットフォームをベースとしており、2000年(平成12年)に発売された。ハリアーが日本国外ではトヨタの高級車ブランドであるレクサスで販売されるラグジュアリークロスオーバーSUVなのに対し、クルーガーはオーソドックスでコンサバティブ(保守的)なスタイリングのSUVとなっている。
クルーガーとはドイツ語で「賢い」という意味である。日本国外では「ハイランダー」の名称で販売されているが、オーストラリアでは日本と同じくクルーガーの名称で販売されている。
2005年(平成17年)3月にはハイブリッドシステムを搭載した「クルーガーハイブリッド」(輸出名:ハイランダーハイブリッド)が登場した。月間販売目標は500台と発表された。燃料電池自動車、トヨタ・FCHVのベース車にもなっている。
アメリカ合衆国では年間販売台数が13万台程度(2006年[1])に達しているが、日本国内向けの生産は2007年(平成19年)3月をもって終了した。
日本国内向け生産は2007年度で打ち切られ、日本国外向けRAV4のロングモデルをベースとした、実質的な後継車であるヴァンガードへと移行している。なおクルーガーとヴァンガードはベースとなるプラットフォームが異なるため、双方には直接的な関係はない[注釈 1]。
アメリカ合衆国では18.3 %のユーザーが15年以上乗り続けており、長く乗り続ける車ランキングで1位に輝いた[2]。
2000年11月にクルーガーV(ヴイ)として発売された。Vは英語でVictory(勝利)の頭文字から取られている。取り扱いはトヨタビスタ店(現・ネッツ店)[注釈 2]およびトヨタカローラ沖縄。2003年のマイナーチェンジに合わせてトヨタカローラ店向けのクルーガーLも販売を開始した[注釈 3]。Lは英語でLiberty(自由)の頭文字から取られている。
エンジンは直列4気筒の2.4 LまたはV6 3.0 Lに4速ATの組み合わせ。マイナーチェンジ後はV6 3.0 Lが5速ATとの組み合わせとなった。駆動方式はFFまたは4WDとなる。
乗車定員は5人だが、マイナーチェンジでハリアーにはない3列7人乗りが追加された。
なお、日本国外ではV6 3.3 Lエンジンのモデルもあり、このエンジンは光岡・オロチにも搭載された。
クルーガーVはトヨタビスタ店がネッツ店と統合した後もネッツ店で販売が継続されたが、2005年のRAV4のフルモデルチェンジに伴いクルーガーLよりも一年以上早く販売を終了した。
2代目プリウスで搭載されたシステムTHS II(TOYOTA Hybrid System II)を改良したハイパワーTHS IIを搭載。V6 3.3 Lガソリンエンジンと電気モーターで前輪を駆動、後輪はエスティマハイブリッドなどにも搭載されている四輪駆動システムE-Fourによって駆動する。月間販売目標は500台と発表された。
ハイブリッドシステム用のバッテリーは従来の物より小型化、三分割されて2列目シート下に設置される。バッテリーの小型化によりシートアレンジはハイブリッドシステムを搭載しないクルーガーと同等で、初代エスティマハイブリッドのようにバッテリーによりシートアレンジが制限される事はなくなっている。
V6 3.3 Lのガソリンエンジンを搭載しながら10・15モードで17.8 km/Lという低燃費を達成している。日本では2007年3月で販売を終了した。ちなみに、車格は異なるが、販売店にとって事実上の後継車となるヴァンガード(とベースモデルである3代目RAV4)にはハイブリッドの設定は無い。
また、乗車定員は3列7人乗りの設定のみとなる。
S "Xパッケージ" / S FOUR "Xパッケージ"は、2.4 Lのみ。4WD車は全グレードに設定され、「2.4S」「3.0S」の後に「FOUR」がつく。
全車E-Four(電気式4WDシステム)のみの設定。3列シート7人乗りのみの設定で、2列シート5人乗りは存在しない。バンパーやグリル、リヤコンビネーションランプ、アルミホイールなどはガソリン車とは異なる専用意匠としている。
後期型
中国仕様
レクサス・TXとも共通のGA-Kプラットフォームをベースに、米国の Calty Design Research(キャルティー)で設計された[23]。インディアナ州プリンストンのトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インディアナ(TMMI)で生産される予定。
エンジンはすべて水冷・直4・直噴ガソリンエンジンである。ドライブトレインは、ガソリン車が2.4Lターボにトランスファー付きUA80F 8速AT[24]が組み合わされる四輪駆動、「ハイブリッド」は2.5L自然吸気エンジンで、フロントモーターを2基としたシーケンシャルモード付電気式無段変速機(e-CVT)であるTHS IIのFFと、リアにモーターを1基追加した E-Four による四輪駆動が用意される。「ハイブリッドマックス」は2.4Lターボエンジンに、フロントアクスル1基、リアアクスル1基のモーターを組み合わせた E-Four Advancedによる四輪駆動で、システム全体で362 hp/55.3 kgmを発揮、0 - 96 km/h加速6.3秒の性能を可能にしている[25]。
内装では12.3インチのトヨタ・オーディオ・マルチメディア・システムを標準装備し、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応する。
車種構成はXLE、リミテッド、プラチナムの3グレードとなる[26]。
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