第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会(だい96かい てんのうはいぜんにほんサッカーせんしゅけんたいかい)は、2016年(平成28年)8月27日から2017年(平成29年)1月1日まで開催された天皇杯全日本サッカー選手権大会。
2016年6月27日に大会実施概要が公表された[1]。微細な規程の変更はある[注 1]ものの、昨年大きく変更されたレギュレーションをおおむね踏襲している。
2016年7月14日に行われたJFA理事会で、決勝戦を市立吹田サッカースタジアム(大阪府吹田市)で行うことが承認された[4]。関西圏での決勝は王子運動場(神戸市)で行われた第44回大会(1964年)以来52大会ぶり、大阪府下での開催に限定すれば靱蹴球場(大阪市)で開催された第40回大会(1960年)以来56大会ぶりとなる[5]。本大会の決勝会場には大阪府サッカー協会(市立吹田サッカースタジアム)と神奈川県サッカー協会(日産スタジアム)が立候補していたが、一度関東圏から離れる、サッカー専用スタジアムで行うことによる天皇杯のプロモーションを図ることを考慮して選考された[6]。
本大会でのポスター・チラシ等に用いるメインビジュアルには、前回大会に引き続きサッカー漫画「GIANT KILLING」(ツジトモ)が採用され、今回は選手の一人である椿大介を起用している[7]。
以下の「出場回数」についてはJFAの公式記録に基づくが、基本的には「前身となるチーム(クラブ化前の実業団チーム、など)からの通算回数」としている。ただし、一部に例外もある。
2016年のJ1リーグ所属の全18チーム。
2016年のJ2リーグ所属の全22チーム。
第64回全日本大学サッカー選手権大会の優勝チーム。
埼玉県代表は3月20日[8] に、徳島県代表は5月22日[9] に、福岡・長崎・熊本の3県代表は6月26日[10] に、島根県代表は7月3日[11] に、広島県代表は7月10日[12] に、香川県代表は7月30日[13] に、山梨・高知の2県代表は7月31日[14] に、愛媛県代表は8月7日[15] に、佐賀・宮崎・沖縄の3県代表は8月14日[16]、千葉・神奈川・愛知・三重・京都・山口の6府県代表は8月20日[17]、それ以外の27都道府県代表は8月21日に[18] それぞれ決定した。
1回戦から3回戦の組み合わせは、2016年6月27日に発表された[19]。また、マッチスケジュールは2016年7月7日に発表された。
ラウンド16(4回戦)の抽選は、2016年10月4日に日本サッカー協会ビル(JFAハウス)にて行われた[20]。前回大会のラウンド16抽選と同様、ポットを2つ用いる方法で行われた。ただし、ラウンド16進出チームに決勝会場である市立吹田サッカースタジアムをホームスタジアムとするG大阪が含まれていることから、以下の方法で実施された。
ドロワーは日本サッカー協会 (JFA) 会長の田嶋幸三、スルガ銀行代表取締役会長兼CEOの岡野光喜、ゲストドロワーとして、元日本代表で天皇杯での複数回の優勝経験のある山口素弘と中田浩二[21]。立会人にJFA常務理事/天皇杯実施委員会委員長の松崎康弘。なお、今回の抽選会の模様はテレビ中継ではなく、JFAのYouTubeチャンネル「JFATV」でのライブ配信が行われた[21][22]。
準々決勝・準決勝のマッチスケジュールは2016年11月17日に発表された[23]。
元日の決勝に駒を進めたのは、チャンピオンシップ・クラブW杯と続く連戦をものともせず、準決勝も序盤押し込まれる展開を耐えて横浜F・マリノスを下し[24]、第90回大会以来6大会ぶりの決勝進出でリーグとの二冠を目指す鹿島アントラーズ[25] と、準決勝で終始主導権を握られながら、後半40分のDF谷口彰悟のゴールで大宮アルディージャを下し、悲願のクラブ初タイトル獲得を目指す川崎フロンターレ[26] の2チーム。両者の対戦は鹿島が勝利したチャンピオンシップ準決勝以来の顔合わせで、シーズン対戦成績は1勝1敗1分けであった。なお、リーグ1位の鹿島とリーグ3位の川崎が決勝に進出したことにより、川崎はAFCチャンピオンズリーグ2017 (ACL) 本戦の出場が決まり、リーグ4位のガンバ大阪が繰り上げでACLプレーオフ出場が決まった[27]。
試合序盤はMFエドゥアルド・ネットを累積警告で欠きながらもMF大島僚太が約2カ月ぶりに先発復帰した川崎が、リーグ優勝の立役者・FW金崎夢生を体調不良で欠く鹿島を運動量で上回り、押し込む展開を見せる[28]。前半19分にはファウルを受けたMF小笠原満男がボールを蹴り返した川崎MF中村憲剛に対して激昂し、両者一触即発の状態となる[注 3]が、これで引き締まった鹿島が反撃の機会をうかがう。すると前半42分、右サイドからのコーナーキックを得ると、MF遠藤康の放ったボールにゴール正面でDF山本脩斗が頭で合わせる。川崎GKチョン・ソンリョンが横っ飛びでこれをはじくも、ボールは左ポストに跳ね返ってゴールに吸い込まれ、鹿島が1点先制して前半を折り返す[30]。
ハーフタイム、鹿島は先制点を挙げたDF山本を下げてDFファン・ソッコを投入、一方の川崎もMF登里享平を下げてMF三好康児を投入するが、この両者の交代策が試合を動かす[30]。後半9分、川崎は右サイドで三好がスルーパスを送ると、これに反応したFW小林悠がファン・ソッコのチェックを交わしながら右足でシュート。これがゴール左隅に決まって川崎が同点に追いつく[28]。これで流れを取り戻した川崎が攻勢に出るが、鹿島の集中した守備の前にあと一歩のところで決めきれない場面が繰り返される。鹿島は67分にFW鈴木優磨、88分には小笠原を下げてMFファブリシオを投入するも、決着はつかず、試合は15分ハーフの延長戦に突入する[28]。
延長開始直後の3分、川崎のクリアミスを拾った鹿島FWファブリシオがエリア内でシュートを放つも川崎DFエドゥアルドがゴール正面で必死のクリア。しかしこれで得たコーナーキックの流れから、FW鈴木が頭で落としたボールをDF西大伍が粘ってキープ、こぼれたところをFWファブリシオがゴール右にハーフボレーを決めて鹿島が勝ち越す[28][30]。勝ち越しを許した川崎はMF森谷賢太郎、FW森本貴幸を投入して局面の打開を図るが、鹿島の守備ブロックの前にゴールをこじ開けることができず、そのまま試合終了。鹿島が6大会ぶり5度目の天皇杯優勝を飾るとともに、2016年シーズン二冠を達成、三大大会19個目のタイトル獲得となった[28][30]。一方川崎は、リーグ2位が3回、リーグカップ(ナビスコ杯・ルヴァン杯)準優勝が2回となかなかタイトルに手が届かなかったが、今回もタイトルを逃し、2016年シーズン限りでの退任が発表されていた監督の風間八宏、さらには2016年シーズン限りでの退団を示唆していたFW大久保嘉人を優勝で送り出すことはできなかった[31]。
鹿島アントラーズ v 川崎フロンターレ
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