FC徳島(エフシーとくしま、英語: FC TOKUSHIMA)は、徳島県吉野川市をホームタウンとして活動するサッカークラブ。Jリーグ加盟を目指すクラブの一つである。
川島高校サッカー部OBを中心にして2003年にセレステ(ラテン語で「青空」を意味する)として創設された[1]。2006年に徳島県サッカーリーグ1部に昇格し、2013年に初の四国サッカーリーグ昇格。1年で徳島県リーグに降格したものの、2015年は徳島県リーグ1部で優勝し、四国リーグチャレンジチーム決定戦に進出。決勝で高知県代表の昭和クラブを下し、3年ぶりに四国リーグに復帰した。
2016年にクラブ代表に笠井泰嘉が就任。クラブ名をFC徳島セレステに変更しJFL昇格を目標に定めた[1]。選手では、盛岡から石川雅博を、FC大阪から天羽良輔・木下淑晶らを補強した。リーグ戦では、第10節終了時、1分9敗2得点41失点で最下位の8位に沈むも、残り4試合を全て勝利し5位で残留した[2]。また、初の天皇杯出場も果たした[3](結果は1回戦敗退)。
2017年、高知ユナイテッドSCから犬塚友輔、林洋人、前年限りで解散となった鹿児島ユナイテッドFCセカンドから福崎冬也らの補強が奏功し、9勝4分1敗で2位に躍進[4]、天皇杯にも2年連続での出場も果たした[5]。また、「徳島出身者中心のチームづくりを進め、長期的な視野に立ったクラブとしての自立を念頭においた組織づくりを進めるため」として、運営法人となる一般社団法人FC徳島スポーツクラブを設立した[1]。
2018年から、FC徳島へ改称した[1][6]。選手・スタッフ面では、木下淑晶や大西孝治らが退団した一方、前年限りで讃岐を退団した綱田大志らが加入、前年まで監督を務めた高木弘仁が、同年より新たに設けられたテクニカルディレクターに、監督には、前年限りで現役を引退した尾上勇也が就任し、前年まで武蔵大学サッカー部コーチの中田健太郎をコーチに招聘、アシスタントコーチには選手兼任で犬塚友輔が就任した。リーグ戦は10勝3分1敗で2年連続の2位フィニッシュ[7]、天皇杯にも3年連続で出場した[8]。また、第73回国民体育大会サッカー競技の徳島県代表に選抜された。
2019年、チームダイレクターの高木弘仁がヘッドコーチに、監督の尾上勇也がGMに、選手兼アシスタントコーチだった犬塚友輔が現役引退の上で監督に就任した。なお、第7節高知ユナイテッドSC戦を以て、犬塚が新設された事業推進リーダーに転任、後任にGMの尾上が就任した[9]。選手面では、綱田大志が現役引退、赤星雄祐が讃岐へ完全移籍、その他、洪潤極や林洋人らが退団した一方、カンボジア1部・アンコールタイガーFCから荻野賢次郎、MIOびわこ滋賀から奥村南斗、ヴェルスパ大分からデフリンピック日本代表の西大輔、Cobaltore女川から國分俊樹らを補強した。リーグ戦は12勝2敗で3年連続の2位となったが、「輪番枠」で地域CLに初出場した(結果は3戦全敗でAグループ最下位となり1次ラウンド敗退)。
2020年、前年途中から監督を務めた尾上勇也が退任し[10]、後任には、事業推進リーダーの犬塚友輔が復帰した。選手面では、西川公章(ヴェルスパ大分に移籍)や福崎冬也ら5名が退団した一方、長崎から林田隆介ら12名を獲得した。リーグ戦は7戦全勝で初優勝を果たした。地域CLでは初戦でJ.FC MIYAZAKIに逆転勝利を挙げたものの、残る2戦を落とし1勝2敗の3位で1次ラウンド敗退となった。5年連続出場となった天皇杯では、2回戦で松山大学を下し本大会初勝利を挙げる。しかし地域CLから中2日という日程で行われた3回戦で高知ユナイテッドSCに敗れた。
2021年、3月に運営法人である一般社団法人FC徳島スポーツクラブが吉野川市と連携協定を結び、ホームタウンを徳島市から吉野川市に移転した[11][12](吉野川市にはチームにゆかりのある川島高校が所在する)。選手面では、西大輔(FCバレイン下関に移籍)や前年加入の林田隆介(ジェイリースFCに移籍)、後藤卓磨(讃岐に移籍)ら20名が退団した一方、FC大阪から須ノ又諭を獲得したほか、海外から5名、新卒を10名を獲得するなど計20名が加入した。また第3節を以て犬塚友輔が監督から退き、後任にヘッドコーチの阿部貴也が就任した。リーグ戦は首位を走っていた状態で打ち切りとなり、リーグ推薦で地域CLに3年連続出場、初めて1次ラウンドを突破したが、決勝ラウンドは3連敗で4位となった。6年連続で出場した天皇杯は1回戦で鳥取に敗れた。
2022年よりクラブカラ―をオレンジから水色へ変更した[13]。また、主なホームゲームをホームタウン内の吉野川市川島町桑村に所在するヨコタ上桜スポーツグラウンド(人工芝ピッチ)にて行う(徳島市球技場、徳島県鳴門総合運動公園球技場、徳島スポーツビレッジも併用)[14]。前年途中から監督を務めた阿部貴也が退任し、前年まで房総ローヴァーズ木更津FCで監督を務めていた片山博義を後任として招聘、GMには前年加入の須ノ又が選手兼任で就任した。選手面では、下田康太(北海道十勝スカイアースに移籍)や松本圭介、奥村南斗ら17名が退団した一方、松江シティFCから那須甚有、アルテリーヴォ和歌山から佐々木佳亮ら計10名が加入(うち1名は3月に退団)、金沢から田路耀介と長野から髙窪健人を期限付きで獲得した。リーグ第9節を終えた7月21日をもって片山監督が退任[15]。後任として磯部和彦が監督に就任した[16]。8月25日に目標に掲げるJリーグ参入を見据え、これまでの一般社団法人から株式会社Fortuaに移管した[17]。四国リーグは13勝1分と圧倒的な力で優勝するも、7年連続出場の天皇杯は福山シティFCに1回戦で敗れた。第58回全国社会人サッカー選手権大会では1回戦で南葛SCに敗退。地域CLは1次ラウンドで0勝3敗の4位に終わる。
2023年は選手兼GMの須ノ又が現役を引退し監督に就任[18]。ヘッドコーチには羽地登志晃が臨時コーチとして就任した[19]。第59回全国社会人サッカー選手権大会では3位に入る快進撃を見せたものの、地域CLでは1次ラウンド3位に終わる。
2024年は須ノ又が代表に専念し、2020年に所属していた新田己裕がGMに就任。羽地が監督に昇格した[20]。
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