岩波 拓也(いわなみ たくや、1994年6月18日 - )は、兵庫県神戸市須磨区出身のプロサッカー選手。Jリーグ・ヴィッセル神戸所属。ポジションはディフェンダー[1]。
来歴
プロ入り前
須磨ナイスサッカークラブ、神戸フットボールクラブを経て、2007年にヴィッセル神戸ジュニアユースに入団。3年次の2009年には第24回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会で優勝を飾り、自身も大会MVPに選出された。2010年に神戸U-18へ昇格、2年次の2011年9月9日にはトップチームに2種登録[2]。同年末、プリンスリーグ関西1部で優勝を飾り、参入戦を勝ち抜いてプレミアリーグウエストへ昇格した[3] 。また、第35回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会ではディフェンダーながら得点ランキング2位の4得点を記録[4]。準々決勝、準決勝と立て続けに直接フリーキックを決める活躍を見せ、準優勝に貢献した[5]。
2012年5月、オランダ1部・PSVアイントホーフェンの練習に参加し、移籍は確実とも報道されたが[6]、6月29日、ヴィッセル神戸とプロ契約を締結したことが発表された[7]。
ヴィッセル神戸
2012年10月20日、J1第29節清水エスパルス戦で公式戦初出場。12月1日、J1最終節サンフレッチェ広島戦に後半8分から出場したが、0-1の敗北を喫し、クラブはJ2へ降格した。2013年、監督の安達亮により開幕からスターティングメンバーに抜擢され、J2第15節愛媛FC戦でリーグ戦初得点を記録した。同年10月末、右足関節内顆骨折により全治2ヶ月の診断を受け[8]、シーズン終盤は欠場を余儀なくされたが、リーグ戦37試合に出場し、1年でのJ1復帰に貢献した。
2014年は新加入の増川隆洋とコンビを組みレギュラーに復帰。しかしシーズン中盤は河本裕之にレギュラーを奪われリーグ戦出場は24試合にとどまった。2015年は河本の移籍に伴い背番号を「5」へ変更。J1では自己最多のリーグ戦30試合に出場。2016年は伊野波雅彦とコンビを組むことが多かったが、U-23代表として参加した大会で負傷しリーグ戦21試合の出場に留まった[9]。
浦和レッズ
2018年より浦和レッズに完全移籍で加入[10]。4月11日、第7節の古巣ヴィッセル神戸戦では、同点となる恩返し弾を決めて勝利に貢献した[11]。
ヴィッセル神戸復帰
2024年シーズンより神戸への復帰が決まった[12]。リーグ第8節でヴィッセル神戸での復帰後出場を果たしたが、山川哲史・マテウス・トゥーレルのレギュラーセンターバックに加え、ベテラン本多勇喜、怪我明けの菊池流帆らとの争いに敗れリーグ戦は2試合の出場にとどまった。
代表
2009年、U-15日本代表に選出され、AFC U-16選手権2010・予選グループリーグを戦った。2010年、U-16日本代表に選出され、AFC U-16選手権2010でベスト4まで勝ち進み、2011 FIFA U-17ワールドカップの出場権を獲得した。2011年、U-17ワールドカップで主将を務め、自国開催だった1993年大会以来となる18年ぶりのベスト8進出を果たした。
2012年11月、U-19日本代表としてAFC U-19選手権に出場。グループリーグ第2戦クウェート戦で決勝点を挙げ[13]、予選敗退の危機を救ったが、徹底したロングボール戦術と得点力不足に苦しんだチームは準々決勝イラク戦に敗れ、3大会連続でFIFA U-20ワールドカップの出場権を逃した[14]。
2015年、5月12日・13日に行われるサッカー日本代表の合宿メンバーに選ばれた。2016年、怪我で離脱していたが予想よりも早く回復し、7月1日にリオデジャネイロオリンピックのメンバーに選出された。しかし、同ポジションの塩谷司がオーバーエイジに選出された事もあり出場は無かった。
プレースタイル
186cmの長身を生かし、空中戦、対人守備で強さを発揮するセンターバック[15]。精度の高いフィードやプレースキックを蹴ることが出来る[16][17]。
所属クラブ
個人成績
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ |
リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯 |
期間通算 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
2012 |
神戸 |
31 |
J1 |
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0
|
2013 |
19 |
J2 |
37 |
2 |
- |
1 |
0 |
38 |
2
|
2014 |
J1 |
24 |
1 |
6 |
1 |
1 |
0 |
31 |
2
|
2015 |
5 |
30 |
1 |
8 |
1 |
4 |
1 |
42 |
3
|
2016 |
21 |
1 |
3 |
0 |
3 |
0 |
27 |
1
|
2017 |
29 |
1 |
5 |
0 |
3 |
0 |
37 |
1
|
2018 |
浦和 |
31 |
22 |
2 |
8 |
0 |
5 |
0 |
35 |
2
|
2019 |
25 |
1 |
1 |
0 |
3 |
0 |
29 |
1
|
2020 |
23 |
0 |
2 |
0 |
- |
25 |
0
|
2021 |
4 |
37 |
1 |
11 |
0 |
6 |
1 |
54 |
2
|
2022 |
31 |
3 |
4 |
0 |
2 |
0 |
37 |
3
|
2023 |
8 |
0 |
7 |
0 |
2 |
0 |
17 |
0
|
2024 |
神戸 |
55 |
2 |
0 |
2 |
0 |
4 |
0 |
8 |
0
|
通算 |
日本 |
J1
|
254 |
11 |
57 |
2 |
33 |
2 |
344 |
15
|
日本 |
J2
|
37 |
2 |
- |
1 |
0 |
38 |
2
|
総通算
|
291 |
13 |
57 |
2 |
34 |
2 |
385 |
17
|
その他の公式戦
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ |
リーグ戦 |
期間通算 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
日本
| リーグ戦 |
期間通算
|
2015 |
J-22 |
- |
J3 |
1 |
0 |
1 |
0
|
通算 |
日本 |
J3
|
1 |
0 |
1 |
0
|
総通算
|
1 |
0 |
1 |
0
|
その他の国際公式戦
タイトル
クラブ
- ヴィッセル神戸ジュニアユース
- ヴィッセル神戸U-18
- 浦和レッズ
- ヴィッセル神戸
代表
- U-23日本代表
個人
- 日本クラブユースサッカー選手権 (U-15)大会 MVP:1回(2009年)
代表歴
出場大会
- U-15日本代表
- U-16日本代表
- U-17日本代表
- U-18日本代表
- U-19日本代表
- U-21日本代表
- U-22日本代表
- U-23日本代表
エピソード
親交のある歌手強が「クソッタレが原動力~iwanami ver.~」という曲を、2016年リオ五輪直前の怪我を乗り越えて日本代表に選出された際に出場記念と誕生日を祝い、岩波の親しいアスリート達と共に日の丸を背負い戦う岩波へのエールになるよう制作された[18]。サッカー以外にも多くのプロアスリートがコーラスとして参加。
脚注
関連項目
外部リンク