国道9号(こくどう9ごう)は、京都府京都市下京区から山陰地方を経由し、山口県下関市に至る一般国道である。
概要
京都府から鳥取県にかけては谷沿いに、鳥取県から島根県にかけては日本海沿いの山陰地方を縦貫し、島根県西部から山口県にかけては再び谷沿いを走る。並行して瀬戸内海沿いの山陽地方を走るのが国道2号で、山口県山口市小郡で両国道は合流して下関市へと向かう。下関市長府の印内交差点までが国道2号との重複区間だが、そこから再び分岐する。国道2号が内陸部や関門トンネルを経由して福岡県北九州市にある国道3号や国道10号の起点へとつながるのに対し、国道9号は関門海峡に沿って下関市の中心部へと向かう。京都 - 下関間の現道区間の延長は、国道45号、国道4号、国道1号に続いて日本で4番目に長い一般国道でもあり、西日本で1番長い一般国道でもある。
島根県益田市以東の大半の区間がJR西日本山陰本線に、益田市から山口市小郡までは山口線に、山口市小郡から下関市までは国道2号と重複して山陽本線や山陽新幹線に並行している。益田市と下関市の間の日本海沿いには国道191号が延びている。益田市 - 山口市では国道9号自体が陰陽連絡国道の役割を担っている。
現在、鳥取県から島根県にかけて、この道と並走する形で「E9」山陰自動車道が整備中で、一部区間は供用中である。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 1] に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
国道9号は、山陰道を継承するものである。
年表
- 1885年(明治18年) - 内務省告示第6号「國道表」では、国道23号「東京より鳥取県に達する路線」(東京 - 京都は上位の道路と重複。京都 - 鳥取)、国道25号「東京より島根県に達する別路線」(国道23号経由で島根まで)、国道28号「東京より山口県に達する別路線」(国道23、国道25号経由で山口まで)として指定された。
- 1920年(大正9年) - 同年施行の旧道路法に基づく路線認定では、国道18号「東京都より山口県庁所在地に達する路線(乙)」となった。
- 1952年(昭和27年)12月4日 - 新道路法に基づく路線指定で、一級国道9号(京都市 - 下関市)として指定施行[5]。1965年(昭和40年)までは大田市 - 江津市浅利町の他、現在とは大きく異なる内陸側のコースをとる区間があった。
路線状況
バイパス
国道2号との重複区間も含む。
太字は高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路。斜字は地域高規格道路に属する自動車専用道路。
有料道路
通称
重複区間
道路施設
橋梁
- 京都府
- 鳥取県
- 鳥取大橋(千代川、鳥取市)
- 新天神橋(天神川、東伯郡湯梨浜町)※北条バイパス
- 新日野橋(日野川、米子市)
- 島根県
トンネル
- 京都府
- 千代原口トンネル(軽車両・大型含むすべての二輪車通行不可。詳細は当該記事参照)
- 老ノ坂トンネル
- 夜久野トンネル
- 兵庫県
- 新和田山トンネル(朝来市)
- 和田山トンネル(朝来市)
- 南但馬トンネル(養父市)
- 但馬トンネル
- 村岡トンネル
- 春来トンネル - 全長1,696 m[6]。兵庫県香美町村岡区から新温泉町へ至る区間にある。
- 温泉トンネル
- 蒲生トンネル(美方郡新温泉町 - 鳥取県岩美郡岩美町)
- 鳥取県
道の駅
沿線に22駅が設置されており、これは日本の国道の中で最多である。
事前通行規制区間
区間 |
規制内容
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京都府京都市西京区大枝沓掛町 - 京都府亀岡市篠町王子 |
連続雨量230 mmを超える場合通行止
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京都府南丹市園部町上木崎 - 京都府船井郡京丹波町新水戸 |
連続雨量230 mmを超える場合通行止
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京都府福知山市夜久野町額田 - 京都府福知山市夜久野町日置 |
連続雨量200 mmを超える場合通行止
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兵庫県養父市関宮 - 兵庫県美方郡香美町村岡区福岡 |
連続雨量200 mmを超える場合通行止[8]
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島根県益田市三星 - 島根県鹿足郡津和野町青原 |
連続雨量200 mmを超える場合通行止
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島根県鹿足郡津和野町青原 - 島根県鹿足郡津和野町青原 |
連続雨量200 mmを超える場合通行止
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島根県鹿足郡津和野町青原 - 島根県鹿足郡津和野町池村 |
連続雨量200 mmを超える場合通行止
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島根県鹿足郡津和野町池村 - 島根県鹿足郡津和野町野口 |
連続雨量200 mmを超える場合通行止
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島根県鹿足郡津和野町野口 - 島根県鹿足郡津和野町日原 |
連続雨量200 mmを超える場合通行止
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山口県山口市木戸山 - 山口県山口市宮野 |
連続雨量250 mmを超える場合通行止
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山口県下関市長府外浦 - 山口県下関市壇ノ浦 |
連続雨量150 mmを超える場合通行止[9]
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地理
通過する自治体
交差する道路
※バイパスのうち鳥取県 - 島根県のE9 山陰自動車道に並行する区間を除く。それぞれの接続路線については各記事を参照。
近畿地方整備局管内
中国地方整備局管内
通過する路線バス
以下は、通過する路線バスを運行している社局の一覧である。
主な峠
- 京都府
- 老ノ坂峠(標高230 m:京都市西京区 - 亀岡市)
- 観音峠(標高270 m:南丹市 - 船井郡京丹波町)
- 兵庫県
- 八井谷峠(標高410 m:養父市 - 美方郡香美町)
- 春来峠(標高390 m:美方郡香美町 - 美方郡新温泉町)
- 蒲生峠(標高450 m:美方郡新温泉町 - 鳥取県岩美郡岩美町)
- 島根県
- 野坂峠(標高370 m:島根県鹿足郡津和野町 - 山口県山口市)
- 山口県
ギャラリー
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兵庫県美方郡新温泉町
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鳥取県鳥取市気高町
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島根県境
島根県安来市吉佐町
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山口県下関市長府高場町
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下関駅前バスターミナル出入口付近
脚注
注釈
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
国道9号に関連するカテゴリがあります。
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1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
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101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
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201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
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