国道28号(こくどう28ごう)は、兵庫県神戸市中央区から淡路島を経由して、徳島県徳島市に至る一般国道である。
概要
本州の神戸市と四国の徳島市を淡路島経由して南北に結ぶ一般国道の路線で、明石海峡・鳴門海峡の2か所の海上を渡る[1]。淡路島では生活道路の一部にもなっている島内を縦貫する重要な幹線道路である[2][3]。国道28号の自動車専用道路部である神戸淡路鳴門自動車道は、明石海峡の明石海峡大橋と鳴門海峡の大鳴門橋で淡路島と本州・四国を結ぶ[1]。また、大鳴門橋開通の影響により、淡路島から四国へ渡る航路が廃止となっている。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[4][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
当国道は四国街道を継承した路線である[2]。
- 神戸市内の単独区間は国道2号の旧道である(新開地交差点東側 - 二番町1交差点西側、長田交差点 - 東尻池交差点を除く)。
- 国道2号からの指定変更当初の新開地交差点東側 - 長田交差点の経路は現在の神戸高速鉄道東西線新開地駅付近で西から南西へ折れ、兵庫駅付近で西国街道と合流して北西へ向きを変え、長田交差点まで山陽電気鉄道本線との併用軌道区間となっていたが、大開通を東西に直進する現在の経路に付け替えられた。
- 国道2号の経路変更については国道174号も参照。
年表
路線状況
- 兵庫県(本州)の区間
- 兵庫県(明石海峡)の区間
- 2010年11月15日をもって、神戸と淡路島を結ぶ航路(明石港 - 岩屋港)である明石淡路フェリー(愛称:たこフェリー)が休止となったため、ミニカー・原動機付自転車・小型自動二輪車・軽車両(自転車を除く)では淡路島に渡航出来なくなり、2012年6月29日にその航路が廃止となったが、2015年9月23日より、淡路ジェノバラインが原動機付自転車・小型自動二輪車を淡路島に航送するようになった[8][9][10]。
- 兵庫県(淡路島)の区間
- 神戸淡路鳴門自動車道と兵庫県道31号福良江井岩屋線と並んで重要な路線であり、高速バス・路線バスなどの公共交通機関などが通過し、トラックなどの物流拠点となっている主要道路である[2][11][12]。島内では兵庫県道31号福良江井岩屋線と、対の関係にある。国道28号が東回りであるのに対し、兵庫県道31号福良江井岩屋線は、西回りとなっている[11]。また、島内を通る国道は28号のみであり、現地で単に「国道」といえば国道28号を指す。淡路市塩尾 - 洲本市安乎町平安浦の1.8 kmと洲本市中川原町厚浜 - 洲本市炬口の2.9 kmは事前通行規制区間となっている[7][13]。
- 淡路市の中心部付近は明石海峡大橋が開通したことによって交通量が増加し、特に朝と夕方の通勤・通学ラッシュの時間帯の交通渋滞が慢性化している。その代替ルートとして中心部を回避するためにバイパスの整備が検討されている[14]。
- 神戸淡路鳴門自動車道を利用して淡路島を通過する貨物トラックはその自動車道の通行料金が割高であり、その出費を抑えるために、西淡三原IC - 淡路IC間は国道28号に降りるのが見受けられる[15]。そのことによって、渋滞や交通事故が発生し、さらに車重による路面状態の悪化や排気ガスによる汚染が顕著である。この現象は、兵庫県道31号福良江井岩屋線(淡路サンセットライン)においても同様である[15]。これを防ぐため、橋だけを利用するより、通しで走るほうが通行料金が安くなる社会実験が実施されていた。
- 洲本市内では、洲本バイパスの洲本市納から青雲橋北詰交差点までの3.6 kmの区間が部分開通し[16]、青雲橋北詰交差点から炬口間の2.4 kmが未開通である[16]。
- 鳴門海峡の区間
- 淡路島 - 徳島間を結ぶ航路(福良港 - 鳴門港)は廃止されているため、事実上は原付バイク、自転車などでは鳴門海峡を渡ることは出来ない[1]。
- 徳島県の区間
- もともとは全区間が国道11号との重複であったが、吉野川バイパスの開通に伴い現在は広島交差点までは当国道の単独区間となっている。広島交差点から終点までは国道11号との重複区間である。
バイパス
重複区間
以前は徳島県内区間の全区間が国道11号との重複区間だったが、1988年に吉野川バイパスが開通したのに伴い、松茂町広島までは国道28号の単独区間となった。
道路施設
橋梁
トンネル
- 城山トンネル(淡路市、126 m)
- 宇原トンネル(洲本市、284 m)
道の駅
地理
淡路市・洲本市・南あわじ市の中心部を通過する国道であり、観光施設などが集中している。淡路島の北側は大阪湾沿岸沿いを縦断し、洲本市街地から南側は三原平野を縦断する[15][18]。
洲本市納から南あわじ市広田にかけての区間は南あわじ市が賑わいを目的とした都市計画によりロードサイド店舗が立地している[11]。
鳴門市の北側は鳴門市中心部を縦断するので沿線に公共公益施設・商業施設などの建物が密集し[19]、南側は市街化調整区域であるために農業地帯を縦断する[20]。
板野郡松茂町側は公共公益施設と工業地帯や住宅地が密集している[21]。
通過する自治体
交差する道路
起点側より、接続する高速道路・国道・主要地方道を、路線名・交点の順で記す。
並行する神戸淡路鳴門道のインターチェンジなどは「神戸淡路鳴門自動車道」を参照。
- 兵庫県神戸市
- 明石市
- 淡路市
- 洲本市
- 南あわじ市
- 兵庫県道66号大谷鮎原神代線 - 神代國衙
- 兵庫県道31号福良江井岩屋線・兵庫県道76号洲本灘賀集線 - 八幡交差点
- 兵庫県道25号阿万福良湊線 - 福良口交差点から南淡町公民館前交差点まで重複
- 徳島県鳴門市
- 板野郡松茂町
- 徳島市
沿線
脚注
注釈
- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ 2005年4月1日に5町が合併して淡路市発足。
- ^ 2005年1月11日に4町が合併して南あわじ市発足。
- ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
- ^ 1969年の時点ですでに国道28号として表示されている地図も存在する。
- ^ a b 東尻池交差点から狩口交差点まで、国道2号と国道250号が重複している。
- ^ 交点付近にあるJR神戸線の踏切は車両通行止め。
- ^ a b 広島交差点からかちどき橋交差点まで、国道11号が重複している。
出典
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
国道28号に関連するカテゴリがあります。
|
---|
通過市区町村 |
|
---|
バイパス |
|
---|
道路名・愛称 | |
---|
道の駅 | |
---|
主要構造物 |
- 淀川大橋
- 神崎大橋
- 左門橋
- 武庫大橋
- 業平橋
- 新生田川橋
- 湊川大橋
- 若宮橋
- 福田橋
- 明石大橋
- 加古川橋
- 新加古川橋
- 市川橋
- 姫路大橋
- 城山トンネル
- 揖保川大橋
- 有年橋
- 船坂トンネル
- 三石第一トンネル
- 備前大橋
- 百間川橋
- 旭川大橋
- 大樋橋
- 高梁川大橋
- 神島橋
- 神村トンネル
- 真川橋
- 下木原トンネル
- 是国トンネル
- 正分トンネル
- 福寄トンネル
- 防士トンネル
- 時広トンネル
- 中之町トンネル
- 駒ヶ原トンネル
- 西宮トンネル
- 本郷大橋
- 中野トンネル
- 押手トンネル
- 国信第1トンネル
- 国信第2トンネル
- 黄金橋
- 平野橋
- 新明治橋
- 新住吉橋
- 新観音橋
- 旭橋/新旭橋
- 鈴ヶ峰トンネル
- 八幡川橋
- 美鈴橋
- 海老橋
- 栄橋
- 岩国トンネル
- 防府第1トンネル
- 防府第2トンネル
- 天神山トンネル
- 椹野川大橋
- 高山トンネル
- 木屋川大橋
- 長府トンネル
- 関門トンネル
|
---|
自然要衝 | |
---|
旧道 | |
---|
関連項目 | |
---|
|
---|
1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
---|
|
|
101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
---|
|
|
201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
---|
|
|
|
|
|
|
|