三菱商事株式会社(みつびししょうじ、英: Mitsubishi Corporation)は、東京都千代田区丸の内に本社を置く三菱グループの大手総合商社。日経平均株価およびTOPIX Core30、JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ[5][6][7]。
三菱金曜会[8] および三菱広報委員会[9] の会員企業である[10][11]。三菱UFJ銀行、三菱重工業とともに三菱グループ(旧三菱財閥)の「御三家」と呼ばれる[12]。
概要・沿革
| この節の 加筆が望まれています。 (2020年6月) |
三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅と共に五大商社の一つ。単に「商事」と言った場合は三菱商事を指す。また、最近ではここに双日、豊田通商、兼松を追加して八大商社と称されることもある。
貿易仲介を中心とした口銭を稼ぐビジネスが中心であったが、藤野忠次郎が社長に就任した1970年代より資源開発への直接投資(天然ガスや原料炭)を手掛けるようになり、1980年代には菱食(現:三菱食品)など食料流通などのバリューチェーンの構築を展開、1990年代にはコンビニエンスストアチェーンのローソンを通じた消費者マーケットの開拓など、川上から川下までの領域にわたる投資や経営参画を通じて収益を上げる体質に変化し、収益拡大を目指している。
沿革
日本で初めての株式会社とされる坂本龍馬の海援隊が近江屋事件後に後藤象二郎に委ねられた。その後三菱財閥初代総帥の岩崎弥太郎に継承され、大坂(現在の大阪府)において海運業を生業とする九十九商会となった。九十九商会は後に、三菱商会、三菱蒸汽船会社(後の日本郵船)、三菱社と変遷している。4代目総帥の岩崎小弥太が確立した三菱の経営理念は「所期奉公」「処事光明」「立業貿易」である。大正時代に入ってから第一次世界大戦にかけて、取り扱い品目数の飛躍的向上をみたため、小弥太は各事業部門を独立させ、三菱合資営業部は「立業貿易」の方針に則り、1918年に総合商社である三菱商事として独立した。
第二次世界大戦後は旧三井財閥(三井グループ)の三井物産と並んでGHQの直接指令(財閥解体)によって解散し、174の会社に分裂したが、旧財閥系企業の活動制限緩和により、不二商事、東京貿易、東西交易の3社に集約された後、1954年に旧三菱商事の清算会社であった光和実業が三菱商事の商号に復帰し、3社を吸収する形で大合同を果たして復活した。
部門・部署
本店
- 天然ガスグループ
- 天然ガスグループCEOオフィス
- 天然ガス・金属資源管理部
- アジア・パシフィック本部
- ブルネイ天然ガス部
- マレーシア天然ガス部
- インドネシア天然ガス部
- オーストラリア天然ガス部
- ロシア天然ガス部
- 中東・アフリカ室
- 北米本部
- LNG開発・販売本部
- LNGグローバルマーケティング室
- 新規LNG開発部
- LNGオペレーション統括部
- 総合素材グループ
- 総合素材グループCEOオフィス
- 総合素材・石油・化学ソリューション管理部
- 建築資材事業部
- 窒素原料事業部
- 機能材本部
- 鉄鋼製品本部
- 石油・化学ソリューショングループ
- 石油・化学ソリューショングループCEOオフィス
- 統合素材・石油・化学ソリューション管理部
- 次世代燃料・石油事業本部
- 次世代発電燃料事業部
- 次世代輸送燃料事業部
- リファイナリー事業部
- 環境素材・化学事業本部
- グローバルマーケティング本部
- 基礎石化部
- リファイナリーケミカル部
- クロールアルカリ部
- アルコール・C1ケミカル部
- 金属資源グループ
- 金属資源グループCEOオフィス
- 天然ガス・金属資源管理部
- 金属資源本部
- 金属資源トレーディング本部
- 産業インフラグループ
- 産業インフラグループCEOオフィス
- 産業インフラ管理部
- プラントエンジニアリング本部
- 産業機械本部
- 船舶・宇宙航空機本部
- 自動車・モビリティグループ
- 自動車・モビリティグループCEOオフィス
- 自動車・モビリティ管理部
- 自動車事業本部
- 自動車アセアン部
- 自動車北アジア部
- 自動車欧露・米州部
- 自動車販金・リテイル部
- いすゞ事業本部
- いすゞアセアン部
- いすゞ豪州・欧州・米州部
- いすゞインド・中東部
- モビリティ事業本部
- モビリティ・サービス部
- 自動車リテイル・サービス部
- タイヤ部
- 食品産業グループ
- 食品産業グループCEOオフィス
- 食品産業管理部
- 畜産酪農部
- 食品化学本部
- 食糧本部
- 農水産本部
- グローバル食品本部
- コンシューマー産業グループ
- コンシューマー産業グループCEOオフィス
- コンシューマー産業管理部
- リテイル本部
- アパレル・S.P.A.本部
- ヘルスケア本部
- 食品流通・物流本部
- 電力ソリューショングループ
- 電力ソリューショングループCEOオフィス
- 電力ソリューション管理部
- 海外電力本部
- エネルギーサービス本部
- ユーティリティーリテイル本部
- 複合都市開発グループ
- 複合都市開発グループCEOオフィス
- 複合都市開発管理部
- 都市インフラ本部
- 都市開発本部
- アセットファイナンス本部
- 産業DX部門
- デジタル事業部
- デジタル事業チーム
- DX開発チーム
- DX戦略チーム
- インダストリーDX部
- ロジスティクスソリューションチーム
- モビリティソリューションチーム
- グローバル市場開発チーム
- 電力・地域コミュニティDX部
- 企画チーム
- サービス開発チーム
- エネルギー&モビリティチーム
- デジタルサービス開発チーム
- 街づくり・地域特産品チーム
- サービスDX部
- フィンテック事業チーム
- 投資・運用チーム
- ヘルスケアDXチーム
特徴
産学官連携
海外プロジェクト探検隊
海外プロジェクト探検隊は、三菱商事が海外で展開するプロジェクト現場に高校生を派遣し、現場の模様や感じたことなどをウェブサイトや読売新聞を通じてリポートしてもらう体験ツアーである。今まで19回行われ、第1回はブルネイ、第2回はタイ王国、第3回は中華人民共和国、第4回はオーストラリア、第5回はカナダを訪れた。第6回は2008年(平成20年)3月26日から30日までシンガポールを訪れ、第7回は2008年8月5日から9日まで香港、深圳を訪れ、第8回は2009年3月24日から29日までハノイ、ホーチミン市を訪れた。第9回は第2回以来のタイ王国で、2012年7月30日から8月4日までバンコク、アユタヤなどを訪れた。第10回は2013年8月20日から8月24日までジャカルタを訪れた。第11回は第6回以来のシンガポールとマレーシアを訪れた。第12回は2015年7月31日から8月2日まで初の日本国内となる東北地方と、8月25日から29日までジャカルタを訪れた。第13回は2016年8月24日から29日までロサンゼルス、フレズノを訪れた。第14回は2017年7月31日から8月5日までヤンゴン、マンダレーを訪れた。第15回は2018年8月6日から11日までスラウェシ島を訪れた。第16回は2019年7月22日から27日までオランダとイギリスを訪れた。
第17回は新型コロナウイルス感染症の感染防止を考慮し、恒例の海外訪問は中止となった。2020年12月から2021年1月までの5日間、5都府県から高校生27人が参加し、二酸化炭素貯留にかかわるアイデアを練るため、オンライン上で議論を交わした。
2021年8月から12月にかけて4日間行われた第18回は、「私たちの未来のために ~脱炭素社会とエネルギー~」をテーマに26人の高校生がオンラインで参加、活発な議論が繰り広げられた。
第19回は2022年8月3日から3日間、東京都と秋田県を訪れ、デジタルトランスフォーメーションや再生可能エネルギーをはじめとしたカーボンニュートラル社会に向けた取り組みをリポートした。
第20回は2023年は8月2日から3日間、秋田県を訪れ、地域活性化のアイデアを学んだ。
5年ぶりの海外派遣となる第21回目はインドネシアを訪れ、都市開発や地熱発電所、自動車バリューチェーンといったさまざまな現場を視察し、三菱商事の多様な事業と、海外において日本企業が果たす役割や海外で働く醍醐味を取材し、将来の展望を考えた[14]。
本社(本店)所在地
三菱商事ビルディング
東京都千代田区丸の内2-3-1(本店登記住所)
- 監査部
- コーポレートスタッフ部門
- 天然ガスグループ
- 総合素材グループ
- 金属資源グループ
丸の内パークビルディング
東京都千代田区丸の内2-6-1
- 産業DX部門
- 石油・化学ソリューショングループ
- 産業インフラグループ
- 自動車・モビリティグループ
- 食品産業グループ
- コンシューマー産業グループ
- 電力ソリューショングループ
- 複合都市開発グループ
拠点数
2022年4月1日現在。
- 国内拠点 9
- 海外拠点 112(事務所など 52/現地法人 本店 36、支店など 24)
グループ会社
証券コード順に記載した。
上場子会社
上場関連会社など
以上12社(2019年9月30日現在)
関連企業群
出資該当企業群
三菱商事を筆頭株主としている企業
三菱商事を主要株主としている企業
不祥事
- 2017年8月10日午前0時ごろ、三菱商事社員の男(35)が川崎市高津区の東急溝の口駅南口よりタクシーに乗車。その後自宅に到着し、降車時にドアを開けて逃走。乗車料金約7,000円が支払われていなかったことから、タクシーの運転手(49)が同社員を追走した所、胸付近を突いて転倒させた。警視庁品川署は強盗の疑いで同社員を逮捕した。
- 2010年9月14日、自宅に女性を連れ込んで乱暴などをしたとして、警視庁大森署は三菱商事社員の男(34)を強姦及び強制わいせつの疑いで2度にわたり逮捕した[15]。
- 2019年9月20日、シンガポールの石油関連子会社の中国籍社員が、社内規定違反を行い、損出が発生したとして解雇した。これに対し、元社員は「会社の決定の結果だ」と主張した[16]。
関連項目
脚注
- 注釈
- 出典
参考書籍
外部リンク
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