トンチミ(Dongchimi)は、ダイコン、ハクサイ、ネギ、トウガラシ、ショウガ、ヤマナシ等を鹹水に漬けた水キムチの一種である。「トン」は冬を意味し、「チミ」は古語でキムチを指すように、伝統的に冬季に食べられていた[1]。
トンチミは他のキムチと同様に発酵させるが、熟成期間は2-3日間と比較的短い。一年中作られるが、通常はキムジャンの季節(初冬)に作られる。咸鏡道や平安道等の北部地域は、各々の地域のトンチミで特に有名である[2]。
トンチミの澄んだすっきりした味わいは、トンチミグッスや冷麺等の麺入りの冷たいスープに用いられる。または、トックや蒸したサツマイモを添えて、濃厚な風味のバランスをとる[3]。
材料
トンチミで最も重要な材料は、ダイコンである。緑または赤のトウガラシを飾りとして加えるが、必須ではない。カラシナ、ニンニク、ショウガ、リーキやその他の塩味の材料も加える[4]。
種類
- ペチュトンチミ - ダイコンやハクサイに繊切り大根、ニラ、赤トウガラシ、ニンニク、ショウガを詰めたものを塩水に漬す。発酵の前、味に深みを出すため、コンブの出汁を加える[5]。
- デナムトンチミ - 主材料にタケの葉を用いる。ナトリウム含量が低いため、発酵期間は他のトンチミと比べて長くなるが、より長く保存できる[6]。全羅南道の名物である。
- カンジャントンチミ - 小型のダイコン、ユズ、ザクロ、ヤマナシを加えて作る[7]。
地域や個人の好みによって、他にも多くの種類がある。
出典
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
トンチミに関連するカテゴリがあります。