『平成あっぱれテレビ』(へいせいあっぱれテレビ)とは1990年から2001年まで日本テレビ系列で元日に放送された年末年始特別番組である。
番組概要
開始前年の1989年まで続いた『スター家族対抗初春ジャンボクイズ』(9:25~11:35)と『輝け!!人気スターチーム対抗大合戦!』(変動有り、末期は12:00~13:55)など、元日の朝9:30~16:30に放送されていた番組を廃止・統合した形で始まった番組である。これらの番組は最後に放送された年の1989年が昭和64年だった。
主体は日本テレビ本社・Gスタジオ(のちの麹町分室・Gスタジオ)から生放送した。
記念すべき第1回放送は『平成あっぱれテレビ博』というタイトルで放送[1]。その名の通り博覧会をイメージした番組内容で、300人を超す芸能人が出演した。第1部は芸能人がクイズ合戦に挑戦する「ファミリーパビリオン」、第2部は1980年代の様々な出来事を振り返る「カルチャーパビリオン」、第3部はプロ野球読売ジャイアンツの選手などを迎えてトークを展開する「スポーツパビリオン」という内容だった。また直後に放送される『笑点』元日SPから、当時のレギュラーが女優陣と共に「桂歌丸チーム」と「林家こん平チーム」に分かれての大喜利「平成あっぱれ大喜利」も放送された。
1991年からは日本各地やハワイ、グアム、ニューヨークなど海外からの中継を交えながら、スタジオから歌や様々な出し物を行った。中でも1992年~1994年はクイズ合戦やゲームを行ったりした。まず司会者が親交のある芸能人に電話をかけて呼び出し、さらにスタジオに来たその芸能人が親交のある別の芸能人に電話をかけて、と電話で次々に集められた芸能人を集めて[2]の2つのチームを結成。この2チームによる対戦方式でクイズ合戦が行われた。但し、1993年に限っては「突撃訪問隊」なるリポーター軍団[3]が都内を廻り、芸能人の自宅に突撃し芸能人に直接出演交渉をしてOKならスタジオに来てもらうというシステムも導入した。なおいずれの時も、呼ばれた芸能人がスタジオに来たら50点、来られなくても電話などで応答出来たら10点がチームに加算される(留守の時は0点)。一部を除き、出題される問題はお手付きすると1回休みとなるVTR早押し問題、それもメイン司会の逸見政孝が当時司会を務めていた『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』や、『スーパークイズスペシャル』で使用されているクイズ[4]がメインで、1問正解するごとにチームに50点加算。時間の許す限り行われ、そしてラストは全員参加の○×クイズ「居残りクイズ」[5](『アメリカ横断ウルトラクイズ』の「走りクイズ」と同じ)を行い、最後まで残った解答者のいるチームに50点追加し、最終的に2チームのうち総合得点の高い方が勝利となる。締めくくりには勝利チームのメンバー全員で日産自動車[6]の車をかけての大じゃんけん大会が行われた。
1995年からは東京ドーム(1999年は神宮球場)で行うお年玉争奪ホームラン対決や東京サマーランドから行ったお年玉争奪水泳大会の中継がメインになった。ラストのじゃんけん大会は無くなり、これらの出場者の中で大活躍をした者1名をMVPとして選出し日産自動車の車をプレゼントした。
また、1995年の放送では視聴者向けに1994年度のお年玉付き年賀はがきのはずれ葉書でお年玉をプレゼントする企画が行われたほか、1996年の放送では日本全国の有名温泉地からミス温泉に選ばれた一般女性に番組に出演してもらったりもした。
逸見政孝が司会だった1993年までは「大新年会スペシャル 7時間おめでとう生放送!」というサブタイトルが付いていた。そして21世紀最初の2001年は『新世紀あっぱれテレビ』として放送された。
放送時間は主に9:30~16:30だったが、当初クロスネット局など一部地域では14:00で途中終了する年もあった[7]。
1995年の放送は『2年越し!超超興奮!仰天"生"テレビ!!』枠内に放送された。
あっぱれテレビの終了とその後
『新世紀あっぱれテレビ』として放送された2001年の放送をもって、平成あっぱれテレビシリーズの放送は終了となった。以降日テレの元日特番は『ウンナンvsモー娘。生でハッスル挑戦TV』→『大笑点』と引き継がれ、さらに2010年~2017年までは『しゃべくり007』の正月スペシャルが放送されたが、2018年からは元日の5時間以上の長時間特番枠自体が無くなっている[8]。なお、2021年には『日テレ系あっぱれ福袋TV』を10:00 - 15:50で放送。番組自体は事前収録で、過去1年間の日テレの人気情報番組・バラエティ番組の名場面を振り返るという総集編的内容だったが、4年振りに日本テレビ元日昼の5時間越え番組が復活した[9]。2022年は再び午前と午後に分かれて、正月特番を放送する形態に戻る。
司会者
メイン司会者
サブ司会者
主な参加者
エピソード
1992年の放送のオープニングは、テーマ曲に乗せて東京・原宿の明治神宮、苗場スキー場、ハワイのワイキキビーチ、栃木の日光猿軍団の劇場前、新潟県湯沢の加山キャプテンコーストスキー場、新東京国際空港、原宿のロッテリア、以上7か所のその当時の様子を流しながら日テレGスタジオへつなぐという構成で、スタジオでは紋付き袴姿の逸見と緑色の振袖姿の山田がこたつに入ってくつろぐというものだった。
さらに最初の中継は、新東京国際空港から浅野ゆう子が出演。この日、番組内でグアムからクイズ大会を行う事になっており、そのグアム行きの飛行機に乗る前にスタジオの逸見・山田とクロストークを行った。その後、この年のチームキャプテンの山城新伍・美川憲一が加わり4人で鏡開きを行った後、BMCダンサーズが元禄花見踊りとフラダンスを披露している。なお、美川はこの日海外での仕事のスケジュールが入っていた都合により放送途中で退席している。
また、この回の放送では終盤の居残りクイズのコーナーで不手際が発生。「『君が代』の歌には2番がある。○か×か?」という問題が出題された際に起こった。正解は×。美川組で参加した川合俊一が唯一正解し美川組に得点が入ったが、山城組で参加した山口敏夫から「君が代の歌には2番はありますよ!」と物言いがついた。スタッフの方で念のため調査することになったが、放送時間が残り10分近い状況であった為にこの問題は無効扱いになり、別の問題でやり直すことになった。これに伴い、この問題で取った美川組の得点は無効となってしまった。
「君が代」のクイズが無効になった事に伴い、最後に残っていた美川組の川合と渡嘉敷勝男、山城組の松本明子の3人に出題された仕切り直しの問題は「鎌倉の大仏様にはヒゲがある。○か×か?」であった。正解は○。しかし、ここでも川合一人だけが正解した為に再び美川組に得点が加算。一度無効になった得点が戻ってくる格好となった。この結果、この年は美川組の勝利となった。(結果は山城組:1990点に対し、美川組:2080点であった。もし川合ではなく松本明子が単独で正解していた場合は山城組の逆転も有り得たが叶わなかった。)
そして物言いがついた君が代のクイズに関してだが、実際には君が代に2番はないというのは正しく、居残りクイズ終了後に山城からの指摘で山口が「蛍の光」と聞き違えていたことが発覚。番組のエンディングで逸見が視聴者に向けて謝罪した。
エンディングは逸見と山田が視聴者へ挨拶を行った後、テーマ曲に乗せてニューヨーク、ハワイ、グアム、加山キャプテンコースト、原宿ロッテリア、苗場スキー場と中継をつなぎ、再び日テレGスタジオに映像を戻して番組は終了した。
この時、ニューヨークではレポーターの夏木ゆたかが食事をしながら、ハワイではレポーターの吉村明宏が現地の水着ギャルと一緒に、グアムでは浅野がクイズ大会の優勝者とプライベートビーチで2人きりの時間を過ごしながら、加山キャプテンコーストでは加山雄三が船をモチーフにした大きなオブジェの前から、原宿ロッテリアでは福澤と一般視聴者が、苗場スキー場では当時日テレアナウンサーの小倉淳と一般視聴者が一緒に映ってカメラへ向かって手を振るという演出があった。
ハプニング
- 1994年の放送で「テレビ電話をお持ちの芸能人の方は番組に電話して下さい」と芸能人専用ダイヤルの電話番号を発表し芸能人からの連絡を待ったたが、番組を見た一般視聴者からイタズラ電話が殺到する事態が起きた。その後、番組側が芸能人と間違えてある一般女性の電話を番組に繋いだ所、女性は上半身裸の状態であったため画面に女性の裸が数秒間映し出されてしまうというハプニングが起きた。番組はすぐに回線を切ったが、スタジオは混乱した状態で、出演者たちが困惑する場面があった。
スタッフ
1992年
- 国内中継 明治神宮
- 国内中継 成田空港
- 国内中継 苗場スキー場
- 国内中継 原宿・ロッテリア店
- 後楽園ホール
- 湯沢・加山キャプテンコースト
- 技術:坂井澄夫 / テレビ新潟
- プロデューサー:永原良太(TNN)、小山正
- ディレクター:稲垣明彦
- 日光猿軍団
- 技術:依田幹雄 / 共立
- 照明:斉藤明夫
- プロデューサー:矢追孝男
- ディレクター:高橋宏辰
- 海外中継 ハワイ
- 技術:ハワード西本 / Qualtz InterNational Inc.
- プロダクション:Excor Inc.
- 協力:シェラトン・モアナ・サーフライダー
- コーディネーター:双美レイノルス、ジョン久本
- プロデューサー:平林邦介
- ディレクター:梅原幹、内田功
- ニューヨーク
- 技術:NTVIC
- プロデューサー:江間靖男、棚次隆
- ディレクター:西田弘一、尾高賢哉
- グアム
- 技術:高嶋信雄 / 日本テレビビデオ
- プロデューサー:井上健
- ディレクター:田中芳樹、鈴木昌利(翔テレビジョン)
- 技術:佐藤公則
- TD・SW:野口博、鈴木康介
- カメラ:市村晃一郎、長谷部義夫、福原啓祐、今泉雅晴、工藤恂児、小宮佑一、松村興、鈴木博、遠藤裕二
- 音声:吾妻光良、松本晃、柳沢政夫、小川洋文、斉藤勝彦
- 音楽効果:島野高一、石橋裕司
- サウンドコンポーザー:鳥飼弘昌
- 調整:葉満田修、坂本誠二、岡本孝司、田口幹夫
- 照明:川崎吉男、関仁 / 共立
- 回線:北川晴朗
- SDC・SCG:斉藤章夫
- 電飾:滝沢祐吉、山崎行雄
- 美術:山浦俊夫
- デザイン:渡邊俊孝
- 大道具:細川敬一
- 小道具:松崎純一、村山和彦
- 持道具:那須悟、大谷竜也
- 衣裳:永島守路、阿部満美
- メイク:奥松かつら
- 運営:片桐且次、草野公
- 広報:河村良子
- タイムキーパー:阿部直子、井崎綾子
- 技術回線コーディネーター:中村英明
- コーディネーター:河野直樹(日企)
- クイズディレクター:雨宮秀彦、磯野太、和田隆
- プロデューサー:重松修、小杉善信、渡辺弘
- ディレクター:土屋泰則、五味一男
- 総合演出:神戸文彦、吉岡正敏
- 制作:高橋靖二、篠崎安雄、中島銀兵
- 製作著作:日本テレビ
1993年
- 構成:豊村剛、矢頭浩/今村良樹、野中浩之
- ステージング:土居甫
- アシスタント:日本テレビイベントコンパニオン
- 都内中継 鶴・亀チーム
- ハワイ中継
- プロダクション:Excor inc.
- コーディネーター:双美・レイノルズ
- ディレクター:渡辺宏、山口晃弘
- プロデューサー:梅原幹、荻原伸之
- 制作協力:ZIPPY
- 日本テレビ・Gスタジオ
- TP:佐藤公則
- 美術プロデューサー:山浦俊夫
- 広報:河村良子
- クイズ・プロデューサー:和田隆、雨宮秀彦
- クイズ・ディレクター:磯野太、林田竜一
- クイズ・制作協力:NCV
- 制作進行:小川明人、東原祐子、遊佐恵、増田君義
- 運営本部:草野公、中村良男、高野幹夫、八木博善、田中義一、大鐘智
- ディレクター:安藤秀彦、尾高賢哉
- プロデューサー:重松修、小杉善信、渡辺弘/高橋靖二、服部比佐夫、平林邦介、金谷勲夫、篠木爲八男、梅沢勝哉、中俣達、佐野譲顕、水田伸生、菅賢治、田中芳樹、倉田貴也、大平太
- 演出:土屋泰則、五味一男
- 総合演出:神戸文彦、吉岡正敏
- 制作:篠崎安雄
- 製作著作:日本テレビ
前後番組の変遷
日本テレビ系 元旦9時後半特番枠 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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平成あっぱれテレビ博 ↓ 平成あっぱれテレビ ↓ 新世紀あっぱれテレビ
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脚注
- ^ 平成あっぱれテレビ博 - 脚本データベース
- ^ この方式は1992年の『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』(この年の副題は「愛の歌声は地球を救う」)でも採用されている。
- ^ 吉田照美、早坂好恵、藪本雅子、福澤朗
- ^ 「何を作っているのでしょうか」を始め、「世界のアナウンサー早押しクイズ」の変形版で、外国人が呼んだかるたの言葉を当てたり、晴れ着姿の日本女性が磯部巻を食べながら言った言葉を当てるクイズを使用、問題VTR開始時はオリジナルと同じ「何を作っているのでしょうか!」・「何て言ってるんでしょうか!」で、また「何を作って~」の時のBGMはオリジナルと同じ『カルメン』前奏曲が使用された。なお回答場面は生放送なので流石にオリジナルの様な下ネタ問題は出題せず(オリジナルで下ネタ回答を連発する山城新伍もそれは知っていた)、「犬も歩けば僕も歩く」(犬も歩けば棒に当たる)、「花より団子、花嫁乱暴」(花より団子)、「肉まん、レンコン、歯に挟まる」(憎まれっ子世にはばかる)などといったモジリが多かった。
- ^ 問題はなぜか『ウルトラクイズ』で使用された問題を再使用した。ただし『ウルトラクイズ』で第12回以降「敗者の味方」(国内レポーター)を務めた渡辺正行が参加した時には、「敗者の味方」が徳光和夫時代だった第11回までの問題を使用した。
- ^ 1993年のみ三菱自動車
- ^ 飛び降りの際は「番組の途中ですが間もなく終了させていただきます。」とお断りテロップを表示していた。
- ^ 2018年から2020年の元日は、午前中が「笑神様は突然に…」、午後は「今夜くらべてみました」の新春スペシャルを放送した。
- ^ 司会は日テレアナウンサーの桝太一と水卜麻美。番組のエンディングでは視聴者へ向けてクオカードが当たるキーワードプレゼントが実施された。
関連項目
外部リンク
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