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2003年から2007年まで放送されていた「BS笑点」とは異なります。 |
BS笑点ドラマスペシャル(ビーエスしょうてんドラマスペシャル)は、BS日テレで2017年から放映されている、単発スペシャルのテレビドラマのシリーズ。
概要
日本テレビの演芸番組『笑点』にまつわる人物の半生をフィクションを交えてドラマ化したものである。
2017年に第1弾『BS笑点ドラマスペシャル 桂歌丸』、2019年に第2弾『BS笑点ドラマスペシャル 五代目 三遊亭圓楽』、2020年に第3弾『BS笑点ドラマスペシャル 初代林家木久蔵』、2022年に第4弾『BS笑点ドラマスペシャル 笑点をつくった男 立川談志』が放送された。
提供クレジットなど一部シーンでは当時の映像や写真も使用されている。
各作品のキャスティングは共通しており[注 1]、放送当時の笑点メンバーも「スーパーエキストラ」として特別出演している[注 2]。このうち現司会者の春風亭昇太は各作品とも笑点の初代プロデューサー・小里光役として出演している。第2作以降は、一部のシーンで旧作の映像が流用されることもある。
また各作品の主人公となった人物の弟子が落語指導要員として参加している[注 3]。
第1作「BS笑点ドラマスペシャル 桂歌丸」
2017年10月9日放映
桂歌丸の入門から笑点の前身である『金曜夜席』のレギュラー入りまでを描いた作品。冒頭では案内役として歌丸本人が登場した[注 4]。
あらすじ(第1弾)
椎名巌は祖母・タネにより女手一つで育てられた。彼はラジオの落語に感銘を受けて落語家を志し、古今亭今輔の門下に入るが、落語の方向性で今輔と衝突して破門になり、落語を一時はあきらめて化粧品のセールスマンとなる。だが、妻・富士子に「巌君は落語に戻ったほうがいい」と言われ、今輔を訪れる。今輔に「米丸(当時の兄弟子)さんのところへ行きなさい」と言われ、桂米丸の弟子となり「桂米坊」さらに「桂歌丸」となった。以前から歌丸を気に入っていた立川談志に新たな寄席番組のレギュラーになるように勧められて、出演する事になった。
スタッフ(第1弾)
キャスト(第1弾)
第2作「BS笑点ドラマスペシャル 五代目三遊亭圓楽」
2019年1月12日放映
5代目三遊亭圓楽の落語界入りから笑点4代目司会者就任までを描いた作品。冒頭の案内役とナレーションは5代目圓楽の直弟子で名跡を継承した6代目三遊亭円楽が担当した。2019年日本民間放送連盟賞番組部門(テレビドラマ)優秀賞[1]。
あらすじ(第2弾)
戦後10年間もなく、吉河寛海は三遊亭圓生の門下に入る。もともと寺の息子であったが、父の話で農業を志して農業学校に入るも、友人と演芸場に落語を聞きに行き感動して、落語の道に入った。そこで柳家小ゑん(のちの立川談志)と出会い、彼とつるむうちに影響を受ける。二つ目に昇進してテレビに出るようになるが、そのことで思わぬ波紋を受ける事になった。だが、恋人の和子や圓生夫人(はな)に励まされ、再起する。そしてタイムリミット前の29歳に真打昇進して和子と結婚。そんな中、談志が寄席番組を提案して、レギュラーに誘う。一方、大学で方向性に困惑していた會泰通は圓楽の落語を聞いて、「落語研究会」に入部。圓楽と出会ううちに、同じ目を感じた圓楽に弟子入りを勧められて「三遊亭楽太郎」(のちの6代目三遊亭円楽)となる。圓楽は番組の方向性で談志と衝突して番組をいったん降板するも、談志が降りる事になり桂歌丸らとともに復帰、前田武彦、三波伸介司会の初期では回答者のリーダーとなっていた。しかし数年後「テレビに出るよりも本分である落語を優先させるべきではないか?」と考え、楽太郎に託して番組を降板した。
圓生は小さんと落語協会の方針をめぐって対立して脱退することにして、圓楽も共にすることにした。圓生が病死した後、弟弟子達が落語協会に復帰する手筈を整えたが、圓楽は圓生の総領弟子として彼の遺志を継ぎ、落語協会には戻らず独自で活動する決意を固める。鳳楽、楽太郎らも当初は落語協会に戻ることになっていたが、全員一致でこれを辞退。現在の五代目円楽一門会を立ち上げる事になった。
しばらくして三波の急死で空席となった番組の司会者を頼まれ、釣り堀で偶然再会した談志に迷いを打ち明けるが、「オイラにゃ笑点という番組を完成させることはできなかったが、アンタの思う笑点が完成形だ」と談志からも諭されて、代理司会を引き受ける。その結果観客とスタッフから大好評を受け、そのまま四代目司会者となった。
スタッフ(第2弾)
キャスト(第2弾)
第3作「BS笑点ドラマスペシャル 初代林家木久蔵」
2020年1月11日放映。
初代林家木久蔵の高校合格から1982年頃まで[注 8]を描いた作品。冒頭の案内役とナレーションは初代木久蔵こと林家木久扇本人が担当した。2020年日本民間放送連盟賞番組部門(テレビドラマ)優秀賞[2]。これまでの4作で『笑点』の現役メンバーかつ現在の存命者から唯一取り上げられている(第2作の5代目圓楽と第4作の談志は本人の死去後に取り上げられ、第1作の歌丸は当時存命だったが『笑点』から勇退後に放送されており、放送の翌年に死去している)。
あらすじ(第3弾)
豊田洋は高校卒業後職を転々としていたが、漫画家・清水崑のアシスタントとなった。洋が声(セリフ)を出しながら漫画を執筆するのを見た清水に桂三木助を紹介されて、落語の道に入り桂木久男を名乗る。三木助の病死で林家正蔵(彦六)の弟子となり、桂木久男から林家木久蔵に改める。知人の紹介で武津子と結婚。木久蔵がアルバイトで同日の結婚式の司会者に参加するために中抜けしてしまう。中抜けが武津子にばれてしまうが、木久蔵の母に「凝り性」と言われ、「しょうがないか」と思いつきあうことにした。談志が寄席番組を降板する際に彼をレギュラー回答者に推薦して、出演するがうまくいかない。見かねた圓楽に「好きなことを取り入れればいい」と助言されて、木久蔵は「時代劇の人」になりきって人気を博すようになった。
スタッフ (第3弾)
キャスト(第3弾)
宣伝番組(第3弾)
- 『春風亭昇太のとっておきの1本 ~今宵のつまみはBS笑点ドラマSP~』(2019年12月25日、2020年1月11日(再放送) 、BS日テレ)[4][注 11]
- 出演:春風亭昇太、柄本時生、成海璃子、谷原章介、駿河太郎
- ナレーター:藤田弓子
第4作「BS笑点ドラマスペシャル 笑点をつくった男 立川談志」
2022年1月2日[注 12]放映[5]。
立川談志と妻・則子(通称「ノン君」)の出会いから落語立川流旗揚げまでを描いた作品。ナレーションは則子の立場で篠田麻里子が担当した。
あらすじ(第4弾)
柳家小ゑん(立川談志)は演芸場の受付嬢と弟弟子がもめているのを耳にして出向く。どうやら受付嬢は「落語」に疎いらしく、そのこともあってもめてしまい、小ゑんは受付嬢に文句を言うが一目ぼれをしてしまう。その時の受付嬢が妻・則子であった。紆余曲折あって真打に昇進して「立川談志」と改めるが、当時は無名であった。林家三平ばかり注目されるので、何とか注目されたいと思った談志はテレビに目をつけ、小里に「番組を持たせてほしい」と請願する。根負けした小里はやはり渋る上層部を説得して、談志の寄席番組を起動させる。視聴率が上がり、放送時間・曜日も変更、毎週となり番組名を変更。順調な滑り出しとなるが談志は番組の方針をめぐり、圓楽・歌丸たちと衝突してしまい、談志以外のレギュラーが降りる事になった。その後はうまくいかず、小里に訴えられた談志は「俺が降りて、圓楽たちに入れ替わるしかない」といって降板、圓楽たちが復帰。番組を降板した談志は選挙に出て議員となるが、諸般の事情で辞職。その後、番組の司会者は前田武彦、三波伸介と替わっていくが三波が急死。圓楽が次の司会者までの繋ぎとして暫定司会者に選ばれたことを知り、圓楽に「やるべき」とすすめた。落語協会の会長である師匠・柳家小さんと圓楽の師匠・圓生の対立から圓楽一門は協会を脱退していたが、談志もまた協会の方針に反発していて、小さんに脱会届を提出する。協会の会合の席で談志の主張に小さんは激怒し破門扱いの上で脱会させたが、それは小さんの協会内での体面を慮り、談志の一計で演じた言わば「勧進帳」。小さんと談志の間では脱会の話は円満に進んだものだった。
スタッフ(第4弾)
キャスト(第4弾)
オールスタッフ
放送日程
放送回 |
放送日 |
タイトル |
監督
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第1弾 |
2017年10月9日 |
BS笑点ドラマスペシャル 桂歌丸 |
雨宮望
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第2弾 |
2019年1月12日 |
BS笑点ドラマスペシャル 五代目三遊亭圓楽 |
猪股隆一
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第3弾 |
2020年1月11日 |
BS笑点ドラマスペシャル 初代林家木久蔵 |
井坂聡
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第4弾 |
2022年1月2日 |
BS笑点ドラマスペシャル 笑点をつくった男 立川談志
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受賞歴
- 日本民間放送連盟賞
- 『BS笑点ドラマスペシャル 五代目 三遊亭圓楽』2019年 テレビドラマ種目 優秀賞[6]
- 『BS笑点ドラマスペシャル 初代 林家木久蔵』2020年 テレビドラマ種目 優秀賞[7]
脚注
注釈
- ^ 初代林家三平役のみ、第1作と第4作でキャスティングが変更されている。
- ^ 第3作のみ6代目円楽・山田は出演していない(ただしクレジットでは出演表記あり)。
- ^ 第4作の主人公の談志の弟子は参加せず、立川志らくの弟子(談志から見れば孫弟子)の立川志ら乃と木久扇の弟子の林家きく麿が参加した。また、第3作では主人公である木久扇の弟弟子の林家正雀も芝居噺指導で参加している。
- ^ 祖母・タネの「巌!」という声に歌丸がおののいたところから物語が始まる。
- ^ 父親は落語家の笑福亭鶴瓶である。
- ^ ドラマ本編にも役名はないが落語家(寛海が演芸場で聞いた落語家と、『金曜夜席』の柳家きん平に相当する落語家)として出演。
- ^ 実の息子が父を演じている。
- ^ 師匠・彦六(1982年1月29日死去)を見送り、高座で「彦六伝」を口演。最後は大喜利(司会は5代目圓楽に交代後という設定)で全国ラーメン党結成を発表したところで終わる。
- ^ 4代目の母で5代目の祖母。
- ^ (1939~2004年4月3日)本牧亭席亭・石井英子の婿養子。
- ^ 収録場所は、元日本テレビ社員で笑点ディレクターだった中田志保が経営する小料理屋「やきもち」(東京・秋葉原)。
- ^ 1月2日は、談志の戸籍上の誕生日。
- ^ マギーは、2013年放送の談志を題材としたドラマ「プレミアムドラマ 人生、成り行き 天才落語家・立川談志 ここにあり」(NHK BSプレミアム)でも同じ志ん朝役を演じている。
- ^ 6代目の母で柳家花緑の祖母。
- ^ 第1作にて歌丸家に押し掛けたチンピラと同一人物。実は談志の指示による『金曜夜席』勧誘に向けての小芝居だった。
出典
外部リンク
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笑点メンバー |
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現出演者 | |
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元出演者 |
金曜夜席時代 | |
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談志司会時代 | |
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前田司会時代 | |
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三波司会時代 | |
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5代目圓楽司会時代 | |
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歌丸司会時代 | |
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昇太司会時代 | |
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★司会者 ◆座布団運び ▲コーナーレギュラー ■金曜夜席から継続出演 ◎本家&BS笑点・笑点Jr.両方出演 ☆BS笑点・笑点Jr.司会者 ◇BS笑点・笑点Jr.座布団運び △BS笑点・笑点Jr.コーナーレギュラー □BS笑点から継続出演 数字は世代(x代目)を表す。芸名(氏名)は現在当人が名乗っている表記。 カテゴリ |