『バークラ経』[1](バークラきょう、巴: Bākula-sutta, バークラ・スッタ)とは、パーリ仏典経蔵中部に収録されている第124経。『薄拘羅経』(ばっくらきょう)[2]とも。
類似の伝統漢訳経典としては、『中阿含経』(大正蔵26)の第32経「薄拘羅経」がある。
バークラ(薄拘羅)長老が、友人である裸行者カッサパに、自身の80年に及ぶ修行生活を説いていく。
構成
登場人物
- バークラ(薄拘羅) --- 仏弟子の一人。160歳。
- カッサパ --- バークラの友人である裸行者。バークラによって仏道へと導かれ、阿羅漢となる。
場面設定
ある時、バークラ(薄拘羅)長老は、ラージャガハ(王舎城)のカランダカニヴァーパ(竹林精舎)に滞在していた。
そこに彼の古い友人である裸行者カッサパが訪れ、彼に出家して何年になるか問う。バークラ長老は80年と答える。
裸行者カッサパはその80年の間に何を守ったか問う。バークラ長老は自分が80年間守り通した戒律を列挙していく。
裸行者カッサパは感嘆し、バークラ長老に導かれて仏道の出家者となり、間もなく阿羅漢となる。
バックラ長老は、しばらくして坐ったまま入滅(般涅槃)する。
日本語訳
- 『南伝大蔵経・経蔵・中部経典4』(第11巻下) 大蔵出版
- 『パーリ仏典 中部(マッジマニカーヤ)後分五十経篇I』 片山一良訳 大蔵出版
- 『原始仏典 中部経典4』(第7巻) 中村元監修 春秋社
脚注・出典
- ^ 『パーリ仏典』片山
- ^ 『南伝大蔵経』、『原始仏典』中村
関連項目
外部リンク