アカデミーは毎年のアカデミー賞(オスカーの俗称がある)の開催で世界に知られている。その他、映画を制作する大学生や大学院生に対して「学生アカデミー賞」(Student Academy Awards、1973年開始、1975年より毎年)を授与し、毎年5人までにニコル映画脚本フェローシップ(Nicholl Fellowships in Screenwriting)を授賞している。またビバリーヒルズでマーガレット・ヘリック図書館(Margaret Herrick Library)を、ハリウッドでピックフォード映画研究センター(Pickford Center for Motion Picture Study[2])を運営している。
このビルは蔵書や所蔵フィルムが急速に増加するなど組織の急成長によって間もなく手狭になった。1988年にビバリーヒルズ市は水道会社のビルだった歴史的建築を55年契約でアカデミーにリースし、この建物は「映画研究センター」(Center for Motion Picture Study)と改名され図書館などが入居した。その後、ハリウッドに新しい拠点もオープンし、フィルムアーカイブや奨学金事業部などが入居している。両建物はアカデミー創立会員のうちダグラス・フェアバンクスとメアリー・ピックフォードの夫妻にちなみ命名された。ビバリーヒルズの建物は「フェアバンクス映画研究センター」と改名され、ハリウッドの建物は「ピックフォード映画研究センター」と名付けられている。
アカデミーの会員になるには、その理事会(Board of Governors)からの招待が必要である。会員となる要件が満たされるのは、映画産業において多大な業績があるとして指名された会員候補者の中からアカデミー会員が投票したり、会員が新たな会員候補の名を映画の各部門での際立った業績とともに提出したりした場合などである。新たな会員の提案と投票は毎年行われているとみられている。アカデミーは会員の一覧や選考された会員名を公開しないが、ハリウッドの名だたる俳優やスタッフたちが名を連ねているとみられる。過去には会員として新たに招待された映画人の一覧を報道各社に広報した時期もあったが、2016年からは、招待制度に加えて、キャンペーンを展開により適任者を勧誘していく方法も加えられることが発表された[3]。また、理事会もポストを3つ増やし、3年の任期で会長が選んだ新会員を入れることも決定した[3]。
アカデミー会員は、それぞれの職種ごとに17の支部に分けられる。一人が複数の支部に入ることはできず、例えば脚本・監督・編集を同時にこなすなど一つの支部に分けることができない会員は「Members At Large」(一般会員、無所属会員)のグループに入れられる。