アカデミー原案賞(Academy Award for Best Story)は、かつてアカデミー賞に存在した部門の一つである。
同時期に共存していたアカデミー脚色賞(原作となる小説や演劇から作成された脚本に贈られる賞)とは異なり、原作のない映画の「ストーリー」(脚本の原案となる、プロットを最初から最後まで書き起こした文章をこう呼んでいた)に対して贈られる賞であった。こうしたストーリーは当時は映画会社の経営陣が作成して社員である脚本家や映画監督などのスタッフに渡すものであり、このため、映画のストーリーを考えたプロデューサーには原案賞が、ストーリーをもとに映画用脚本を書いた脚本家には脚色賞が贈られることになる。
1940年に原作のないオリジナル脚本に対して贈られるアカデミー脚本賞が分離し、原案賞・脚本賞・脚色賞が並立するわかりにくい状況が続いた。スタジオ・システム崩壊により映画のストーリーを作ってきたスタジオの役割が失われたことや、会社から独立した脚本家たちがストーリー作りの面でも重要な役割を果たすようになってきたことから、1957年度の第30回より廃止された。
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参考文献
外部リンク