全国高等学校野球選手権地方大会(ぜんこくこうとうがっこうやきゅうせんしゅけんちほうたいかい)は、全国高等学校野球選手権大会の各地方で開催されている大会。選手権大会の事実上の予選に相当するが、「予選」という呼称は公式には用いられておらず、あくまでも全国大会とは独立した大会とされている[注 1]。第80回記念大会から大会回数の下1桁が0の大会時のみ、埼玉・千葉・神奈川・愛知・大阪・兵庫は2地区に分けて大会を行う。第100回記念大会は福岡も2地区に分けて大会を行った。
地区割りについては各県の項を参照。すでに消滅した大会は消滅した全国高等学校野球選手権地方大会の一覧を参照。
各地方大会で選手が着用するゼッケン(背番号)は高校側で用意するため、基本的にユニフォームに合わせたデザインのものを着用する。ただし、愛知のように白地の黒の番号で統一している大会もある。
平年、梅雨のない北海道(南・北)の各支部予選と、梅雨が他の都道府県より1ヶ月程度早い沖縄大会が6月の段階から開幕し、その後は段階を追って残りの地方大会が開幕する。比較的参加校が多い神奈川県・大阪府などの大会の決勝戦が行われる7月下旬に全ての出場権獲得校が出揃う。
大会期日については「原則として夏休みまでの土、日曜日と、夏休みを利用して行う」とされている[11]。
北海道(南・北)、福岡県、新潟県などの地方大会では、道県を数ブロックに分けた地区予選が導入されており、地区予選のブロック代表校が地方大会に出場する形式となっている。
選手宣誓は、組み合わせ抽選会においてその大会の回数の数字と一致した番号を引いた学校が選ばれる所が殆どだが、参加校が少ない大会は抽選となる。東西合同で開会式を行う東京では春季都大会優勝校の主将が宣誓を行う。
地方大会の入場曲は、大会行進曲や栄冠は君に輝くなどで、統一していない。
各野球場の外野席は内野席が満員になる時のみ開放される。
ウグイス嬢は高校生がアナウンスする(北海道など一部地域では男子生徒が行う場合もある)。背番号や出身中学校がアナウンスされる大会もある。
優勝校には優勝旗、優勝盾、優勝メダル、表彰状が、準優勝校には準優勝盾、準優勝メダルと表彰状が贈られる[11]。準優勝校にも杯が贈られる大会もある。
(画像として制作されています)
新型コロナウイルス感染症の影響で第102回全国高等学校野球選手権大会と全ての地方大会が中止された2020年には、地方大会の代替措置として、都道府県高野連が独自に主催する大会(独自大会)が全ての地区で実施された(各地方大会の記事を参照)。
総合テレビでは、各地方大会の決勝戦(一部地域では準々決勝・準決勝も含む)を放送している。なお、関東・中京・近畿の各地区では総合テレビ・NHK Eテレ(教育テレビ)で地域を分担して決勝戦を中継している。同日に行われる決勝戦が多い場合一部の試合が録画中継となる。北海道地区では南北海道大会・北北海道大会ともに全道向け放送を行うが、中継試合が同日に重なった場合はローカル放送へ変更。札幌・函館・室蘭の各放送局では南北海道大会を、旭川・帯広・釧路・北見の各放送局では北北海道大会を中継する。なお旭川・帯広・釧路・北見の各放送局では南北海道大会、札幌・函館・室蘭の各放送局では北北海道大会の試合経過速報も随時伝えている。
ラジオでは、各地の地方大会も生中継している。
2021年は東京オリンピック中継のため、7月24日以降日程の重複した地域では総合・Eテレのサブチャンネルで放送、テレビ・ラジオどちらかの中継を一切行わないなどの対応をする。
一部のケーブルテレビでも、都道府県大会(主に放送エリア内の球場・学校の試合)を中継しており、近年は地域密着を掲げるケーブルテレビのコンテンツのひとつとなっている。また一部の地域では実況に地元民放局のアナウンサーを起用する場合がある。
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