2024年の相撲(2024ねんのすもう)では、2024年(令和6年)の相撲関連の出来事についてまとめる。
2023年-2024年-2025年
できごと
1月
- 26日 - 【大相撲】日本相撲協会が理事候補選挙(定数10。外部理事除く)と副理事候補選挙(定数3)の立候補受け付けを行い、両選挙ともに立候補者数と定数が同数だったため、全立候補者の無投票での当選が決定した[1]。
- 28日 - 【大相撲】1月場所はこの日に千秋楽を迎え、幕内は横綱照ノ富士が関脇琴ノ若との優勝決定戦を制し、4場所ぶり9回目の優勝を果たした[2]。1月場所での幕内最高優勝は自身初めてで、これにより史上11人目となる全6場所制覇を達成した[3]。
- 31日 - 【大相撲】日本相撲協会が臨時理事会と3月場所の番付編成会議を開き、関脇琴ノ若の大関昇進を決定した[4]。
2月
- 11日
- 【アマチュア】小学生から高校生までの女子を対象とした相撲大会「女子ドリームガールズ杯」が初開催された[5]。
- 23日
- 【大相撲】日本相撲協会が東京・両国国技館で臨時理事会を開催、年寄・宮城野(元横綱・白鵬)に対して、弟子である幕内・北青鵬が若い衆へ対し殺虫剤やバーナーを使って火であぶったり、まわしの切れ端を重ねて作った棒でたたくなど、1年以上暴力行為を続けていたこと、およびそれらの暴行を把握しながら協会のコンプライアンスの担当理事への報告を怠った上、協会の調査に部外者を関与させるなどして妨害した件等につき監督責任を問い、2階級降格と減俸の懲戒処分を決めた。これを受け、宮城野は委員から最下位(再雇用者の参与を除く)の年寄に落ちた上、師匠としての素養や自覚が大きく欠如しているとして、宮城野部屋について3月場所は所属する伊勢ヶ濱一門の中で任命された師匠代行が監督すること、また4月以降も伊勢ヶ濱一門が宮城野部屋を預かり宮城野親方に対し、師匠・親方としての指導と教育を行うことを検討することなどを併せて決定した。また北青鵬本人については引退届を受理したが、引退勧告相当事案であったことを確認した[6][7]。
- 【大相撲】日本相撲協会は、2023年12月に師匠の20代錣山(元関脇・寺尾)が死去した錣山部屋について、師匠代行の19代立田川(元小結・豊真将)が名跡を「錣山」に変更して継承することを承認した[8]。
- 27日 - 【大相撲】日本相撲協会は、宮城野部屋の師匠代行に、大島部屋付きの18代玉垣(元小結・智ノ花)が就任すると発表した[9]。
3月
- 20日 - 【大相撲】3月場所11日目のこの日に、新入幕の尊富士が初日から11連勝とした。新入幕の初日からの連勝記録としては、1場所15日制が定着した1949年以降では1960年1月場所の大鵬と並び史上1位タイとなった[10]。
- 21日 - 【大相撲】新入幕尊富士の連勝記録がこの日に11でストップし、1949年以降の新入幕力士としては史上1位となる初日からの連勝記録を更新することはできなかった[11]。
- 24日 - 【大相撲】3月場所はこの日に千秋楽を迎え、幕内は尊富士が13勝2敗で初優勝を果たした。新入幕力士による優勝は1914年5月場所の両國以来110年ぶり。初土俵から所要10場所での幕内最高優勝は史上最速[12]。また、尊富士は2000年11月場所の琴光喜以来24年ぶり史上6人目、新入幕力士としては1973年9月場所の大錦以来51年ぶり史上2人目となる三賞総なめとなった[13]。
- 25日 - 【大相撲】日本相撲協会は2年に1度の役員改選に伴い、東京・両国国技館で評議員会を開き、以下の親方10人の新理事就任を承認した。うち高田川、勝ノ浦、浅香山の3名が新任、他の7名は再任となる。また新理事らによる互選により、現理事長の八角が理事長に再選された[14]。
- 出羽海一門
- ・春日野(元関脇・栃乃和歌)
- ・出羽海(元幕内・小城乃花)
- ・境川(元小結・両国)
- 二所ノ関一門
- ・芝田山(元横綱・大乃国)
- ・佐渡ヶ嶽(元関脇・琴ノ若)
- ・高田川(元関脇・安芸乃島)
- 高砂一門
- ・八角(元横綱・北勝海)
- 時津風一門
- ・伊勢ノ海(元幕内・北勝鬨)
- ・勝ノ浦(元幕内・起利錦)
- 伊勢ヶ濱一門
- ・浅香山(元大関・魁皇)
- 28日
- 【大相撲】日本相撲協会は、伊勢ヶ濱一門預かりとなり、3月場所中には玉垣(元小結・智ノ花)が師匠代行していた宮城野部屋の受け入れ先を伊勢ヶ濱部屋に正式に決定、同一門預かりとなる期間は同年4月から無期限とし、毎場所ごとに日本相撲協会の執行部が9代伊勢ヶ濱(元横綱・旭富士)と15代浅香山(元大関・魁皇)から報告を受けることを併せて決定した[15]。
- 【大相撲】日本相撲協会の理事会にて、師匠の陸奥(元大関・霧島一博)が4月3日に65歳定年を迎える陸奥部屋の4月2日付での閉鎖と、同じ時津風一門の各部屋への転籍などを以下の通り承認した[16]。
- ・音羽山部屋 - 大関・霧島鐵力、参与・陸奥、若者頭・福ノ里、世話人・勇輝、呼出・慎、床山・床大
- ・荒汐部屋 - 浦風(元幕内・敷島)、三段目・神谷、序二段・霧乃華
- ・伊勢ノ海部屋 - 序二段・日煌
- ・追手風部屋 - 立田山(元幕内・薩洲洋)
4月
5月
- 11日 - 【大相撲】8代尾車(元大関・琴風)が日本相撲協会を退職した[20]。
- 17日 - 【大相撲】元幕内・琴恵光が引退し、年寄「尾車」を襲名した[21]。
- 19日 - 【大相撲】大関霧島の大関陥落が決定した。1勝5敗の成績で6日目から休場していたが、この日編成された9日目の割に入らず、霧島は2場所連続の負け越しが決定した[22]。
- 26日 - 【大相撲】5月場所はこの日に千秋楽を迎え、幕内は小結大の里が12勝3敗で初優勝を果たした。幕下付出から所要7場所での幕内最高優勝は史上最速[23]。
- 27日 - 【大相撲】17代出来山(元幕内・寶智山)が、年寄名跡を「立田川」に変更した[24]。
- 30日 - 【大相撲】日本相撲協会が理事会を開き、以下の案件を承認した。
6月
7月
8月
9月
- 10日 - 【大相撲】幕内玉鷲の初土俵以来の通算連続出場がこの日で1631回となり、史上最長記録を更新した[37]。
- 12日 - 【大相撲】この場所で大関から関脇に陥落し、10勝を挙げれば大関復帰が可能だった貴景勝が、この場所後に大関に復帰できないことが確定した[38]。
- 20日 - 【大相撲】日本相撲協会は、関脇・貴景勝が現役引退し、年寄・湊川を襲名したことを発表[39]。
- 21日 - 【大相撲】9月場所14日目のこの日、関脇大の里の2場所ぶり2度目の幕内最高優勝が決定した[40]。
- 22日 - 【大相撲】年寄・19代振分(元幕内・旭日松)が、日本相撲協会を退職した[41]。
- 24日
- 25日 - 【大相撲】日本相撲協会が臨時理事会と番付編成会議を開き、関脇大の里の大関昇進を決定した。初土俵から所要9場所、新入幕から所要5場所での大関昇進は、いずれも昭和以降最速となった[44]。
- 26日 - 【大相撲】日本相撲協会が理事会を開き、以下の案件を承認した。
10月
11月
12月
競技結果
大相撲
本場所
一月場所(初場所)
国技館(東京都)を会場に、2024年(令和6年)1月14日から1月28日までの15日間開催された。番付発表は2023年(令和5年)12月25日[53]。
三月場所(春場所・大阪場所)
エディオンアリーナ大阪(大阪府大阪市)を会場に、3月10日から3月24日までの15日間開催された。番付発表は2月26日[54]。
タイトル |
人物(所属部屋 出身地) - 成績
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幕内最高優勝 |
尊富士弥輝也(伊勢ヶ濱部屋 青森県五所川原市出身) - 13勝2敗(初優勝)
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三賞 |
殊勲賞 |
尊富士弥輝也(伊勢ヶ濱部屋 青森県五所川原市出身) - 13勝2敗(初受賞)
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敢闘賞 |
大の里泰輝(二所ノ関部屋 石川県河北郡津幡町出身) - 11勝4敗(2場所連続2回目) 尊富士弥輝也(伊勢ヶ濱部屋 青森県五所川原市出身) - 13勝2敗(初受賞)
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技能賞 |
大の里泰輝(二所ノ関部屋 石川県河北郡津幡町出身) - 11勝4敗(初受賞) 尊富士弥輝也(伊勢ヶ濱部屋 青森県五所川原市出身) - 13勝2敗(初受賞)
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十両優勝 |
水戸龍聖之(錦戸部屋 モンゴル・ウランバートル出身) - 12勝3敗
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幕下優勝 |
風賢央厳太(押尾川部屋 愛媛県西予市出身) - 7戦全勝
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三段目優勝 |
長村晃宏(木瀬部屋 宮崎県延岡市出身) - 7戦全勝
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序二段優勝 |
栃丸正典(春日野部屋 東京都練馬区出身) - 7戦全勝 ※優勝決定戦勝利
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序ノ口優勝 |
千代大牙将紀(九重部屋 大阪府大東市出身) - 7戦全勝
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五月場所(夏場所)
国技館(東京都)を会場に、5月12日から5月26日までの15日間開催された。番付発表は4月30日[19]。
タイトル |
人物(所属部屋 出身地) - 成績
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幕内最高優勝 |
大の里泰輝(二所ノ関部屋 石川県河北郡津幡町出身) - 12勝3敗(初優勝)
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三賞 |
殊勲賞 |
大の里泰輝(二所ノ関部屋 石川県河北郡津幡町出身) - 12勝3敗(初受賞)
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敢闘賞 |
欧勝馬出気(鳴戸部屋 モンゴル・トブ出身) - 10勝5敗(初受賞)
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技能賞 |
大の里泰輝(二所ノ関部屋 石川県河北郡津幡町出身) - 12勝3敗(2場所連続2回目)
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十両優勝 |
若隆景渥(荒汐部屋 福島県福島市出身) - 14勝1敗
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幕下優勝 |
藤青雲龍輝(藤島部屋 熊本県熊本市西区出身) - 7戦全勝
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三段目優勝 |
旭海雄蓮(大島部屋 モンゴル・バヤンホンゴル出身) - 7戦全勝 ※優勝決定戦勝利
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序二段優勝 |
朝東恒汰(高砂部屋 高知県四万十市出身) - 7戦全勝
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序ノ口優勝 |
野田典雅(藤島部屋 和歌山県有田市出身) - 6勝1敗 ※優勝決定戦勝利
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七月場所(名古屋場所)
ドルフィンズアリーナ(愛知県名古屋市)を会場に、7月14日から7月28日までの15日間開催された。番付発表は7月1日[55]。
愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)の老朽化に伴い、同体育館での本場所開催は本年をもって終了し、2025年以降は愛知国際アリーナ(IGアリーナ)で開催する予定である[56]。
九月場所(秋場所)
国技館(東京都)を会場に、9月8日から9月22日までの15日間開催された。番付発表は8月26日[57]。
タイトル |
人物(所属部屋 出身地) - 成績
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幕内最高優勝 |
大の里泰輝(二所ノ関部屋 石川県河北郡津幡町出身) - 13勝2敗(2場所ぶり2回目)
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三賞 |
殊勲賞 |
若隆景渥(荒汐部屋 福島県福島市出身) - 12勝3敗(初受賞)
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敢闘賞 |
大の里泰輝(二所ノ関部屋 石川県河北郡津幡町出身) - 13勝2敗(3場所ぶり3回目) 錦木徹也(伊勢ノ海部屋 岩手県盛岡市出身) - 11勝4敗(初受賞)
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技能賞 |
大の里泰輝(二所ノ関部屋 石川県河北郡津幡町出身) - 13勝2敗(2場所ぶり3回目)
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十両優勝 |
尊富士弥輝也(伊勢ヶ濱部屋 青森県五所川原市出身) - 13勝2敗
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幕下優勝 |
羽出山将(玉ノ井部屋 東京都東村山市出身) - 7戦全勝
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三段目優勝 |
川副圭太(伊勢ヶ濱部屋 熊本県宇土市出身) - 7戦全勝
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序二段優勝 |
清水海光星(境川部屋 高知県土佐清水市出身) - 7戦全勝 ※優勝決定戦勝利
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序ノ口優勝 |
豪聖山穣(武隈部屋 モンゴル・ウランバートル出身) - 7戦全勝
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十一月場所(九州場所)
福岡国際センター(福岡県福岡市)を会場に、11月10日から11月24日までの15日間開催された。番付発表は10月28日[58]。
年間最多勝
巡業
春巡業
春巡業は3月31日から4月28日までの計20日間開催された。4月6日は石川県七尾市で開催される予定だったが、能登半島地震の影響を考慮し、開催見送りとなった[59]。
夏巡業
夏巡業は8月4日から8月25日までの計19日間開催された。
秋巡業
秋巡業は10月1日から10月27日までの計25日間開催された。
冬巡業
冬巡業は12月1日から12月21日までの計15日間開催された。
その他
昇格
新弟子検査合格者
- 四股名が太字の者は現役力士。最高位は引退力士のみ記載。
引退
引退相撲興行
断髪式
トーナメント大会
その他
アマチュア相撲
国内大会
国際大会
死去
脚注
注釈
- ^ 新弟子検査は2008年11月受検
- ^ 新弟子検査は2009年5月受検
出典