1982年ラスベガスグランプリは、1982年F1世界選手権の第16戦として、1982年9月25日にラスベガス市街地コースで開催された。
概要
開催状況
このレースは1982年シーズンの最終戦として開催された。このシーズン、アメリカで行われた3度目のF1グランプリだった。土曜日に決勝が開催され、予選は木曜日と金曜日に行われた。また、これがシーザーズ・パレスで行われた最後のF1レースとなった。
予選
木曜日と金曜日に行われた予選は、性能向上が著しいターボエンジンを搭載するルノーを駆るアラン・プロストがPP獲得。2番手もチームメイトのルネ・アルヌーが付け、ルノーがフロントロー独占となった。
なお、ドライバーズチャンピオン獲得の権利を持つケケ・ロズベルグとジョン・ワトソンであるが、5位ならチャンピオン確定のロズベルグは6番手と、優勝しない事には始まらないワトソンの9番手より有利なポジションでのスタートとなった。
決勝
この様な状況下で始まった決勝は、フロントローからスタートのルノーよりロズベルグとワトソンの動向が注目となった。ワトソンは2周目にジャック・ラフィットに抜かれ一時的に順位を落とすものの、まもなく調子を取り戻し猛追を敢行し、ポイント圏内に入れないロズベルグを尻目に18周目には4位に上昇。その後も快調に走り56周目には2位のポジションにつけるものの、この前後から抱えたタイヤトラブルが祟り失速。こうして、先頭を走るミケーレ・アルボレートは2位と27秒の差を付けチェッカーを受け、悲願のF1グランプリ初優勝となった。
なお、ドライバーズチャンピオンについてであるが、マリオ・アンドレッティのリタイヤにより条件をクリアしたロズベルグは、5位になるや安全運転を心掛けその順位をキープしたままチェッカーを受け、年間僅か1勝ながらも取りこぼしの少なさが幸いし1982年ドライバーズチャンピオン獲得。対するワトソンは2位止まりだった為、シーズン途中で離脱を余儀なくされたディディエ・ピローニと同ポイントながらも年間3位と言う無念の結果となった。
結果
予選結果
決勝結果
- 特に断りのない限り、予選順位はAUTOCOURSE 1982-83[1]、決勝順位は公式サイト[2]より。
- AUTOCOURSE記載のウィリアムズ、リジェの2チームのドライバーの予選タイムは、チームメイトのタイムと入れ替わって記載されている(誤植)。
- ジャリエは予選中にクラッシュし、以後の出走を取りやめ[1]、ジャリエ以下のスターティンググリッドは繰り上がった。
記録
- 初優勝:ミケーレ・アルボレート
- 最終グランプリ(ドライバー):ブライアン・ヘントン、デレック・デイリー、ルパート・キーガン、トミー・バーン、マリオ・アンドレッティ
- 最終グランプリ(チーム):エンサイン
脚注
- ^ a b Alan Henry, ed (1982). AUTOCOURSE 1982-83. Hazleton Publishing. pp. pp.214-215. ISBN 0-905138-21-X
- ^ “1982 Las Vegas Grand Prix”. 2009年8月5日閲覧。
関連項目