グラスに注がれたビール
日本の缶 ビール
ドイツの瓶 ビール
ビール (オランダ語 : Bier )は、酒 の一種。様々な作り方があるが、主に大麦 を発芽させた麦芽 (デンプン がアミラーゼ という酵素 で糖化 している)を、ビール酵母 によりアルコール 発酵 させて作る製法が一般的である。
現在は炭酸 の清涼感とホップ の苦味 を特徴とするラガー 、特にピルスナー が主流となっているが、ラガーはビールの歴史の中では比較的新参であり、ラガー以外にもエール などの様々な種類のビールが世界各地で飲まれている。
日本語 の漢字 では麦酒 (ばくしゅ)とも表記される[ 注釈 1] 。
名称
各国語における名称や語源 は以下の通り。
歴史
科学的方法で確認された最初の大麦ビールの痕跡は、現代のイラン にあって紀元前5千年紀 までさかのぼるとされる[ 2] 。そして紀元前 3千五百年紀頃のものがゴディン・テペ (Godin Tepe ) 遺跡で確認され、それが古代エジプト とメソポタミア の歴史書に記録され、世界中に広まったとされる[ 3] 。シュメール 人は大麦 やエンマーコムギ から作っており、黒ビール、褐色ビール、強精ビールなどの種類があり、神々に捧げられるほか人々にも再配分 された[ 4] 。シュメール王朝ではビールは「液体のパン」と呼ばれていた[ 5] 。ちなみにシュメール人はワイン の製法も開発している。古代エジプトにおいては、それより下った紀元前3千年紀 の資料からビールの痕跡が確認されており、小麦の原産地が西アジア であることからメソポタミア からビールの製法が伝わったとする説となっている。エジプト南部のヒエラコンポリス遺跡で出土したビール工房は紀元前3600年頃と推測されている[ 6] 。アジア 東部では、中国 において、大麦・キビ ・アワ ・ジュズダマ などを原料に用いた、5000年前のビール醸造の痕跡が見つかっている[ 7] 。ビールが初めて作られたのは約1万3000年前、現在のイスラエルのハイファ付近とみられている[ 8] 。
当時のビールは、濾過されていないため、紀元前5~4世紀のイランやイラクでは、先端にフィルターを付けて固形物が入り込まないようにした「ビールストロー」が存在したとされる[ 8] 。
これらのメソポタミアや古代エジプトのビールの製法については2つ仮説がある。一つは麦芽を乾燥させて粉末にしたものを、水で練って焼き、一種のパン にしてからこれを水に浸してふやかし、麦芽の酵素で糖化を進行させてアルコール発酵させたものであった。大麦はそのままでは小麦 のように製粉することは難しいが、いったん麦芽にしてから乾燥させると砕けやすくなり、また消化 もよくなる。つまり、ビールは元来、製粉が難しくて消化のよくない大麦を消化のよい麦芽パンにする技術から派生して誕生したものと考えられている。穀類 を豊富に産したメソポタミアや古代エジプトでは、こうした背景を持つビールはパンから派生した、食物に非常に近い日常飲料であった。シュメールにはビールと醸造を司るニンカシという女神がおり、その讃歌にはビールパン、ナツメヤシ 、蜂蜜 を使ってビールを醸造する方法の記載がある。また、古代エジプトのパピルス 文書には、王墓建設の職人たちへの配給食糧として、ビールが記録されている。焼いてから時間の経った固いパンを液体でふやかすという発想は、ヨーロッパ のスープ の原型となった、だし 汁でふやかしたパンとも共通し、ふやかしたパンの料理という共通系譜上の食物ともいえる。現代でも、パン生地にビールを混ぜて作るビールパン が作られている。
もう一つの製法は、現在のビールに通じる製法であり、エンマー小麦を原料に、発芽させた麦(麦芽)と煮て柔らかくした麦をあわせて酵母を添加して発酵させ漉したものである。どちらも場合によっては糖分や風味を添加する目的でナツメヤシを加えることもあった。また、エジプトに伝来したビールは気候条件により腐敗しやすかったため、ルピナス を添加して保存加工されていた。これはバビロニア のビールでも同様に様々な薬草 を加えることがあったと言う。その中にはホップ も含まれたと考えられている。バビロニアの『ハンムラビ法典 』にはビールに関する取り締まり規則や罰則の記載があり、一例として「ビールを水で薄めて販売した者は、水の中に投げ込まれる(溺死刑)」とある[ 9] 。
一方、麦芽の酵素によって大麦のデンプン を糖化させ、その糖液をアルコール発酵させるというビール製造の核心技術は、北方のケルト人 やゲルマン人 にも伝播した。彼らの間では大麦麦芽をいったんパンにしてからビールを醸造するという形をとらず、麦芽の粉末をそのまま湯に浸して糖化、アルコール発酵させる醸造法が行われた。また日常の食物の派生形であった古代オリエント のビールと異なり、これらヨーロッパ北方種族のビールは、穀物の収穫祭 に際してハレ の行事の特別な飲料として醸造が行われる傾向が強かった。
古代ローマ にはエジプトから伝えられたものがジトゥム(zythum )、北方のケルト人経由で伝わったものがケルウィーシア (cervisia ) と呼ばれたが、ワインが盛んだったために蔑視され流布しなかった。ローマ人や古代ギリシア 人の間では、大麦は砕いて粗挽きにしたものを粥 にして常食していた。また現在はアルコール飲料であるワインも、当時は糖分があまりアルコールに転化されておらず、非常に甘い飲み物であった。固いパンを食べやすくするブドウ のジュースを濃縮し長期保存できる形にした日常の食卓の飲料、硬水 を飲みやすくするために水に加える飲料としての性格が強く、酔うためにそのまま飲むのは不作法とされ、水で割って飲むのが文明人の作法とされていた。それだけに、祝祭に際して醸造したビールを痛飲して酔う北方種族の習俗を、自らを文明人と自認する古代ローマ人、古代ギリシア 人は軽蔑していた。古代ローマの時代には市民の主食 は小麦であり、大麦は家畜 の飼料 用として栽培され、十分の一刑 に処された者や剣闘士 以外は口にすることは無く、大麦を口にすること自体が野蛮人とされていた。しかし、ゲルマン人 主導のフランク王国 が成立するとヨーロッパ全土でビールの醸造が盛んになり、ビール文化はヨーロッパに根付いた。一方で非常に甘い飲み物であったワインも、今日の製法と近くなり、ほとんど甘くないアルコール度数 の高い飲料となった。そのためビールとの関係は逆転し、アルコール度数がより低いビールは、子供 にもあった飲み物であると考えられていた。キリスト教 が広まると修道院 は自給と巡礼者 にふるまうためのビールを醸造し、技術の発展にも大きな役割を果たした。その中で発酵を安定させるなどの目的で様々なハーブ 類を調合したグルート を添加されるようになった。グルートは領主によって管理され、醸造業者は領主から購入しなければならなかった。このため中世ヨーロッパ で用いられたグルートの原料、配合比率、製法は現在に伝わっていない[ 10] 。
11世紀 頃、ドイツ のルプレヒトベルク女子修道院のヒルデガルト・フォン・ビンゲン 修道院長 がグルートに代わってホップ を用いたことを自著に記している。ホップには独特のさわやかな風味と雑菌 抑制効果があり、15世紀頃にはドイツのビール醸造で主流となった。他の国でも次第にホップが主流となり、かつては使用を禁止していたイギリス でも17世紀頃にはホップによる醸造が一般的となった。
16世紀 の醸造所
1516年、バイエルン公 ヴィルヘルム4世 は粗悪なビールの流通や、食用である小麦 がビールの原料に転用される事による飢餓を防ぐため、『ビール純粋令 』を発令し、原料として麦芽以外にはホップと水しか使わないよう命じた[ 11] 。小麦を使った白ビール は許可を得た一部の醸造所しか醸造できないようになり、希少価値が高まった。その後、ドイツ帝国 の成立により『ビール純粋令』は1906年に全土に施行され、現在のドイツにおいても効力を持っている。15世紀中頃にはバイエルン地方のミュンヘン で、低温の洞窟 で熟成させるラガービールの製造が始まった[ 12] 。
19世紀には酵母の研究も進み、上面発酵と下面発酵の技術が確立した。1842年にはチェコ のプルゼニ で世界最初のピルスナービール「ピルスナー・ウルケル 」が製造され、このタイプの醸造はプルゼニのドイツ語名からピルスナーと呼ばれるようになった[ 12] 。黄金色のピルスナーはガラス製品の普及と冷蔵技術の確立によって爆発的に広まった。船に積み込む飲料としてはラム酒 が主流であったがビールも積まれていた記録がある。
日本では、江戸時代 初期には徳川幕府 の幕臣達が、オランダ から渡来したビールについてその存在を認知していたとされ[ 13] 、「ビール」という呼称もオランダ語に由来 する。幕末 の1860年 (安政 6年)、万延元年遣米使節 の記録係だった玉虫左太夫 は、ポーハタン号 での航海中に何度かビールが提供されたと記述しており、「苦味ナレドモ口ヲ湿スニ足ル」と記している[ 14] 。明治維新 以降、川本幸民 がビール製造を試みたのを皮切りに、多くの醸造所が誕生し、全国的に普及していった。
現代のビールは、19世紀 後半のデンマーク のカールスバーグ 社が開発した技術に多くを負っている。同社はビール酵母の純粋培養技術を開発し、さらに雑菌を徹底的に排除して衛生的に缶 や瓶 に詰める技術を確立した。それによりビールの保存性は飛躍的に高まり、安価で大量に安定供給される工業製品として、世界の津々浦々にまで流通するようになった。また、ビール生産が大企業に独占されることにもなった。それまではワインの方が食事に必須の日常の酒として飲まれていたが、安価となったビールが普及することにより、ワインとビールの位置が逆転した。
欧米では、この反動として工業化以前のビール生産を見直す動きが起こり、クラフトビール (地ビール )を作るマイクロブルワリー が多く設立されている。日本でも法規制が緩和されたことにより、地ビールの生産が少しずつ行われている。
原料
原料のビール大麦
焙煎前の大麦麦芽
ビールの主な原料は水、デンプン源(麦芽など)、ビール酵母、香味料(ホップなど)である[ 15] 。多くの場合、大麦の麦芽を主原料とし、副原料としてアサ科のホップやトウモロコシ 、米 、砂糖 等が使われる。特にこれらの副原料は大麦麦芽の安価な代替物として使用されることがある[ 16] 。また小麦やライ麦 の麦芽でも製造は可能である。アフリカ では粟 、ソルガム 、キャッサバ の根が、ブラジル ではジャガイモ 、メキシコ ではリュウゼツラン がデンプン源として使われる[ 17] 。
水
ビールの主成分は水 である。地方によって水に含まれているミネラル 組成は異なるため、各地方で製造するのに水に最も適したビールも異なり、地方ごとの特色が現れる[ 18] 。たとえばアイルランド のダブリン の水は硬水であり、ギネス などのスタウト ビールの醸造に適している。チェコ のプルゼニ で採れる水は軟水で、ピルスナーウルケルなどのペールラガーの醸造に適している[ 18] 。イングランド のブルトン の水はジプサム(石膏 ; 硫酸カルシウム の鉱物)が含まれているため、硫酸塩 の添加(ブルトニゼーションと呼ばれる、ホップの風味を引き立たせる手法)が必要なペールエール ビールの製造に適している[ 19] 。
糖質原料
ビールのデンプン 源に何を使用するかで、その濃さや風味が左右される。最も一般的なデンプン源は麦芽であり、後述のように大部分のビールには大麦の麦芽が使われる。麦芽の製法は種子に水と空気を与えて発芽させ、発酵過程に入る前に麦芽の成長を止めるため窯内で乾燥焙煎させる。これを焙燥 という。その後、幼根を取り除いたものが麦芽である。種子が麦芽になることによって、デンプンを発酵性の糖に変える酵素が生産される[ 20] [ 21] 。同じ種類の穀物から作られた麦芽でも、焙燥時間と温度の違いによって、異なる色彩をもつようになる。暗色の麦芽からは暗色のビールが製造される[ 22] 。多くのビールには大麦の麦芽が使用されている。オオムギは発芽力が強く、皮が薄く、デンプン質が多く、窒素 量の少ないものが原料として優れている[ 20] 。
ホップ
ホップの毬花(ドイツ、Hallertau のホップヤードにて)
現在、商業用に生産されているビールのほとんど全てには、風味付けとしてホップ が使われている[ 23] 。ホップは和名 をセイヨウカラハナソウ というつる性植物 で、その花はビール製造において風味付けと保存性を高める機能を持つ。
ホップは元々はドイツのヴェストファーレン 地方にあるコルヴァイ修道院 のようなビール醸造所で、西暦822年から使用されていた[ 24] [ 25] 。だがビールに使用するための大量栽培が開始されたのは13世紀になってからである[ 24] [ 25] 。13世紀から16世紀までの間、ホップは最も主要な香味料として使われるようになっていった。しかしそれ以前には、他の植物(例えばGlechoma hederacea )が香味料として使われることもあった。「歴史 」の節で述べたが、グルート (gruit) と呼ばれるニガヨモギ などの様々なハーブ 、ベリー 類も、現在のホップと同じように、ビールの香りづけに使用されていたこともある[ 26] 。現在製造されているビールで、香りづけにホップ以外の植物も使用しているものは、Scottish Heather Ales companyのFraoch'[ 27] やla Brasserie-LancelotのCervoise Lancelot[ 28] などである。ホップは、麦芽の甘みと調和のとれた苦味をビールに与え、また花や柑橘系 、ハーブのような香りをビールに与える。ホップには抗生物効果があり、ビール醸造に寄与しない微生物 を抑え、ビール酵母が有利に働く環境を整える効果がある。他にも泡 持ち(ヘッドリテンション)の長さに寄与し[ 29] [ 30] 、保存力を高める効果がある[ 31] [ 32] 。
ビール酵母
ビール酵母は穀類から引き出した糖を代謝 し、エチルアルコール と炭酸ガス を生産する。酵母の働きによって麦芽汁がビールになる。また酵母はビールの個性、味わいにも影響を与える[ 33] 。ビール酵母には、発酵中に発生する炭酸ガスとともに液面に浮かび、褐色クリーム状の泡の層を形成する上面発酵 酵母と、発酵末期に槽の底に沈殿する下面発酵 酵母が存在する。製造に前者を用いるビールを上面発酵ビール(エール )、後者を用いるビールを下面発酵ビール(ラガー )という[ 20] (詳しくは「分類 」の節を参照)。最も主要な上面発酵酵母はSaccharomyces cerevisiae で、最も主要な下面発酵酵母はSaccharomyces uvarum である[ 34] 。バイエルン の白ビールではTorulaspora delbrueckii (英語版 ) が働く[ 35] 。酵母の働きが解明される以前は、空中を漂う自然酵母によって発酵を行っていた。いわゆる自然発酵ビールである。大部分のビールは純粋培養の酵母を加えることで発酵を行うが、ランビック のようなごく一部は現在も自然発酵で製造されている[ 36] 。自然発酵ビールのランビック では主にBrettanomyces 属の酵母が働く[ 37] 。
清澄剤
清澄剤は濁り物質を凝集 させて沈殿 除去する働きのある物質である。製造直後のビールにタンパク質 の濁りが見られるとき、醸造所によっては1種類あるいはそれ以上の清澄剤が添加されることがある。この操作によって澄んだビールを作ることができる[ 38] 。ビールに使用される清澄剤の例としてはアイシングラス (魚の浮袋 に含まれるゼラチン 質)、アイリッシュモス (紅藻 の一種)、Kappaphycus cottonii から採れるκ-カラギーナン 、ポリクラール 、ゼラチンなどである[ 39] 。もしラベルなどに「菜食主義者 向け (suitable for vegetarians)」といったことが記されていたなら、そのビールには動物性のゼラチンが使われておらず、海藻 由来や人工の添加物で澄ませている[ 40] 。
製法
ビール醸造プロセスの説明図
温水タンク
ホップバック
貯蔵タンク
16世紀のビール醸造所
ビール醸造所のことをブリュワリー (ブルワリー)という。法律などで制限されていない限り家庭でもビールの醸造は可能であり、ビールの歴史の中ではそのようなビールも多く作られてきた。家庭内で消費するため非営利的にビールなどを醸造することを自家醸造(homebrewing)という。日本では、免許を持たない者がアルコール度数1%以上の酒類を醸造することは禁じられている。自家醸造用の道具を売り買いすることはできるが、きちんと法律の範囲内で醸造するかどうかは使用者に委ねられている[ 41] 。
醸造過程で果汁 などを添加したフルーツビール や、香辛料 を添加したスパイスビール などもヨーロッパではポピュラーであるが、長らく日本の法律上はビールではなく発泡酒 扱いとなっていた。しかし2018年4月1日の酒税法 改正で果実及び香味料の使用が許されるようになった[ 42] 。
麦芽粉砕
砕かれたホップ
ビールの醸造の最初の工程は、デンプン源と温水を使った麦芽汁づくりである。普通デンプン源には大麦麦芽が使用される。麦芽はダスト・異物を除去した後、糖化・ろ過 に適した大きさに粉砕される。胚乳 部は糖化しやすいように細かく粉砕する。一方、殻皮部は麦汁濾過工程で濾膜を形成させるためになるべく形を残すようにしなければならない。ただし濾膜形成の必要ない加圧式の濾過方法を用いる場合は麦芽全部が細かく粉砕される[ 43] 。粉砕した麦芽のことをグリスト (grist) という。グリストはマッシュタン (mash tun) と呼ばれる容器の中で温水と混合される。グリストを浸す温水のことをリキュール (liquor) といい、グリストと温水の混合物のことをマッシュ (mash) という[ 44] 。
糖化
グリストと温水が混合されると、麦芽に含まれるデンプンなどの多糖類や可溶性タンパク質 が溶け出す[ 45] 。多糖類は麦芽のもつ酵素により可溶化し、分解され低分子の麦芽糖 が生み出される。この多糖類の分解のことを糖化 (マッシング; mashing)という。糖化には1〜2時間ほどの時間が掛かる[ 46] 。麦芽の酵素の力のみで糖化する方法をインフージョン法といい、マッシュの一部を取り出して煮沸し、元の容器に戻してメインのマッシュの温度を引き上げる方法をデコクション法という[ 47] 。マッシュの煮沸によって酵素は失活デンプン質が溶解して糖化が進みやすくなる[ 45] 。
糖化が終了したマッシュからは穀物粒などの固形物が取り除かれ、発酵性の麦汁が回収される。麦汁濾過の伝統的な方法であるロータリング (lautering)では、濾過槽の底に溜まった穀物の粒そのものがフィルターとして働き、固形物と麦汁を分離する。現在行われている醸造ではより細かいグリストまで分離できるフィルターフレームが使用されることが多い[ 48] 。最初に絞られる麦汁を一番絞り麦汁という[ 47] 。穀物粒はスパージング (sparging) という操作で湯洗浄し、さらに多くの麦汁を回収する。麦汁とスパージングで加えられた湯の混合物から、穀物粒を濾過によって分離する。スパージングによって得られる麦汁を2番絞り麦汁という。
煮沸
麦汁は湯沸し器やコッパー(copper; 銅 で作られていたことに由来[ 49] )と呼ばれる容器に集められ、1時間程度煮沸される。煮沸によって麦汁中の水分が蒸発し、糖類を初めとする溶質が濃縮されて残る。また同時に糖化段階から麦汁に残留した酵素を失活させる[ 50] 。煮沸にはその他にも殺菌、タンパク質の凝固、色度の上昇、pHの低下、不快な香気成分の分解・飛散、などが起こる。煮沸中にホップを添加する[ 47] 。ホップは数回に分けて添加する場合もある。ホップを煮沸することで、ホップ中のフムロン が異性化し、イソフムロン になることで苦味が強まる[ 47] 。煮沸時間が長いほど苦味が強くなるが、ホップそのものの風味や香気は弱くなる[ 50] 。
冷却
煮沸の終了した麦汁は、酵母による発酵の準備のため冷却される。このとき溶解度が下がってタンパク質やポリフェノール が凝固する[ 51] 。醸造所によってはホップで処理した麦汁をさらにホップバック (hopback) に通す。ホップバックはホップを満たした容器で、風味付けをしたりフィルターの機能を果たしたりする。しかし多くの醸造所ではホップバックを使わず、単純に発酵槽で麦汁を冷却する[ 52] 。その後、酵母の増殖に必要な酸素を供給するため、冷却された麦汁に無菌空気が通される[ 51] 。
発酵
空気を通された発酵槽中の麦汁には酵母 が添加される。酵母が出芽を開始すると発酵 が始まる。発酵熱の発生により液温が上昇するので、冷却により発酵温度をコントロールする必要がある[ 51] 。発酵に必要な時間は酵母の種類やビールの濃さによって変わる[ 53] 。発酵前の麦汁はpH 5.2 〜5.8だが、発酵後には4.0 〜4.6に低下する。発酵が終了した液を若ビールと呼ぶ。アルコール発酵に加え、麦汁内の微粒子が沈降するため一度発酵の終了した若ビールは清澄する[ 53] 。
発酵は一次発酵(主発酵)と二次発酵(熟成)の二段階で行われることがある。アルコール類はほとんど一次発酵で生成される。その発酵液は新しい容器に移され、熟成される。熟成はパッケージングまでに時間を置く必要がある場合、さらなる清澄化が必要な場合に行う[ 54] 。若ビールにはジアセチル 前駆体 、アセトアルデヒド 、硫化水素 などの未熟成物質が含まれる。熟成過程では残存物質のさらなる発酵が進み、これらの物質が分解され、発酵によって発生する炭酸ガスによって液外に運び出される。混濁の原因となるタンパク質は、温度を+1〜-1 ℃ 程度に下げることにより析出し、一部の酵母とともに沈降する[ 51] 。熟成の終了したビールは濾過され、またシリカゲル によってタンパク質を吸着させて製品工程に送られる[ 55] 。
熟成後に酵母の活動を抑えるため、60度前後に加熱する低温殺菌 が行われる。この熱処理を行わず、特殊な濾過装置で酵母を取り除くビールがいわゆる生ビール である。ただしこの呼称は日本の基準によるものであり、国によって基準は異なる。また酵母を完全に取り除かないビールもある。
分類
ビールには様々なスタイル が存在するため、特徴によって細かく明確に分類することは非常に困難であり、様々な分類がなされている。有名な分類方法としてマイケル・ジャクソン による分類がある。
醸造法による分類
醸造法と酵母の種類によって分類する場合は、「上面発酵 」の「エール」と「下面発酵 」の「ラガー」に大別する方法が一般的である。元々エールという言葉は、上面発酵のビールを指していた言葉ではなく時代によって変遷がある。現在、ビールにはホップが使用されることが多いが、ホップがビールに広く使用されるようになったのは、12〜15世紀の間であり、その当時英語圏では、ホップ入りのものをビール(Beer)、ホップなしのものをエール(Ale)と呼んで区別していたが、その後、ビールは総称となり、上面発酵のものがエールと呼ばれるようになった[ 56] 。
エール
上面発酵のビールを、エール と呼ぶ。出芽酵母 (Saccharomyces cerevisiae (サッカロマイセス・セルビシエ)とその亜種)を用い、常温 で短い時間で発酵を行う。盛んに炭酸ガスを出すために、最終的に酵母が浮かび上面で層を作るために上面発酵と呼ばれる。
一般に、上面発酵のほうが醸造は容易である。19世紀 以降にラガーが爆発的に普及するまでは、ビールといえばエールであった。
複雑な香りと深いコクを特徴にしている。主なスタイルとしてペールエール 、スタウト 、アルトビール 、ケルシュ 、ヴァイツェン などがある。
ラガー
下面発酵のビールをラガー と呼ぶ。Saccharomyces carlsbergensis (サッカロマイセス・カールスベルゲンシス)という酵母を用い、低温(10℃以下)で長時間発酵を行う。役目を終えた酵母は沈殿するため、エールの上面発酵に対して下面発酵と呼ばれている。
比較的すっきりした味で、ピルスナー (ピス)、ボック などのスタイルがあり、もともと中世ドイツのバイエルン 地方のローカルなビールだった。この土地の醸造師たちは、低温でも活動する酵母を発見し、変わったビールを醸造していた。秋の終わりにビールの材料を洞窟の中に氷と共に貯蔵して翌年の春に取り出すと、発酵が終了してビールが完成する。ラガーとは「貯蔵されたビール」という意味である。
冷蔵庫 が発明された19世紀 以降、これが瞬く間に世界のビールの主流となった。一定の品質のビールを大量生産するのに最適だったためである。黄金色の美しい色と、ガラス製のグラスやジョッキが普及したことを人気の理由に挙げる人もいる。
自然発酵
酵母発見以前のビールは全て自然発酵であった。現在でもアフリカの伝統的なビールや、ベルギー のパヨッテンラントで製造されるランビック では培養された酵母を使用しない自然発酵が採用されている。乳酸発酵 も行われるため、特有の酸味を持つようになる。
飲み方
20世紀以降の冷蔵技術の進歩により、ビールを冷やして飲む風習は加速度的に広まった。タイ王国 では、冷やしたうえに氷を入れるのも一般的である。一方、エールビール は常温で飲まれることが多い。また、ドイツやベルギーなどでは温めて飲まれるホットビール もあり、グリュークリークのように温めて飲むことが主流のビールもある。
ビールをカクテル にして飲むビアカクテル (英語版 ) では、トマト ジュースを入れたレッド・アイ 、レモネード を入れたパナシェ (ドイツではラドラー、イギリスではシャンディ)、ジンジャーエール を入れたシャンディ・ガフ などが知られる。そのほか、ピルスナー とスタウト など、異なる種類のビールを混ぜるハーフ&ハーフも広く知られる飲み方である。
ビールの注ぎ方
ビールを注ぐ様子
ビールはそれ自体の品質や温度のほか、グラス やビールジョッキ などに注ぐ場合は注ぎ方で泡立ちや味わいが異なり、注ぎ方の巧みさや多彩さを売り物にする飲食店もある[ 57] 。泡はビールが空気に触れて酸化 されることにより味が変化することを防ぐ役割もある。ビールの苦味成分は液体中に拡散しているが、これは泡によって吸着される。そのため、ビールの炭酸泡の形成過程をコントロールすることにより、ビールの苦味成分を液体上部に浮かぶ泡の層に閉じ込めることができる。
注ぎ方の一例
最初はグラスの底にビールを叩きつけるようにして注ぎ、泡を形成する。これによりビールが空気に触れるのを防ぐことができる。
グラスとビールの注ぎ口を近づけるなどして初めに形成した泡を壊さないように静かに注ぐ。これにより、均質な大きさの泡が液体中で均等に形成されるため壊れにくく、苦味成分も吸着させることができる。
保存
ビールは醸造酒 故に酒としては賞味期限 に左右されやすく、味が変化しやすい部類に入る。品質が劣化する主な原因に、保管温度、日光、衝撃、酸化が挙げられる。また出荷から日数が経過するに従い味が劣化 する。このような日数経過や味の変化は鮮度 と表現される。ただし、酵母が殺菌・濾過されておらず瓶・樽内で再発酵を行う種類のビールは長期保存や「寝かせる 」ことが可能で、マイルドで熟成された味わいへの変化を楽しめる銘柄もある。
保管場所は暗所で低温、温度変化や振動のない環境が望ましい。
開封後はなるべく早く飲みきってしまうことが推奨される。
劣化の原因は大麦由来の酵素LOX(リポキシゲナーゼ)の働きが大きい。醸造過程でLOXが劣化因子を作りこれがビールの成分と反応し脂質を酸化させることで渋みや臭みになり泡もちの低下が起きる。
温度
保管の適温は発酵時と近い温度とされ、これに従うとラガーは10℃以下、エールで15℃ - 25℃くらいが適温となるが、エールも10℃以下で保存しても問題ないとする意見もある。適温の範囲内でも、温度変化を繰り返す条件下では劣化が急激に進む。高温では劣化が早く進むが、低温にしすぎると成分の凝固や濁りが発生し泡もちが悪くなったりする。また容積増加で内圧が高まるため容器の破裂の恐れがある。
日光
紫外線 によりホップに含まれる苦み成分イソフムロン が分解、同様にタンパク質に含まれる硫黄 分が分解されて発生する硫化水素 と合体し、悪臭を発する物質になる。臭いは「ゴムの焦げたような臭い」「スカンク の悪臭」とも喩えられ、日光臭 と呼ばれている。ビール瓶 が茶色や緑に着色されているのは紫外線を防ぐためだが完全には防げない。また蛍光灯 からは微量ながら紫外線が放射されているので、屋内でも陳列や保管条件によって劣化が起きる場合がある。
衝撃
ビール容器の中は炭酸 が過飽和の状態にあり(炭酸飽和 )、衝撃が加えられるとバランスが崩れて分離や気泡を生じ味の劣化に繋がる。また開封時に激しく噴出する原因になる。
酸化
ビールは空気に触れると急激に酸化し風味が損なわれる。炭酸が抜けるせいもあるが、同じ発泡性酒類のスパークリングワイン と比べると劣化は激しい。どうしても飲み残す場合はラップ での密封や、瓶ならばワインストッパーを使用すれば数日程度はもつ。ビールをグラスに注いだ際に生じる泡の層には、炭酸が抜けるのを抑え、ビールを空気から遮断して酸化を防ぐ効果があるとする説がある。
主なビール生産国と銘柄
この節は更新が必要とされています。 この節には古い情報が掲載されています。編集の際に新しい情報を記事に
反映 させてください。反映後、このタグは除去してください。
(2020年3月 )
世界のビール
キリン食生活文化研究所 が調査し、ビール酒造組合 が公表する集計によると、2015年 の世界のビール総生産量は1億7937万klに上る[ 58] 。生産量のベスト10は、中国 、アメリカ 、ブラジル 、ドイツ 、メキシコ 、ロシア 、日本 (発泡酒等を含む)、ベトナム 、イギリス 、ポーランド の順。オランダ は14位、チェコ は21位、ベルギー は19位であった。2018年にはブラジルとメキシコが独露を抜いて3-4位となり、ベトナム がイギリスやポーランドなどを追い越して8位となった。同年まで中国の首位は17年連続である。市場規模は飽和気味の先進国で縮小し、新興国で拡大傾向にある[ 59] 。
主な生産国 の状況と銘柄は以下の通り。
ヨーロッパ
ドイツ
ドイツの歴史に残るミュンヘン のビアホール ・ホフブロイハウス。
ビールとワインで祝う収穫祭シュトゥットガルト のカンシュタッター・フォルクスフェストの巨大仮設ビアホールの内部。 生バンド演奏のもと椅子の上に立ち上がり盛り上がる。
ラガービールが大多数だが、アルト 、ケルシュ 、ヴァイス (Weissbier ) などのエールビールも多種造られている。(ピルスナービールはチェコの発明。ラガービールはオーストリアの発明である。ただし、いずれもドイツ系による発明。)
ビールの新酒は秋初めに出回り、これに合わせて各地でビール祭りがある。最も有名かつ大規模なものはドイツ 、ミュンヘン のオクトーバーフェスト である。また、オクトーバーフェスト用に供されるメルツェンビール(3月に醸造される)、秋口に醸造され冬場に供されるウィンタービール等の季節ビールも多くのメーカーで作られている。なお、ドイツではビール法(ビール純粋令 )によりビールを名乗る飲料には原材料の規制(水・麦芽・ホップのみを原料とする飲料物のみをビールとして取り扱う)があったが、非関税障壁 として非難され、現在は輸入ビールについては廃止されている。ドイツのビールメーカーは各地にあり、全国ブランドのビールメーカーは少ない。価格も安く、地ビールの缶ビールの価格は、コーラより安い。缶ビールよりも、樽出しビールや瓶ビールに人気がある。
ドイツのビールは大きく分けて大麦を原料とするピルスナータイプと小麦を原料とするヴァイスタイプ・ビールがある。小麦を原料とするビールでもミュンヘン近辺では白っぽいヴァイスビールが有名。ドイツ南西部のバーデン=ヴュルテンベルク州 近郊ではヴァイスビールでも透明なクリスタル・ヴァイス、半透明なヘーフェ・ヴァイス、濁ったドゥンケル・ヴァイスがある。
チェコ
泡だけのビールミルコ (チェコ語版 )
ドイツのローカルビールだったラガーを世界的に広めたのは、隣国チェコで生まれたピルスナーのおかげである(日本で最も飲まれる黄金色のビールは、このピルスナー・タイプである)。ピルスナーは、プルゼニ市 (プルゼニのドイツ語名がピルゼン )で醸造されたビールの呼称から由来する。この事実により、中央ヨーロッパでは、ビールの醸造法についてはチェコをその本場として一目置く。またキリンビールの調査では、国民一人当たりのビール消費量が1993年から2018年までの26年間連続世界1位であるなど、世界有数のビール好き国家である[ 60] 。
イギリス
ウィリアム・ホガース 『ビール通りとジン横丁 (英語版 ) 』(1751年)で描かれたビール通り
イングランド 、スコットランド はエールビールの本場として知られる。しかしピルスナービールの普及以降はバドワイザー 、ハイネケン などの外国産ブランドのラガー、もしくは自国産のラガーが若者層を中心に多く飲まれ、エール類をはるかに超えるシェアを持っている。1970年代 からは熱心なエールファンによるCAMRA (CAMpaign for Real Ale=真正エール(復活)運動)が起こった。
バス・ペールエール - すっきりした味わいと、フルーツのようなほのかな甘みと香りをもつ。 - 日本では、アサヒビール 社から販売されている。
ニューカッスル・ブラウンエール
アイルランド
国内市場は事実上ほとんどDiageo社の寡占市場にあり、パブ での蛇口からサーブされるビールの選択肢は多くない。だが近年では都市部を中心にベルギービールやチェコビールなどを蛇口からサーブするパブも増えてきつつある。近年では地ビールなども出現してきているが、上記のような寡占状態のためパブなどで蛇口からサーブするビールとして発見することは非常に難しい。いわゆるマイクロブルワリー の中で最も成功しているのがPorterhouseである。同名のパブ内で醸造を行っており、市内に数店の支店を持っている。
ギネス (Guinness ) - 最も有名なアイリッシュスタウト
マーフィーズ (Murphy's Irish Stout ) - 代表的なアイリッシュスタウトの一つ。数少ない大規模生産を行っている独立ブランドで、アイルランド南西部のコーク 地方を中心に飲まれている。
ビーミッシュ (Beamish ) - マーフィーズと並んでコークで飲まれているスタウト。
キルケニー (Kilkenny ) - エールの一種(アイリッシュレッドエール )。
スミディックス (Smithwicks ) - アイルランドで年配層を中心に根強い人気があるエール。上記のキルケニーと似た製品。
ベルギー
世界で最も多様なビールを醸造するのは、おそらくベルギー である。マイケル・ジャクソン の精力的な活動によって、ベルギービール が世界に伝道されたといわれる[ 61] 。
ベルギービールの中で最も有名なのは、1966年にピエール・セリス が復活させた「ヒューガルデンホワイト (Hoegaarden White ) 現地読み:フーハルデン・ヴィット」であろう。これは、俗に「ヴィット(フラマン語)ブランシュ(フランス語)」白ビール と呼ばれるビールである。なお、ドイツで白ビール(ヴァイスビア 、ヴァイツェン )といえば、まったく別物の小麦を原料とするビールを指す。ドイツのヴァイスビア、ヴァイツェンと区別するために、ベルギーのブランシュをベルジャンスタイルホワイト と称することもある。また、トラピストビール (修道院ビール)、ブリュッセル 近郊で製造される自然発酵を特徴とするランビック など独特なビールが製造されている。
レフ(レッフェ) (Leffe ) - 日本では、アサヒビール社から販売されている。
オランダ
隣国ベルギーとドイツの影響もありビール作りが盛んである。ラガータイプだけではなく多様なエールも醸造している。
グロールシュ (Grolsch )
ハイネケン (Heineken )
アムステル (Amstel )
フランス
フランスはヨーロッパ第5位のビール生産国である(fr:Biere より)。ほとんどはドイツ国境に近いアルザス 地方および隣接のロレーヌ 地方で生産されているほか、ベルギー国境に近いノール 地方でも生産されている。代表的なものは以下の3つの銘柄だが、実際は全てクローネンブルグ 社が製造している。
クローネンブルグ (Kronenbourg )
セーズ・ソワサンカトル (1664 )
カンテールブロー (Kanterbrau )
スペイン
マオウ (Mahou )
クルスカンポ (Cruzcampo )
エストレージャ・ダム (Estrella Damm )
サン・ミゲル (San Miguel )
ヴォル・ダム (Voll Damm )
アルハンブラ (Alhambra )
エストレージャ・ガリシア (Estrella galicia )
モリッツ (Moritz )
ポーランド
ポーランド語 ではビールはpiwo(ピヴォ)という。ビールは、ポーランド では人々に大変親しまれている飲み物で、しかもこの20年間その人気は高まる一途である。2009年の Ernst & Young による報告によれば、ポーランドはビールの生産量ではヨーロッパでも第3位である。1位のドイツが103億リットル、2位の英国が49億5,000万リットル、そしてポーランドが36億9,000万リットルを生産している [要出典 ] 。
ポーランド国内市場の拡大が続き、ポーランド醸造産業雇用者連盟 (Zwiazek Pracodawcow Przemyslu Piwowarskiego) は醸造業界年次大会において、2008年のポーランドでのビール消費量が、一人当たり94リッターにまで増大したと発表した。国内市場での販売総量としては35億 6,240万リッターにのぼる。このポーランド醸造産業雇用者連盟に加盟している各社の市場シェアを合計すると、ポーランドのビール市場全体のおよそ90%を占める。 統計的にはポーランドの消費者は一人当たり平均で年間に92リットルのビールを飲んでおり、これはチェコ共和国ならびにドイツについで、第3位である。2009年、ビールの販売によるポーランド政府への消費税収入は、30億9,700万ポーランド ズロチ に達した。またビールの製造と販売に携わる雇用人数は、およそ208,000人にのぼっている [要出典 ] 。
ジヴィエツ (Żywiec )
オコチム (Okocim ) - カールスバーグ 系
ティスケ (Tyskie )
レフ(レック) (Lech )
ザムコヴェ(Zamkowe )
イタリア
デンマーク
スウェーデン
ノルウェー
フィンランド
カルフ (Karhu)
オーストリア
スロベニア
スロベニア には二つの大きな会社のビールとたくさんの小さな地ビールの店がある。一つ目の大きなビールの会社はズラトログといい、スロベニアの北東にあるラシュコ にあるので、たくさんの人がこのビールをラシュコと呼んでいる。
ラシュコビール は1825年から作られていて、190年の伝統があり、スロベニアの一番古いビールである。ラシュコで、毎年夏に三日間「ビールと花祭り」という祭りがある。
二つ目のビール工場はウニオンと呼ばれ、リュブリャナ で作られているビール。ウニオン ビールは1864年から作られている。かつてこの二つの大きなビール工場は独立した二つの会社であったが、ハイネケン がウニオンとラシュコを買い取った。
ラシュコ (Laško [2] )
ウニオン (Union [3] )
テクトニクス (Tektonik [4] )
フマヌフィシュ (Human fish [5] )
ホップスブルウ (Hopsbrew [6] )
べヴォグ (Bevog [7] )
Reservoir dogs [8]
ヨーロッパのその他
北米・南米
アメリカ合衆国
アメリカ合衆国西海岸 を中心にクラフトビール、マイクロブリューワリーという小醸造所によるビールが多種あり、生産されるビアスタイル数は世界でも有数である。ビールの種類も多い。ミラーは買収・合併されて、現在は南アフリカ 籍の会社となっている。
カナダ
カナダ でもアメリカ同様、ビール消費は多く、モルソン、ラバットという二大全国ブランドが存在する。また、イギリスからの伝統も影響し、比較的小規模な地ビール醸造も多い。
メキシコ
メキシコ はビールの特産地としても知られており、コロナやXX(ドス・エキス)など、著名ブランドが世界中に輸出されている。
北米・南米のその他
アジア
日本
北朝鮮
韓国
中国
中国 での製造開始は欧米諸国に遅れるが、21世紀になって、生産量では世界一となっている。2004年 の総生産量は2910万トンであり、対前年15.1%もの伸びを示している。
元々中国でのビール生産は20世紀 初頭に、まず現在の黒龍江省 ハルビン にロシア人 がハルビン・ビール の工場を設立した。また山東省 青島 をドイツが租借地 とし、租借地経営の一環として、産業振興策のビール生産の技術移転を行ったところから始まる。新中国になってからも早くから輸出に努めていたこともあり、現在でも世界的に最も有名な中国メーカーは青島ビール (Tsingtao Beer ) であるが、現在最大のメーカーは香港 資本も入った華潤雪花ビール(雪花ビール )になっている。その他の大手グループとして北京 の燕京ビール 、広州 の珠江ビール 、バドワイザー 、サントリー 、アサヒビール などの中国国外のビールメーカーも多く進出している。流通と冷蔵が完備していないので、各地方都市に小規模なビール工場が多数あり、その地域用のビールを生産している。小規模工場の中には品質の悪いものを作っているところもあり、2004年の全国規模の抜き取り検査では13.8%もの銘柄が不合格となった。
台湾
タイ
冷たく冷やしたラガーが好まれる。ビールに氷を入れることがあるが、これはアルコール度数が高いため割っているというよりも、冷蔵設備が行き渡っていなかった時代の名残である。ただし、タイ のビールは味がやや濃いこともあり薄める目的で氷を入れる人はいる(氷を入れることを前提に濃いめに作られている)。
ベトナム
アジアのその他
オセアニア
アフリカ
アフリカでは部族 ごとにビールを醸造しており、その種類は百種類以上に及ぶとされる[ 63] 。これらのビールは古代エジプトのビールと同様、ストロー を使って飲む。また、使用する原料も麦に限らず雑穀やキャッサバ 、トウモロコシ 、バナナ などが用いられている。南アフリカではカフィア・ビールやコーリャン ・ビールと呼ばれるビールが伝統的に飲まれてきた。
世界のビールメーカー
この節は更新が必要とされています。 この節には古い情報が掲載されています。編集の際に新しい情報を記事に
反映 させてください。反映後、このタグは除去してください。
(2020年3月 )
世界シェア
(2022年)
世界的なビール製造企業・グループ
この節は更新が必要とされています。 この節には古い情報が掲載されています。編集の際に新しい情報を記事に
反映 させてください。反映後、このタグは除去してください。
(2020年3月 )
世界的な規模のビール製造会社は他国へ直接の資本進出を行ったり、各国の地場ビール会社を資本支配下に収めたり、あるいは資本提携したりする事で進出を行っている。また、世界的なブランドは直接ブランド所有会社との資本関係にはなくとも各国の企業によるライセンス製造が行われるケースもある。
単純に計算すると上位5グループで世界の生産量の50%近くを占めることになる。InBev社の主張によれば2005年には同社グループの生産量は世界のマーケットシェアの14パーセントの生産量を占めていると主張している。ただし、例えばカナダではInBev社系列のラバット社がバドワイザーを製造しているようにブランドと企業の入り繰りも存在している。また、オーストラリア や日本のように民族資本が強力な場合には進出の程度が輸出あるいはライセンス製造に留まっているケースもある。
世界的な大手ビール企業グループの上位5グループは以下の通り。
InBev(ベルギー・ブラジル)
InBev(インベブ) は2004年 にベルギー のInterBrew社とブラジル のAmBev社の合併により誕生。現在はアンハイザー・ブッシュ・インベブ の子会社。アジア・ヨーロッパ・南北アメリカに多くの系列企業を持つ。
主な所有ブランド
Anheuser-Busch(アメリカ)
アンハイザー・ブッシュ は世界第三位の生産量を誇る。現在はアンハイザー・ブッシュ・インベブ の子会社。アメリカ国外の醸造所は他のグループと比較すると少ないが、バドワイザー ブランドのビールは各国でライセンス生産が行われている。
主な所有ブランド
MOLSON COORS(アメリカ・カナダ)
2005年、カナダのモルソンとアメリカのクアーズが合併し設立。2015年ミラーを買収、
主な所有ブランド
Heineken(オランダ)
ヨーロッパ及び東南アジアのマーケットで強い。
主な所有ブランド
Carlsberg(デンマーク)
ヨーロッパ、特に北欧・東欧諸国で強い。
主な所有ブランド
日本のビール
歴史
日本 においてビールは、1613年 (慶長 18年)に平戸(現在の長崎県 平戸市 )に渡来し、1724年(享保 9年)にオランダの商船使節団が江戸 に入府した際には、8代将軍・徳川吉宗 に献上された。今村市兵衛 の記した『和蘭問答』(1724年)には自身が飲んだ「麦の酒」「ヒイル」という語が記されている。その感想は「殊外悪しき物」「何の味わいもない」と否定的である。文献上確認ができる日本最古のビールの記述である。
日本での外国人による醸造は、1812年 に長崎 の出島 において、オランダ商館 長のヘンドリック・ドゥーフ の手によるものが最初である。開国後の1869年(明治 2年)には、横浜 の外国人居留地 、山手46番にウィーガントらによって「ジャパン・ブルワリー 」が設立され、翌年にはアメリカ人・コープランドが「スプリング・ヴァレー・ブルワリー 」を設立。ビールの醸造製造を始め、主に居留地の外国人や上流階級の日本人向けに販売し、輸出もした(後にジャパン・ブルワリーは閉鎖、ウィーガントは別の工場ババリア・ブルワリーを興すが、最終的にはコープランドのスプリング・ヴァレー・ブルワリーと合併する)。
日本人による醸造は、1853年 に蘭学者 の川本幸民が、江戸で醸造実験を行ったのが最初とされる[ 64] 。川本が実際に醸造したかどうかの確証は無いが、著書のビール醸造法の記述などにより、実際に醸造した可能性が極めて高いと推測されている。産業としての醸造は、1869年(明治2年)に、当時の品川県 知事 であった古賀一平 が土佐藩 屋敷 跡(現在の東京都品川区 大井三丁目付近)にビール工場を建造し製造を開始したのが最初とされる[ 65] 。ただし、商業規模の製造は、1872年 に、大阪市 で渋谷庄三郎 が「渋谷ビール」を販売したのが最初とする説もある[ 64] 。その後、1874年(同7年)には甲府 で野口正章により「三ツ鱗ビール」が設立され[ 66] 、1876年(同9年)には北海道 の札幌 で官営ビール事業として、「開拓使 麦酒醸造所」が村橋久成 と中川清兵衛 を中心に設立された(翌年「札幌ビール 」を製造)。
1885(明治18年)、グラバー や三菱 の岩崎弥之助 らにより、「スプリング・ヴァレー・ブルワリー」は「ジャパン・ブルワリー・リミテッド」に引き継がれ、1888年(同21年)には「キリンビール 」が発売された。1886年(同19年)には、北海道開拓使の官有物払下により、開拓使麦酒醸造所は北海道庁 から大倉組 に払い下げられ、1888年に「札幌麦酒会社」が設立された。1877年(同10年)には「日本麦酒株式会社」が設立され、1890年(同23年)に「ヱビスビール 」を発売した。また、1889年(同22年)には「大阪麦酒株式会社」が設立され、1892年(同25年)に「アサヒビール 」を発売した。
このように大資本から地方の中小醸造所まで、明治期には地ビール ブームが起き、全国で100社近くの醸造所が設立された。しかし、1900年(明治33年)に北清事変(義和団の乱 )が起き、軍備増強のため、翌年からビールに酒税 が課せられることになると状況は一変する(それまで、酒税は清酒 にのみ課されていた)。中小の醸造所は、酒税法 に定められた最低製造数量基準を満たすことができず、相次いで倒産、または大資本へと吸収され、ビール業界は再編された。1906年(同39年)には、日本麦酒、札幌麦酒、大阪麦酒が合併して「大日本麦酒 」が設立され、また、1907年(同40年)には、三菱財閥 がジャパン・ブルワリー・リミテッドを引き継いで「麒麟麦酒 」(キリンビール)が設立される。その後、1928年(昭和3年)に「壽屋」(サントリー )が「日英醸造」を買収し、ビール業界に一時参入したものの、1934年(昭和9年)には買収した鶴見工場を「麦酒共同販売」に売却して、ビール業界から撤退した。
第二次世界大戦 後、GHQ は産業界の独占・寡占の一掃を図って集中排除法 を制定させる。ビール業界も集中排除の対象となり、大日本麦酒は「日本麦酒」(サッポロビール )と「朝日麦酒」(アサヒビール )に分割された。1945年9月2日に本土から分割され、米国民政府の統治下に置かれた奄美群島 では、日本からの流通がなくなり物資が不足する中、1952年に巴麦酒株式会社 (トモエビール)が奄美大島 で設立され、直営ビアホールも作られたが、1953年の奄美群島 本土復帰 で商品の競争力がなくなり廃業となった[ 67] 。1957年(昭和32年)には、同じく米国民政府の統治下の沖縄県 で「オリオンビール 」が設立され、同年には宝酒造 もビール業界に参入して「タカラビール」を発売した(宝酒造は1967年に撤退)[ 68] 。1963年(同38年)にはサントリー(壽屋から社名変更)がビール業界に再び参入した。こうして、いくつかの新規参入はあったものの、1967年の宝酒造撤退後は長らくビール業界はキリン・アサヒ・サッポロ・サントリー・オリオン による5 社(オリオンに対する各種優遇措置などの特殊事情のある沖縄以外では、事実上オリオンを除く4 社)の寡占状態にある。
1967年(昭和42年)、新技術(精密濾過機を使用し熱処理を行わず酵母菌を除去)を用いた生ビール 、サントリー「純生」[ 注釈 2] [ 69] が発売されたが、生ビールの解釈(酵母菌の有無)を巡ってサントリーと競合他社が意見を対立させ、「生ビール論争」が発生した[ 70] 。この論争は1979年、公正取引委員会 が生ビール、ドラフトビールの定義を(酵母菌の有無には関係無く)「熱処理をしないビール」と公示したことにより、結果的にサントリーの主張が認められた形で決着を迎えた[ 70] 。
1987年(昭和62年)に販売したアサヒスーパードライ が多く売れ、日本国外では、中国、タイ、イギリス、チェコ、カナダで生産、販売されている。
この頃から暖房機能付きエアコン や石油ファンヒーター 等、一般家庭における冬場の暖房設備の充実により、それまでの「夏はビール、冬は日本酒や焼酎 」といったスタイルから、冬場でもビールが売れていくように変化していった。この現象はアイスクリーム でも見られた。
1994年(平成6年)、酒税法が改正されて最低製造数量基準が緩和された。これにより、一気に全国各地で地ビールが醸造され始め、地ビールブームが再現された。ただ、寡占5社が占めるシェアは依然大きく、2008年現在地ビール全体のビール業界におけるシェアは1%に満たない[ 71] 。
2005年、ザ・プレミアム・モルツ がモンドセレクション を受賞し、これまでヱビスビール が圧倒的優位にあったプレミアムビール 市場がにわかに活気づいた。
主要銘柄
日本におけるビールの定義
日本には、ドイツのビール純粋令 のような製造法に関した法律は無く、「酒税法 」[ 72] と「公正競争規約 」[ 73] にて定義されている。
酒税法3条12号[ 72] 『ビール』次に掲げる酒類でアルコール分が20度未満のものをいう。
イ - 麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの
ロ - 麦芽、ホップ、水及び麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの(その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の100分の50を超えないものに限る)。
ビールの表示に関する公正競争規約2条[ 73] (内容は上記「酒税法」と同様)
分類は「公正競争規約」[ 73] が定義する。
ビールの表示に関する公正競争規約4条[ 73]
ラガービール - 貯蔵工程で熟成させたビール
生ビール・ドラフトビール - 熱による処理(パストリゼーション)をしないビール
黒ビール・ブラックビール - 濃色の麦芽を原料の一部に用いた色の濃いビール
スタウト - 濃色の麦芽を原料の一部に用い、色が濃く、香味の特に強いビール
日本での飲まれ方
日本では、ビール自体が高級品扱いの時代が長期間続いていたが[ 74] 、昭和 30〜40年代に高度経済成長 が進展するに連れて大衆化 が進み、庶民 が飲む一般的な酒へと変移した[ 75] 。
日本では、しっかり冷やしてコップやジョッキ に注いでそのまま飲むのが一般的であり、夏場になると消費量が増大する。日本の多くの料理店・居酒屋 では、5社(事実上はキリン、アサヒ、サッポロ、サントリー4社)のうち1社(沖縄県では通常はオリオン)のビールが供された。そのため、「三菱系企業 の社員はキリンの出る店でしか飲まない」「サッポロ(あるいはサントリー)の出る店は少ないので、三井 系企業の接待の店選びは困る」など、企業グループとビール銘柄に関する噂もまことしやかに語られた。ホテルなどでの企業関係者の会合といった、大人数の集まるイベントなどでは、企業グループによって提供するビールのメーカーを変える(三菱系=キリン、芙蓉系 =サッポロ、住友系=アサヒ、三和 系=サントリー。ちなみに三井系はサッポロかサントリーのどちらか)ことも多い。また一部の宿泊施設では、部屋付きの冷蔵庫のビールにも同様なことを行っているところもある(ただ、2000年頃から、旧財閥といった従来的な企業グループを超えた企業再編も行われているため、当てはめにくくなっている可能性はある)。
日本のプロ野球 では、公式戦や日本選手権シリーズ で優勝したチームの監督・選手・コーチたちが、祝勝会でビールをかけ合う風習がある(→ビールかけ )。
類似の飲料
日本の酒税法では、麦芽又は麦を原料の一部とした発泡性の酒類(酒税法第3条第7号から第17号までに掲げる酒類及び麦芽又は麦を原料の一部としたアルコール含有物を蒸留したものを原料の一部としたものを除く)を「発泡酒 」として定義している。このため、日本国外産の輸入ビールの中にはこの基準に合致しないために、本国ではビールに分類されていても日本では発泡酒扱いとされる商品も存在する。麦を使用しない発泡性の酒類には「その他の醸造酒 (発泡性)(1)」(旧法では「その他の雑酒(2)」)があり「第三のビール 」と称するものがある。ビール、又は発泡酒に蒸留酒を組み合わせたものは「リキュール (発泡性)(1)」に属する[ 72] 。
ビアテイスト飲料
「ノンアルコールビール 」と呼ばれた「ビールテイスト飲料 」は、運転をする者や大人たちがビールを飲んで祝い事をする時の子どもたちの飲み物としても販売されている。これらの中にはホップを含まない甘いものもある。以前は「ノンアルコールビール」と呼ばれたが、キリンフリー など発酵していない商品を除いては、アルコール含有量はゼロではない。酒類に分類されるアルコール1%という基準を下回ってはいるが、たいていの商品はアルコール分を含んでいる。そのため、未成年者やアルコールに敏感な人の飲用や飲用後の運転は控えるよう呼びかけている。また飲食店や販売店においてはドライバーや未成年者への販売を拒否するケースも見られる。「ノンアルコール」という表現は誤解を招くという指摘もあり、日本の業界では名称を「ビアテイスト飲料」又は「ビールテイスト飲料 」に改める動きが進んでいる。ホッピー はそれ自体はアルコール1%未満であるが、焼酎などの割り材とするのが一般的である。ルートビア は、ジンジャービアとも呼ばれるジンジャーエール 似の飲料で、こどもびいる という飲料も販売されている。[ 76]
脚注
注釈
出典
^ “アーカイブされたコピー ”. 2011年11月7日時点のオリジナル よりアーカイブ。2011年11月7日 閲覧。
^ “ビール史上最古をさがせ!Vol.1 イランで発見! ”. www.kirin.co.jp . 2023年3月14日 閲覧。
^ かつて美味しんぼで、日本には本物のビールは無いって、エビスビール以外否定されましたけど、現在の日本のビールの醸造技術は世界一と言われています。何を根拠に日本のビールを否定したのでしょうか? quora
^ 小林登志子 『シュメル 人類最古の文明』中央公論社 、2005年
^ 『お酒の経済学』中央公論新社、2020年7月25日、54頁。
^ 「世界最古ビール 初の化学分析/古代エジプトで醸造 証拠確認/早大・馬場客員主任研究員ら 防腐の工夫も明らかに」『読売新聞 』朝刊2020年1月8日(文化面)
^ Proc. Natl. Acad. Sci. USA doi :10.1073/pnas.1601465113 (approved April 26, 2016).
^ a b レナード・ミラー, アニスタシア (2023-7-4). “ビールにとって最高の泡を求め続けた人類の歴史”. ニューズウィーク 日本版(2023年7月11日号) . CCCメディアハウス. p. 58.
^ 『ビール入門』保育社 、1990年、99-100頁。ISBN 9784586508006 。
^ KIRIN_キリンビール大学_古代ビールや中世ビール、日本初のビールまで。歴史的ビール復元プロジェクト グルートビール復元への道のり
^ “ビールの歴史を教えてください。 ”. サントリーお客様センター . 2022年8月31日 閲覧。
^ a b “アサヒビール | 世界のビールの歴史 Beer Century | ドイツ 19世紀 ”. 2008年1月9日時点のオリジナル よりアーカイブ。2010年7月2日 閲覧。
^ 野尾正昭 『酒の科学』58頁
^ ビールを愛した近代日本の人々・玉虫左太夫 - 麒麟麦酒
^ Alabev.com Archived 2016年1月23日, at the Wayback Machine . The Ingredients of Beer . Retrieved 29 September 2008.
^ beer-brewing.com Beer-brewing.com Ted Goldammer, The Brewers Handbook , Chapter 6 – Beer Adjuncts, Apex Pub (1 January 2000), ISBN 0-9675212-0-3 . Retrieved 29 September 2008 アーカイブ 2007年10月27日 - ウェイバックマシン
^ Beerhunter.com Michael Jackson, A good beer is a thorny problem down Mexico way , What's Brewing, 1 October 1997. Retrieved 29 September 2008.
^ a b “Geology and Beer” . Geotimes . (2004年8月). http://www.agiweb.org/geotimes/aug04/resources.html 5 November 2007 閲覧。
^ Beerhunder.com Michael Jackson, BeerHunter, 19 October 1991, Brewing a good glass of water . Retrieved 13 September 2008.
^ a b c 村尾澤夫、荒井基夫『応用微生物学 改訂版』培風館 、1993年、114-116頁。ISBN 4-563-07707-0 。
^ Wikisource 1911 Encyclopædia Britannica/Brewing/Chemistry. Retrieved 29 September 2008.
^ Farm-direct.co.uk Oz, Barley Malt , 6 February 2002. Retrieved 29 September 2008.
^ A. H. Burgess, Hops: Botany, Cultivation and Utilization , Leonard Hill (1964), ISBN 0-471-12350-1
^ a b Cornell, Martyn (2003). Beer: The Story of the Pint . Headline. ISBN 0-7553-1165-5
^ a b Unger, Richard W (2004). Beer in the Middle Ages and the Renaissance . Philadelphia: University of Pennsylvania Press. pp. 54–55. ISBN 0-8122-3795-1
^ Books.google.co.uk Richard W. Unger, Beer in the Middle Ages and the Renaissance , University of Pennsylvania Press (2004), ISBN 0-8122-3795-1 . Retrieved 14 September 2008.
^ “Heatherale.co.uk ”. Fraoch.com. 2008年6月29日時点のオリジナル よりアーカイブ。2008年9月28日 閲覧。
^ “La Brasserie Lancelot est située au coeur de la Bretagne, dans des bâtiments rénovés de l'ancienne mine d'Or du Roc St-André, construits au 19 ème siècle sur des vestiges néolithiques ”. Brasserie-lancelot.com. 2008年8月19日時点のオリジナル よりアーカイブ。2008年9月28日 閲覧。
^ “Head Retention ”. BrewWiki. 5 November 2007 閲覧。
^ “Hop Products: Iso-Extract ”. Hopsteiner. 2007年10月11日時点のオリジナル よりアーカイブ。2007年11月5日 閲覧。
^ beer.pdqguides.com Archived 2008年10月16日, at the Wayback Machine . PDQ Guides, Hops: Clever Use For a Useless Plan . Retrieved 13 September 2008.
^ cat.inist.fr , A better control of beer properties by predicting acidity of hop iso-α-acids , Blanco Carlos A.; Rojas Antonio; Caballero Pedro A.; Ronda Felicidad; Gomez Manuel; Caballero. Retrieved 13 September 2008.
^ Ostergaard, S., Olsson, L., Nielsen, J., Metabolic Engineering of Saccharomyces cerevisiae , Microbiol. Mol. Biol. Rev. 2000 64: 34–50
^ Google Books Paul R. Dittmer, J. Desmond, Principles of Food, Beverage, and Labor Cost Controls , John Wiley and Sons (2005),
ISBN 0-471-42992-9
^ Web.mst.edu アーカイブ 2011年8月9日 - ウェイバックマシン David Horwitz, Torulaspora delbrueckii . Retrieved 30 September 2008.
^ Google Books Y. H. Hui, George G. Khachatourians, Food Biotechnology pp847-848, Wiley-IEEE (1994), ISBN 0-471-18570-1
^ Google Books Ian Spencer Hornsey, Brewing pp221-222, Royal Society of Chemistry (1999), ISBN 0-85404-568-6
^ “Michael Jackson's Beer Hunter — A pint of cloudy, please ”. Beerhunter.com. 28 September 2008 閲覧。
^ EFSA.europa.eu Archived 2007年9月3日, at the Wayback Machine . Opinion of the Scientific Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies , 23 August 2007. Retrieved 29 September 2008.
^ Food.gov.uk Archived 2008年10月2日, at the Wayback Machine . Draft Guidance on the Use of the Terms ‘Vegetarian’ and ‘Vegan’ in Food Labelling: Consultation Responses pp71, 5 October 2005. Retrieved 29 September 2008.
^ “Homebrewing for fun, taste and profit ”. search.japantimes.co.jp. 2010年9月9日 閲覧。
^ “酒税法等の改正のあらまし ” (PDF). 国税庁 . p. 1. 2018年4月2日 閲覧。 “ビールの麦芽比率(ホップ及び水を除いた原料の重量中、麦芽が占める割合をいいます。)の下限が100分の50まで引き下げられるとともに、使用する麦芽の重量の 100分の5の範囲内で使用できる副原料として、果実(果実を乾燥させたもの、煮つめたもの又は濃縮させた果汁を含みます。)及び香味料(コリアンダーなど一定の香味料)が追加されます。”
^ 醸造・発酵食品の事典 p.249
^ “Roger Protz tries his hand at brewing ”. Beer-pages.com (June 2007). 2010年9月21日 閲覧。
^ a b 麦酒醸造学 pp.303-304
^ ABGbrew.com Steve Parkes, British Brewing , American Brewers Guild.
^ a b c d 醸造・発酵食品の事典 p.250
^ Goldhammer, Ted (2008), The Brewer's Handbook, 2nd ed., Apex, ISBN 978-0-9675212-3-7 pp. 181 ff.
^ “Copper Brewing Vessels ”. Msm.cam.ac.uk. 28 September 2008 閲覧。
^ a b Books.google.co.uk , Michael Lewis, Tom W. Young, Brewing , page 275, Springer (2002), ISBN 0-306-47274-0
^ a b c d 醸造・発酵食品の事典 p.251
^ beer-brewing.com Beer-brewing.com , Ted Goldammer, The Brewers Handbook , Chapter 13 – Beer Fermentation, Apex Pub (1 January 2000), ISBN 0-9675212-0-3 . Retrieved 29 September 2008 アーカイブ 2007年10月27日 - ウェイバックマシン
^ a b beer-brewing.com Beer-brewing.com , Ted Goldammer, The Brewers Handbook , Chapter 13 – Beer Fermentation, Apex Pub (1 January 2000), ISBN 0-9675212-0-3 . Retrieved 29 September 2008 アーカイブ 2007年10月27日 - ウェイバックマシン
^ Google Books Michael Lewis, Tom W. Young, Brewing pp306, Springer (2002), ISBN 0-306-47274-0 . Retrieved 29 September 2008.
^ 醸造・発酵食品の事典 p.252
^ Tom Standsge 著、新井 崇嗣 訳『世界を変えた6つの飲み物』(インターシフト 2007年3月20日発行 ISBN 978-4-7726-9507-7 )pp.294-295
^ 【オフ】ビールの味 決め手はつぎ方 『日本経済新聞 』夕刊2022年5月21日くらしナビ面(2022年7月9日閲覧)
^ キリンホールディングス_ニュースリリース_2008.8.8_キリン食生活文化研究所 レポートVol.10 2007年世界主要国のビール生産量 2008年8月8日
^ 世界のビール生産量(2018年)、『日経ヴェリタス 』2019年8月18日50面「Econo Graphics」。キリンビールによる調査。
^ キリンビール大学 レポート 2018年世界主要国のビール消費量
^ 田村功 「1 ベルギービールを知る」『ベルギービールという芸術』(初版第1刷)光文社 〈光文社新書〉、2002年9月21日、16から19ページ頁。ISBN 4-334-03161-7 。
^ Brewed by Chaudhary Group's Sun Gold Brewery. このヒマラヤ山の絵があるビールは、日本のインド料理店(ほぼ全てネパール人経営)でよく見かける。
^ “アフリカ、部族ごとの伝承ビール〜そして現代 | 世界のビールの歴史 | アサヒビール ”. 2012年3月26日時点のオリジナル よりアーカイブ。2010年7月3日 閲覧。
^ a b 藤沢英夫、食品・医薬品・農林漁業関連 5.「ビール醸造設備発展の系統化調査」 (PDF ) かはく技術史大系(技術の系統化調査報告書)第14集 2009
^ 品川たんけん隊 第15回品川たんけん隊の集い アーカイブ 2014年8月29日 - ウェイバックマシン
^ 野口正章は甲府商家の生まれで、『大日本洋酒缶詰沿革史』に拠れば野口は明治5年頃からイギリス人コブランドの指導を受け、県令 藤村紫朗 からの支援も得てビール醸造事業に着手するが、原材料の調達など事業は困難を極め10年で破綻したという(斎藤康彦「ワインとビール醸造」『山梨県史』通史編5近現代1)。
^ 吉田元「軍政下奄美の酒(2) 」『日本醸造協会誌』 2006年 101巻 12号 p.935-940、公益財団法人日本醸造協会, doi :10.6013/jbrewsocjapan1988.101.935
^ ニッポンスタイル 第14回 黄金色に賭けた夢 〜「タカラビール」〜 アーカイブ 2008年1月1日 - ウェイバックマシン より
^ 『食品加工技術発達史』第5章 1961年〜1975年「包装と流通の革新」テキスト版 /Flash版 より
^ a b 「ジョッキ、ビン、缶…中身はぜ〜んぶ同じ 生ビール=新鮮の嘘」 - livedoor ニュース 2006年8月18日掲載(2007年2月28日時点のアーカイブ )
^ 地ビール業界の現況と展望 p14-15 (PDF ) 日本醸造協会誌 107巻1号(2012年1月).2021年6月4日閲覧。
^ a b c 法庫『酒税法』 より
^ a b c d ビールの表示に関する公正競争規約 (PDF ) より
^ ホッピー物語 アーカイブ 2010年11月23日 - ウェイバックマシン - ホッピービバレッジアサヒゴールド アーカイブ 2010年12月17日 - ウェイバックマシン - アサヒビール
^ どうして最初の1杯目は「とりあえずビール」なの? Archived 2014年3月26日, at the Wayback Machine . - Web R25 2009年3月2日
^ “商品シリーズ紹介 ”. 友桝飲料 . 2022年1月19日 閲覧。
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
ビール に関連するメディアがあります。
ケグ・スタンド (en:Keg stand )
外部リンク