オリバー・エリック・ローランド(Oliver Eric Rowland, 1992年8月10日 - )は、イギリス出身のレーシングドライバー。
経歴
カート
ローランドはイギリス(イングランド)・シェフィールドで誕生する。7歳の頃にカートを始め、イギリス各地を回り様々なクラスのカート選手権に参戦した。2002年に「スーパー1・ナショナル・カマー・カデット・チャンピオンシップ」を準優勝し、2003年から2004年にかけ同選手権連覇を果たした。2005年の「スーパー1・ナショナル・JICA・チャンピオンシップ」ではウィル・スティーブンスとの首位争いの末、僅か2ポイント差で敗れ総合2位となった。翌年の同選手権はジャック・ハーベイ(Jack Harvey)とタイトル争いを繰り広げる。しかし今度は僅か1ポイント差で敗れ2年連続となる総合2位で終えた。2006年は他にも「モナコ・カート・カップ - ICA・ジュニア」へ出場し、2位でチェッカーを受ける。「ヨーロピアン・チャンピオンシップ - ICA・ジュニア」では20位となった。
2007年は、2シーズン続けて準優勝となった「スーパー1・ナショナル・JICA・チャンピオンシップ」で2位の選手に30ポイントの差をつけて初のタイトルを獲得。三度目の正直となった。この年は、「ブリティッシュ・オープン・チャンピオンシップ・ICA・ジュニア」(3位)「第11回 CIK-FIA モナコ・カート・カップ・フォア・ジュニア KF3」(25位)「CIK-FIA ヨーロピアン・チャンピオンシップ - KF3」(37位)などに参戦した。2008年、ローランドはKF2クラスへランクアップする。トニー・カート・レーシング・チームから「CIK-FIA ワールド・カップ KF2」へ参戦が決まり、初年度でこの年のチャンピオンシップを制した。
フォーミュラ・ルノー
2010年、カートでの活動を切り上げ「フォーミュラ・ルノー シリーズ」へ活動の場を移すことになった。CRSレーシング(英語版)から「フォーミュラ・ルノー UK ウィンター・シリーズ」へ参戦する。最終戦ペンブリー・サーキット(英語版)レース2で初優勝を果たし総合7位で終えた。
ローランドは2011年より、「フォーミュラ・ルノー UK」の本戦へ出場しフォーテック・モータースポーツ(英語版)から出走した。第2戦ドニントン・パークから第3戦スラクストン・サーキットにかけて4レース連続で3位表彰台に上る。シーズン終盤には4度の優勝を果たし、アレックス・リンに次ぐ総合2位という好成績で終えた。本戦を終えて引き続き「フォーミュラ・ルノー UK ウィンター・シリーズ」の2年目を迎える。開幕戦では全体のファステストラップを記録して優勝を果たすとその後も好調さをキープし、全6レース中優勝4回・2位2回と圧倒的なパフォーマンスでタイトルを獲得する。2011年度のマクラーレン・オートスポーツ・BRDC・アワード(英語版)にローランドはノミネート・選出された[1]。その特典として100,000£の賞金と、12月4日に行われるマクラーレンのF1テスト走行に参加する機会を与えられた[1]。2012年から、「ヨーロッパ・フォーミュラ・ルノー2.0」へカテゴリーを変えた。表彰台圏内3回(優勝1回)を含む総合3位で終える。翌年は「マノー・MP・モータースポーツ(Manor MP Motorsport)」へ移籍し、昨年を上回る表彰台圏内8回(優勝3回)の成績を残し順位も総合2位へ躍進した。
フォーミュラ・ルノー3.5
2014年、ローランドは「フォーミュラ・ルノー3.5 シリーズ」へ参戦する。フォーテック・モータースポーツに在籍し、シーズン2勝を挙げ総合4位で終える。
2015年は、チームに残留し2年目を迎えた。第6戦サルト・サーキットで最終戦を待たずにシリーズタイトル獲得が決定する。
フォーミュラE
2015-16年シーズンの途中、負傷により欠場することが決まったマヒンドラ・レーシング(英語版)のニック・ハイドフェルドに代わり第3戦プンタ・デル・エステeプリ(2015 Punta del Este ePrix)へ1レース限りでデビューする[2]。13位でフィニッシュし、ポイント獲得とはならなかった。
GP2シリーズ/FIA F2
2015年に、ローランドは第5戦シルバーストン・サーキットで「GP2シリーズ」へ参戦することが決まる。デビュー戦はMPモータースポーツ(英語版)より出走し、レース1・2共に10位・7位に入り初入賞を果たした[3][4]。第10戦バーレーン・インターナショナル・サーキットではステータス・グランプリ(英語版)から出場し最終戦まで走行した。
2年目の2016年は、MPモータースポーツへ戻りフルシーズン出場した。第2戦モンテカルロ市街地コース・レース1で3位表彰台を獲得する[5]。ランキングは総合9位で終えた[6]。
2017年度より「GP2シリーズ」は「FIA フォーミュラ2選手権」へ名称変更となった[7]。ローランドは新たにDAMSへ移籍してシーズンに挑む。
F1
2016年2月、ルノーはドライバー育成アカデミーである「ルノー・スポール・アカデミー(英語版)」を設立。新たに発足するプロジェクトのメンバーの一人としてローランドが選ばれた[8]。翌年には、ルノーの開発ドライバーとして起用されることが発表される[9]。
2018年2月23日、ウィリアムズ・マルティーニ・レーシングの育成ドライバーに起用された[10]。
フォーミュラE (第2期)
アレクサンダー・アルボンが急遽F1のスクーデリア・トロ・ロッソに抜擢されたことに伴い、2018-19シーズンのニッサン・e.damsの正ドライバーに起用された[11]。
2019-20シーズンも引き続きニッサン・e.damsから参戦する。
レース戦績
略歴
フォーミュラ・ルノー3.5 シリーズ
GP2シリーズ/FIA フォーミュラ2選手権
フォーミュラE
- 太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。(key)
- † : リタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い。
- G : グループステージでのファステストラップ。
- + : ファンブースト。
FIA 世界耐久選手権
ル・マン24時間レース
出典
外部リンク
|
---|
ワールドシリーズ・バイ・ニッサン |
|
---|
ユーロカップ・フォーミュラ・ルノーV6 |
|
---|
フォーミュラ・ルノー3.5 |
|
---|
フォーミュラ3.5 V8 |
|
---|