出光興産株式会社
Idemitsu Kosan Co.,Ltd.
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種類 |
株式会社 |
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市場情報 |
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略称 |
出光、idemitsu |
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本社所在地 |
日本 〒100-8321 東京都千代田区大手町一丁目2番1号 Otemachi One タワー |
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設立 |
1940年(昭和15年)3月30日 |
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業種 |
石油・石炭製品 |
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法人番号 |
9010001011318 |
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事業内容 |
石油製品・石油化学製品・電子材料の製造・販売 |
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代表者 |
代表取締役社長兼社長執行役員兼CEO 木藤俊一 代表取締役副社長兼副社長執行役員兼COO 丹生谷晋 代表取締役副社長兼副社長執行役員 平野敦彦 代表取締役副社長兼副社長執行役員兼CFO 酒井則明 |
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資本金 |
1,683億円 |
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発行済株式総数 |
2億9786万4718株[1] |
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売上高 |
連結:6兆6,867億61百万円 単体:5兆640億29百万円 (2022年3月期)[2] |
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営業利益 |
連結:4,344億53百万円 単体:3,172億91百万円 (2022年3月期)[2] |
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経常利益 |
連結:4,592億75百万円 単体:3,619億14百万円 (2022年3月期)[2] |
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純利益 |
連結:2,794億98百万円 単体:2,715億92百万円 (2022年3月期)[2] |
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純資産 |
連結:1兆4,365億12百万円 単体:1兆1,759億97百万円 (2022年3月31日現在)[2] |
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総資産 |
連結:4兆6,011億83百万円 単体:3兆8,396億30百万円 (2022年3月31日現在)[2] |
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従業員数 |
連結:14,363名 単体:5,089名 (2023年3月31日現在) |
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決算期 |
3月末日 |
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会計監査人 |
有限責任監査法人トーマツ |
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主要株主 |
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)13.68% 日章興産 9.11% アラムコ・オーバーシーズ・カンパニー・ビー・ヴィ 7.76% 公益財団法人出光文化福祉財団 6.85% 日本カストディ銀行(信託口)4.75% 三菱UFJ銀行 1.73% (2022年3月31日現在) |
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主要部門 |
石油製品、石油化学製品、資源 |
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主要子会社 |
関連会社参照 |
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関係する人物 |
創業者 出光佐三 第2代社長 出光計助 第5代社長 出光昭介 第6代社長 出光裕治 第8代社長 天坊昭彦 |
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外部リンク |
www.idemitsu.com/jp/ |
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特記事項:SS数:6,494店(2019年4月現在) |
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出光興産株式会社(いでみつこうさん、英: Idemitsu Kosan Co., Ltd.)は、東京都千代田区大手町に本社を置く日本の企業。日経平均株価の構成銘柄の一つ[3]。
1911年に出光佐三によって創業[4]。石油精製・石油化学・電子材料の製造と販売、またEV用次世代電池の全固体電池の主要材料となる固体電解質の研究開発にも力を入れ数多くの特許を保有している[4][5]。1949年に石油元売会社に指定された[4]。
2019年4月1日に昭和シェル石油を経営統合により完全子会社化した後には、トレードネーム(通称)として「出光昭和シェル」を名乗っていた[6]。2021年(令和3年)4月より、全国のサービスステーション(給油所)のブランド名を2023年(令和5年)までに「apollostation」(アポロステーション)へ統一するのに伴い[注釈 1][8][9][10][11][12]、通称を「出光」に戻した。
概要
出光佐三が福岡県門司市(現・北九州市門司区)で日本石油(現・ENEOS)の潤滑油の特約店の「出光商会」として、1911年(明治44年)に創業した。1940年(昭和15年)には現法人が設立され、戦後高度経済成長の波に乗り石油の輸入・精製を手がける民族資本の元売大手として発展した。
2000年代前半まではサントリー(現・サントリーホールディングス)や竹中工務店、ロッテ(現・ロッテホールディングス)、ヤンマー(現・ヤンマーホールディングス)、小学館、矢崎総業、YKK、興和、佐藤製薬、大日本除虫菊などとともに“非上場の大企業”として知られていた。そのためか、長らくは資本金10億円という過小資本状態であった(もっとも、相対する負債も創業家及び創業家関係会社による劣後債務であるため実質的には過小資本ではなかった。)。時代背景から開かれた企業を目指すべく、2006年(平成18年)10月24日に東京証券取引所一部に上場した。なお、創業時より標榜していた「大家族主義」のもと、長年タイムカードや定年制が無かったことでも知られていたが、それらの慣習が上場に際しての障害となる可能性があったため上場に先立ち、一般的な企業と同様に勤務時間管理及び定年制を導入している。
企業のロゴマークは2種類存在し、燃油および自動車高級潤滑剤にはギリシャ神話のアポロンをイメージした「アポロマーク」が、工業用、船舶用の各種高級潤滑剤には同じくギリシャ神話のダプネーをイメージした「ダフニーマーク」が用いられている[注釈 2]。かつては広く用いられていた「出光」の筆文字ロゴタイプ(通称・髭文字)は創業者の出光佐三の揮毫であり、同社の登録商標[13] である。ガソリンスタンドではローマ字の「IDEMITSU」表記が中心となっており、現在は国内では出光美術館のみで使用されている。「アポロマーク」の図柄は2006年及び2020年にマイナーチェンジされている。2020年には会社のブランドとしてのローマ字表記も小文字の「idemitsu」に同時に改められた[10]。また、「ダフニーマーク」の使用も2023年10月のデザイン変更で取りやめられている[14]。
昭和シェルとの統合後しばらくの間は、ガソリンスタンドは出光とシェルの両ブランドが併存していた。その後、2021年からブランド統一に着手する方針であることが日本経済新聞で報じられ[15][16]、同年4月以降、順次「apollostation(アポロステーション)[注釈 1]」に統一することを発表した。このため、日本市場で外資系の石油元売りが展開する有名ガソリンスタンドが消滅するとともに、長年にわたり親しまれた貝殻マークのシェルのガソリンスタンドが国内から姿を消すことになった[17]。
主要関係会社としてアストモスエネルギー、出光タンカー、出光オイルアンドガス開発、出光エンジニアリング、アポロリンク、出光クレジットがある。サービスステーション運営の主要会社としては子会社の出光リテール販売、沖縄出光、そしてグループ企業ではないが、関係の深い宇佐美鉱油が挙げられる。
また、エス・ディー・エス バイオテックにて、人にも環境にも優しい農業を実践する場で注目を集めている「微生物農薬」(原料は、納豆菌の仲間をはじめとした人体に無害な微生物)を製造、販売している[18][19]。
昭和シェル石油との経営統合以来、本社機能は帝劇本社・台場オフィス・JPタワーオフィスに分散されていたが、2020年(令和2年)12月21日、Otemachi One タワーに移転・集約した[20][21][注釈 3]。
キャッチコピー
経営統合及びトレードネーム「出光昭和シェル」の使用開始後のキャッチコピーは「人は、無限のエネルギー」で、現在は「人と人がつながるエネルギー」を用いられている。
トレードネーム使用開始前は、「石油を大切に」・「MOTION」[注釈 4]・「ほっと安心、もっと活力、きっと満足。出光の約束」[注釈 5]・「ニッポンに、エネルギーを。」・「NEXT IDEMITSU!」を使用していた。
潤滑油製品には「The Heart of Technology」のブランドメッセージを使用。過去には乗用車・オートバイ向け潤滑油製品に「液体マシーン」のキャッチコピーを使用していた。
主要事業所
本社・支店
- 本社機能集約前は下記の3か所に分散していた。
-
帝国劇場ビル
(旧・帝劇本社)
-
台場フロンティアビル
(旧・台場オフィス)
-
JPタワー
(旧・JPタワーオフィス)
製油所・工場
括弧内は1日当りの原油処理能力。
- 製油所
- 東亜石油京浜製油所(神奈川県川崎市川崎区)
- 昭和四日市石油四日市製油所(三重県四日市市)
- 西部石油山口製油所(山口県山陽小野田市)
- 工場
- 千葉事業所 - 千葉県市原市姉崎海岸。(原油処理能力:190,000バレル/日)原油処理をはじめ、エチレン、ポリプロピレンなどの樹脂を生産。敷地内には機能材料研究所、生産技術センターが存在。
- 愛知事業所 - 愛知県知多市南浜町および同市北浜町。南浜地区は旧・愛知製油所(175,000バレル/日)。北浜地区は2022年10月1日にENEOS知多製造所のパラキシレン製造装置をはじめとする石油化学製品製造設備を譲受したもの。
- 徳山事業所 - 山口県周南市新宮町。旧・徳山製油所(2014年3月31日をもって原油処理機能を停止)。ナフサ、LPガスを原料に、エチレン、プロピレンをはじめ、パラキシレン、スチレンモノマーなど各種石油化学製品を生産。
- 出光フォルモサ(IFSC)- 台湾雲林県麦寮郷。石油化学製品を生産。
太陽光発電所
研究所
- 次世代技術研究所 - 千葉県袖ケ浦市上泉
- 機能材料研究所・営業研究所 - 千葉県市原市姉崎海岸
- 石炭・環境研究所 - 千葉県袖ケ浦市中袖
沿革
- 1911年(明治44年)6月20日 - 福岡県門司市(現在の北九州市門司区)にて「出光商会」として創業。
- 1938年(昭和13年)12月 - タンカー日章丸一世(1万4千重量トン)就航(1944年(昭和19年)2月戦没)。
- 1940年(昭和15年)3月30日 - 出光商会が出光興産株式会社を設立。
- 1947年(昭和22年)
- 8月 - 石油配給公団の販売店に全国29店が指定され石油業に復帰。
- 11月 - 出光興産が出光商会を合併。
- 1949年(昭和24年)4月1日 - 石油元売業者に指定。
- 1952年(昭和27年)5月 - アポロガソリン販売開始。
- 1953年(昭和28年)5月9日 - 日章丸事件が発生[注釈 6]。
- 1957年(昭和32年)3月17日 - 徳山製油所が操業開始。旧・海軍第3燃料廠跡地で、10か月の工期で完成。
- 1961年(昭和36年)5月1日 - 中部電力・三菱商事などと共同で、東邦石油株式会社を設立。
- 1962年(昭和37年)10月7日 - 当時世界最大の13万9千重量トンタンカー「日章丸三世」を建造。
- 1963年(昭和38年)
- 1964年(昭和39年)
- 9月 - 石油化学部門を分離し、出光石油化学を設立。
- 10月 - 出光石油化学徳山工場が竣工。
- 1965年(昭和40年)1月 - 自動車用潤滑油「アポロイル」シリーズ販売開始。
- 1966年(昭和41年)
- 1967年(昭和42年)
- 1970年(昭和45年)11月21日 - 兵庫製油所が操業開始。
- 1972年(昭和47年)6月 - 沖縄石油精製(現・沖縄出光)に資本参加。
- 1973年(昭和48年)
- 1975年(昭和50年)
- 2月 - 出光石油化学千葉工場が竣工。
- 10月1日 - 愛知製油所が操業開始[25]。以降日本では製油所が建設されておらず、最も新しい製油所である。
- 1976年(昭和51年)7月 - 日本初の海底油田、阿賀沖油ガス田の生産開始。
- 1983年(昭和58年)9月1日 - 無鉛ハイオクガソリン「出光無鉛金アポロガソリン」発売。
- 1984年(昭和59年)10月 - 当時の日本最大の海底油田、阿賀沖北油田の生産開始(1993年に生産終了)。
- 1986年(昭和61年)
- 1987年(昭和62年)
- 5月7日 - 愛知製油所に日本初の重油流動接触分解装置竣工。
- 6月20日 - 「出光100ガソリン」(愛称・アポロ100)が無鉛ハイオクで再度発売[注釈 9]。
- 1993年(平成5年)12月1日 - 環境対応ガソリン「出光ゼアス[注釈 10]」・「出光スーパーゼアス」発売[注釈 11][注釈 12]。
- 1994年(平成6年)10月 - 北海道製油所に日本初の重質軽油水素化分解装置竣工。
- 1995年(平成7年) - 日本初のダブルハル(二重殻)VLCCタンカー「スーパーゼアス」建造。
- 1996年(平成8年)
- 3月 - 「ゼアス」シリーズがガソリンで初めてエコマーク商品に認定。
- 10月 - 自動車用新潤滑油「出光ゼプロ」シリーズ発売。
- 1997年(平成9年) - 「ゼアス」シリーズが長野オリンピックの公式ガソリンとなる。
- 1998年(平成10年)
- 資源枯渇を理由に阿賀沖油ガス田の生産終了。
- 2月 - 全製油所・工場で「ISO14001」の認証を取得。
- 2000年(平成12年) - CVTトラクションオイルの実用化に成功。
- 2003年(平成15年)
- 2004年(平成16年)
- 4月「出光カードまいどプラス」発行開始[26]。
- 8月1日 - 出光石油化学を合併。
- 2005年(平成17年)
- 1月 - サルファーフリーガソリン販売開始。
- 10月 - 第三者割当増資を実施。その際、出光佐三の弟・出光弘が創業した「新出光」が出資し、初めて両社に資本関係が生じる。
- 2006年(平成18年)
- 3月 - 社名ロゴが明朝体から変更。また、アポロマークの図柄をマイナーチェンジ。旧図柄は耳の部分が「いでみつ」「こうさん」「さぞう」の3つから「3」であったが改められた。アポロマークを囲っていた円も、普通の円からやや右に倒れた楕円形となった[注釈 14]。
- 4月1日 - LPガス部門の出光ガスアンドライフと三菱液化ガスが合併し、アストモスエネルギーが発足。
- 10月24日 - 東証一部に上場。上場に伴い、創業家は経営から完全に撤退し、かつ関与しない体制が確立。
- 2007年(平成19年)4月19日 - 有機EL材料を製造する御前崎製造所が操業開始。上場会社にふさわしい強靭な体制を目指し、急ピッチな組織再編を推進。
- 2009年(平成21年)
- 2011年(平成23年)
- 6月20日 - 創業100周年。
- 6月 - 創業100周年記念として、長年出光バッテリーとして愛された“出光スーパーダイハード”(GSユアサ製)から、パナソニックストレージバッテリーからのOEM商品“ZAXIA”に変更、販売開始。
- 2016年にパナソニックからGSユアサにパナソニックストレージバッテリーの株式が売却され、商号がGSユアサエナジーに変更されたことに伴い、パナソニックの系譜を持つ商品のままでありながら供給元の資本が回帰した。
- 9月5日 - 米国での潤滑油生産能力を1.5倍に増強し、2013年末までに年間生産能力を10万キロリットルにすると発表。総投資額は約15億円。
- 2013年(平成25年)11月1日 - 同社初の太陽光発電所(メガソーラー)の門司発電所を営業運転開始[28][29]。
- 2014年(平成26年)
- 3月4日 - 門司発電所に続く太陽光発電所(メガソーラー)、姫路発電所の営業運転開始[30]。
- 3月14日 - 徳山製油所の原油の精製を終了(製油所の名称廃止は31日)[注釈 15]。
- 11月 - 北海道製油所が緑化優良工場として経済産業大臣賞を受賞[32]。
- 12月20日 - 近年の石油業界における経営環境の変化に伴い、業務提携先である同業大手・昭和シェル石油と経営再編についての検討を開始したことを公式発表[33]。
- 2015年(平成27年)7月30日 - ロイヤル・ダッチ・シェル(現・シェル)から昭和シェル石油株式の33.3%を1691億円で取得し、筆頭株主となることを発表[34][35][36]。
- 2016年(平成28年)
- 1月5日 - 出光フォルモサ(台湾)を設立。8月29日工場が竣工。
- 12月19日 - ロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル石油株式の31.3%を取得し、筆頭株主となる[37]。当初予定の33.3%から引き下げたのは、出光興産の創業家が昭和シェル石油の株式を取得したことにより[38]、株式公開買付けの規制に抵触する恐れがあるため。
- 2017年(平成29年)
- 4月 - 2017年(平成29年)4月までに昭和シェル石油との統合を目指していたが、創業家から合併に反対され延期。
- 7月3日 - 国内外で公募による増資を実施し約1,400億円を調達すると発表。発行済み株式の約3割にあたる4,800万株の発行となるため、合併阻止に動く創業家の持ち株比率を三分の一より下回らせ、合併を単独で否決できないようにする効果があった。
- 7月4日 - 公募増資の発表を受け、創業家は東京地方裁判所に対し株式発行の差し止めの仮処分を申請。
- 7月18日 - 創業家の仮処分申請に対し東京地裁(大竹昭彦裁判長)は、申し立てを却下する旨の決定を下す。
- 7月19日 - 東京地裁の決定に対し創業家は東京高等裁判所に即時抗告を申し立てたが、東京高裁は即時抗告を棄却する決定を下す。
- 7月20日 - 増資完了。
- 2018年(平成30年)
- 4月 - 合併に先行して出光と昭和シェルの主要事業を事実上統合。両社から約300人が参加して新組織を立ち上げる。
- 7月10日 - 昭和シェルと経営統合に関する合意書を締結[39]。創業家との間にも合意書を締結[40]。また、自己株式の取得も発表[41]。
- 10月16日 - 昭和シェル石油とともに、2019年(平成31年)4月1日付で経営統合を行うことを発表。同時に株式交換により昭和シェル石油を完全子会社化することを発表[42]。
- 2019年(平成31年・令和元年)
- 4月1日
- 昭和シェル石油と経営統合を実施。同時に株式交換により昭和シェルを完全子会社化[42]。
- 日本語の公式サイトのドメインを「idemitsu.co.jp」から「idss.co.jp」に変更。
- 7月1日 - 昭和シェル石油の事業を統合[43]。
- 9月5日 - 出光フォルモサで樹脂の生産を開始。
- 2020年(令和2年)
- 3月9日 - シェル・インターナショナルとシェルブランド潤滑油事業の譲渡に関する協議を開始[44]。
- 4月1日 - 昭和シェル石油と同社従業員との間の雇用契約に関する権利義務を承継[45]。
- 6月19日 - サービスステーション(系列給油所)のブランド名を2021年(令和3年)4月より「apollostation(アポロステーション)」へ刷新・統一すると発表[10][46]。
- 7月 -
- コーポレートブランドのアポロマークを14年ぶりに刷新、囲っていた円の部分が削除される[10]。阪神甲子園球場両ベンチ屋根上の広告から採用され、同年8月からはテレビCMの一部、提供スポンサー表示も「出光昭和シェル」から「(新アポロマーク)idemitsu」、読み上げも「出光興産」または「出光」に変更。さらに同年9月からは公式サイト上の体裁[注釈 16] も変更され、公式サイト上での「出光昭和シェル」の表示は会社情報等を除くとシェルブランドに関わるもののみ[注釈 17]になった。
- 非接触決済ツール「DrivePay」サービス開始[47]。この時点ではDrivePayと昭和シェル石油で利用可能なShell EasyPayとの相互乗り入れは行われない。
- 7月3日 - 昭和シェル石油がRSエナジーに商号変更[48]。
- 8月6日 - シェルルブリカンツジャパンのシェル・オーバーシーズへの株式譲渡契約を締結[49]。
- 10月1日 - 自動車関連商品や店舗備品を取り扱う子会社を統合。旧出光系列のアポロリテイリング株式会社と旧昭和シェル系列の株式会社ライジングサンが合併、アポロリンク株式会社となる[50]。同時にライジングサンの保険事業を出光保険サービス株式会社に移管[51]。
- 11月24日 - 「apollostation」のサービスや店舗デザインなどの詳細を発表[8][9][11][注釈 18]。従来の「出光」「昭和シェル」両ブランドを「apollostation」に統合し、旧系列の会員カードの相互利用を可能にする一方で、「出光カードまいどプラス」をリニューアルした新会員カード「apollostation card」の会員募集も開始する[11]。共通ポイントに関しても出光の楽天ポイント、昭和シェルのPontaがそれぞれのSS(一部SSを除く)及び「apollostation」SSで使用可能になる[52][53][注釈 19]。エンジンオイルも出光ブランドSSで取り扱われる「ゼプロ」を「apollostation oil」にリブランドし、シェルブランドSSで取り扱われるエンジンオイルは店舗ブランド切り替えをもって従前の「HELIX」[注釈 20]から「apollostation oil」に切り替えとなる[9][注釈 21]。
- 12月21日 - 本社機能をOtemachi One タワーに集約移転[20]。
- 12月30日 -
- シェルルブリカンツジャパンの株式をシェル・オーバーシーズに譲渡[56]。
- 千葉事業所における1,4-ブタンジオール(BDO)の生産を終了、その後同製品を製造・販売するBASF出光のBASFとの合弁契約を解消し、BDO事業より撤退[57]。
- 2021年(令和3年)
- 3月1日 - アポロリンク株式会社が出光興産の旧帝劇本社に移転[22]。
- 3月3日 - 日本語の公式サイトのドメインを英語版と同じ「idemitsu.com」に統合し、日本語版と英語版はディレクトリ(それぞれjpとen)で区別するように変更。
- 4月
- 「apollostation」の展開を開始。2023年(令和5年)までにサービスステーションのブランド統一を完了予定[8][9]。それに連動し、ブランド切替時をもって、ガソリン・軽油・灯油の名称を「出光スーパーゼアス」・「出光ゼアス」・「出光軽油」・「出光灯油」から「apollostation(ハイオク・レギュラー・軽油・灯油)」に切り替える。シェルブランドSSで取り扱われるハイオクガソリンも「shell V-power」・「shell premium」から「apollostation ハイオク」に切り替える。
- 「apollostation card」発行開始[26]。
- DrivePayとEasyPayの相互乗り入れを開始[58]。
- 出光興産とライオンの合弁企業である出光ライオンコンポジットの合弁契約を解消し、完全子会社化[59]。
- 7月1日 - 出光ライオンコンポジットの商号を出光ファインコンポジットへ変更[60]。
- 7月30日 - 新プライベートブランド「ZERIOUS」(ゼリオズ)を発表[61][62]。
- 8月2日 - 株式交換によりエス・ディー・エス バイオテックを完全子会社化[63]。
- 10月1日 - ともに燃料油・潤滑油製品を販売する子会社のリーフエナジー株式会社(旧昭和シェル系列)とエスアイエナジー株式会社(旧出光系列)が合併し、出光エナジーソリューションズ株式会社となる[64]。
- 2022年(令和4年)
- 4月1日 - 旧昭和シェルから引き継いだ平面作品の公募展「シェル美術賞」を「Idemitsu Art Award」に改称[65]。
- 10月1日 - ENEOSから同社知多事業所の石油化学製品製造設備を譲受し、愛知製油所を愛知事業所に改称[66]。
- 12月15日 - 株式売渡請求により東亜石油を完全子会社化。
- 2023年(令和5年)
- 2024年(令和6年)
歴代社長
- 初代:出光佐三(1940年 - 1966年)
- 2代:出光計助(1966年 - 1972年)※佐三の弟
- 3代:石田正実(1972年 - 1977年)
- 4代:大和勝 (1977年 - 1981年)※佐三の姉キクの子
- 5代:出光昭介(1981年 - 1993年)※佐三の長男
- 6代:出光裕治(1993年 - 1998年)※佐三の兄雄平の子
- 7代:出光昭 (1998年 - 2002年)※佐三の弟計助の子
- 8代:天坊昭彦(2002年 - 2009年)
- 9代:中野和久(2009年 - 2013年)
- 10代:月岡隆 (2013年 - 2018年)
- 11代:木藤俊一(2018年 - )
関連会社
出光興産グループは2019年(令和元年)4月1日現在、子会社94社および関連会社48社で構成されている。
日本国内
全て株式会社である。
日本国外
国籍 |
会社名 |
主な事業内容
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中国 |
出光潤滑油(中国)有限公司 |
潤滑油の製造・販売
|
シンガポール |
Idemitsu International (Asia) Pte.Ltd. |
原油・石油製品の売買
|
Idemitsu Lube (Singapore) Pte.Ltd. |
潤滑油の製造・販売
|
タイ |
Apollo (Thailnd) Co., Ltd. |
潤滑油の製造・販売
|
アメリカ合衆国 |
Idemitsu Apollo Corporation |
原油・石油製品の売買
|
Idemitsu Lubricants America Corporation |
潤滑油の製造・販売
|
香港 |
Idemitsu Chemicals (Hong Kong)Co.,Ltd. |
機能性樹脂の仕入・販売
|
マレーシア |
Idemitsu SM (Malaysia) Sdn.Bhd. |
スチレンモノマーの製造・販売
|
Petrochemicals (Malaysia) Sdn.Bhd. |
ポリスチレンの製造・販売
|
中華民国(台湾) |
台化出光石油化学股份有限公司 |
ポリカーボネートの販売
|
ノルウェー |
Idemitsu Petroleum Norge AS |
石油の探鉱・開発
|
オーストラリア |
Idemitsu Australia Resources Pty Ltd |
石炭の探鉱・開発・販売
|
カナダ |
Idemitsu Canada Resources Ltd. |
ウランの探鉱・開発
|
インドネシア |
P.T. Idemitsu Lube Tecno Indonesia |
潤滑油の製造・販売
|
ベトナム |
出光Q8ペトロリアム[注釈 29] |
給油所運営など燃料油の製造・販売[72]
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販促品
CD
- mydoカードインフォメーション
- mydo SALSA(歌:mydo Boys)
- 夢先案内人(歌:山口百恵)
- Sweet Memories(New Version)(歌:松田聖子、アルバム『Sweet Memories'93』収録の音源)
テレビ番組
CM・スポンサー番組
テレビCM出演者
経営統合後(2019年4月から)
経営統合前(2019年3月まで)
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企業CM
- 2012年(平成24年)4月からは、エンドカットを白地に「ほっと安心、もっと活力、きっと満足。出光」と書いたものに統一し、ウルトラ出光人が登場しなくなった。
- 2013年(平成25年)3月からは、「ほっと安心、もっと活力、きっと満足。」を省略し「ニッポンに、エネルギーを。」のキャッチコピーを使用したCMシリーズが放映されていた。
- 2018年(平成30年)8月からは、「NEXT IDEMITSU!」のキャッチコピーを使用したCMシリーズも放映されていた。
- 2021年(令和3年)1月からは、「人と人がつながるエネルギー」のキャッチコピーを使用したCMシリーズを放映している。
提供番組
現在
公式サイトの提供番組一覧 を参照。
太字●は出光興産単独提供番組
※提供クレジットは「(アポロマーク)idemitsu」として表示されている。
過去
など多数。
不祥事や諸問題
- 出光タンカー廃油投棄事件 - 1980年(昭和55年)
- 出光のタンカーが洋上に廃油を不法投棄していた事件が発覚した。出光は原油を運んだ空きのタンカーに廃油を積み込んで洋上で投棄していた。当時、国会でも海洋汚染の問題として取り上げられた。
- 公害防止協定の虚偽報告 - 2003年(平成15年)
- 愛知製油所において、愛知県および知多市との公害防止協定に基づく報告データを虚偽報告した。
- 2003年(平成15年)1月から2005年(平成17年)12月までの3年間、愛知県および知多市に報告した管理項目の報告データ1,454件中584件において測定データと異なっており、報告値を改ざんしていた。
- 虚偽報告のうち、ばいじん総排出量1件、ばいじん濃度16件の協定値超過であった。ばいじん濃度16件中2件は「大気汚染防止法」および「電気事業法」の規制値を超過していた。
- 本事件は、電気事業法に関する中部近畿産業保安監督部の立入り検査(2006年(平成18年)2月22日)中、過去のばい煙管理項目について整合の取れない記録が確認されたことを契機に社内調査した結果判明した。
- 北海道製油所の火災不届け事件 - 2003年(平成15年)
- 北海道苫小牧市の製油所における火災を消防署に届けず、報道された。
その他
書籍
関連書籍
脚注
注釈
- ^ a b なお、ENEOSの店舗の中には既に山形県天童市に同名のスタンドが存在している[7] 。
- ^ これらのブランドロゴとは別に正三角形の中に「SI」の文字を入れた社章も存在する。
- ^ なお、帝劇本社と同じく帝劇ビル(国際ビルヂング)に入居している出光美術館については出光興産の移転・集約時点では特に移転等の発表はない(後に帝劇本社のあったフロアにアポロリンク[22] をはじめとするグループ企業の一部が移転している。)。一方、台場オフィス(旧昭和シェル石油本社)のあった台場フロンティアビルに入居していたシェルミュージアムについては、2020年11月頃閉館した。
- ^ 使用時期によって文頭に「つぎの活気へ。」もしくは「便利倍増計画」のキャッチコピーが入る。
- ^ CMのサウンドロゴは「ほっと、もっと、きっと、出光」である。
- ^ 石油を国有化しイギリスと係争中のイランから、日章丸二世(1万9千重量トン)がアバダンよりガソリンと軽油を満載し、川崎へ入港。英国アングロ=イラニアン石油会社(旧アングロ=ペルシャン(英語版)石油会社、BPの前身)は積荷の所有権を主張し、東京地裁に提訴したが、出光の勝訴が決定した。その後のイランとの国交を深める鍵となる。
- ^ この建造についてのエピソードはNHKのプロジェクトXでも紹介された。
- ^ 1970年(昭和45年)ごろまで発売していた。
- ^ 石油各社は7月以降に順次発売していたが、出光興産は創業記念日に合わせて先行発売していた。世界初の無鉛100オクタンガソリンでもあった。
- ^ レギュラーガソリンでは珍しくブランド名がつけられている。
- ^ ウルトラマンシリーズの一つであるウルトラマンゼアスが映画化されると(CMキャラクターを務めるとんねるずが、隊員役として出演した)、以後の出光のCMにウルトラマンゼアスやカネゴン等のウルトラ大怪獣が度々出演するようになった。
- ^ スペルは「ZEARTH」。Zenith(頂点)とEarth(地球)を合わせた造語である。
- ^ 当初、同社の手落ちとも報じられたが、長周期の揺れによりタンクの浮き天井が落ちたことが判明。その後、静電気により発火したとされる。
- ^ ただし、一部のSSでは変更されず、2021年現在でもそのままだった。
- ^ 伊予灘を震源とする地震で常圧蒸留装置などが緊急停止したが、再稼働に時間が必要なため、予定の31日より早く精製を終えた[31]。そのため、精製終了と製油所という名称の終了時期が結果としてずれることになった[31]。
- ^ ヘッダー部分の「出光昭和シェル 出光興産株式会社」をアポロマークと「idemitsu」に変更。
- ^ 公式サイト内 シェルSS 以下のページや、パートナー企業のSSアルバイトおよび大型ドライバー求人情報サイト内のシェルブランドページのみ旧ヘッダー(「出光昭和シェル」表記)を使用。
- ^ なお、報道ではシェルの要素はデザインに盛り込まれていないとされている[9] が、「プリズムライン」と称するレッドからイエローのグラデーション[11] のイエローの色や「apollostation」の「apollo」の部分(および2020年(令和2年)7月刷新の「idemitsu」)のロゴタイプのフォントはシェルのものに類似している。
- ^ ただし、一部相互利用対象外のカードがあり、apollostationへの転換後でも転換前の店舗ブランドによって利用・発券できるカードに差異が当面残る[54]。
- ^ シェルルブリカンツジャパンより供給される(シェルブランドエンジンオイルの問い合わせ先の電話番号はシェルルブリカンツジャパンになっている)。
- ^ ただし、「HELIX」については会見における質疑応答において、将来的には併売化されると示唆されている[8]。同様の例はエッソ・モービル・ゼネラルがENEOSに統合された後にモービル1がENEOSブランドのエンジンオイルと併売化されたというものがある(ただし、こちらは2022年(令和4年)3月31日で終了しカー用品店向けに一本化)。一方、「HELIX」も2022年(令和4年)7月からカー用品店向け専用商品が発売されている[55]。
- ^ ただし、同日より楽天ポイント、Ponta、dポイントのいずれも基本的には現金およびキャッシュプリカ決済時のみ付与対象となり、クレジットカード決済時の付与対象は各ポイントカード機能を持つカードで決済する場合か、旧EasyPayを含むDrivePayおよびモバイルDrivePayにポイントカードを登録している場合に限られる[70]。
- ^ 中央シェル石油販売(旧昭和シェル系)を2023年4月1日に出光リテール販売に吸収合併。
- ^ 出光興産の本社集約移転に伴い同様に移転[48]。
- ^ エスアイエナジー(従前より出光系)とリーフエナジー(旧昭和シェル系)が2021年10月1日に合併。
- ^ アポロリンク(旧:アポロリテイリンク、従前より出光系)とライジングサン(旧昭和シェル系)が2020年10月1日に合併。
- ^ かつて、アポロサービス時代にスキッドガード(SKID GUARD)と呼ばれた出光オリジナルのタイヤ(5万キロ磨耗保証付・アメリカ製)を販売していた事がある。アポロリテイリング時代になってから発売されたデュラン ミューテック(DURAN MU:TECH)やビジーバン(BUSY VAN)、およびアポロリンクになってからのゼリオズタイヤシリーズは横浜ゴムのOEM。アポロリンクになってからは旧ライジングサン扱いの製品も取り扱うが合併時点では取り扱いSSはブランドに依存する。
- ^ 厳密には当社のグループ企業では無いが、昭和24年春に出光興産の全国第一号特約店になったと会社案内に記載されている。
- ^ クウェート国際石油(英語版)(クウェート石油公社(英語版)の子会社)との折半出資。Q8はクウェート石油グループのブランド。
- ^ 小林製薬から引き継いだ。
- ^ 海賊とよばれた男(2012年7月 講談社【上・下】)
出典
関連項目
外部リンク
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