2006年のロードレース世界選手権は、FIMロードレース世界選手権の第58回大会となる。
MotoGPクラスのタイトル争いは希に見る接戦となった。シーズン終盤までレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンがチャンピオンシップをリードし、第11戦アメリカGP終了時点ではキャメル・ヤマハのバレンティーノ・ロッシに対し51ポイントもの大差を築いていた[1]。しかしそこからロッシが猛烈な追い上げを見せ、第16戦ポルトガルGPではヘイデンがチームメイトのダニ・ペドロサの無理な追い抜きに巻き込まれシーズン初のリタイヤに終わった一方、ロッシはトニ・エリアスと激しいトップ争いを展開。1000分の2秒の僅差で敗れたものの2位を獲得したことで、このシーズン初めてのポイントリーダー(ヘイデンに5ポイント差)に立った[2]。
そして最終戦バレンシアGPを迎え、ロッシはヘイデンの直後でフィニッシュしさえすれば最高峰クラス6連覇が叶うはずであった。しかしスタートに失敗し中団を走っていたロッシは5周目に転倒・コースアウトを喫し下位に沈んでしまう。一方ヘイデンは3位でフィニッシュし、5ポイント差で再逆転、自身初のワールドチャンピオンに輝いた[2]。
250ccクラスではアプリリアを駆るホルヘ・ロレンソがホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾとのタイトル争いを制し、シーズン8勝で初のチャンピオンを獲得した。125ccクラスでも同じくアプリリアを駆るアルバロ・バウティスタが8勝を挙げてチャンピオンに輝いた。
上位15名のライダーにポイントが与えられる。ポイントの授与はレースを完走することが条件となる。