フラワーカップは、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬の重賞競走(GIII)である。
競走名の「フラワー(Flower)」は、花を意味する英語[3]。
概要
桜花賞・優駿牝馬(オークス)と続く牝馬クラシック路線の関東地区における前哨戦として位置付けられている[4]。
1987年に創設された、4歳(現3歳)牝馬による重賞競走[4]。施行場・距離は創設時より、中山競馬場の芝1800mで定着している[4]。創設時の負担重量は馬齢だったが、2001年より別定に変更された[4]。2024年からは再び馬齢重量に変更される。
外国産馬は1995年から、地方競馬所属馬は1996年からそれぞれ出走可能になり[5]、2009年からは外国馬も出走可能な国際競走となった[6]。
競走条件
以下の内容は、2024年現在[1][2][7]のもの。
出走資格:サラ系3歳牝馬
- JRA所属馬
- 地方競馬所属馬(2頭まで)
- 外国調教馬(優先出走)
- 負担重量:馬齢重量(55kg)
賞金
2024年の1着賞金は3800万円で、以下2着1500万円、3着950万円、4着570万円、5着380万円[1][2]。
歴史
- 1987年 - 4歳牝馬による重賞(GIII[注 1])として創設[4]。
- 1995年 - 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる[5]。
- 1996年 - 特別指定交流競走となり、地方競馬所属馬が2頭まで出走可能となる[5]。
- 2001年
- 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「3歳牝馬」に変更[5]。
- 名称を「時事通信杯 フラワーカップ」に変更(2005年まで)[5]。
- 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIIに変更[8]。
- 2009年
- 国際競走に変更され、外国調教馬が8頭まで出走可能となる[6]。
- 格付表記をGIII(国際格付)に変更[6]。
- 2011年 - 東日本大震災および福島第一原発事故の影響により、当年に限り阪神競馬場で施行。
- 2020年 - COVID-19の流行により客を入れずに「無観客競馬」として開催[9](2021年も同様[10])。
- 2024年 - 負担重量を馬齢重量に変更。
歴代優勝馬
コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。
優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。
同名の競走
重賞競走が創設される以前に、同名の特別競走が行われていたことがある。ただし、JRAではこの競走を前身としていない。
優勝馬
出典が明記されている1980年以降を記載。
馬齢は、現行表記に揃えている。
施行日 |
競馬場 |
距離 |
条件 |
優勝馬 |
性齢 |
タイム |
優勝騎手 |
管理調教師 |
馬主
|
1980年4月6日 |
中山 |
芝1600m外 |
3歳牝・オープン |
ジュウジアロー |
牝3 |
1:38.5 |
安田富男 |
加藤修甫 |
岡田充司
|
1981年4月4日 |
中山 |
芝1600m外 |
3歳牝・オープン |
エイティトウショウ |
牝3 |
1:37.6 |
田村正光 |
奥平真治 |
(株)トウショウ産業
|
1982年4月11日 |
中山 |
芝1800m |
3歳牝・オープン |
トシシゲエース |
牝3 |
1:52.5 |
嶋田功 |
石栗龍雄 |
松田敏雄
|
1983年4月9日 |
中山 |
芝2000m |
3歳牝・オープン |
チズブエ |
牝3 |
2:05.3 |
嶋田潤 |
藤本冨良 |
上森子鐵
|
1984年4月7日 |
中山 |
芝2000m |
3歳牝・オープン |
ジムベルグ |
牝3 |
2:05.9 |
的場均 |
飯塚好次 |
山田俊一
|
1985年3月16日 |
中山 |
芝2000m |
3歳牝・オープン |
サリークラウン |
牝3 |
2:04.4 |
大崎昭一 |
大久保洋吉 |
大原詔宏
|
1986年3月15日 |
中山 |
芝2000m |
3歳牝・オープン |
ファーストマイテイ |
牝3 |
2:10.1 |
岡部幸雄 |
田中和夫 |
安田銀治
|
出典:
- 1980年 - 『優駿』1980年6月号、日本中央競馬会、146頁
- 1981年 - 『優駿』1981年6月号、日本中央競馬会、174頁
- 1982年 - 『優駿』1982年6月号、日本中央競馬会、132頁
- 1983年 - 『優駿』1983年6月号、日本中央競馬会、194頁
- 1984年 - 『優駿』1984年6月号、日本中央競馬会、136頁
- 1985年 - 『優駿』1985年5月号、日本中央競馬会、144頁
- 1986年 - 1986年
脚注・出典
参考文献
- 「時事通信杯フラワーカップ(GIII)」『中央競馬全重賞競走成績集【2歳・3歳編】』日本中央競馬会、2006年、503-532頁。
注釈
出典
各回競走結果の出典
- 『中央競馬全重賞競走成績集【2歳・3歳編】』 第1回 - 第19回
- JRA年度別全成績
- (2024年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2024年4月29日閲覧。(索引番号:06083)
- (2023年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2023年9月10日閲覧。(索引番号:06083)
- (2022年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2022年4月7日閲覧。(索引番号:06083)
- (2021年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2021年3月22日閲覧。(索引番号:06083)
- (2020年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2020年3月21日閲覧。(索引番号:05083)
- (2019年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2020年3月21日閲覧。(索引番号:06083)
- (2018年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2018年3月18日閲覧。(索引番号:06083)
- (2017年)“第2回 中山競馬 第8日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2017年3月21日閲覧。(索引番号:06095)
- (2016年)“第2回 中山競馬 第8日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:06095)
- (2015年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:06083)
- (2014年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:06083)
- (2013年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:06083)
- (2012年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:05083)
- (2011年)“第2回 阪神競馬 第1日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:09012)
- (2010年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:05083)
- (2009年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:06083)
- (2008年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:05083)
- (2007年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:05083)
- (2006年)“第2回 中山競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:05083)
- (2005年)“第2回 中山競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 647-648. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:05083)
- (2004年)“第2回 中山競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 649-650. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:05083)
- (2003年)“第3回 中山競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 644-645. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:05083)
- (2002年)“第1回 中山競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 621-622. 2016年3月22日閲覧。(索引番号:05083)
- netkeiba.comより(最終閲覧日:2015年3月14日)
- JBISサーチより(最終閲覧日:2015年3月23日)
外部リンク