ストックス欧州600指数(ストックスおうしゅう600しすう、ストックス600、英: STOXX Europe 600 Index、STOXX 600、SXXP)は、STOXXが算出する、ヨーロッパ先進国[注釈 1]における証券取引所上場の上位600銘柄により構成される株価指数[1]。流動性の高い600銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数である。
ヨーロッパ経済動向のベンチマーク指数として広く参照され、上場投資信託や先物・オプション取引などの金融商品で使用されている。リバランスは例年3月・6月・9月・12月に行われている[1]。
算出対象
2018年9月24日以降現在まで、以下の17の証券取引所上場の上位銘柄が対象となっている[2]。
沿革
ストックス欧州600指数の算出は、基準日となる1991年12月31日の時価総額を100として、1998年9月16日より開始された[1]。時価総額中、通信・テクノロジー関連銘柄[3]の占める割合が1999年後半に高まり、ITバブルの最中の2000年に指数は一時400ポイントを超えた。ITバブル崩壊後は代わって投資銀行[4]の占める割合が高まり、2007年6月に指数は再び400ポイントに達したが、世界金融危機に際しては銀行が下落を先導し、2009年3月に150ポイント台まで低下した。その後指数は再び上昇に転じたが、銀行の割合は低下が続き、現在は突出したセクターのない状況となっている[1]。
1998年以来の指数の推移を示す。
年
|
年末終値
|
対前年増減率
|
1998
|
279.20
|
|
1999
|
379.49
|
35.92
|
2000
|
359.79
|
-5.19
|
2001
|
298.73
|
-16.97
|
2002
|
201.72
|
-32.47
|
2003
|
229.31
|
13.68
|
2004
|
251.02
|
9.47
|
2005
|
310.03
|
23.51
|
2006
|
365.26
|
17.81
|
2007
|
364.64
|
-0.17
|
2008
|
196.90
|
-46.00
|
2009
|
253.16
|
28.57
|
2010
|
275.81
|
8.95
|
2011
|
244.54
|
-11.34
|
2012
|
279.68
|
14.37
|
2013
|
328.26
|
17.37
|
2014
|
342.54
|
4.35
|
2015
|
365.81
|
6.79
|
2016
|
361.42
|
-1.20
|
2017
|
389.18
|
7.68
|
2018
|
337.65
|
-13.24
|
2019
|
415.84
|
23.16
|
2020
|
399.03
|
-4.04
|
2021
|
487.80
|
22.25
|
2022
|
424.89
|
-12.90
|
2023
|
479.02
|
12.74
|
- 最高値
- 2024年5月15日 終値 524.71
- 2024年6月7日 最高値 525.59
- 最安値
- 2009年3月9日 終値 157.97
- 2009年3月9日 最安値 155.38
構成銘柄
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金融 Financials |
銀行 Banks | |
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金融サービス Financial Services | |
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保険 Insurance | |
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資本財 Industrials |
資本財・ サービス Industrial Goods & Services | |
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建設・資材 Construction & Materials | |
---|
|
---|
ヘルスケア Health Care | |
---|
生活必需品 Consumer Staples |
食品飲料・タバコ Food Beverage & Tobacco | |
---|
パーソナルケア・食品小売 Personal Care Drug & Grocery Stores | |
---|
|
---|
一般消費財 Consumer Discretionary |
消費財・サービス Consumer Products & Services | |
---|
自動車・自動車部品 Automobiles & Parts | |
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メディア Media | |
---|
小売 Retail | |
---|
旅行・娯楽 Travel & Leisure | |
---|
|
---|
テクノロジー Technology | |
---|
素材 Materials |
化学 Chemicals | |
---|
基礎素材 Basic Resources | |
---|
|
---|
エネルギー Energy | |
---|
公益 Utilities | |
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通信 Telecommu- nications | |
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不動産 Real Estate | |
---|
各セクター内は銘柄入替日時点のウェイト順 |
ETF
ストックス欧州600指数に連動する、日本で購入可能なETFとしては下記がある。
セクター別指数
本指数と共に、業種別に20の指数が算出されており、各セクターの動向を測るベンチマークとして利用されている[5]。セクターの分類はICBに基づくが、2020年9月、生活必需品と一般消費財関連についてセクターの再編成が実施された[6]。
- 金融セクター
- ストックス欧州600 銀行株指数(Banks)
- ストックス欧州600 保険株指数(Insurance)
- ストックス欧州600 金融サービス株指数(Financial Services)
- 資本財セクター
- ストックス欧州600 資本財・サービス株指数(Industrial Goods & Services)
- ストックス欧州600 建設・資材株指数(Constriction & Materials)
- ヘルスケアセクター
- ストックス欧州600 ヘルスケア株指数(Health Care)
- 生活必需品セクター
- ストックス欧州600 食品飲料・タバコ株指数(Food Beverage and Tobacco)
- ストックス欧州600 パーソナルケア・食品小売株指数(Personal Care Drug and Grocery Stores)
- 一般消費財セクター
- ストックス欧州600 消費財・サービス株指数(Consumer Products and Services)
- ストックス欧州600 自動車・部品株指数(Automobiles & Parts)
- ストックス欧州600 メディア株指数(Media)
- ストックス欧州600 小売株指数(Retail)
- ストックス欧州600 旅行・娯楽株指数(Travel & Leisure)
- 素材セクター
- ストックス欧州600 化学株指数(Chemicals)
- ストックス欧州600 基礎素材株指数(Basic Resources)
- テクノロジーセクター
- ストックス欧州600 テクノロジー株指数(Technology)
- エネルギーセクター
- ストックス欧州600 エネルギー株指数(Energy)
- 公益セクター
- ストックス欧州600 公益株指数(Utilities)
- 通信セクター
- ストックス欧州600 通信株指数(Telecommunications)
- 不動産セクター
- ストックス欧州600 不動産株指数(Real Estate)
脚注
注釈
出典
関連項目
ヨーロッパ先進国全体を対象とするインデックスとしては、他に以下のものが知られている。
外部リンク