『NEW AKINA エトランゼ』(ニュー・アキナ エトランゼ)は、日本の歌手中森明菜の4作目のスタジオ・アルバム。このアルバムは1983年8月10日にワーナー・パイオニア(現:ワーナーミュージック・ジャパン)よりリリースされた (LP: L-12580, CT: LKF-8080)。
背景
『NEW AKINA エトランゼ』は、1983年発表の2枚目となる通算4作目のスタジオ・アルバムで、前スタジオ・アルバム『ファンタジー〈幻想曲〉』からおよそ5か月ぶりの1983年8月10日に、LP (L-12580)とCT (LKF-8080)の2形態で同時発売された[5][6][2]。
同年9月28日にはCD (35XL-15)でも発売された。さらに同年11月30日には、スーパーディスクLP (SDM-15010)でも発売された。このアルバムの帯コピーは、「ヨーロッパ・レコーディング、撮影、そして新しい作家との出逢い。明菜2年目の歴史がここから始まる。」であった[7]。新たな作家陣には、阿木燿子、財津和夫、谷村新司、細野晴臣、横浜銀蝿を迎えた[7][8][9][10]。
本作はシングル楽曲が未収録となっている[11][12]。
このアルバムのディレクターは、過去3枚のスタジオ・アルバムに引き続いて島田雄三が担当した[7][8][9][10]。ヨーロッパでレコーディングされたこのアルバムについて、「アーティスト的志向が出てきた」と解説されている[13][6]。
本作を引っ提げての全国コンサート・ツアーRAINBOW SHOWERが開催され、本作発売前の1983年7月23日より行われた[7][14]。
本作リリース後の1983年10月12日には、ヨーロッパで収録された本作のミュージック・ビデオ『NEW AKINA エトランゼ 中森明菜 in ヨーロッパ』がリリースされた[15][16]。後に、本作収録の3曲目である「少しだけスキャンダル」が、1984年9月7日から10月26日にかけて放送された日本テレビ系連続テレビドラマ『瑠璃色ゼネレーション』の主題歌に使用された[17][6]。
批評
週刊シネママガジンの澤田英繁は本作について、「新生明菜異邦人」と表現し、中森の名前がタイトルに付されただけのことはある「自信に満ちた堂々たる作品」とコメントしている[11]。またCDジャーナルは、「エポックメイクな一枚」とコメントした[18]。
評価
『NEW AKINA エトランゼ』は、オリコン週間LPチャートの1983年8月22日付で初登場し、最高順位1位を記録した[16][2]。以降、翌週の1983年8月29日付まで2週連続となる1位を獲得した[2]。同チャートの100位以内においては、計16週に渡ってランクインしている[2]。またカセット盤もオリコンの週間カセットチャートで最高順位1位を記録し、同チャートの100位以内には計19週に渡りランクインした[2]。1983年度の年間アルバムチャートでは、10位を記録した。更にこのアルバムは、1983年に行われた第25回日本レコード大賞にて、'83アルバム・ベスト10を受賞した[4]。
収録曲
LP / CT
Side 2# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
---|
6. | 「モナムール(グラスに半分の黄昏)」 | 売野雅勇 | 細野晴臣 | 細野晴臣 | |
7. | 「ストライプ」 | 来生えつこ | 来生たかお | 萩田光雄 | |
8. | 「わくらば色の風」 | TAKU | TAKU | 横浜銀蝿・萩田光雄 | |
9. | 「時にはアンニュイ」 | 阿木燿子 | 財津和夫 | 萩田光雄 | |
10. | 「覚悟の秋」 | 谷村新司 | 谷村新司 | 萩田光雄 | |
合計時間: | |
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クレジット
『NEW AKINA エトランゼ』のライナー・ノーツより[7]
- 参加ミュージシャン
- 渡嘉敷祐一:ドラムス (M-1)
- 岡沢章:ベース (M-1)
- 今剛:エレクトリック・ギター (M-1)
- 吉野藤丸:エレクトリック・ギター (M-1)
- 吉川忠英:アコースティック・ギター (M-1)
- 山田秀俊:キーボード (M-1-4、7-10)
- 石井宏太郎:パーカッション (M-1)
- 多アンサンブル:ストリングス (M-1-2、4-5、7-8、10)
- 島村英二:ドラムス (M-2、7)
- 長岡道夫:ベース (M-2、7)
- 矢島賢:エレクトリック・ギター (M-2-5、7-10)
- 鳴島英治:パーカッション (M-2、4-5、7、9-10)
- 山川恵子:ハープ (M-2)
- コーポレイション・スリー:バックヴォーカル (M-2)
|
- バズ:バックヴォーカル (M-2)
- 横浜銀蝿:ドラムス、ベース、ギター、ピアノ (M-3、8)
- 牧田バンド:ドラムス、ベース、ギター、ピアノ (M-3、8)
- 菅原裕紀:パーカッション (M-3)
- 数原晋:トランペット (M-3、9)
- 吉田憲治:トランペット (M-3)
- 新井英治:トロンボーン (M-3、9)
- 岡田澄雄:トロンボーン (M-3)
- 岡本郭男:ドラムス (M-4、10)
- 渡辺直樹:ベース (M-4、10)
- 谷康一:アコースティック・ギター (M-4、5、7、10)
- 山木秀夫:ドラムス (M-5)
- 高水健司:ベース (M-5)
|
- 北島健二:エレクトリック・ギター (M-5)
- 富樫春生:キーボード (M-5)
- 倉田信雄:キーボード (M-5)
- イブ:バックヴォーカル (M-5)
- 細野晴臣:エレクトリック・ベース、PROPHET -5, LINN DRUMS PROGRAMMING (M-6)
- 新倉芳美:バックヴォーカル (M-8)
- 山根宮子:バックヴォーカル (M-8)
- 高橋香代子:バックヴォーカル (M-8)
- 滝本季延:ドラムス (M-9)
- 杉本和弥:ベース (M-9)
- 高島政晴:エレクトリック・ギター (M-9)
- 安田裕美:アコースティック・ギター (M-9)
- ジェイク・コンセプション:テノール・サキソフォン (M-9)
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- スタッフ
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- スタイリスト:高橋まりい
- デザイナー:持田恭男
- プロモーター:田中良明
- セールス・プロモーター:畠山政行
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- クリエイティヴ・サーヴィス:松林天平
- マネージャー:茅根浩康(研音)、名幸房則(研音)、柳沢秀昭(研音)、森山みどり(研音)
- 原盤ディレクター:北村篤識(日本テレビ音楽)
- Special thanks to Le Chateau d'Herouville
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リリース履歴
発売日 |
レーベル |
規格 |
品番 |
備考
|
1983年8月10日 |
リプリーズ・レコード/ ワーナー・パイオニア |
LP |
L-12580 |
|
CT |
LKF-8080 |
|
1983年9月28日 |
CD |
35XL-15 |
|
1983年11月30日 |
SD |
SDM-15010 |
スーパーディスク仕様
|
1985年7月10日 |
CD |
32XL-95 |
廉価盤、色分けビニール帯[19]
|
1991年6月17日 |
WPCL-413 |
廉価盤、紙帯[20]
|
1996年4月25日 |
WPC6-8185 |
音泉1500シリーズ、Q盤[21]
|
2006年6月21日 |
CD、デジタル・ダウンロード |
WPCL-10279 |
紙ジャケット仕様完全生産限定盤[13][1]
|
2006年7月5日 |
デジタル・ダウンロード |
N/A |
[22]
|
2012年8月22日 |
SACD/CDハイブリッド |
WPCL-11137 |
紙ジャケット仕様完全生産限定盤[18]
|
2014年1月29日 |
CD |
WPCL-11725 |
廉価盤、赤帯
|
2018年5月2日 |
LP |
WPJL-10086 |
高音質180g重量盤
|
2022年9月21日 |
2CD |
WPCL-13416~7 |
オリジナル・カラオケ付、2022ラッカーマスターサウンド
|
2022年9月21日 |
2CD+BD |
WPZL-32020~2 |
「NEW AKINA エトランゼ 中森明菜 in ヨーロッパ」付
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参照
外部リンク
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作品 · 公演 · 出演 · 受賞 |
シングル | |
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アルバム |
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スタジオ・アルバム | |
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カバー・アルバム | |
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EP | |
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ベスト・アルバム |
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ライブ・アルバム | |
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ボックス・セット | |
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ミュージック・ビデオ | |
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ライブ・ビデオ | |
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参加作品 | |
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関連記事 | |
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