葛葉駅(くずはえき)は、かつて福岡県北九州市門司区西海岸にあった、日本国有鉄道(国鉄)鹿児島本線の貨物駅(廃駅)である。1986年(昭和61年)11月1日に廃駅となった[1]。
門司港駅から門司駅に向かって下り列車進行方向に対し、本線の右側(西側)に駅設備を有していた。門司港駅と葛葉駅の間には、複線の本線以外に独立した単線の小運転線が設けられており、票券閉塞で保安されていた。門司駅側からも、本線から分岐して葛葉駅構内に進入できる配線となっていた。この葛葉駅構内を通り抜けて門司埠頭方面への本線が通っていた[2]。
葛葉駅には石炭荷役設備が設けられていた。筑豊炭田の石炭の積み出しは、多くが若松駅に占められており、門司地区からは石炭を燃料とする船に供給する目的が主であった[3]。1929年(昭和4年)に石川島造船所製の大型ガントリークレーンを設置していた[4]。
一方葛葉駅から出荷される貨物は、浅野セメント門司工場から出荷されるセメントが主であった。1931年(昭和6年)当時の記録では、門司工場の年間生産量の多くは輸出用で、国内用のものも船舶で発送されるものが多く、鉄道で発送されるのは九州内向けなど限られた量で、年間5万3000トン程度であった[5]。
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