日本の民家![]() 民家(みんか)とは、一般の庶民が暮らす住居のこと。支配階級、上層階級の住居(王宮など)に対比して用いられる言葉。民屋(みんおく)ともいう。 定義民家とは、一般の庶民が生活する住居のことだが、特に建築史や民俗学では、伝統的な様式で造られた農家や漁家、町家の類、それに中級から下級武士の侍屋敷を含む。年代の古いものは古民家とも呼ぶ。古民家という言葉に明確な定義は存在しないが、全国古民家再生協会では1950年制定の建築基準法以前に伝統工法で建てられていた住宅を古民家と定義している[1]。 日本の伝統的家屋は、高温多湿な気候に対しての快適性と建物自体の耐久性の観点から、基本的に夏を基準とした構法原理に基づいて設計、構築されている[2]。対して、冬の寒さに対しては脆弱な面があり、海外の文化人類学研究では、日本家屋は気候風土に適応できていない例として挙げられる場合がある[2]。 文化財文化財保護法に基づく登録有形文化財制度の場合では築50年以上が経過した価値のある歴史的建造物が対象となっている[3]。また登録有形文化財に登録されている住宅は2024年現在で約6,300件存在する[4]。 文化財の中でも特に優れた価値が文化審議会によって認められたものは国の重要文化財に指定される。近世までに建てられたものは「民家」、近代以降は「住居」に区分される。2024年現在、361件921棟の民家および128件538棟の住居が文化庁の指定を受けている[5]。1966年からは文化庁の前身機関である文化財保護委員会指導の元、全国で10年規模の民家緊急調査が行われ、間取りや構造・時代による変遷等が体系化され、250件以上の民家が重文指定される成果を残した[6]。指定が急増する1968年までに指定された全44件に、別途記事化されている147件を合わせた重文民家の抄録である。分棟指定されている場合は主屋に当たる棟を収録した。 国指定重要文化財の主な民家
脚注注釈出典
関連文献
関連項目
外部リンク |