『体操』(たいそう、ローマ字:Taiso)はイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の6枚目のシングル。1982年2月21日にアルファレコードよりリリースされた。
リリース
アルバム『テクノデリック』からのシングルカット。
レコーディング
細野晴臣からの「ジョン・ケージの“プリペアド・ピアノ”みたいなミニマルな曲を」という発注に応えて坂本龍一が制作し、現代音楽のミニマル・ミュージック的な手法を用いつつ、ポップミュージックとして成立している。
間奏の声は高橋によるもので、繰返し部分はサンプリングではなく、テープループを使用している。また「プッ」という音は足の関節の裏を手で押さえ鳴らした。坂本は「恥ずかしくて言えない」とコメントしている。
この時期「ベーシストとしてのアイデンティティを完全に失っていた」と細野晴臣は自ら語っていたが、坂本龍一、高橋幸宏に説得されて細野はこの曲でベースギターを演奏している。坂本は「この曲は細野さんのベースギターが入った事により、ロックぽくなった」と語っている。
本作録音時にサンプリングマシン『LMD-649』は、まだ完成していなかった[1]。
コンサートでの披露
コンサートツアー『ウィンター・ライヴ1981』で演奏された際、坂本が拡声器を持って叫ぶパフォーマンスを行なった。三回公演だった新宿コマ劇場公演の最終日は二回演奏され、二回目の演奏では体操着姿のダンサーが登場し花を添えた。
ミュージック・ビデオ
ミュージック・ビデオが制作され、トーキング・ヘッズをイメージした映像になっている。
ディレクターは奥村靫正。映像に出演している女性は、当時の奥村のデザイン事務所のスタッフだった金井広美で、後に彼女はオフィス・インテンツィオに移籍し、高橋幸宏のマネジメントスタッフになっている。[2]
当映像に登場するアニメーションイラストの女の子は、細野のデザインによるもの。
収録曲
全編曲: YMO。 |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 時間 |
---|
1. | 「体操」(Taiso) | 坂本龍一 | 坂本龍一、高橋幸宏 | |
2. | 「手掛かり」(Key) | 細野晴臣 | 細野晴臣、高橋幸宏 | |
カバー
脚注