ネレイドは順行軌道で海王星をほぼ1年の周期で公転しており、海王星との平均距離はおよそ551万 km である。しかし軌道離心率が0.7507と非常に大きい極端な楕円軌道で公転しているため、海王星に最も接近した際の距離はおよそ137万 km、最も離れた際はおよそ966万 km と大きく変化する[3][4]。軌道が分かっている太陽系内の衛星の中では最も軌道離心率が大きい (衛星以外の天体では、軌道離心率が 0.86 のセドナなどの例がある)[1]。
ネレイドに接近観測した探査機はボイジャー2号のみである。1989年4月20日から8月19日の間に 4,700,000 km の距離にまで接近した[17][18]。ボイジャー2号はこの間に83枚のネレイドの画像を取得し、その観測精度は 70 km から 800 km であった[18]。ボイジャー2号到達以前のネレイドの観測は地上からに限られており、その明るさと軌道要素しか明らかになっていなかった[19]。ボイジャー2号の観測で得られた画像は表面の特徴を識別できるほどの十分な解像度ではなかったものの、ネレイドの大きさを測定することには成功し、灰色の表面を持ち、海王星の他の小さい衛星よりも高いアルベドを持つことも明らかになった[10]。
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^ abcdeKiss, C.; Pál, A.; Farkas-Takács, A. I.; Szabó, G. M.; Szabó, R.; Kiss, L. L.; Molnár, L.; Sárneczky, K. et al. (2016-04-01). “Nereid from space: rotation, size and shape analysis from K2, Herschel and Spitzer observations”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society457: 2908–2917. arXiv:1601.02395. Bibcode: 2016MNRAS.457.2908K. doi:10.1093/mnras/stw081. ISSN0035-8711.