観音埼灯台 (かんのんさきとうだい)は、日本 の灯台 。日本最古[ 1] の洋式灯台として神奈川県 横須賀市 、三浦半島 東端の観音崎 に立っている。白色八角形の中型灯台で、日本の灯台50選 に選ばれている。
東京湾 、浦賀水道 を照らし、東京湾海上交通センター とあわせ海上交通が輻輳する浦賀水道航路 の安全に寄与している。また日本初 の洋式灯台であり、この灯台の着工日を記念して11月1日 が灯台記念日 に指定された。初代の設計はレオンス・ヴェルニー 等が担当したが、大正時代の地震 により2度再建され、現在の灯台は3代目にあたる。周辺は県立観音崎公園となっており、自然環境が保護されている。
歴史
初代灯台
初代灯台の建造に使用された「ヨコスカ製鉄所煉瓦」の刻印部分。
小林清親 『観音崎』(1897年・明治30年)
それまで浦賀水道を照らしていた西浦賀 の燈明堂 に代わり、1869年 に点灯した。1866年 (慶応 2年)、アメリカ 、イギリス 、フランス 、オランダ と結んだ「改税条約 」(江戸条約)によって建設を約束した8ヶ所の灯台(条約灯台 )の1つで、最も早く完成・点灯した[ 1] 。
初代
建設当初は煉瓦造りの四角い洋館建てで、設計はレオンス・ヴェルニー等フランス人技師が担当した。屋上に灯塔を設けたフランス風白色八角形の煉瓦造灯台で、地上から灯火までの高さは 12.12 m 。フランス製の第3等フレネル式レンズ 、3重心灯器を使用し、実効光度 1,750 cd 、光達距離は14海里(約 26 km)だった。
2代
地震で被災した初代に代わりコンクリート造で再建されたが、関東地震 (関東大震災 )により、わずか半年ほどで崩壊した。
3代
関東地震の後にコンクリート造で再建され、現在まで使用されている。
一般公開
内部の見学が可能な参観灯台 である(参観料:大人300円、小人(小学6年生まで)無料)。灯台からは浦賀水道を航行する船舶や対岸の房総半島 が一望できる。
灯台資料展示室
灯台資料展示室が併設されており、初代の灯台を造ったフランソワ・レオンス・ヴェルニーの胸像や灯台レンズ、灯台用ランプなどの貴重な資料が展示されている。
周辺にある碑
交通
その他
木下惠介 監督、佐田啓二 ・高峰秀子 主演の映画『喜びも悲しみも幾歳月 』(1957年 松竹 作品)のファーストシーンに登場し、ロケが行われた。
脚注
関連項目
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