そんな女島は見上げるような断崖が続き、一年を通して海上は平穏ではなく近づきがたく上陸もしにくい島であり、この灯台を建設するのは非常に骨が折れたという。1925年(大正14年)6月2日に着工した工事は、1927年(昭和2年)7月8日に完工を見て、同年12月1日に初点灯した。ところは女島の南端、屏風ヶ浦の 100 m あまりの断崖の上である。工事は、船着場・道路の整備から始まり、資材の運搬と、ここでは全てが人力であった。工費は、当時の額で約15万円で大瀬埼灯台の工事と比べても、よりハードなものだったのがうかがえる。