横浜エフエム放送株式会社(よこはまエフエムほうそう)は、神奈川県を放送対象地域としてFMラジオ放送をする特定地上基幹放送事業者である。
愛称としてのステーションネームはFm yokohama 84.7(FMヨコハマ)(エフエムヨコハマ エイティーフォーポイントセブン)[注釈 1]で、局名告知以外で会社名が放送されることはない。
1985年12月20日に、FMラジオ放送局として日本全国で21番目に開局している。
周波数・空中線電力は、大山局(秦野市)の84.7MHz・5kWで、小田原中継局(80.4MHz・100W)、磯子中継局(87.0MHz・100W)がある。インターネットを利用して番組をサイマル配信するサービスである「radiko」に参加している。コールサインはJOTU-FM。
放送区域は公式ホームページ上では放送対象地域の神奈川県の他、東京都及び千葉県の全域、埼玉県、茨城県、静岡県、栃木県、群馬県、山梨県の各一部としている[4]。
首都圏では1970年(昭和45年)4月26日のエフエム東京開局、1985年(昭和60年)10月1日のエフエム群馬の開局以来の新しい民放FM局。「Fヨコ(エフヨコ)」と親しまれ、大きなブームを巻き起こした。開局当初から全国FM放送協議会(JFN)には加盟せず、独自の番組制作を行うという画期的な試みを最初に行った局でもある[注釈 2]。
1990年(平成2年)10月、日本のFM局では初となる、ニューヨーク、5th Aveに支局も設けるなど、洋楽編成に積極的だった。
開局当時のキャッチフレーズは「右へ数センチで、夏です」だった。当時は、アナログスケール(目盛り)を見ながらダイヤルを回して周波数を合わせる、アナログ選局のラジオ受信機が主流だった。このことから、「既存FM局(NHK横浜FM・81.9MHz、NHK東京FM・82.5MHz、FM東京・80.0MHz)[注釈 3]から右側へ(周波数の高い方へ)数センチメートルまわして、夏=燃える若者のイメージのFM横浜を受信しましょう」という意味合いを持たせたもの[5][注釈 4]。
1993年(平成5年)10月、社屋を中区山下町の産業貿易センタービル3階から、西区みなとみらいの横浜ランドマークタワー10階に移転し、同時にこれまでの「FM横浜」から「ハマラジ」(「YOKOHAMA RADIO」の略)へと愛称を変更。番組編成も大きく変え、第二の開局と銘打ち、女優の小橋めぐみが出演したテレビCMなどで大々的に宣伝した。
「ハマラジ」が浸透しなかったためか、開局10周年を迎える1995年(平成7年)4月1日に「Fm yokohama 84.7」、日本語表記は片仮名の「FMヨコハマ」へ愛称を戻し[注釈 5]、現在に至る。現在の愛称に変更された際に制定されたシンボルマークは、葛飾北斎作の富嶽三十六景『神奈川沖浪裏』の絵の波飛沫に「FM」のロゴを組み合わせたものである。
ジングルにはいくつかのバージョンがあるが、いずれも統一されたメロディーを基にしている。ステーションIDジングルとニュース、交通情報(TRAFFIC REPORT)、気象情報(WEATHER INFORMATION)のBGMは1995年(平成7年)4月、2006年(平成18年)4月および2020年(令和2年)4月にそれぞれ一新されている。現在のジングルのベースは「Only one, Only you "Fm yokohama" Eighty-four point seven.」と歌っている。
2004年(平成16年)の道路交通法の改正以降、交通情報の終わりやスポットCMで、運転中の携帯電話の操作をやめるよう運転中のリスナーに呼びかけている。また、各番組でもパーソナリティー(DJ)から同様の注意がある。また、2007年(平成19年)の同法改正以降は、スポットCMで各番組のパーソナリティーが飲酒運転撲滅を訴えており、NACK5とBAYFM(首都圏民放FM局)と合同でキャンペーンを行っている。
2013年(平成25年)6月24日をもって、県内一部地域の難聴取解消のため横浜市の円海山から秦野市の大山山頂付近へ送信所を移転した。しかしながら旧送信所周辺(横浜市磯子区・金沢区・横須賀市の各一部)に難聴取区域が発生したため、2015年(平成27年)11月8日より磯子区内に中継局が設けられた[2][3]。
企業・団体は当時の名称。出典:[6][7][8][9]
送信所概要
2024年11月時点。
(第1期のFM横浜時代・ハマラジ時代も含む)
通常はこのタイトル。神奈川県内のニュースはエリアニュース、一部のニュースではWEATHER INFORMATIONとの抱き合わせで放送される。情報はエリアニュースは神奈川新聞のものを、他は共同通信社のものをそれぞれ使用。
通常はこのタイトル。情報は共同通信社のものを使用する。それぞれ単独で放送されるが、土曜日と日曜日の放送ではFM yokohama NEWSと抱き合わせで放送される。2014年春の改編で登場した。使用音楽は2014年度冬季オリンピックのニュースで使用した音楽を利用。
情報はウェザーニューズのものを使用。※はNEWSとの抱き合わせ。▲は金曜日のみ。
金曜、土曜、日曜の朝の番組では波情報(風情報等)を伝えている。
神奈川県内の情報は日本道路交通情報センター横浜管制室(神奈川県警察本部内)から伝える。ただし早朝など一部時間帯は日本道路交通情報センター九段管制室(東京・千代田会館1F)からそれぞれ放送される(「☆」が付いている時刻)。一部時間などは他の局では珍しい九段センターと横浜センターをリレー形式で放送していることが特徴(「*」が付いている時刻)。なお「FRIDAY EDITION」として放送する金曜のみ通常とは違うBGMを使用する。
横浜港に入出港する船の情報を随時番組内放送される。
※以上は決まって生放送ワイド番組内にて放送される。
2008年4月1日に緊急地震速報の放送運用を開始。現在、スポットCMや専用ホームページなどでリスナーに周知している。放送基準は、NHKと異なり、神奈川県全域・東京都(23区・多摩)・千葉県全域・山梨県(東部・富士五湖)・静岡県(伊豆・東部)で「震度5強以上」の揺れが予想される場合である。
主にニュース、天気を担当。
ほか
FMヨコハマでは、毎年フリーペーパーを発刊している。
季節ごとに発行されるフリーペーパー。DJ同士の対談や神奈川県内のFMヨコハマリスナーへのインタビュー、放送の裏話が盛り込まれている。刊行以来毎年夏に発行し続けており、2009年からは冬に、2011年からは春にも刊行を始めた。毎年夏には「SHONAN KING」のステッカーも封入される。
神奈川FMネットワーク(KFN)は、FMヨコハマ及び神奈川県を中心とするコミュニティ放送局17局(2023年1月現在、神奈川県内のコミュニティFM局に、エフエム熱海湯河原(本社・静岡県熱海市)を加える)で構成される防災協定である。この協定には3つの柱があり、第1に地震などの大規模災害発生時に、各地域の被災状況やライフライン情報を共有し自由に報道に利用しあえるようにすること、第2に放送機材の破損や人員不足が発生した場合に、各局間で連携してそれらを融通しあうこと、第3に平時からも共同番組制作や訓練を兼ねた番組の相互乗り入れを行い備えておくこと、が規定されている。
2014年には、同ネットワークと神奈川新聞社との間にも防災協定が締結され、同新聞社のウェブサイト「カナロコ」に掲載された災害情報を同社の災害報道に利用できるようになった。
2020年には神奈川県が放送対象地域に含まれる中波(AM)放送局のニッポン放送とも防災協定が締結された[25]。
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