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モルガン・スタンレー (Morgan Stanley , NYSE : MS )は、アメリカ ・ニューヨーク に本拠を置く世界的な金融機関 グループである。JPモルガン やゴールドマン・サックス 、メリルリンチ 等とともに、投資銀行業務の幅広い分野においてリーグテーブル上位に位置する名門投資銀行と言われている。日本 の三菱UFJフィナンシャル・グループ (MUFG)が筆頭株主 であり、2011年 7月以降はMUFGの持分法適用会社 にもなっている[ 1] 。
沿革
モルガン・スタンレー・グループ・インク
1933年 に成立したグラス・スティーガル法 により、旧JPモルガン(現在のJPモルガン・チェース )の投資銀行 部門がモルガン・スタンレーとして1935年 にニューヨーク州 法人として分離独立。なお、商号の「モルガン」とは、分離の際にモルガン・スタンレー側へ移り同社の共同創設者の1人となった従業員ヘンリー・スタージス・モルガン に由来する。この従業員は、旧JPモルガンの創設者であるジョン・ピアポント・モルガン の孫でもある。
一度精算した後、1941年 にパートナーシップ として、モルガン・スタンレー・アンド・カンパニーを設立、証券業務へ傾注した。
1966年、モルガン・ギャランティ・トラストをともなって、フランス子会社(Morgan & Cie International S.A.)を設立した[ 2] 。1968年モルガン・ギャランティ・トラストがユーロクリア を設立した。1969年、デラウェア州 法人として改めてモルガン・スタンレー・アンド・カンパニーを設立、数年をかけてパートナーシップの全事業を継承した。デラウェア州は衡平法裁判所が残っている。法人の合併や買収に関連する法人間の紛争を扱うことが多い。同州にはデュポン 本社もある。英仏を臨む大西洋の証券業務は戦前の繁栄を取り戻そうとしていた。
1975年 、デラウェア州法人としてモルガン・スタンレー・ホールディングズ・インコーポレレーテッド を設立した。この持株会社 がモルガン・スタンレー・アンド・カンパニーおよび関連事業体の全株式を保有した。1978年 持株会社はモルガン・スタンレー・インク となって、さらに1985年 モルガン・スタンレー・グループ・インク へ商号変更した。1988年 モルガン・スタンレーの社員・投資家を内部者取引 容疑で証券取引委員会 が摘発した[ 3] 。マイケル・ミルケン の時代であった。
ディーン・ウィッター・ディスカバー
1924年 にディーン・ウィッター・アンド・カンパニー として設立する。1978年 にその継承会社である、ディーン・ウィッター・アンド・カンパニー・インコーポレーテッド が、レイノルズ・セキュリティー・インクと合併して、ディーン・ウィッター・レイノルズ・オーガニゼーション・インク となった。
1981年 にシアーズ・ローバック・アンド・カンパニー に買収された。
モルガン・スタンレー
1997年 5月31日 にモルガン・スタンレー・グループ・インクは、ディーン・ウィッター・ディスカバーと合併し、ディーン・ウィッター・ディスカバーはモルガン・スタンレー・ディーン・ウィッター・ディスカバー・アンド・カンパニー へ商号を変更した。
1998年 3月24日 にモルガン・スタンレー・ディーン・ウィッター・アンド・カンパニー へ商号を変更し、2002年 6月20日 から現在の商号となった。
2007年 からの世界金融危機 の影響を受け、リーマンブラザーズ倒産直後には商用不動産およびレベル3資産を抱える同行に対し、ヘッジファンドを中心とした投資家が連想的な投げ売りを実施した結果、株価が大幅に下落するなど一時的にその余波を大きく受けるも、2008年 9月21日 に連邦準備制度理事会 から金融持株会社 への移行が承認され、また翌週には三菱UFJフィナンシャル・グループ (MUFG)と資本提携し、MUFG宛に90億ドル分の優先株を発行するなど、矢継ぎ早の対応が功を奏し辛うじて復活を遂げる。2009年1月13日、シティグループ が保有していた投資銀行のスミス・バーニー に出資し合弁事業とし、2012年9月には同社を完全買収してモルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメント とした[ 4] 。
2013年にポーランドやブルガリア、チェコの電力・ガス市場から撤退したが、2015年、欧州の電力・天然ガストレーディング事業を縮小する見通しであることを関係筋が明らかにした[ 5] 。
2015年2月25日、サブプライムローン 証券の不正販売をめぐり、26億ドルの支払いで米司法省と和解したことが分かった[ 6] 。
日本での活動
日本法人
日本国内においては、日本における持株会社 ・モルガン・スタンレー・ホールディングス の傘下子会社として、主に以下の3社が営業している。
モルガン・スタンレーMUFG証券:機関投資家 や法人向けの金融商品取引業務。現在は、当グループ中間持株会社と三菱UFJ 傘下の中間持株会社 ・三菱UFJ証券ホールディングス との合弁となっている。
モルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信:機関投資家や個人投資家向けの資産運用業務
モルガン・スタンレー・キャピタル(旧モルガン・スタンレー・プロパティーズ・ジャパン):不動産投資関連業務およびPE業務
日本での歴史
名古屋証券取引所 特別参加者資格取得
1995年 (平成 7年):証券投資信託委託業務の免許取得に伴い、モルガン・スタンレー投資顧問株式会社からモルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信株式会社 に商号変更
1996年 (平成 8年):大手町から恵比寿に移転
1998年 (平成10年):日本にて不動産投資を開始
1999年 (平成11年):モルガン・スタンレー・ジャパン・リミテッドからモルガン・スタンレー・ディーン・ウィッター・ジャパン・リミテッド へ営業譲渡
2001年 (平成13年):商号をモルガン・スタンレー証券 に変更
2001年(平成13年):日本での個人投資家向け業務を扱う「モルガン・スタンレー日本証券 」を設立。しかし同年11月に個人投資家向け業務からの撤退を表明し同社を清算
2002年 (平成14年):5月29日付けで報道。傘下の不動産ファンド、日本の不良債権売買で脱税。日本に課税権のないオランダ 法人をダミーに利益を出していた。2000年までの2年間で180億円の申告漏れ。東京国税局による追徴額は約70億円。
2004年 (平成16年):モルガン・スタンレー証券会社、ジャスダック証券取引所 取引参加資格取得
2005年 (平成17年):モルガン・スタンレー証券会社、東京工業品取引所 受託会員資格取得
2006年 (平成18年)4月1日 :モルガン・スタンレー証券株式会社 に営業譲渡
2007年 (平成19年)10月9日 :日本における持株会社 として、モルガン・スタンレー・ホールディングス株式会社 を設立
2008年 (平成20年)9月 :三菱UFJフィナンシャル・グループ (MUFG)より90億ドルの出資(議決権21%)を受ける[ 7] 。
2010年 (平成22年):モルガン・スタンレー及び三菱UFJフィナンシャル・グループによる日本における証券合弁事業の開始に伴い、モルガン・スタンレー証券株式会社からモルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 に社名を変更
2012年 (平成24年):モルガン・スタンレー・アセット・マネジメント投信株式会社からモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント株式会社 に商号変更
提携を受け、日本法人は、MUFG(実際は中間持株会社の三菱UFJ証券ホールディングス)から出資を受けてモルガン・スタンレーMUFG証券株式会社となった。
2010年 (平成22年)5月1日 :日本におけるインベストメントバンキング部門は三菱UFJ証券(現・三菱UFJ証券ホールディングス)との統合の末、三菱UFJモルガン・スタンレー証券 株式会社 となった。
2014年 (平成26年):5月末現在、東京証券取引所に唯一カントリーファンド(会社型クローズドエンド会計投資信託 )を上場
出資
創作物への登場
黒木亮 の小説「巨大投資銀行 」では、モルガン・スペンサー として描かれている。
木村剛 の小説「通貨が堕落する時」では、モールス・サットン として描かれている。
主な出身者
脚注
出典
^ 2018年3月期 有価証券報告書 20頁~21頁(三菱UFJフィナンシャル・グループ 2018年6月公表)2019年2月1日確認
^ International Directory of Company Histories , vol.157.
^ Shen-Shin Lu, Insider Trading and the Twenty-four Hour Securities Market: A Case Study of Legal Regulation in the Emerging Global Economy , Christopher Publishing House, 1999, p.178. "On June 27, 1988, the SEC filed a civil injunctive action with the Southern District of New York against Stephen Su-kuan Wang and Fred C. Lee, who were allegedly gaining more than $19 million through insider trading.“ The profits realized were less than the $50 million trading profits by Boesky in 1986." Wang, who was a junior analyst in the merger and acquisition department of the New York office of Morgan Stanley, tipped off inside information to Lee, a Taiwanese business man"
^ モルスタ、スミス・バーニーの全株取得へ シティから - 日本経済新聞・2012年9月12日
^ Bloomberg モルガン・スタンレー、欧州の電力・ガス事業縮小へ-関係者 2015/05/07 09:12 JST
^ 産経ニュース モルガン・スタンレーが3千億円で米司法省と和解 リーマン契機の不正販売で Archived 2015年5月18日, at the Wayback Machine . 2015.2.26 11:08
^ “三菱UFJフィナンシャル・グループによるモルガン・スタンレーへの戦略的資本提携について-グローバル・アライアンス戦略の展開を目指して ” (PDF). 三菱UFJフィナンシャル・グループ (2008年9月29日). 2010年1月10日 閲覧。
^ “都ホテルを全面改修 「ノボテル沖縄那覇」に 8月オープン目指す ”. 沖縄タイムス (2018年2月2日). 2018年4月27日 閲覧。
外部リンク
銘柄入替日時点でのウェイト順
緑字は2024年3月18日入替銘柄
本社所在国/地域はフォーブス誌公式サイト の表示に基づく。
ジョンソン・エンド・ジョンソンと台湾積体電路製造は同率45位。
プロクター・アンド・ギャンブルとステランティスは同率59位。
ゼネラルモーターズと日本電信電話は同率71位。
中国海洋石油と興業銀行は同率82位。
チャブ・リミテッドとイタウ・ウニバンコは同率88位。
コストコ・ホールセールとミュンヘン再保険は同率96位。