エヴリシング (メアリー・J. ブライジの曲)
「エヴリシング」(Everything)はメアリー・J. ブライジのシングル。3rdアルバム『シェア・マイ・ワールド』(Share My World)から3枚目のシングルとして1997年8月に発売された[注釈 1]。メアリーのボーカルの「陽」と「陰」の両面を覗かせるこの曲は好セールスのヒット作となり[2][3]、ビルボード・R&Bチャート(Billboard Hot R&B/Hip-Hop Songs)で5位を獲得した[3][4][2]。全英シングルチャート(UK Singles Chart)でも6位の記録でイギリスにおけるメアリーのシングル初のトップ10入りを果たし[5]、それまでストリート色の強かったメアリーのイメージに新たな展開をもたらした楽曲の一つとなった[3]。
楽曲制作とプロデュースは、ジャム&ルイス(ジミー・ジャムとテリー・ルイスのコンビ)が担当している[3][2][1][4]。バックボーカル含めすべてのボーカルをメアリー・J. ブライジが歌い、ギターはマイク・スコット(英語版)が担当している[3][2]。
楽曲構成
「エヴリシング」の曲の基調となっているのは、スタイリスティックスの1971年のヒット・バラード「ユー・アー・エヴリシング」(You Are Everything) である[3][2][1][4]。この曲はダイアナ・ロス&マーヴィン・ゲイのデュエット・カバー曲(1974年)でも知られるスタンダード・ナンバーであるが、その「ユー・アー・エヴリシング」のサビのフレーズの「You are everything, and Everything is you」(君がすべてで、すべてが君だ)のメロディー・ラインをサンプリングし、イントロや歌詞も引用している[3][2][1]。
また、ジェームス・ブラウンの1973年のナンバー「ペイバック」(The Payback)のドラム・ビートをサンプリングし、出だしのAメロは、坂本九の1963年(アメリカ発売年)のヒット曲「上を向いて歩こう」(Sukiyaki)のメロディーラインの一部を採用している[3][2][1][4]。この中村八大の作曲したオリジナル・ナンバー「上を向いて歩こう」は、テイスト・オブ・ハニーの1981年のカバー「すきやき」(Sukiyaki)の東洋風アレンジでも知られており、「エヴリシング」ではどちらかというとテイスト・オブ・ハニー版の方のテンポやイメージに近いものとなっている[2]。
トラック・リスト
チャート記録
リミックス・バージョン
- フル・クルー・クラブ・ミックス (Full Clue Club Mix)[12]。
- イギリスのR&Bプロデューサー・Full Crewによるミックス。
- So So Def リミックス (So So Def Remix)[13]
- クラシック・クラブ・ミックス (Classic Club Mix)[14]
- リップル・ミックス (I Don't Know What It Is But It Sure Is Funky)[13]
- ロドニー・ジャーキンスのプロデュースによるリップル(英語版)の曲「アイ・ドント・ノウ・ホワット・イット・イズ・バット・イット・シュア・イズ・ファンキー」(I Don't Know What It Is But It Sure Is Funky)のサンプリング・ミックス。
- クワイエット・ミックス (The Quiet Mix)[13]
- カーティス&ムーア・ボーカル・ミックス (Curtis & Moore Vocal Mix)[12]
ノミネート
他の楽曲へのサンプリング
出典は[15]
- ビジー・シグナル(英語版)「イッツ・オール・ビコーズ・オブ・ユー」(It's All Because Of You feat. Tami chynn)(2005年) - アルバム『Throw Back Giggy Riddim』に収録。
- ヤング・M.A(英語版)「サマー・ストーリー」(Summer Story)(2016年)
- B-Lovee(英語版)「マイ・エヴィリシング」(My Everything)(2021年)- アルバム『My Everything』に収録。
- ビジー・バンクス (Bizzy Banks)「マイ・エヴィリシング・フリースタイル」(My Everything Freestyle)(2021年)
- ビッグ・YBA (Big YBA)「マイ・エヴィリシング・リミックス」(My Everything Remix)(2022年)
- リコ・カルテル (Rico Cartel)「マイ・エヴィリシング」(My Everything)(2021年)
- 917 Rackz「ホワット・Nyc・サウンズ・ライク」(What Nyc Sounds Like)(2022年)
- IamDerby「テイク・ミー・アウェイ」(Take Me Away)(2022年) - アルバム『The Samples Volume 4: Love Injunction’s』に収録。
脚注
注釈
出典
参考資料
- エヴリシング (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. ユニバーサルビクター. 1997. MVCE-12003。
- シェア・マイ・ワールド (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. MCAビクター株式会社. 1997. MVCE-24009。
- シェア・マイ・ワールド (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. ユニバーサル・ミュージック株式会社. 2015. UICY-77599。 - 限定盤
- ザ・ツアー (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. MCAビクター. 1998. MCAD-11848。 - 輸入盤
- メアリー (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. ユニバーサル・ミュージック株式会社. 1999. MVCA-24168。
- バラッズ (ライナーノーツ). メアリー・J. ブライジ. ユニバーサル・ミュージック株式会社. 2000. UICC-1009。
外部リンク
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スタジオ・アルバム | |
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企画アルバム・ベストアルバム | |
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サウンドトラック・アルバム | |
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ライブ・アルバム | |
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カテゴリ |
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シングル |
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スタジオ・アルバム収録 (■印はシングルカットでない チャートイン曲 ◎印はサントラ提供曲) |
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アルバム未収録 | |
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企画・ベストアルバム収録 (◎印はサントラ提供曲) |
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サウンドトラック収録 |
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カテゴリ |
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参加楽曲 |
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サントラ曲・トリビュート曲 ★印はシングルあり ☆印は自作アルバム収録あり (括弧内は映画・ドラマ名) |
1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 |
- 「キャント・ビー・ライフ」(Can't Be Life) (『ボディカメラ』)
- 「イッツ・オール・ラヴ with ジャスティン・ティンバーレイク、アンダーソン・パーク、ジョージ・クリントン」(It's All Love with Justin Timberlake, Anderson .Paak, George Clinton) (『トロールズ ミュージック★パワー』)
- 「ジャスト・シング with ジャスティン・ティンバーレイク、アンダーソン・パーク、キーナン・トンプソン、ケリー・クラークソン」(Just Sing with Justin Timberlake, Anderson .Paak, Kenan Thompson, Kelly Clarkson) (『トロールズ ミュージック★パワー』)
- 「アトミック・ドッグ ワールドツアー・リミックス withジョージ・クリントン、パーラメント/ファンカデリック(英語版)、アンダーソン・パーク」(Atomic Dog World Tour Remix with George Clinton, Parliament-Funkadelic, Anderson .Paak) (『トロールズ ミュージック★パワー』)
- 「イッツ・オール・ラヴ (ヒストリー・オブ・ファンク) withアンダーソン・パーク、ジョージ・クリントン」(It's All Love (History of Funk) with Anderson .Paak, George Clinton) (『トロールズ ミュージック★パワー』)
- 「ジャスト・シング (トロールズ・ワールドツアー) with ジャスティン・ティンバーレイク、アナ・ケンドリック、アンダーソン・パーク、ケリー・クラークソン、キーナン・トンプソン、ジェームズ・コーデン、レイチェル・ブルーム(英語版)、アンソニー・ラモス、Red Velvet、アイコナ・ポップ、サム・ロックウェル」(Just Sing (Trolls World Tour) with Justin Timberlake, Anna Kendrick, Anderson .Paak, Kelly Clarkson, Kenan Thompson, James Corden, Rachel Bloom, Anthony Ramos, Red Velvet, Icona Pop, Sam Rockwell) (『トロールズ ミュージック★パワー』)
- 「シー・ホワット・ユーヴ・ダン」(See What You've Done) (『Belly Of The Beast』)
- 「ウェン・アイ・キャント・ドゥ・ベター」(When I Can't Do Better) (『The Color Purple』)
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客演(フィーチャリング)曲 ★印はシングルあり ☆印は自作アルバム収録あり (括弧内は共演者と収録アルバム) |
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コンサート・ツアー | |
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関連楽曲 | |
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