アルテム・ヴァレリエヴィッチ・マルケロフ(Artem Valeryevich Markelov, ロシア語: Артём Вале́рьевич Марке́лов 1994年9月10日 - )は、ロシア出身のレーシングドライバー。
経歴
カート
ロシア・モスクワで誕生。2006年からカートレースを始め、ロシア各地を転戦としながら腕を磨いていった。
ADAC・フォーメル・マスターズ
2011年より、カートレースからシングルシーターレースへステップアップする。モトパーク・アカデミー(英語版)から「ADAC・フォーメル・マスターズ(英語版)」への参戦を開始した。全23レース中、表彰台圏内11回を記録。第5戦レッドブル・リンク・レース3では初優勝を果たし、総合ランキング4位につけた[1]。
フォーミュラ3
2011年は、「ADAC・フォーメル・マスターズ」に続き「フォーミュラ3・ユーロシリーズ」へもエントリーしている。所属チームは上記と同じモトパーク。ゲストドライバーとして、最終戦ホッケンハイムリンクの3レースに出走した。
翌年は、ロータスの名前を冠したモトパークより「ドイツ・フォーミュラ3選手権(英語版)」へ参戦した。第3戦モートルシュポルト・アリーナ・オッシャースレーベン・レース3で3位に入り初の表彰台を獲得。その後、第7戦ユーロスピードウェイ・ラウジッツと最終戦ホッケンハイムリンクのそれぞれレース2で勝利を挙げ総合7位で終える[2]。2013年もチームに残留し、昨年を上回る順位を記録する。全26レースの内21回の表彰台圏内フィニッシュを果たし、その中で2度の優勝を飾る。総合順位もチームメイトのマービン・キーショーファー(英語版)に次ぐ2位となった[3]。
GP2シリーズ
2014年シーズンからは、「GP2シリーズ」への参戦を開始する。チームはロシアン・タイム(英語版)に決定し、チームメイトは、ニュージーランド人ドライバーのミッチ・エヴァンスとなった。第8戦スパ・フランコルシャン・レース1で7位に入り初入賞を果たすが、ポイントを獲得したレースはこれに留まった。チームメイトのエバンスは総合4位と上位で締めくくったが[4]、マルケロフは総合24位と下位へ沈む結果となった[4]。
2015年も、マルケロフとエバンスのコンビで2年目のシーズンに挑んだ。第7戦スパ・フランコルシャンのレース1で3位となり初の表彰台へ登壇する。総合13位で終え昨年より上の順位となったが[5]、ランキング上、チームメイトのエバンスには届かなかった(総合5位)[5]。
ロシアン・タイムで3年目のシーズンを迎える。2016年シーズンではエバンスがカンポス・レーシング(英語版)へ移籍し、新たにイタリア人ドライバーのラファエル・マルチェッロがチームメイトとなる。第2戦モンテカルロ・レース1では、15番グリッドスタートからのトップチェッカーを受けシリーズ初勝利を果たす。総合順位も10位と昨年を上回った[6]。この年はグランプリ初優勝を飾ることができたが、安定した走りで着実にポイントを稼いだマルチェッロが総合4位でシーズンを終えたため[6]、3年連続でチームメイトの順位を上回ることはできなかった。
FIA フォーミュラ2選手権
2017年より、「GP2シリーズ」は名称が「FIA フォーミュラ2選手権」へと変更となった[7]。4年連続でロシアン・タイムより出走。ラファエル・マルチェッロに代わり、イタリア出身のドライバー・ルカ・ギオット(英語版)とタッグを組む。開幕戦バーレーン・インターナショナル・サーキットのレース1で勝利したため、名称変更となってからの最初のウィナーとなった[8]。その後も4勝してタイトル争いを繰り広げる走りを見せる。しかし、ランキング首位のシャルル・ルクレールを上回ることができず総合2位でシーズンを終えた[9]。チームメイトのギオットも1勝を挙げ、お互いに好調さをキープした。その結果、チームを4年ぶりのチームタイトル獲得へ導いた[10][11]。
翌年もチームに残留し、ロシアン・タイムで5年目のシーズンに挑む。
F1
2018年2月、ルノーからテスト兼開発ドライバーとして契約したことを発表する[12]。
レース戦績
略歴
- † : ゲストドライバーとしての出走であるため、ポイントは加算されない。
ドイツ・フォーミュラ3選手権
GP2シリーズ/FIA フォーミュラ2選手権
F1
スーパーフォーミュラ
出典