この項では2012年のアルビレックス新潟について記述する。
- クラブスローガン:「SMILE」[2]
- チームスローガン:「闘志~SPIRIT OF NIIGATA~」[注 1][2]
回顧
選手・スタッフの大幅な入れ替わりがあった中で迎えた2012シーズンは、リーグ戦開幕から3連敗を喫するなど低迷。第12節磐田戦で1-6の大敗を喫すると暫定順位はJ2降格圏の17位(2勝3分7敗)に沈み、試合後の5月21日に成績不振の責任を取る形で黒崎久志監督と西ヶ谷隆之ヘッドコーチが辞任[4]。シーズン途中での監督交代はクラブ史上初となった。その後はユース監督から転任した上野展裕ヘッドコーチが監督代行として暫定的に指揮を執ったが[5]、第13節柏戦も0-2で敗れて2014 FIFAワールドカップ・アジア4次予選によるリーグ戦中断期間を迎えた。
リーグ戦再開直前の6月11日、2011年まで磐田の監督を務めていた柳下正明の監督就任を発表(上野ヘッドコーチはユース監督に復任)[6]。再開直後の第14節で清水に1-0で勝利してリーグ戦ホーム初勝利を収めると、一敗を挟んで5試合無敗[7] と持ち直して一時的にJ2降格圏内から脱出したが、直後に連敗を喫して再び降格圏内の17位に沈んだ。その後も第23節で鹿島に1-0で勝利してJ1通算100勝目を挙げ[8]、第27節では名古屋に対しJ1昇格後最多となる5点を挙げて[9] 大勝するなど奮闘を続けたが、し烈な残留争いを繰り広げていた神戸・大宮との直接対決に勝ち切れなかった(新潟0-0神戸、新潟1-1大宮)ためJ2降格圏から脱出するには至らなかった[10][11]。第31節で清水を1-0で下して第27節以来4試合ぶりの勝利を収めたが、第32節でJ1昇格後ホーム無敗記録が続いていた川崎に0-1で敗れた[12]。この時点で15位神戸との勝ち点差が5に開いたため、新潟が残留する条件は残り2試合に連勝した上で、神戸が残り2試合を1敗1分けまたは2敗、勝ち点3差の16位G大阪が1勝もしない場合のみという、絶体絶命の状態に追い込まれた[注 2]。
それでも、第33節で優勝争いを繰り広げていた仙台に1-0で勝利してその優勝を阻止し、同節で敗れた神戸との勝点差を2、引き分けたG大阪との勝点差を1にそれぞれ縮めて残留に望みを繋ぐと[13][14]、最終節では柳下監督が不在だったものの[注 3]札幌に4-1で勝利し、シーズン初の連勝を収めて10勝10分14敗の勝点40とした一方で、神戸とG大阪が共に敗れたため、逆転で15位に浮上してJ1残留を果たした[17] 。
なお、リーグ戦34失点はこの年優勝した広島と並んで横浜FMに次いで少ないものとなったが、29得点は札幌に次いで少ないものであった[18]。また、総警告はJ1ワースト3位の65[注 4]、反則ポイントは104となり、反則金40万円をJリーグに支払うことになった[20]。
戦績
Jリーグ ディビジョン1
2012年(柳下体制)基本布陣
|
年間順位
節別動向
節 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
18 |
19 |
20 |
21 |
22 |
23 |
24 |
25 |
26 |
27 |
28 |
29 |
30 |
31 |
32 |
33 |
34
|
開催地 |
A |
H |
A |
H |
H |
A |
A |
H |
A |
H |
A |
H |
A |
H |
A |
H |
A |
H |
A |
H |
A |
H |
A |
H |
A |
A |
H |
H |
A |
H |
A |
H |
A |
H
|
結果 |
L |
L |
L |
D |
D |
W |
L |
L |
W |
L |
D |
L |
L |
W |
L |
D |
W |
D |
W |
D |
L |
L |
W |
L |
D |
D |
W |
D |
D |
L |
W |
L |
W |
W
|
順位 |
14 |
17 |
17 |
16 |
15 |
13 |
17 |
17 |
17 |
17 |
17 |
17 |
17 |
16 |
17 |
17 |
16 |
16 |
14 |
15 |
17 |
17 |
16 |
16 |
17 |
17 |
17 |
16 |
17 |
17 |
17 |
17 |
17 |
15
|
最終更新日:2013年1月22日.
出典:“Jリーグ”. 2013年1月22日閲覧。
開催地:A = アウェー、H = ホーム。結果: D = 引き分け、 L = 敗戦、W = 勝利。
Jリーグカップ
グループリーグB
順位 |
クラブ名 |
試合 |
勝点 |
勝 |
分 |
負 |
得点 |
失点 |
差 |
備考
|
1 |
清水エスパルス |
6 |
15 |
5 |
0 |
1 |
12 |
4 |
+8 |
決勝トーナメント進出
|
2 |
鹿島アントラーズ |
6 |
15 |
5 |
0 |
1 |
10 |
5 |
+5
|
3 |
アルビレックス新潟 |
6 |
10 |
3 |
1 |
2 |
6 |
5 |
+1
|
4 |
横浜F・マリノス |
6 |
5 |
1 |
2 |
3 |
7 |
9 |
-2
|
5 |
大宮アルディージャ |
6 |
5 |
1 |
2 |
3 |
7 |
10 |
-3
|
6 |
コンサドーレ札幌 |
6 |
5 |
1 |
2 |
3 |
6 |
11 |
-5
|
7 |
ヴィッセル神戸 |
6 |
4 |
1 |
1 |
4 |
6 |
10 |
-4
|
天皇杯
試合結果
[21]
J1リーグ
節 |
試合日 |
時刻 |
ホーム |
スコア |
アウェイ |
スタジアム |
入場者数
|
01 |
03/10(土) |
17:05 |
川崎フロンターレ |
1-0 |
アルビレックス新潟 |
等々力 |
18,920
|
02 |
03/17(土) |
14:03 |
アルビレックス新潟 |
1-2 |
大宮アルディージャ |
東北電ス |
26,294
|
03 |
03/25(日) |
16:03 |
名古屋グランパス |
2-1 |
アルビレックス新潟 |
瑞穂陸 |
10,603
|
04 |
03/31(土) |
16:03 |
アルビレックス新潟 |
1-1 |
ガンバ大阪 |
東北電ス |
16,836
|
05 |
04/07(土) |
15:04 |
アルビレックス新潟 |
0-0 |
横浜F・マリノス |
東北電ス |
15,854
|
06 |
04/14(土) |
19:04 |
セレッソ大阪 |
0-1 |
アルビレックス新潟 |
金鳥スタ |
9,154
|
07 |
04/21(土) |
17:05 |
サガン鳥栖 |
1-0 |
アルビレックス新潟 |
佐賀 |
5,432
|
08 |
04/28(土) |
16:03 |
アルビレックス新潟 |
0-1 |
ベガルタ仙台 |
東北電ス |
24,637
|
09 |
05/03(木) |
16:04 |
サンフレッチェ広島 |
0-1 |
アルビレックス新潟 |
広島ビ |
17,826
|
10 |
05/06(日) |
19:04 |
アルビレックス新潟 |
0-2 |
FC東京 |
東北電ス |
21,827
|
11 |
05/12(土) |
16:04 |
浦和レッズ |
1-1 |
アルビレックス新潟 |
埼玉 |
31,818
|
12 |
05/19(土) |
15:03 |
アルビレックス新潟 |
1-6 |
ジュビロ磐田 |
東北電ス |
21,920
|
13 |
05/26(土) |
18:34 |
柏レイソル |
2-0 |
アルビレックス新潟 |
柏 |
12,931
|
14 |
06/16(土) |
19:03 |
アルビレックス新潟 |
1-0 |
清水エスパルス |
東北電ス |
23,797
|
15 |
06/23(土) |
19:04 |
ヴィッセル神戸 |
1-0 |
アルビレックス新潟 |
ホームズ |
16,727
|
16 |
06/30(土) |
19:03 |
アルビレックス新潟 |
1-1 |
鹿島アントラーズ |
東北電ス |
35,506
|
17 |
07/07(土) |
14:03 |
コンサドーレ札幌 |
0-1 |
アルビレックス新潟 |
札幌厚別 |
7,673
|
18 |
07/14(土) |
19:03 |
アルビレックス新潟 |
0-0 |
浦和レッズ |
東北電ス |
33,998
|
19 |
07/28(土) |
18:34 |
FC東京 |
0-2 |
アルビレックス新潟 |
味スタ |
23,430
|
20 |
08/04(土) |
19:03 |
アルビレックス新潟 |
1-1 |
柏レイソル |
東北電ス |
25,050
|
21 |
08/11(土) |
19:03 |
横浜F・マリノス |
3-2 |
アルビレックス新潟 |
ニッパ球 |
11,992
|
22 |
08/18(土) |
19:03 |
アルビレックス新潟 |
0-2 |
サンフレッチェ広島 |
東北電ス |
32,014
|
23 |
08/25(土) |
18:34 |
鹿島アントラーズ |
0-1 |
アルビレックス新潟 |
カシマ |
12,729
|
24 |
09/01(土) |
19:03 |
アルビレックス新潟 |
0-1 |
セレッソ大阪 |
東北電ス |
24,601
|
25 |
09/15(土) |
19:03 |
ガンバ大阪 |
1-1 |
アルビレックス新潟 |
万博 |
17,381
|
26 |
09/22(土) |
16:04 |
ジュビロ磐田 |
0-0 |
アルビレックス新潟 |
ヤマハ |
11,118
|
27 |
09/29(土) |
14:03 |
アルビレックス新潟 |
5-0 |
名古屋グランパス |
東北電ス |
22,079
|
28 |
10/06(土) |
15:04 |
アルビレックス新潟 |
0-0 |
ヴィッセル神戸 |
東北電ス |
23,849
|
29 |
10/20(土) |
15:03 |
大宮アルディージャ |
1-1 |
アルビレックス新潟 |
NACK |
11,944
|
30 |
10/27(土) |
17:03 |
アルビレックス新潟 |
0-2 |
サガン鳥栖 |
東北電ス |
23,254
|
31 |
11/07(水) |
19:00 |
清水エスパルス |
0-1 |
アルビレックス新潟 |
アウスタ |
8,710
|
32 |
11/17(土) |
14:03 |
アルビレックス新潟 |
0-1 |
川崎フロンターレ |
東北電ス |
25,738
|
33 |
11/24(土) |
14:34 |
ベガルタ仙台 |
0-1 |
アルビレックス新潟 |
ユアスタ |
18,526
|
34 |
12/01(土) |
15:33 |
アルビレックス新潟 |
4-1 |
コンサドーレ札幌 |
東北電ス |
28,055
|
Jリーグ杯
移籍動向
第1登録期間
2012年1月6日 - 3月30日[22]
第2登録期間
2012年7月20日 - 8月17日[22]
追加登録
2012年9月14日まで[22]
所属選手・スタッフ
スタッフ
監督交代
選手と個人成績
ユニフォーム
1stは細いストライプが大きな間隔で入り、2ndは紺青の襷ラインにオレンジの両脇カッティングが加わる。復活した大きな襟の色は1stが白、2ndが紺に近い青。胸スポンサーの「亀田製菓」が赤文字白縁取りから白い長方形の上に赤文字となる。
ユニフォームスポンサー
脚注
- 注釈
- ^ 『志』は『土』を『十二』にした造語[3]。
- ^ 第32節終了時点での得失点差はG大阪+3、神戸-7、新潟-9。残り2試合に新潟が連勝、神戸が1敗1分け、G大阪が1勝1敗で最終的に勝ち点が並んだ場合、神戸の得失点差は必ず上回ることが出来るが、G大阪を得失点差で上回ることは困難であった。
- ^ 前節でブルーノ・ロペスがペナルティーエリア内で仙台MF角田誠に倒されたにもかかわらず村上伸次主審がノーファールとしたことに対して執拗に抗議し、退席及び次節ベンチ入り停止処分を受けていた[15](この試合では既にミシェウが警告累積で次節出場停止が確定しており、既に警告累積が3に達していたブルーノも執拗に抗議して更に警告を受けて次節出場停止処分を受けることを避けるため、選手が落ち着く時間を稼ぐ意図で柳下がレフェリーに猛抗議したという[16])。最終節では柳下に代わって栗原克志コーチが指揮を執った。
- ^ この内判定に対する抗議による警告はリーグワースト1位の10となった。これについて、田村貢社長はサポーターカンファレンスでの質問に対して「これは弁解ではありませんが、今年は審判の所が厳しかったと感じています。実を言うと皆さんが疑問と思っている試合のほとんどは質問状を出しています。質問状は3 日以内に出さなければいけないので大変ですが、そのシーンのビデオもつけております。特にホームの仙台戦、アウェイの仙台戦。あれ(ブルーノが角田に倒されたにもかかわらず審判が流したため、ブルーノが抗議しかけた)は監督が体を張ってくれた(ブルーノらを落ち着かせるために自身が執拗に異議を繰り返し退席した)ので、ブルーノ・ロペス選手が最後出場でき活躍したので良かったです。それがなければ、103 以内には収まったと思いますが」と話している[19]。
- 出典
関連項目