富士モータースポーツミュージアム (Fuji Motorsports Museum) は、静岡県駿東郡小山町にあるモータースポーツに関する博物館である。
この博物館は、富士スピードウェイホテルに併設された施設で、同ホテル建物の1階と2階に展示施設が置かれている[4]。ホテルは、名前の通り、日本を代表するレーシングサーキットのひとつである、富士スピードウェイに隣接し、サーキットの西隣(最終コーナーのアウト側)の敷地に所在する[4]。
このホテルは、トヨタ不動産の経営の下、ハイアットホテルアンドリゾーツが運営を手がけており、富士モータースポーツミュージアムはトヨタ博物館の監修によるものである[3][1]。トヨタグループの資本による博物館だが、展示車両はトヨタ自動車の車両に限らず、日本国内外の10社の自動車メーカーの協力で様々な車両が展示されており[1][2][注釈 3]、自動車メーカー10社によるモータースポーツ博物館という試みは世界初だと言われている[1]。(→#参加企業)
トヨタ博物館が以前から所蔵していた世界各国のモータースポーツ車両のいくつかも移されているため、展示されている車両のブランドは10種類を超えている。(→#主な展示車両)
トヨタ自動車は愛知県長久手市でトヨタ博物館を運営しているが、モータースポーツ関連の車両の展示は少なく[5]、モータースポーツ車両の展示施設を望む声が多く寄せられていた[5][6]。そのため、設立の検討は長年行われていたが、同博物館では動態保存を基本としており、その一方、住宅地の近くに所在していたことから、大きなエンジン音を出すレーシングカーを展示する施設を設けることはできないという難点を抱えていた[5]。
そんな時、トヨタグループの東和不動産(現在のトヨタ不動産)が、富士エリアに宿泊施設を作る構想を打ち出し、その宿泊施設に車両のミュージアムを併設したい意向を示したことから、この展示施設の構想が具体的に動き出した[5]。
ホテル建物の1階と2階にモータースポーツ関連に絞った展示施設を設けることになり[6]、構想は開館の5年ほど前(2018年頃[7])から進められたという[1]。
展示は15のエリアに分けられており、1番の「モータースポーツのはじまり」から始まり、ラリー、ル・マン、日本国内のモータースポーツ、アメリカ合衆国内のモータースポーツ、など、テーマごとに分けられ、モータースポーツ全体の歴史を体系的に語るものとなっている[1][6]。
展示は車両だけではなく、そのテーマに関連した資料や、関係者が車両開発にかけた思いなども伝える[1][6]。
展示車両について、当初はサーキットレースの車両を中心に構想されていたが、設立にあたってトヨタ自動車以外の各社の協力を得ていく過程で、ラリーや耐久レースによって量産車につながる技術と信頼性を磨いたという話が集まったため、ラリー車両を含めたものに変わっていった[5]。
2022年10月の開業時点で、下記の企業・団体が展示に協力している[1]。
(2022年10月時点)
※印 これらの車両は実車(現に結果を残した個体そのもの)が現存しておらず、各社が製作した精巧なレプリカ(復元車)が展示されている。
富士スピードウェイホテル内に所在している。同ホテルは富士スピードウェイに隣接する施設なので[1]、基本的にアクセス方法は同サーキット・西ゲートへのアクセス方法と同じだが、ホテルの入口(アクセス通路)とサーキットの入口は別になっており、ホテルへのアクセス通路は、富士スピードウェイの西ゲートに隣接して設けられている[10][11]。
自動車で訪れる場合、西ゲートからサーキットに「入場」してしまうと、サーキット内からホテルの駐車場に車で進入することはできないため、注意を要する[12][10]。
公共交通機関を用いる場合、アクセス通路入口までの経路は、富士スピードウェイの西ゲートへのアクセス方法に準じる。
Lokasi Pengunjung: 3.129.26.207