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この項目では、広島県安芸郡にある町について説明しています。その他の坂町については「坂町 (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
坂町(さかちょう)は、広島県の町。安芸郡に属する。
概要
陸地では広島市安芸区、呉市に隣接し、湾を隔てて広島市南区、江田島市と接している。
坂町は森山や頭部山などの山があり、面積のうち山林が約5割を占めている自然豊かな町である。[1]
もともと、横浜島という島があったが町に埋め立て地が出来て島ではなくなった。
なお、伊能忠敬の地図は横浜島に当たるところは本土とつながっている。[2]
坂町の気候は瀬戸内海式気候に属し、温暖で降水量も東京などに比べて少ないところである。[3]
急峻な山地と海岸線の平坦部に集落が形成されてきたが、しばしば土砂災害の被害に遭ってきた。1907年(明治40年)7月15日の豪雨では、小屋浦地区の天地川などで土石流が発生して被災し67人の死者を出している[4]。近年では、2018年(平成30年)7月6日の平成30年7月豪雨により死者19人(災害関連死含む)、家屋の全半壊1173棟の被害を出す土砂災害が発生している[5]。
戦後から昭和40年代にかけて、周辺の他市町では住宅団地が建設され人口が急増した。山を挟んで反対側の矢野ニュータウン(広島市安芸区)もその1つである。その一方で、坂町は山の大半が市街化調整区域であり、地権者の意向もあってか大規模な住宅団地の建設が難しく、住宅供給があまり成されなかったため現在に至るまで大幅な人口の増減はみられない。なお、人口は最も多い時期で14,963人[注釈 1]であり、現在より約2,000人多い程度にとどまっている。
坂町は、昭和20年代までは安芸郡の陸地部にある町村では最も人口が多く、島嶼部の町村を含めても4番目に多かった[注釈 2]。しかし、昭和30年代から40年代にかけて陸地部の周辺町の人口急増により、現在も安芸郡の町として残る4町の中では最下位となっている[注釈 3]。
広島市と呉市に挟まれた場所にありながら、長年若者の人口流出に歯止めがかからなかった影響で、高齢者の割合が周辺の市町と比べて高いのが特徴である。
そのため、若者の定住を目指し、広島湾を埋め立てた平成ヶ浜地区にマンション・県営住宅[注釈 4]を整備することで若者の流出に歯止めをかけている。
坂町の人口は12,020人[注釈 5]まで減少したのち増加傾向に転じた。ただし、現在は減少傾向となっている。
平成21年に広島県警察学校が広島市南区から移転してきてからは、春と秋に大きな人口変動が見られるのも特徴である[6]。
地理
隣接する自治体・行政区
人口
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坂町と全国の年齢別人口分布(2005年)
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坂町の年齢・男女別人口分布(2005年)
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■紫色 ― 坂町 ■緑色 ― 日本全国
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■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
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坂町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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14,223人
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1975年(昭和50年)
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14,064人
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1980年(昭和55年)
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13,350人
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1985年(昭和60年)
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13,082人
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1990年(平成2年)
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13,083人
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1995年(平成7年)
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12,419人
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2000年(平成12年)
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12,276人
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2005年(平成17年)
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12,399人
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2010年(平成22年)
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13,262人
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2015年(平成27年)
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12,747人
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2020年(令和2年)
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12,582人
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総務省統計局 国勢調査より
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歴史
祭事
伝統的祭事の主なものとして亥の子祭り、八幡山八幡神社秋大祭などがある。
亥の子祭りとは家の繁栄を願って行われる行事であり、地域の者が人の頭程の大きさの石に縄をくくって亥の子歌を歌いながら地面を搗いて回る(亥の子餅を搗くと言う)。行事の前には数日間鬼の面を被った人々が地域を回る。また、坂町内でも刎条と中村地区では亥の子神楽が夜に行われ、子供達や大人が古事記の物語を舞う。小屋浦のマッカとも呼ばれる。
八幡神社秋大祭は例年10月の第二土日に行われる。土曜は夜頃であり、本祭りは日曜日に行われる。比較的古くから人が住んでいた各地区から伝統的な奉納が行われる。最も歴史が古いと言われるのは上条地区の獅子舞である。その他、西側の獅子舞、刎条と浜宮の頂載(ちょうさい、太鼓台の一種)、森浜、中村の屋台、横浜の曳舟が奉納される。特に頂載には「乗り子」と呼ばれる稚児と同様の厚化粧をして豪華な衣装を着た4人の少年が乗り込み、太鼓を叩くのだが、担ぎ手は頂載を手の上に持ち上げては地面に落としたり、激しく交互に傾ける(トルエン)など、非常に激しく揉むために少年達は涙で化粧が溶けてパンダ目になりながら太鼓を叩く。各々の歴史と格式から奉納の順序や休む位置などが決まっている。秋大祭ではその他、巫女の舞や御湯掛けといった祭事が執り行われる。
行政
町長
官公庁
議会
坂町議会
広島県議会
- 選挙区:安芸郡選挙区
- 定数:3人
- 任期:2019年4月30日 - 2023年4月29日
- 投票日:2019年4月7日
- 当日有権者数:95,879人
- 投票率:32.96%
候補者名 |
当落 |
年齢 |
所属党派 |
新旧別 |
得票数 |
備考
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伊藤真由美 |
当 |
55 |
自由民主党 |
現 |
11,901票 |
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高田稔 |
当 |
57 |
無所属 |
新 |
10,371票 |
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平本徹 |
当 |
53 |
自由民主党 |
現 |
7,264票 |
2022年3月15日に辞職[17]
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樽谷昌年 |
落 |
67 |
無所属 |
新 |
1,525票 |
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衆議院
経済
主な店舗
姉妹都市
教育
大学
2004年に戦後の新制大学で初の廃校となった立志舘大学があった。
高等学校
中学校
1975年から私立広島女子商中学校が休校となっている[18]。
小学校
その他
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広島県警察学校
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広島文化学園大学 坂キャンパス
-
広島翔洋高等学校
交通
鉄道
道路
有料道路
一般国道
その他道路
バス
広島呉道路全線開通前(1996年8月30日まで)は、呉市営バスも町内のバス停に停車していた。
全線開通後は、広島 - 呉間の都市間輸送は全線広島呉道路経由で「クレアライン」として運行されるようになり、町内のバス停には停車しなくなった[23]。
戦時中から長年にわたってJRバス中国安芸線が運行されていたが、平成に入ってからは利用実態に合わせた路線の統廃合が順次進められ、2003年3月末をもって廃止された。廃止後は坂町内は坂町循環バスが、坂町外へは芸陽バスが運行されている。そのため小屋浦天応間にバスがつながってない。
出身有名人
河川
坂町には、以下の6つの河川がある[24]。
脚注
注釈
- ^ 1968年(昭和43年)5月1日現在の住民基本台帳人口。男性7,225人、女性7,738人。
- ^ 当時は、江田島町(現:江田島市江田島町)、音戸町(現:呉市音戸町)、倉橋町(現:呉市倉橋町)が坂町よりも人口が多かった。現在はこれら3町よりも坂町の方が人口が多い。
- ^ なお、広島市に編入される前までは安芸郡だった、安芸区の中野地区、矢野地区も人口急増により坂町よりも人口が多い。船越地区には一旦抜かれたものの、面積が狭いことから人口増加が止まり、平成以降は坂町の方が人口が多い。
- ^ いわゆる子育て支援住宅であり、生涯住むことができるものではない
- ^ 平成12年の国勢調査確定値を基準にした2004年4月1日現在の推計人口(男性5,622人、女性6,398人)。なお、同日現在の住民基本台帳人口は12,236人(男性5,788人、女性6,488人)。
出典
外部リンク
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