伊奈川 愛菓(いながわ まなか、1991年3月29日 - )は、日本将棋連盟所属の女流棋士、医師[1]。女流棋士番号は36(2011年3月31日までは60)。所司和晴七段門下。千葉県木更津市出身。東京都内の私立大学医学部卒業[2][3][4]。
棋歴
女流プロになるまで
小学4年生のときに学校の先生に教わり将棋を始める[5]。
女流棋士を目指して女流育成会に入会し、2006年度前期に2度目の昇級点を獲得して女流2級への昇級を決めた[6]。
女流プロ入り後
2006年10月1日付で女流2級としてプロ入り[6]。
2008年、第35期女流名人位戦の予選を勝ち抜き、B級リーグ入り。規定により、4月1日付で女流1級に昇級した[7]。B級リーグは3勝6敗の成績で陥落となった。
18歳となる2009年4月1日から一身上の都合により休場[8]。当初は2010年3月31日までの予定だったが[9]、2010年8月31日までに延長された[10]。
2010年9月1日より1年5か月間の休場から復帰。医大での勉学を並行しているのもあってか[3]、女流棋戦でなかなか活躍できない状態が続く。2011年9月からも4か月間休場した(2011年9月1日 - 12月31日)[11]。2012年度も6棋戦に出場しながら3勝止まりと振るわなかった。
2013年度に入ると、躍進を果たす。第35期女流王将戦と第3期女流王座戦で立て続けに本戦進出を果たす。女流王座戦は本戦1回戦で敗れたものの、女流王将戦では1回戦で前回挑戦者だった中村真梨花に132手で勝ち、2回戦では高校2年生の中澤沙耶アマ(当時)に勝利して準決勝進出を果たした。また、女流王将戦準決勝進出により、同日(7月12日)付で女流初段に昇段した[12]。準決勝では上田初美に敗れはしたが、次期女流王将戦で本戦シードとなった。そして、第41期女流名人戦で、女流王将戦準決勝で苦杯を喫した上田初美らに予選で勝ち、女流名人リーグ入りを果たした。
2014年度、第41期女流名人リーグで5勝4敗と勝ち越し、リーグ残留を決めた。2015年度、第42期女流名人リーグでは4勝5敗の6位タイとなったが、残留決定戦で室谷由紀に敗れ、リーグ残留はならなかった。
棋風
得意戦法は横歩取り[5]。
人物
- 趣味はピアノ演奏[3]。
- 2016年4月1日から2年間[13]、医師研修のために休場していたが[1]、2018年度から対局に復帰し[1]、復帰第1戦から4連勝を飾った[1]。当面は特定の医療機関に所属せず、女流棋士として活動しながら、医師としても研鑽を重ねていきたいとのこと[1][14]。
昇段履歴
- 2003年10月00日 - 女流育成会入会
- 2006年10月01日 - 女流2級
- 2008年04月01日 - 女流1級(女流名人位戦B級リーグ入り)[15]
- 2013年07月12日 - 女流初段(女流王将戦ベスト4)[16]
- 2021年04月06日 - 女流二段(勝数規定・女流初段昇段後60勝)[17]
脚注
関連項目
外部サイト
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タイトル保持者 【4名】 |
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永世称号 有資格者 |
- 女流七段 清水市代(クイーン名人・クイーン王位・クイーン王将・クイーン倉敷藤花)
- 女流六段 中井広恵(クイーン名人)
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女流五段 【 3名】 | |
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女流四段 【 8名】 | |
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女流三段 【11名】 | |
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女流二段 【21名】 | |
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女流初段 【18名】 | |
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女流1級 【 9名】 | |
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女流2級 【 8名】 | |
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現役女流棋士 全82名(2025年1月1日時点)/ △は2024年度の昇段 詳細は将棋の女流棋士一覧を参照。 / 引退者については「Template:将棋の引退女流棋士」を参照。 |
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白玲 | |
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A級 | |
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B級 | |
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C級 | |
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D級 | |
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次期参加 | |
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休場 | |
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数字は順位 / 名前横の「休」は今期休場者 / D級の「*」は降級点の数(3つで女流順位戦の参加資格を失う) 「次期参加」は組み合わせ抽選基準日以降にプロ入りした女流棋士(当期は未参加) / 「休場」は第1期からの休場者(棋戦未参加) |