上田 誠(うえだ まこと、1979年11月4日[2]- )は、日本の劇作家、演出家、脚本家、構成作家。劇団ヨーロッパ企画主宰。京都府出身。同志社大学工学部知識工学科[3]中退[4][注 1]。
略歴
高校生の時、級友から頼まれて学園祭用の芝居『鳥が鳴くとき』を執筆。それまでゲーム・プログラミングを趣味としていたため、初めて他人との共同作業の楽しさを知り、演劇にはまる[6]。実家は京都・二条城近くにある創業80年の焼菓子製造「上田製菓本舗」[7](2016年6月閉業[8])。
1998年、同志社大学の演劇サークル「同志社小劇場」に参加[2]。同年、サークル内で「ヨーロッパ企画」旗揚げ[2][9]。一貫してコメディにこだわりながら、全公演の作・演出を手掛けている。特に、SFコメディを愛好している。2000年に「同志社小劇場」退団と同時に「ヨーロッパ企画」を独立させる[2]。
2005年、上田が「劇作家としてターニングポイントになった演劇作品」とのちに語っている戯曲『サマータイムマシン・ブルース』が映画化され、『冬のユリゲラー』がフジテレビの『劇団演技者。』でドラマ化された。それぞれ、原作者の上田自身が脚本を担当している。2009年には、『冬のユリゲラー』を原作とした映画『曲がれ!スプーン』が公開された。
2010年、テレビアニメ『四畳半神話大系』のシリーズ構成・脚本を担当。同作は文化庁メディア芸術祭アニメーション部門史上初のテレビアニメによる大賞受賞を果たした[10]。また、バッファロー吾郎が主催する大喜利大会「ダイナマイト関西2010 third」において優勝を飾る。2018年の時点では同大会において唯一の芸人以外からの優勝者となっている。
2017年、『来てけつかるべき新世界』で第61回岸田國士戯曲賞受賞。エンタテインメント性の強いコメディ作品への授賞には審査員の間でも意見が分かれたが、ケラリーノ・サンドロヴィッチは「圧倒的なうまさでねじ伏せた」と評した[11][12]。
2024年、第68回岸田國士戯曲賞 選考委員に就任。[13]
2024年、『リバー、流れないでよ』で日本映画批評家大賞脚本賞受賞[14]。
人物
主な脚本作品
舞台
ヨーロッパ企画の舞台
その他の舞台
「恋するクランケにキスと包帯を!!」以外は演出も担当
- 代田'Nプラネッツ「恋するクランケにキスと包帯を!!」(2006年)
- 昭和島ウォーカー(2008年)
- ミッション女プロジェクト男(2010年)
- 芝浦ブラウザー(2011年)
- 前田建設ファンタジー営業部(2013年)
- TOKYOHEAD〜トウキョウヘッド〜(2015年)
- 続・時をかける少女(2018年)
- たけしの挑戦状 ビヨンド(公演中止[18])
- 夜は短し歩けよ乙女(2021年)
- たぶんこれ銀河鉄道の夜(2023年)
テレビドラマ
太字は、全ての回で上田誠が脚本を担当した番組である。
映画
劇場アニメ
テレビアニメ
Webアニメ
バラエティ
太字は、上田誠が全ての回で脚本を担当し、ヨーロッパ企画メンバーが出演している番組である。
ラジオ
- フジテレビ20ミニッツ(2006年、ニッポン放送) - 企画も担当
イベント
主な構成・監修作品
構成(シリーズ構成・構成協力を含む)
- 野性爆弾EXHIBITION「ヤバクテンLIVE」(2006年)
- ヨーロッパ企画の試験放送(2006年 - 2008年、ABCラジオ) - 企画も担当
- 四畳半神話大系(2010年4月22日 - 7月1日、フジテレビ) - シリーズ構成
- ヨーロッパ企画の暗い旅(2011年1月 - 、KBS京都) - 企画も担当
- Let's天才てれびくん(2014年4月1日 - 、NHK Eテレ)
- 純愛ナイトクラブ 夜の愛之助【生放送で美女をお・も・て・な・し】(2015年1月14日・21日、毎日放送) - 構成協力
- かもめんたる第16回単独ライブ「抜旗根生〜ある兄弟の物語」(2015年1月) - 構成協力
監修
出演
テレビ
- ヨーロッパ企画のロケコメ(2005年、ABCテレビ)
- フジテレビ20ミニッツ(2006年、ニッポン放送)
- ヨーロッパ企画のロケコメ2(2007年、ABCテレビ)
ラジオ
- ヨーロッパ企画の試験放送(2006年 - 2008年、ABCラジオ)
- すっぴん!(2014年4月 - 2015年2月、NHKラジオ第1放送) - 高橋源一郎がパーソナリティをつとめる金曜日のエンターテイメント紹介コーナー「源ちゃんのみみきゅん!」に月1回レギュラー出演。なお、当該番組にはレギュラー出演以前の2013年1月11日に「すっぴんインタビュー」にゲスト出演したことがある[要出典]。
その他
著書
アンソロジー
「」内が上田誠の作品
インタビュー
関連人物
- 本広克行 - 「サマータイムマシン・ブルース」「曲がれ!スプーン」の監督
脚注
注釈
- ^ 大学には5年間通ったが、結局卒業できずに辞めた[5]。
- ^ キス我慢選手権とは、キスを迫るAV女優たちのお色気攻撃を我慢する企画[16]。企画に携わった者はAV業界からの接待を受けられる[17]。
出典
外部リンク
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1950年代 |
- 第1回 該当作なし
- 第2回 大橋喜一『楠三吉の青春』/小幡欣治『畸形児』
- 第3回 該当作なし
- 第4回 堀田清美『島』
- 第5回 該当作なし
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1960年代 | |
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2000年代 | |
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2020年代 |
- 第64回 市原佐都子『バッコスの信女-ホルスタインの雌』/谷賢一『福島三部作 第1部「1961年:夜に昇る太陽」 第2部「1986年:メビウスの輪」 第3部「2011年:語られたがる言葉たち」』
- 第65回 該当作なし
- 第66回 福名理穂『柔らかく搖れる』/山本卓卓『バナナの花は食べられる』
- 第67回 加藤拓也『ドードーが落下する』/金山寿甲『パチンコ(上)』
- 第68回 池田亮『ハートランド』
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