三宮駅バスのりば(さんのみやえきバスのりば)では、兵庫県神戸市中央区の三宮地区周辺にあるバス停留所について詳述する。
概要
神戸市の中心部で、JR神戸線を初めとする複数の鉄道路線の要衝でもある三宮地区には、長距離・短距離を問わず数多くの路線バスが発着している。
広範囲にわたり路線が通じ利便性に長ける反面、運行会社や路線ごとに異なる乗り場に発着するケースも珍しくなく、しかも長年にわたり代表的なバスターミナルが存在しなかったため、観光客はもちろん地元の人々にとっても乗り場が分かりにくい状態が続いていた。特に1998年に明石海峡大橋が開通して以降は、淡路島・四国方面へと向かう高速バス路線が激増し、しかもダブルトラックの路線がほとんどである点も重なり、問題の深刻さは増すばかりであった。
こういった問題を解決するため、神戸市は阪神・淡路大震災からの復興と併せてJR三ノ宮駅の南側に建設された神戸新聞会館(ミント神戸)1階にバスターミナルを整備することとし、既設の神戸市バス三宮ターミナルを抱合する形で『三宮バスターミナル』が開設され(2006年11月26日供用開始)、一般路線・高速路線・送迎便計37路線が乗り入れる拠点が誕生した。
しかし、それでも一部の路線や運行会社は『三宮バスターミナル』以外の従来の地点に引き続き発着している。この現状を受け、周辺のバス停にアルファベット(S・N・M・Yのうち一文字)と数字を組み合わせた乗り場番号を割り当てた地図「三ノ宮駅バスのりば案内」を作成した。
また、「三ノ宮駅周辺における公共交通乗継円滑化推進会議」(会議委員)が主体となって『乗り場インフォ三宮』を開設したが、現在は閉鎖されている。
なお、現在は阪神神戸三宮駅やその周辺(中央幹線)で改良工事が行われているため、同駅周辺の一部の乗り場は移転・休止している。
また、乗り場が分散し分かりづらいこともあり三宮駅前の再開発計画で現在の中央区役所の場所に新バスターミナルの整備が計画されている。京阪京都交通・京都市バスにも京都府京都市西京区に同名の「三ノ宮」バス停があるため「神戸三宮」・「神戸三ノ宮」・「三宮駅前」と行先表示案内するバス事業者も存在する。
乗り場別の概要
三宮バスターミナル
神戸市内最大のバスターミナルで、前述の通り2006年11月26日より供用されている。各種案内では、「M1」から「M11」の乗り場番号が割り当てられている(標柱には番号のみ表記)。
従来から発着している市バス(乗車3バース・降車2バース)に加え、ミント神戸の1階部分に高速バス路線の乗り場を新設し、乗車8バース・降車3バースに拡張した。
切符売り場は7時から21時まで営業しており、JRバス系(本四海峡バスと四国高速バスを含む)を2バース・私鉄系を1バースが使用している。JRバス系は西日本JRバス(西日本JRバスサービスに委託)、私鉄系は日本交通が営業しており、いずれも旅行業法における「営業所」に当たる。
窓口と同じスペースには待合室もあり、6時から24時まで利用できる。室内には、バスターミナル内に発着する全路線の時刻表が掲出されており、旅客案内システムも運用が開始された。トイレ(多機能タイプあり)や清涼飲料水の自動販売機も設置されている。
なお、ターミナル内には後述する『神姫バス三ノ宮バスターミナル』の案内も掲出されている。
発着路線
高速バス
一般路線など
神姫バス神戸三宮バスターミナル
神姫バスが使用しているバスターミナル。同社(および共同運行会社)の一部の路線[5] を除く全線と定期観光バス「スカイバス神戸」、全但バスの高速バス路線が発着する。乗り場番号は「M15」。
JR三ノ宮駅東側の高架下にあり、切符売り場や待合室、売店やトイレがある。高架下のスペースを利用しているため、乗り場は駐車場のような様相を呈しており、バスはバックして乗り場に入線する。乗り場のすぐ前は公道であり、交通整理の係員が配置されている。
前後に2台ずつ縦列駐車を行う(2台×8列)。以前は縦列駐車の前方8バースのみ(1~8番)を使用し、後方はバス留置場として使用されていたが、増便に伴い留置場でも乗車扱いする便が増加したため、2019年2月1日より後方の留置場を「11~18番」とし、全16バース体制での運用が開始された。なお、空いている乗り場に随時バスが入線するため、便により乗り場は変動する。このためバスへの乗車は発車10分前(一部便は7分前)からで、待合室内の電光掲示板や放送で案内されるまで、バスに乗車することはできない。
三田、三木、西脇方面からの便の降車は、一部を除いて『三宮バスターミナル』の10・11番降り場(M10・M11)で扱われる。その他路線の降車は随時空いているバースに入線して行われるが、出発便の多い時間帯やバースが埋まっている場合などは、公道上で行われることもある。
ターミナル内には前述した『三宮バスターミナル』の案内も掲出されている。
阪神バス 神戸・三宮バスターミナル
阪神三宮駅前(中央幹線・西行)、三井住友信託銀行神戸支店前にあるバス停で、ちょうどミント神戸の対面に位置する。乗り場番号は、「Y1」から「Y5」が割り当てられている。
阪神バスの高速バスの発着や、伊丹・関西空港からのリムジンバスの降車場になっている[13]。
停留所には屋根が備え付けられているが、待合室や切符売り場はない。なお、2008年2月までは20m東の日本生命三宮駅前ビル前に乗り場があったが、阪神三宮駅の改良工事に伴い移設された。また、『三宮バスターミナル』の開業までは日本交通系の高速バスもここから発車していた。
JR三ノ宮駅中央口南
JR三ノ宮駅南駅前広場の南(中央幹線・東行)にあるバス停。乗り場番号は、「M12」から「M14」が割り当てられている。
山陽バスの垂水方面行高速バスや、日交シティバス・みなと観光バス (神戸市)の六甲アイランド線が発着する。また、神戸フェリーバスのジャンボフェリー連絡バスはここが降車場となるほか、深夜便に連絡する0時30分発便はミント神戸が閉館しているためここから発車する。
設備は一般的なバス停と同様で、屋根や待合室等はない。隣接して、市バスと阪神バスの一般路線バス『三宮駅前』バス停がある。
空港リムジンバス(「神戸三宮」、S1、「地下鉄三宮駅前」)
阪神三宮東口停留所
- 神姫バス
- [特急]高丘4丁目西行
- [通勤快速]水谷2丁目経由カワサキ前行
- [快速]水谷2丁目・カワサキ前・西区役所前経由高丘4丁目西行
- [快速]水谷2丁目経由宮下1丁目行
- [快速]高丘4丁目西行
- [快速]水谷2丁目行
- [直行]神戸学院大学行
[通勤快速]・[快速]は全便が神戸学院大学口・大津和・上脇・北別府3丁目に停車する。
阪神三宮東口から神戸市西区や明石市大久保地区へ向かうバスが運行されている。
旧・中央区役所前付近
神戸国際会館付近
高速バス(神戸三宮高架商店街前)
都市間ツアーバスから路線バスに移行した路線(いわゆる新高速乗合バス)の乗り場である。当所より北側のPMPTビル(北長狭通2丁目7-1)2Fに神戸三宮高速バス待合所が設置されており、係員が乗り場に誘導する。区間などは各社ホームページにて確認のこと。
その他の一般路線バス
北行(S3 - S6 フラワーロード 神戸マルイ・三宮センター街前)
南行(Y6・Y7 フラワーロード 神戸阪急新館・神戸ロフト西側)
三宮町1丁目発着
東行(S2 中央幹線沿い JR三ノ宮駅西口南 神戸交通センタービル南側)
西行(S10 中央幹線沿い センタープラザ東館北側)
三宮駅前発着
東行(M16 中央幹線 JR三ノ宮駅中央口南)
西行(Y1 - Y5・Y13 中央幹線 神戸阪急本館北側)
※神戸税関前行(阪神バス)については三宮ビル北館北側
北行(N1 - N3 フラワーロード 地下鉄・阪急三宮駅前)
- 神戸市交通局
- 神姫バス
- 山手線 新開地経由神戸駅行
- シティループ 北野異人館・新神戸駅方面行(循環)
南行(N4 - N8 フラワーロード JR三ノ宮駅中央口西側・地下鉄三宮駅前)
三宮山手発着
南行(N11 フラワーロード JR三ノ宮駅中央口より北へ200m)
北行(N12 フラワーロード 阪急三宮駅東口より北へ200m)
- みなと観光バス (神戸市)
- 21 新神戸駅行
- 22 新神戸駅・桜森町バスセンター行
三宮西口発着
東行(S11 中央幹線沿い センタープラザ東館北側)
脚注
- ^ 一部5番のりば
- ^ 西日本JRバス・本四海峡バス担当の全便と神姫バス担当の一部便のみ。神姫バス担当の一部を除く便と淡路交通担当の全便は神姫バス神戸三宮バスターミナル発着になっている。当停留所から発車する淡路島内高速道路上での種別は■速達・■快速・■各停・■■観光アクセスタイプ。
- ^ 神戸発着便は2010年まで神戸フェリーバスとの共同運行だった。大阪発着便は一部便のみ停車。
- ^ [1]
- ^ 有馬温泉方面、高松線、ポーアイキャンパス線、ポートアイランド線、新神戸駅始発の洲本方面。これらはいずれもミント神戸1階のターミナルから発車する。また高丘・宮下・水谷・神戸学院有瀬方面行きの便は阪神三宮東口から発着する。
- ^ a b c 降車扱いは、「阪急三宮」停留所(N2・N4地下鉄三宮駅前北行・フラワーロード 地下鉄・阪急三宮駅前)で行う。
- ^ 三宮始発便のみ。本四海峡バス・西日本JRバス担当の全便と神姫バス担当の一部便は三宮バスターミナル(ミント神戸1F)発着となる。当停留所から発車する淡路島内高速道路上での種別は■速達・■急行・■各停タイプ。
- ^ 淡路島内高速道路上での種別は■各停タイプ
- ^ 淡路島内高速道路上での種別は■速達タイプ
- ^ 阪神バス 神戸・三宮バスターミナル(Y2)でも乗車可能。降車は阪神バス 神戸・三宮バスターミナル(Y2)のみとなる。
- ^ 降車扱いも神姫神戸三宮(M15)で行う。
- ^ ターミナルより大阪寄りにある「三宮東のりば」から発車する。
- ^ 千葉行きのみ、『三宮バスターミナル』(ミント神戸1階、7番乗り場)から発車するので要注意。
- ^ “バス停のご案内│高速バスどっとこむライナー”. www.syoeibus.com. 2021年12月2日閲覧。
- ^ 2014年3月までは、市電の停留所名を踏襲して「阪神前」だった。
- ^ 地下鉄山手線の開業前は、市電の停留所名を踏襲して「阪急前」だった。
外部リンク