ミナルディ・M191(Minardi M191)は、アルド・コスタが設計したF1マシンで、1991年から1992年にかけてミナルディチームによって使用された。
M191
前年型ミナルディ・M190の後継モデルとして開発された。コスワースDFRに代わって、門外不出といわれたフェラーリV12エンジンを獲得。シーズン当初は型落ちのTipo 036、シーズン途中より最新スペックTipo 037の供給を受けた。ギアボックスは本家は7速セミAT(パドルシフト)だが、ミナルディは6速MT(レバーシフト)だった。タイヤはピレリに代わってグッドイヤーを装着。
ドライバーはピエルルイジ・マルティニと、昨年の日本グランプリから加入したジャンニ・モルビデリを起用。モルビデリはフェラーリのテストドライバーも兼務し、日本グランプリ後に解雇されたアラン・プロストの代役として最終戦はフェラーリをドライブしたため、代わってシートを失っていたロベルト・モレノが起用された。
フェラーリエンジンを搭載したことで予選・決勝と上位に食い込んだが、コスワースよりも重量が重く、マシンバランスを崩すというマイナス面もあった。ときには本家の成績を上回り、マルティニが2度4位入賞を果たして、コンストラクターズも過去最高となる7位を記録した。しかし、エンジンの使用料があまりにも高く、シーズン終了後にチームの財政が悪化したことで、1年で手放す事となった。
1992年シーズンは新型ミナルディ・M192が投入されるまでは、前年の改良型M191B(第4戦のみM191L)を使用した。エンジンはフェラーリからランボルギーニV12に変更、タイヤはグッドイヤー。ドライバーはモルビデリと前年の国際F3000チャンピオンのクリスチャン・フィッティパルディを起用した。
スペック
M191
- シャシ
- エンジン
- エンジン名 フェラーリTipo036、037
- 気筒数・角度 V型12気筒・65度
- 排気量 3,500cc
M191B
- シャシ
- エンジン
- エンジン名 ランボルギーニ3512
- 気筒数・角度 V型12気筒・80度
- 排気量 3,493cc
F1における全成績
(key) (太字はポールポジション)
- 1991年
- コンストラクターズ7位。
- ドライバーズランキング-位:ピエルルイジ・マルティニ(予選最高位7位1回 決勝最高位4位2回)
- ドライバーズランキング-位:ジャンニ・モルビデリ(予選最高位8位1回 決勝最高位7位1回)第15戦まで参戦
- ドライバーズランキング-位:ロベルト・モレノ(予選最高位18位1回 決勝最高位16位1回)最終戦のみ参戦
- 1992年(第4戦までの成績)
- コンストラクターズ-位。
- ドライバーズランキング-位:クリスチャン・フィッティパルディ(予選最高位17位1回 決勝最高位11位1回)
- ドライバーズランキング-位:ジャンニ・モルビデリ(予選最高位19位1回 決勝最高位7位1回)
参照