ケルムト(古ノルド語: Körmt)とエルムト(古ノルド語: Örmt)は、北欧神話に登場する川の名前である。名前の意味は、前者は「守り」[1]、後者は「支流(枝)に分かれるもの」[1]と考えられている。
解説
この川は、アース神族で雷神のトールが、ユグドラシルのそばの「裁きの場」に行くときに毎日渡っている。その際にはアース神の橋(ビフレスト[注釈 1])が炎を上げること、川の水が煮えることが語られている。
同節には「ケルラウグの2本の川」も語られている。この「Kerlaug」の意味は「行水」[1]と推定されている。
この出典は、『古エッダ』の『グリームニルの言葉』第29節である。それはまた『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第15章に引用されている。
脚注
注釈
- ^ 『ギュルヴィたぶらかし』第15章において、この節の引用の後、ギュルヴィ王が「ビフレストの上で炎が燃えるのか?」と尋ねている。
出典
- ^ a b c 『エッダ 古代北欧歌謡集』60頁。
参考文献