『しまじろうのわお!』は、2012年4月2日よりテレビせとうち(TSC)制作・テレビ東京系列で放送されているアニメ・一般向け番組である。
本項目では、前身番組の『はっけん たいけん だいすき!しまじろう』、『しまじろう ヘソカ』および2013年以降の劇場版作品についても扱う。
2008年4月7日に『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』のタイトルで放送開始。前番組の『しましまとらのしまじろう』はアニメのみであったが、実写による教育的なコーナーを加えてリニューアルし、さらにハイビジョン制作に移行した。また、登場人物の一部や公園が変わり、前作までのものとは別物語となった。
登場人物だけでなくキャラクターデザインも一部変更され子供っぽさが強調されている他、2011年4月4日以降の『しまじろう ヘソカ』ではしまじろうたちがちゃれんじ幼稚園に通うようになるなど原作の要素も描かれるようになっている。
前作では途中から次回予告が廃止されていたが、『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』では途中からベネッセコーポレーションの紹介ページで次回予告がストリーミング配信され、2009年4月から番組内での次回予告が復活した。
2010年4月5日から『しまじろう ヘソカ』を開始。内容はほぼ『はっけん たいけん だいすき! しまじろう』と同じである。番組名の「ヘソカ」とは発見における感嘆の言葉となる「へぇ〜そっか(へえ、そうか)!」を略語にした番組独自の造語である。同時にアナログ放送に関してはレターボックス放送に変更された。
2012年4月2日から現在の『しまじろうのわお!』に改題するのと同時に、字幕放送も実施するようになった。アニメ本編は3DCGによるトゥーンレンダリング描写となり、メインキャラクターの交代が行われた[注 1]。また、場面転換時にその回の主役キャラクターの輪郭がズームアップする効果が出るようになり、2018年現在はしまじろう、みみりん、とりっぴい、にゃっきい、はなちゃん、ぽんたろう、たまさぶろうの7種類存在する(ガオガオさんやリチャードなど、それ以外のキャラクターが主役の回や、主役がない回は基本的にしまじろうの効果が出る)。ベネッセのグローバルこどもちゃれんじカンパニー長を務める岡田晴奈は、駒澤大学経営学部教授の青木茂樹との対談の中で、放送前年の2011年に起きた東日本大震災を受けて、『しまじろうのわお!』では「命の大切さ」を最重要テーマとして位置づけたと話している[1]。「もっと自分の外の世界に踏み出そうと。人間だけでなく、自分が生きる世界そのもの、生き物や自然に関心を持ち、日本という国だけじゃなく海外にも目を向けようと。縮こまっているものを開放し、明日に向かっていこう」というコンセプトが立てられ、その一環として実写パートが強化された[1]。岡田は「子どもたちにとって初めてのものを提供する機会も多いですから、事実を誠実に伝え、どうやったら子どもたちが前向きに受け取ってくれるのか、ということを意識して番組を作っています」と青木との対談の中で話しており、義足のアスリートへのインタビューも、子どもと同じ目線のしまじろうだから「その義足がかっこいい」とコメントできたり、率直に質問できると述べている[1]。
2013年3月に、テレビアニメを基にしたアニメーション映画第1作『劇場版しまじろうのわお!しまじろうとフフのだいぼうけん〜すくえ!七色の花〜』がTOHO animation配給で公開され[2]、以後毎年春に劇場版が公開されている[注 2]。
2013年8月19日放送の第274話(『しまじろうのわお!』第72話)『くらやみの かいぶつ?』で『しましまとらのしまじろう』から含めて放送1000回を達成した。
上記のように『しまじろう ヘソカ』までは2年置きに番組名を改題していたが、『しまじろうのわお!』は3年目になった2014年4月以降も放送を継続している。
2015年4月改編で、テレビ東京が月曜 - 金曜 7:30 - 8:15の45分枠に生放送の情報ワイド『チャージ730!』を立ち上げることが決まったため、同年4月から放送時間を土曜8:30 - 9:00枠に移動した[3]。またタイトルロゴの周りに枠線が付くようになった。
2015年2月17日から『しまじろうのわお!』アニメパートのみ『BenePa(ベネパ)・こどもちゃれんじシリーズ(入学準備かずパックを除く)』の特典映像に傑作選として先行配信を開始し、同年4月6日からYouTubeのこどもちゃれんじ公式アカウントにて過去回の無料配信を開始し、2018年4月1日よりParaviにて有料配信[注 3]を開始した。
2021年10月21日に桃山にゃっきい役の杉本沙織が急逝。同年12月25日より鈴木真仁がにゃっきい役を引き継いだ[注 4]。
2023年11月現在、本番組は東名阪地区以外の民放テレビ局が製作する唯一の全国ネットのレギュラー番組となっている。
《アニメパート》
《実写パート》
《過去のスタッフ》
現在の放送時間は、ベネッセの公式ウェブサイト内にある「しまじろうくらぶ」の全国の放送時間一覧を参照。
2022年9月までテレビ東京系列をはじめ34局で放送されていたが[6]、2024年現在は11局のみで放送されている。
『はっけん たいけん だいすき!しまじろう』・『しまじろう ヘソカ』を放送していた放送局については備考を参照。
いずれもネット状況は遅れネット、字幕放送は非実施。
『Shimajiro; A Wonderful Adventure』のタイトルで放送された。
タイではTrueVisionにて2019年2月2日に放送を開始した。タイ語吹き替え版が放送されている。
劇場版としては、これまでに10作が制作・公開されている。上映館内では照明をやや明るめに設定することや音量を少し落とすことにより、映画館デビューする子供たちに配慮している。第6作以降はアニメのみの構成になったことに伴い、メインタイトルが「映画しまじろう」となっているが、それらについても本項でまとめて扱う。
第1作『劇場版しまじろうのわお! しまじろうとフフのだいぼうけん 〜すくえ!七色の花〜』は2013年3月15日に公開の『しまじろうのわお!』の映画(CGアニメ+実写)であり、「こどもちゃれんじ25周年記念」となるシリーズ初の劇場作品。映画オリジナルキャラクターとして花の姫フフが登場。幼児が初めて観る映画「ファーストシネマ作品」でも安心できるように、歌ったり応援したりなどインタラクティブな構成となっている[87]。観客動員数は劇場公開から4週間で11万人に達した[88]。
キャッチコピーは「見たことのない花びらが、ふしぎの国へのチケットでした。」。
2013年3月4日放送の第48話「ちいさな はなの おひめさま」は映画に先駆けて花の姫フフが登場する映画連動エピソードとなっている。
第2作『劇場版しまじろうのわお! しまじろうとくじらのうた』は2014年3月14日に公開。映画オリジナルキャラクターとして赤ちゃんくじらのくうちゃんが登場。
キャッチコピーは「海は、大きい。 お母さんは、もっと大きい。」。
第3作『劇場版しまじろうのわお!しまじろうとおおきなき』は2015年3月13日に公開。『おおきなきのうたをうたおう』も同時上映された。
キャッチコピーは「さよならは、涙が出てくるありがとうです。」。
第4作『劇場版しまじろうのわお! しまじろうとえほんのくに』は、2016年3月11日に公開[89]。ゲスト声優として、AKB48の木﨑ゆりあとSKE48の木本花音(いずれも公開当時)、元SKE48の秦佐和子と中西優香が出演している[90]。
キャッチコピーは「はじめての冒険は、きっと絵本の中にある。」。
第5作『劇場版しまじろうのわお! しまじろうと にじのオアシス』は、2017年3月10日に公開[91]。本作の公開を記念して、2017年1月にしまじろうが吉本新喜劇へ出演[92]し、本作のゲスト声優として山田花子とCOWCOW Mummy-D が出演した。
キャッチコピーは「ぼくのいちばんのオアシスは、おかあさんだ。」。
第6作『映画しまじろう まほうのしまのだいぼうけん』は、2018年3月9日に公開。本作は「こどもちゃれんじ30周年記念」であり、今までのCGアニメ+実写からCGアニメ単体の構成に変更される。本作のゲスト声優としてAKB48グループから3名が声優選抜として出演することが決定した[93]。キャッチコピーは「大きな魔法は きっと君のなかにある。」。観客動員数は20万人を超えシリーズ史上、過去最高を記録した[94]。
第7作『映画しまじろう しまじろうとうるるのヒーローランド』は、2019年3月15日に公開。本作は「こどもちゃれんじ30周年記念」第2作として製作される。本作のゲスト声優としてももクロちゃんZが出演することが決定した。キャッチコピーは「優しい心が、キミをヒーローにする」。
第8作『映画しまじろう しまじろうとそらとぶふね』は、2019年6月に中国のアニメコンペに参加し子供向け部門で受賞後、日本向けに再編集したうえで2020年2月28日に公開予定であったが、2019新型コロナウイルスの影響で公開延期となったが[95]、2021年3月12日に公開された。本作は初の3DCGアニメで尚且つ日本と中国の合作で製作され、本作の応援サポーターとして水嶋ヒロと小島よしおが就任することが決定した。
第9作『映画しまじろう しまじろうとキラキラおうこくのおうじさま』は、2022年3月11日に公開。本作は「こどもちゃれんじ35周年」のプレ企画として製作される。本作のゲスト声優として中川翔子が出演することが決定し、にゃっきい役の杉本沙織の遺作として位置づけられていて、新型コロナウイルス対策として無発声での体感アトラクション上映形式をとる。キャッチコピーは「自分の信じる力が、奇跡を起こす!」。
第10作『映画しまじろう ミラクルじまの なないろカーネーション』は、2024年3月8日に公開[96]。こどもちゃれんじ35周年記念作品。キャッチコピーは「『ありがとう』は大切な人を想う、魔法の言葉」[97]。 本作のゲスト声優としてJO1の木全翔也が出演することが決定した。
第11作『映画しまじろう しまじろうとゆうきのうた』は2025年3月に公開予定[98]。
なお、映画に出演したキャラクターがテレビアニメに登場する事もある。
劇場版の前売り鑑賞券はコンビニチェーンであるローソンとミニストップの店舗内にあるマルチメディア端末『Loppi』内のローソンチケットにて独占販売しているが、2018年3月よりゴールデンウィークにかけてSCRAP主催の体験型謎解きゲームイベントであるリアル脱出ゲームとのコラボで『劇場版しまじろう×リアル脱出ゲーム〜しまじろうとまほうのゆうえんち〜』[注 38]が、2019年3月よりゴールデンウィークにかけて続編として『劇場版しまじろう×リアル脱出ゲーム〜しまじろうとゆめのヒーローランド〜』が東京ドームシティアトラクションズとひらかたパークにて開催された。参加者は、「まほうのゆうえんちでは魔法使いの見習い」として、しまじろうたちやアウラと一緒に様々な謎を駆使して各々のペースでメーロに盗まれたお祭りに使うまほうのベルを取り戻す(脱出する)ことが、ゆめのヒーローランドではヒーロー候補生として、しまじろうたちやうるると一緒に様々な謎を駆使して暴走したロボットを停止してヒーローランドを元に戻す(脱出する)ことがクリア条件。中学生以下で来場者に限りまほうのゆうえんちでは魔法使いなりきりアイテムセットが、ゆめのヒーローランドではなりきりヒーローアイテムセットと東京ドームシティアトラクションズまたはひらかたパークの乗り物1回券がプレゼントされた[注 39]。キャッチコピーはまほうのゆうえんちでは「行こうよ、不思議な冒険に!」、ゆめのヒーローランドは「ひみつのステッキでだいへんしん!ヒーローランドをすくおう!」である。
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