藤岡佑介

藤岡佑介
第41回フェブラリーS優勝時(2024年2月18日)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 滋賀県栗太郡栗東町
(現・栗東市
生年月日 (1986-03-17) 1986年3月17日(38歳)
身長 165cm
体重 52kg
血液型 B型
騎手情報
所属団体 JRA
所属厩舎 栗東・作田誠二(2004.3.1 - 2007.2.28)
栗東・フリー(2007.3.1 -)
初免許年 2004年
免許区分 平地[1]
重賞勝利 53勝(中央47勝、地方6勝)
G1級勝利 5勝(中央2勝、地方3勝)
NHKマイルカップ(2018年)
フェブラリーステークス(2024年)
JBCスプリント(2010年)
全日本2歳優駿(2012年)
帝王賞(2024年)
通算勝利 11491戦1013勝(中央)
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藤岡 佑介(ふじおか ゆうすけ、1986年3月17日[2]-)は、JRA(日本中央競馬会栗東所属の騎手滋賀県出身[2]

父・藤岡健一は栗東所属の調教師であり、弟・藤岡康太は同じ栗東所属の騎手として2007年にデビューしたが、2024年に競走中の落馬事故で殉職している。

愛称は「豆」(藤田伸二による命名[3])。

来歴

競馬学校第20期生(同期には川田将雅津村明秀丹内祐次吉田隼人らがいる)。2004年3月6日中京競馬第2競走のシルクマイスターでデビューし、16頭立ての3着に入る[2]。初勝利は同年3月13日、中京競馬第1競走のアスカクイーン[2]。同年3月27日、中京競馬の沈丁花賞をトップオブワールドで制し、特別競走勝利を挙げると、その後も函館記念でワイルドスナイパーに騎乗し3着、暮れの朝日杯フューチュリティステークスGI初騎乗を果たすなど、この年35勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を獲得した[2]

2005年1月30日京都牝馬ステークスで父が管理するアズマサンダースに騎乗して勝利し重賞初制覇[2]。2007年~2010年、スーパーホーネットに騎乗し活躍。

2010年サマージョッキーズシリーズでは、2位の柴田善臣とは2ポイントの僅差ながら優勝した[4]。これにより同年11月27日に実施した第24回ワールドスーパージョッキーズシリーズに出場した。

2013年4月16日から11月19日までフランスでの長期遠征を行い、6月21日メゾンラフィット競馬場での一般レースで海外初勝利を挙げた[5]

2013年11-12月、モーリシャスのシャン・ド・マルス競馬場で行われた国際騎手競走に出場、日本人騎手では初めてモーリシャスで騎乗した[6]

地方で行われたダートグレード競走のJpnIで2勝している(2010年のJBCスプリントと2012年の全日本2歳優駿)。中央競馬では2018年5月5日終了時点で重賞における勝鞍は28勝(GII12勝・GIII16勝)、中央のGI(JpnIも含む)に限ると2着を7回記録していた。そして2018年5月6日第23回NHKマイルカップケイアイノーテックに騎乗し優勝(武豊騎乗停止によるテン乗りであった)、GI競走86度目の挑戦にして念願の初制覇を飾っている(騎乗回数8566回目・通算690勝目・重賞29勝目)。

2018年2月11日菊花賞で2着だったクリンチャーに騎乗して第111回京都記念を制しGII10勝目を挙げている。

2020年11月7日、JRA通算10,000回騎乗を達成(史上43人目、現役29人目)[7]

2023年12月3日阪神競馬場12Rの3歳上2勝クラスで、2番人気トラベログ(3、美浦岩戸孝樹厩舎)で1着となり、史上43人目・現役22人目のJRA通算1000勝を達成した[8]。なお同レースでは和田竜二騎手が史上6人目・現役5人目のJRA通算21000回騎乗を達成した[9]

2024年2月18日フェブラリーステークスで11番人気のペプチドナイルに騎乗して勝利、6年ぶりのGI2勝目となった。GIの連敗記録を54で止めた[10]。レースを振り返って藤岡は「(NHKマイルCの時は)接戦で分からなかったので今日はガッツポーズできて良かったですね。直線は本当に長かった。想像以上の手応えで、先頭に立つのは早かったけどよく頑張ってくれました」と語っている[11]4月10日、6日の阪神競馬場での落馬事故により弟の康太が他界。netkeiba.comで連載しているコラムで弔文を寄稿している[12]

評価

  • 競馬学校卒業時、学校の教官は「クラス代表挨拶といえば誰もが「藤岡」と言うくらいのしっかり者。持ち前の頭脳プレーで今までにはないタイプの騎手になってくれるはず」としていた[13]
  • 調教師の矢作芳人は藤岡の騎乗技術について、「どの馬に乗せても折り合いの心配がないと言ってもいいくらい、…(中略)…馬を折り合わせるのが上手い」と評している。矢作は一方で、その馬が自分に合わないと思うと「とたんに自信のない乗り方になってしまうことがある」とも指摘している[14]

主な騎乗馬

太字はGI級競走を示す

騎乗成績

日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順
初騎乗 2004年3月6日 1回中京1日2R 3歳未勝利 シルクマイスター 16頭 2 3着
初勝利 2004年3月13日 1回中京3日1R 3歳未勝利 アスカクイーン 16頭 2 1着
重賞初騎乗 2004年5月29日 2回中京3日11R 金鯱賞 アグネススペシャル 12頭 10 12着
重賞初勝利 2005年1月30日 2回京都2日11R 京都牝馬S アズマサンダース 15頭 4 1着
GI初騎乗 2004年12月12日 5回中山4日11R 朝日杯FS サクセスドマーニ 16頭 13 13着
GI初勝利 2018年5月6日 2回東京6日11R NHKマイルカップ ケイアイノーテック 18頭 6 1着

年度別成績

年度 1着 2着 3着 騎乗数 勝率 連対率 複勝率 表彰
2004年 35 22 32 432 .081 .132 .206 中央競馬関西放送記者クラブ賞
2005年 62 52 56 718 .086 .159 .237
2006年 51 41 72 714 .071 .129 .230
2007年 57 59 75 723 .079 .160 .264 中京競馬記者クラブ賞
中央競馬騎手年間ホープ賞
2008年 75 74 73 735 .102 .203 .302
2009年 67 68 71 741 .090 .182 .278
2010年 63 65 64 732 .086 .175 .262 フェアプレー賞
サマージョッキーズシリーズ優勝
2011年 42 59 49 661 .064 .153 .227 フェアプレー賞
2012年 39 57 35 633 .062 .152 .207
2013年 19 16 18 220 .086 .159 .241
2014年 39 47 45 619 .063 .139 .212
2015年 39 33 31 480 .081 .150 .215
2016年 37 33 44 414 .089 .169 .275
2017年 36 43 43 526 .068 .150 .232
2018年 74 65 57 625 .118 .222 .314
2019年 58 55 43 538 .108 .210 .290
2020年 68 74 43 581 .117 .244 .318
2021年 51 59 52 496 .103 .222 .327
2022年 47 41 49 454 .104 .194 .302
中央 959 963 952 11042 .087 .174 .260
地方 11 15 16 98 .112 .265 .429
  • 出典はJRA名鑑[2]

脚注

  1. ^ 平成28年度 騎手免許試験合格者” (PDF). 日本中央競馬会 (2016年2月11日). 2016年4月7日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 騎手名鑑”. 騎手・調教師データ. 日本中央競馬会. 2020年6月16日閲覧。
  3. ^ 藤田の著書『騎手・藤田伸二 20年の「男道」』(2010年 宝島社)
  4. ^ ポイントランキング”. サマーシリーズ. 日本中央競馬会. 2012年2月26日閲覧。
  5. ^ 藤岡 佑介騎手のフランスにおける騎乗成績【6月21日(金)】”. 日本中央競馬会. 2014年1月10日閲覧。
  6. ^ 藤岡佑はモーリシャスで2着が最高”. 日刊スポーツ. 2022年1月8日閲覧。
  7. ^ 開催競馬場・今日の出来事、明日の取消・変更等(11月7日(土曜)) JRA”. www.jra.go.jp. 2020年11月11日閲覧。
  8. ^ 藤岡佑介騎手がJRA通算1000勝達成! 「ホッとしています」(netkeiba.com)”. Yahoo!ニュース. 2023年12月3日閲覧。
  9. ^ 和田竜二騎手がJRA通算21000回騎乗達成!(netkeiba.com)”. Yahoo!ニュース. 2023年12月3日閲覧。
  10. ^ 井上力心. “【フェブラリーS】G1初挑戦ペプチドナイルが制す 藤岡佑介騎手「直線は本当に長かった」 - 競馬 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年2月23日閲覧。
  11. ^ ペプチドナイルGI初V 藤岡佑騎手は6年ぶり―競馬フェブラリーS:時事ドットコム”. 時事ドットコム (2024年2月18日). 2024年2月23日閲覧。
  12. ^ ファンの皆様へ”. netkeiba.com (2024年4月11日). 2024年4月13日閲覧。
  13. ^ 『優駿』2010年11月号、67頁。 
  14. ^ 矢作2008、149-150頁。
  15. ^ セリフォス”. JBISサーチ. 2022年10月22日閲覧。
  16. ^ エトヴプレJBISサーチ(日本軽種馬協会)、2024年3月10日閲覧
  17. ^ ジューンテイクJBISサーチ(日本軽種馬協会)、2024年5月4日閲覧

参考文献

関連項目

外部リンク