水野 誠一(みずの せいいち、1946年7月8日 - )は日本の実業家、政治家。株式会社インスティテュート・オブ・マーケティング・アーキテクチュア代表取締役、株式会社アンビシオン取締役会長、一般社団法人日本文化デザインフォーラム理事長、すみだ地域ブランド推進協議会理事長[1]、一般社団法人シンクジアース理事長ほかを務める。日本リトアニア友好協会会長。
株式会社西武百貨店社長、参議院議員(1期)、新党さきがけ政策調査会長(第4代)等を務めた。
父は文化放送、フジテレビジョン、産業経済新聞社の社長を務めた水野成夫。妻は女優の木内みどり。木内との間に一女。ビデオアーティストのEguo a.k.a. Video Bouillon(エグオ:別名ヴィデオブイヨン)は息子[2]。
来歴
東京都出身。学習院初等科、開成高等学校を経て慶應義塾大学経済学部を卒業。
高校の時、折あるごとに遠回りして頻繁に立ち寄るほど西武百貨店池袋店に不思議な魅力を覚え興味を持ち始め[3]、いつしか、将来はその百貨店を率いる堤清二の下で働きたいと思いを募らせ[3]、「百貨店に行きたいのなら、三越でも伊勢丹でもいくらでも紹介するよ」とゼミの教授には言われもしたが、未完の大器であるイメージにひかれ西武百貨店に入社した[4]。
高輪プリンスホテルで開催されていた店外催事である高輪会の担当や、新都市開発センター(現:サンシャインシティ)への出向を経て、本部の販売促進部長となる[4]。1984年、当時の山崎光雄社長から、「渋谷を活性化させるためには、新しい考えが必要」と説得され、当初は固辞するも最終的には要請を受け入れ、営業経験のないまま渋谷店長に就き、時代に先んじた実験店舗としてSEED館、これから雑貨がおもしろいと直感しLOFT館の開発を手掛けた[4]。
1990年、社長に就任した。時あたかもバブル景気はピークアウト化しつつあり、その状況に対応するため新規プロジェクトを取りやめ、軌道修正を試みている最中、医療機器事業部における架空取引事件やイトマン事件に絡んだ高額絵画取引の偽保証書問題などが発覚。対応に追われた[5]。1992年6月には代表取締役相談役であった堤と共に、お詫びの記者会見を開き、辞表を提出するが、「君の責任ではない」と慰留された[5][6]。
1992年7月、西洋フードシステムズ社長であった和田繁明が会長として百貨店に復帰し、経営改革を断行。1993年4月、和田の発案で全役員が降格する人事が行われた。水野はみんなと一緒の同じ降格だけというわけにはいかないと思い辞意を申し出た。しかし、「様子が見えるまで和田新社長をサポートとしろ」との話が出たため、副社長として不祥事を起こした外商部門を担務した[5]。だが、かつて協力して仕事に取り組んだ役員の非業の死や母の死に直面したこともあり、1994年7月、気持ちの整理をつけるため非常勤取締役に退いた。
1995年、学習院初等科の同級生であった鳩山由紀夫の誘いを受け[7]、鳩山が代表幹事を務める新党さきがけから、第17回参議院議員通常選挙に比例区から出馬し、初当選を果たした[注 1]。この政界入りに関しては周囲の誰もが反対する中、堤は「さきがけなら、面白いかもしれない」と賛意を示した[8]。1996年、鳩山や菅直人ら新党さきがけの所属議員の多くがさきがけを離党して旧民主党を結党した際はこの動きには参加せず、さきがけに残留した。鳩山らの離党により、国会議員5人の小政党に転落した新党さきがけで、政策調査会長を務める。1998年に新党さきがけが事実上解党した後も民主党には合流せず、参議院クラブを結成。参議院クラブには水野のほか、同じく新党さきがけに所属していた堂本暁子(のち千葉県知事)、椎名素夫、田名部匡省、松岡満寿男、岩本荘太らが参加した。1999年8月、参院本会議で国旗及び国歌に関する法律に賛成票を投じた。参議院の院内会派であった参議院クラブに、無所属の衆議院議員であった中田宏や土屋品子が合流し、無所属の会を結党。
2001年、参議院議員の任期をわずかに残し、静岡空港建設反対を掲げて静岡県知事選挙に無所属で出馬したが落選、現職の石川嘉延が3選を果たした[注 2]。落選後は、1995年に自身が設立した株式会社インスティテュート・オブ・マーケティング・アーキテクチュアの代表取締役の他、複数の企業の役職に就いている。
人物
系譜
- 赤地に太字が本人である。
- 係累縁者が多いため、水野誠一の親族に該当する著名人のみ氏名を記載した。
年譜
著書
出演
脚注
注
- ^ 同年、高知県知事に再選された橋本大二郎も小学校の同級生である。
- ^ なお、同様に参院議員を辞職した無所属の会の堂本暁子は千葉県知事選挙に出馬し、当選。
出典
参考文献
外部リンク
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↓:途中辞職・在職中死去など、▼:除名、↑:繰上げ当選、x:繰上げなし |