『右門捕物帖』(うもんとりものちょう)は、1982年(昭和57年)11月23日から1983年(昭和58年)9月6日に日本テレビ系で毎週火曜日の20時から20時54分に放映された連続時代劇。全33話放送(うち1話(第17話)が欠番となったため再放送から全32話となった。備考欄参照)。
概要
原作は佐々木味津三、無口である事から「むっつり右門」と呼ばれた南町奉行所同心の近藤右門を主人公とする時代劇。右門が岡っ引きの「おしゃべり伝六」を従え、江戸市中に睨みをきかせて持ち前の推理で事件を解決する。右門と与力の座を争っている同僚筆頭同心の通称「あばたの敬四郎」は、右門が次々と事件を解決するのを苦々しく思っており、対抗心を燃やしている。
本作は杉良太郎主演の東映・NETテレビ版右門捕物帖や、新五捕物帳と比べ、どちらかといえば娯楽時代劇を目指していた感があり、2作に比べてコミカルな感じに仕上がっていた。嫡子ではないが2人の子供がいるという設定から、第1話の予告編でも「ホームドラマ+時代劇」と謳っている。
キャスト
- 南町奉行所同心。草香流柔術、錣正流剣術・居合斬りの名手でもある。
- 右門配下の岡っ引。本作では父親が登場している。
- 敬四郎の妹。お千代・お春ら他の女性に対して嫉妬深い一面がある。
- 敬四郎配下の岡っ引。本作では質屋を兼業している。
- 伝六の父親。元岡っ引の蕎麦屋。
- ともに回船問屋・肥前屋紋兵衛の娘。第1話に於いて肥前屋夫妻及び使用人らは全員殺害され、店は爆破・炎上の上、金品は強奪されたが、彼女たちは堀端で遊んでいたため無事だった。江戸で身寄りがないため、右門が自ら預かっている。
- 敬四郎の妻。敬四郎が最も恐れており、「たか殿」と呼ばれている。
- 南町奉行所筆頭同心。本作では恐妻家で妹が登場している。
スタッフ
放映リスト
備考
- 時代設定は、1969年版が元禄年間、1974年版が文政年間であるが、本作では第1話で柳生但馬守宗矩(大山勝巳)が登場し、なおかつ劇中で島原の乱について語られており、第20話ではサブタイトル及び、登場する芝居一座の演目として白浪五人男が描かれ、第32話では町火消姿に扮した者が登場するといったように特定の時代設定はされていないとみえる。
- 杉良太郎演じる近藤右門は、南町奉行所の定町廻り同心と言う設定であるが、本作以前にNET系列で放送された1974年版では、北町奉行所の定町廻り同心と言う設定であった。なお、1974年版で使われた近藤家の家紋「四角に鳥が3羽(左上・真ん中・右下)」は、本作でも継続して使用されている。
脚注
関連項目