〒410-0295 日本静岡県沼津市内浦長浜3-1
伊豆・三津シーパラダイス(いず・みとシーパラダイス)は、静岡県沼津市にある水族館。西武グループの伊豆箱根鉄道が運営している。1930年に中之島水族館として開業した[2][3][1]。1941年に三津天然水族館に改称[1]。1977年に現在の伊豆・三津シーパラダイスとなった[1]。
2015年現在、日本で2番目に歴史の長い水族館[4]である(1位は富山県魚津市にある魚津水族館)。
日本で初めてバンドウイルカやセイウチ、ラッコの飼育を行ったことで知られる。ラッコに関しては日本で初めて繁殖に成功し、1985年に日本動物園水族館協会(JAZA)の繁殖賞を受賞した。イルカショーも有名であり、「イルカの海」でバンドウイルカ・カマイルカ・オキゴンドウによるショーが行われた後、隣接の「海獣の広場」でカリフォルニアアシカ・トド・カマイルカによるショーがオムニバス形式で行われている。ゴムボートでもイルカと触れ合える。
1972年(三津天然水族館時代)から水産庁の「オットセイ飼育研究試験場」を受託しており、園内のオットセイ研究飼育舎でキタオットセイを窓越しで見ることができるが、彼らの名前は通し番号である。
古くからセイウチも飼育されており、2005年頃までは入口にセイウチの模型が置かれていた。しかし2003年頃までに飼育されていたセイウチが死亡したため、2004年に雌の二頭「シルク」「スノー」と2006年に一頭(「元気(オス)」)搬入されている。
繁忙期を除いて無料で移動水族館を実施している。
ジンベエザメ[1]やミンククジラ[5][1]の飼育もかつて手がけ、世界的にも貴重な実績を残している。
過去にシャチも計3頭飼育されていた。最初のシャチは紀伊半島沖で1986年に捕獲したが1988年に死亡となり、1995年にヤマト(オス)が外国の水族館から搬入され、1997年にはアスカ(メス)が紀伊半島沖で捕獲され搬入された。しかし2000年10月にヤマトが、2007年9月19日にはアスカが死亡したため、2016年現在飼育されていない。アスカ死亡の時点で、日本でシャチが飼育されているのは鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)と太地町立くじらの博物館(和歌山県東牟婁郡太地町)のみとなった。 死因については、小さな異物を誤飲した物が肺に留まったことで吸引性肺炎を発症し、それに伴う免疫低下の合併症による敗血症であると同年12月にプレスリリースで公表されている[6]。近隣のあわしまマリンパークなどでも過去にイルカが駿河湾内に漂着していた異物を誤飲して死亡した事例がある。
マスコットキャラクターは「うちっちー」。2014年春に近隣の沼津市立内浦小学校の校内学習での提案がきっかけで誕生した。同園で飼育されているセイウチがモデルで、名前の由来は同園がある内浦の「うち」と、地元の方言で"自分たち"を意味する「うちっち」と、セイウチの「うち」を掛けている。着ぐるみも制作されており(現在は二代目)、園内のみならず各種イベントにも出張を行っている。
昭和40年代より園内(三津港)と沼津港間の航路が伊豆箱根鉄道により設けられ、近隣の淡島や西浦湾の長井崎を周遊する「三津湾内めぐり」として運航されていた。2002年までに同社の西伊豆航路は全廃されたため、三津湾周遊航路を管轄する三津船舶営業所は同社唯一の海上船舶事業となっていたが、2016年4月運航を終了した。
1985年に26代目の龍宮丸(定員250名・全長27.2m)が進水し、2008年初夏まで就役した。1998年夏季シーズン期までは園内と沼津港間を定期運航していたが廃止され、それ以降は「三津湾内めぐり」として運航されていた。1999年から2005年3月までの6年余りに亘って長井崎に接岸していたフローティングレストラン・スカンジナビアに寄港する経路であったが、スカンジナビア営業終了に伴いルートを変更し、当初の周遊航路となっている。退役後は西伊豆航路の「こばるとあろー」と同様に海外へ売却された。
2008年7月19日から、(26代目)龍宮丸に代わり、中型船「チャッピー」(総トン数 69.0 トン、FRP船、ディーゼル機関 605馬力、速力 10 ノット、定員 150 人)が三津湾内めぐりに就航した[7]。1995年に建造され、近鉄志摩観光汽船(志摩マリンレジャー)の「鳥羽湾めぐり」に使われていた船体「チャッピー」を購入したものである。外観は「鳥羽湾めぐり」時代と全く同一である。2014年12月1日から2015年3月31日の運休期間[8]を経た後、2016年4月16日をもって運航を終了した[9]。 運航終了後の「チャッピー」は、ハウステンボスが所有しており、2016年7月16日より「フリッパー」という新しい名で大村湾の遊覧クルーズ船として運航されている。[10]
伊豆・三津シーパラダイスは、西武グループの企業である伊豆箱根鉄道の運営のため、系列水族館のポスターを相互に掲示しており、年間パスポート所有者は横浜・八景島シーパラダイスと箱根園水族館で、入園などの割引を受けることが出来る。
伊豆・三津シーパラダイスで飼育している主な生き物と、その展示場所は、以下の通り。なお、「(数字)」は、動物取扱業者登録(登録番号:227106138、登録年月日:2007年(平成19年)2月28日)による。[18]
売店内でシャチ「アスカ」メモリアルコーナーが設置され、写真が展示されている。
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