JR西日本225系電車(共通事項)
基本情報 運用者
西日本旅客鉄道 製造所
川崎重工業車両カンパニー →川崎車両 [ 注 1] 近畿車輛 製造年
2010年 - 2024年 製造数
524両(2024年5月現在) 運用開始
2010年12月1日 主要諸元 軌間
1,067 mm 電気方式
直流 1,500 V(架空電車線方式 ) 全長
20,000 mm 車体長
19,500 mm 19,570 mm(先頭車両) 全幅
3,003.2 mm 車体幅
2,950 mm 全高
4,085 mm[ 注 2] 車体高
3,630 mm 3,680 mm(先頭車両) 車体
ステンレス (川重:efACE ) (前頭部のみ普通鋼 ) 台車
軸梁式ボルスタレス台車 (ヨーダンパ 付) 主電動機
かご形三相誘導電動機 主電動機出力
270 kW 駆動方式
WN継手式中実軸平行カルダン方式 歯車比
1:6.53 制御方式
2レベルIGBT 素子 VVVFインバータ制御 制御装置
WPC15A-G1(1C2M・静止形インバータ 一体型) 制動装置
電気指令式 (直通 ・回生 〔純電気式 〕・抑速 ・耐雪 ・駐車 ブレーキ付き) 備考
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225系電車 (225けいでんしゃ)は、西日本旅客鉄道 (JR西日本)の直流 近郊形電車 [ 2] 。
概要
1994年 (平成 6年)から2008年 (平成20年)まで製造された223系 の次世代型にあたる車両で、JR西日本の新快速 で運用されるなど、223系とともにアーバンネットワーク (京阪神 地区)の主力を担う車両である。2009年 (平成21年)9月16日 の定例社長会見において225系を新造することが発表された[ 3] 。JR西日本発足時に製造された221系 で確立された「明るく、静かで快適乗り心地」を継承しつつ、従来車両に比べて、さらに安全性向上を図るとともに、車内設備や旅客サービスを改善している[ 4] 。
2010年 (平成22年)から2012年 (平成24年)にかけて東海道本線 (琵琶湖線 ・JR京都線 ・JR神戸線 )・山陽本線 (JR神戸線)向けの0番台 110両と、阪和線 ・関西空港線 向けの5000番台 116両の計226両が製造された[ 5] [ 6] 。
2010年(平成22年)10月23日 に神戸駅 と大阪駅 で、10月24日 に天王寺駅 と京都駅 で、それぞれ車両展示会が開催された[ 7] [ 8] [ 9] 。
2016年 (平成28年)から2017年 (平成29年)にかけて2次車として100番台 ・5100番台 が製造され[ 10] 、2020年 (令和 2年)から2024年 (令和6年)にかけて3次車として100番台の増備が実施された[ 11] 。2023年 (令和5年)には新快速の有料座席サービス「Aシート」を連結した列車を増発するため、専用車両の700番台を連結した4次車が1月に導入された。[ 12] [ 13] 。
1次車は日本産業デザイン振興会の2011年(平成23年)度グッドデザイン賞 を受賞している[ 14] [ 15] 。
車両概説
本項では1次車登場時の仕様を基本として記述し、増備車・番台別の区分については別途記述する。
車体
223系(左)と225系(右) (2010年8月20日 姫路駅)
車体長は19,570/19,500 mm(先頭車/中間車)、車体幅は2,950 mm、20 m級車体に片側3箇所の両開き扉という、近郊形としてはオーソドックスな構成である。全電動車 編成とすることによって、車両構体の共通化によるコスト削減が図られている[ 16] 。車体断面は321系 以降の新しい標準断面を採用し、ホームドア 設置を考慮して連結面 - 車端出入り口寸法を先頭車・中間車で共通化させている[ 4] 。材質はステンレス鋼 (SUS301, SUS304)を基本とし、運転台部分のみ高耐候性圧延鋼材(SPA)が用いられている[ 17] 。外板厚は、妻面が2mm、側面が2 mm、運転台が4.5 mmとなっている[ 18] 。また、コストダウンの一環としてメーカーごとの工法の差がある程度許容されており、貫通扉 上部の処理など[ 注 3] 、細部が異なる。また、川崎重工業製の車両はefACE と呼ばれる車体構造を採用している[ 19] 。
前頭部は列車 が衝突した際、運転席 周りに比べて相対的に強度を低くした先頭上部が先につぶれることで力を上方へ逃がし、乗客 への衝撃と客室の変形を抑える構造(クラッシャブルゾーン )をJR西日本の車両で初めて採用している[ 20] 。この衝撃吸収の仕組みはJR西日本が独自に開発したもので、「ともえ投げ 方式」と呼ばれる[ 21] [ 22] 。このほかにも、オフセット衝突対策としてガイド板構造、側面衝突対応として天井 - 側板 - 台枠を一体としたリング構造が採用されている[ 23] 。
側窓は構体構造の効率化から両端に小型窓、中央に大型窓を配置するように変更されているが、座席列に合わせて桟で区切られ、ドア間の日除けは5枚となっている。この窓配置は後に製造されたJR西日本の近郊・通勤形 (227系 ・521系100番台 ・323系 )にも継承された。
前面は角ばったものとなっており、ガラス周辺部を濃いグレーの塗色とし、前部標識灯(前照灯 ・フォグランプ )にはHID が使用されている。
塗色は223系と同様で、0番台・100番台は側面に白・茶(ぶどう色2号 )・青(JR西日本コーポレートカラー )・ベージュ(新快速シンボルカラー)の4色帯を、窓部分に茶色の幅広帯を配しており、5000番台・5100番台は車体側面に青と白のグラデーションとグレーの幅広帯を配している。
側面表示器は従来のJR西日本の電車 同様、種別が幕式、行先が3色LED 式と使い分けられていたが、この構造は本系列1次車と287系 が最後となった。
223系と225系の連結部(右が225系)
1次車と2次車の連結部(左が2次車)
225系の側窓
225系2011年グッドデザイン賞受賞プレート
225系5000番台種別・行き先表示(旧)
225系5000番台種別・行先表示(新)
車内
223系と同じシートピッチ910 mmの転換クロスシートが扉間に5列(扉横は固定式)、車端部(運転台およびトイレ設置部を除く)に向かい合わせ式の固定クロスシートが設置されている。座席配列 についても223系と同様で、0番台・100番台・6000番台には補助席を設けているが、5000番台・5100番台は空港輸送およびラッシュ時 の収容力を考慮して1人+2人席とし補助席は設置されていない。
つり革 や手すり は大型化され、緊急時につかまりやすく考慮されており、オレンジ色に変更されている。225系ではつり革の数を増やし、1両につき223系の80個からおよそ1.5倍となる124個を設置している[ 24] 。また、手すりの端部を曲線化することにより、乗客が手すりに衝突した時でも衝撃力が集中しないように配慮されている。
優先座席 付近については、つり革を緑色化することによりそのエリアを明確化させている。また、バリアフリー新法 の施行により、トイレ の形状の変更が行われ、223系では編成に1箇所であった車椅子スペース を2箇所に増設している。客用ドアの室内側には黄色のラインを追加し、鴨居部にはドア開閉ランプを2灯を設置している。ドアエンジン は戸締め可変力制御機構を備える[ 17] 。客室扉の車外および車内の横には、扉が半自動時において扉を開閉させる半自動スイッチが設置されている。
トイレの汚物処理方式は全車とも真空吸引式 に変更されている。運転室背面の仕切り構造はJR西日本のワンマン運転対応車両と共通で、仕切扉は引き戸とした。
案内装置 については、自動放送装置(5000番台・5100番台4両編成のみ)と、321系で採用実績のある車内旅客案内装置「WESTビジョン 」を導入し、19インチの液晶ディスプレイ を、乗降扉間に1台4面を、車内両端に1台2面を、それぞれ2箇所ずつ設置している。当初この装置では日本語と英語の表示に対応していたが、2016年 (平成28年)に323系が導入された後に、中国語 ・朝鮮語 の表示に対応するようになった。そのほか、225系では途中で増解結 を伴う運用にも投入されるため、それに関する案内にも対応している。
客室内(0番台)
客室内(5000番台)
0番台の座席
5000番台の座席(2人席)
225系の車内旅客案内装置
中国語・朝鮮語表示に対応した案内表示装置
乗降ドア周辺部
車いす対応大型トイレ
乗務員室
運転台の主幹制御器 は、221系以来実績のあるブレーキとマスコンが別々の横軸ツインレバー型 としている。ワイパー は運転士側に予備を含めて2本、助士側に1本、貫通扉に1本の計4本を装備する。
主要機器
125系 や321系 で採用された0.5Mシステム と呼ばれる、運転に必要な機器類を1両にまとめて搭載する考え方を基本とし、すべての車両が電動車である。そのため、全車両に車両制御装置[ 注 4] を搭載しているが、集電装置 の有無によって225形と224形の区別を行っている。
車両制御装置 は三菱電機 [ 注 5] ・東洋電機製造 [ 25] ・東芝 [ 26] の3社が製造し、321系に採用された社内形式が WPC15 のものをベースに223系との併結を考慮させてソフトウェアの調整などを行ったものであり、WPC15A-G1 の社内形式を付与している。
主回路部はIGBT 素子による2レベル電圧形PWMインバータ1基(定格容量:760 kVA)で2基の電動機 を制御する、いわゆる1C2M構成のVVVFインバータを搭載し、速度センサレスベクトル制御および純電気ブレーキ に対応している[ 25] 。これに対し補助電源部は三相交流440 V、75 kVAの容量を有している[ 25] 。主回路部と同じくIGBTを用いた2レベル電圧形PWMインバータをCVCF制御し、他車の補助電源部と並列運転を行うことで、1基当たりの容量小型化および故障時の編成全体での冗長性 を確保する設計である[ 25] 。
1次車パンタグラフ (写真は5000番台)
集電装置はシングルアーム型パンタグラフ(WPS28C)が採用され、クモハ225形・モハ225形の上郡・和歌山寄りに搭載している。バネ上昇、空気下降式で電磁カギ外し装置および上昇検知装置を備える。なお、0・6000番台は集電シューの先端が2本であるが5000番台は1本となっている。
主電動機 はかご形三相誘導電動機 WMT106A[ 注 6] が採用され、各車両に2基搭載されている。センサレスベクトル制御により速度センサを廃し、1時間定格出力を270 kWに増加した[ 25] 。また、開発当時ではこの主電動機を今後の標準形式とみなしており、他形式へは制御ソフトやギア比の変更で対応することとした[ 27] 。
空調装置 は、集約分散式 である WAU708 を屋根上に1両あたり2台搭載しており、容量は20,000 kcal/h以上である。
電動空気圧縮機 は、基本的に除湿装置と一体化した低騒音スクリュー式 WHM3098-WRC1600 (容量1,600 L/min)をクモハ225形・モハ225形に搭載するが、容量や多重化などの関係で両数に関係なく編成で2基搭載とした。このため、8両編成中間に位置するモハ225形(5号車)には空気圧縮機が省略、搭載準備工事にとどめられ、車両番号が原番に500を足した500番台(100番台は600番台)として区別された。この措置によって通常のモハ225形0番台車両に欠番が生じており、将来500番台車両に空気圧縮機を搭載し0番台への改番 がなされた場合、単純に現番号-500で容易に欠番を埋められるようになっている。
各車両には、電動空気圧縮機から供給された空気を貯蔵する元空気タンクとドアの開閉などで用いる 制御空気タンク を一体化した二室空気タンクが車両中央付近に1基、常用・非常ブレーキで用いる供給空気タンクが台車近傍の山側(2 - 4位側)に2基搭載されている[ 27] [ 28] [ 29] [ 18] [ 注 7] 。
台車 は、メンテナンス性の向上及び部品共通化の観点から、223系や321系で実績のある軸はり式ボルスタレス台車 とした。1両あたり電動台車と付随台車を1台ずつとしている。クモハ225形・モハ225形の場合は上郡・和歌山寄りに電動台車、米原・天王寺寄りに付随台車を装着している。クモハ224形・モハ224形の場合はその逆である。
基礎ブレーキ は、電動台車には踏面ブレーキ 、付随台車には踏面ブレーキとディスクブレーキ を搭載し、空気ばね 間距離を2,000 mmに拡大することで乗り心地の改善が図られている。電動台車は全車 WDT63A であるが、0番台のうち先頭車両と一部モハ225形[ 注 8] の付随台車は1車軸あたり2枚のディスクブレーキと駐車ブレーキ 機能およびアンチローリング装置を備えた WTR246C、それ以外が駐車ブレーキを省略した WTR246B となっている[ 30] 。WTR246C を採用するモハ225形は、車両番号が原番に300を足した300番台(100番台は400番台)として区別された[ 注 9] 。同様に、5000番台の先頭車両の付随台車は、1車軸あたり1枚のディスクブレーキと駐車ブレーキ機能を備えた WTR246E、中間車の場合は駐車ブレーキを省略した WTR246D となっている[ 31] 。WTR246D および WTR246E のアンチローリング装置は準備工事にとどめられている[ 4] 。また、全台車にヨーダンパ が設置されている。
連結器 は1編成を1車両として運用する考え方を基本としたため、中間連結部は半永久連結器を使用することを基本としている。先頭車運転台寄りの連結器は、増解結作業の容易化のために、電気連結器・自動解結装置付き密着連結器を採用する。すべての連結器にばね式胴受けと元空気ダメ間引き通しを備えている。
保安装置 は、新製当初からATS-SW およびATS-P のほか、EB ・TE装置 、映像音声記録装置 が搭載される[ 17] 。5100番台のみ、EB-N装置(デッドマン装置 に類似)と車両異常挙動検知システム を搭載している。
警笛 は、AW-2およびAW-5、補助警笛のミュージックホーン が先頭車両運転台床下に搭載される[ 27] [ 18] 。
形式
上り向き制御電動車。前位寄りに運転台、3位寄りに車椅子スペースを備え、車両制御装置・蓄電池・空気圧縮機・集電装置などを搭載する。
(0・100番台は敦賀・大垣・柘植向き、5000・5100番台は大阪環状線外回り先頭向き、6000番台は大阪向きに運転台)
下り向き制御電動車。後位寄りに運転台、1位寄りに車いすスペース、2位寄りに身障者対応トイレを備え、車両制御装置、蓄電池などを搭載する。700番台はAシート車。
(0・100・700番台は上郡・播州赤穂向き、5000・5100番台は関西空港・紀伊田辺・東羽衣向き、6000番台は福知山向きに運転台)
モハ225形
中間電動車。車両制御装置・蓄電池・空気圧縮機・集電装置などを搭載する。100(4両編成のみ)・5100番台では機器二重化の一環でパンタグラフを2基装備している。
中間電動車。車両制御装置・蓄電池・空気圧縮機・集電装置・駐車ブレーキを搭載する。400番台(8両編成のみ)では機器二重化の一環でパンタグラフを2基装備している。
中間電動車。車両制御装置・蓄電池・集電装置などを搭載する(空気圧縮機は搭載していない)。
モハ224形 (M')
中間電動車。車両制御装置・蓄電池などが搭載されている。
4・6・8両編成の3パターンを基本としているが、このパターン以外の編成でも走行できるようになっている。
番台別解説
各番台の編成表で「-xxx」とあるのは、「xxx番台」の意味である(例:「クモハ225-5000」→「クモハ225形5000番台」)。
0番台
0番台
基本情報 製造年
2010年 - 2012年 製造数
110両 運用開始
2010年12月1日 投入先
東海道・山陽本線ほか 主要諸元 編成
4・8両(全車0.5M電動車 ) 最高運転速度
120 km/h(2両編成時) 130 km/h 設計最高速度
130 km/h 起動加速度
2.5 km/h/s以上 減速度(常用)
4.6 km/h/s 減速度(非常)
5.2 km/h/s 編成定員
1123名(8両) 547名(4両) 車両定員
133名(クモハ225) 126名(クモハ224) 144名(モハ225・モハ224) 自重
41.6 t(クモハ225) 41.8 t(クモハ224) 39.4 t(モハ225) 38.6 t(モハ224) 編成重量
316.8 t(8両編成時) 台車
動力台車:WDT63A 付随台車:WTR246B・WTR246C 主電動機
WMT106A-G2 編成出力
8両編成:270 kW×2×8 = 4,320 kW 4両編成:270 kW×2×4 = 2,160 kW 制御装置
WPC15A-G1-(M/T/S) 保安装置
ATS-SW ,ATS-P 列車防護無線装置 EB ・TE 装置
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転落防止幌設置前の0番台
東海道・山陽本線、湖西線、北陸本線、赤穂線の新快速・快速 への充当を目的として投入されたグループである。新製配置は全車網干総合車両所 である。最高速度は130 km/hであり、4両編成の編成記号はU [ 32] 、8両編成の編成記号は I [ 33] 。かつて同所に配置されていた6両編成の編成記号は L であった[ 34] 。
2010年 (平成22年)5月から8月にかけて、2011年(平成23年)3月ダイヤ改正による土休日新快速の全列車12両化[ 注 10] を名目として近畿車輛から8両編成×5本(I1 - I5編成)が出場した[ 35] [ 36] 。このうちI2編成は新製当初、集電装置の関節の向きが他の編成と逆になっていた[ 37] 。同年6月には、東海道本線や山陰本線 (嵯峨野線 )京都駅 - 嵯峨嵐山駅 間で試運転 を行った[ 38] [ 39] 。なお、東海道本線での試運転では、編成中一部車両の連結位置が変更されていた[ 38] 。8月には223系との併結試運転を行っている[ 40] 。
2011年 (平成23年)4月から9月にかけて、福知山線 (JR宝塚線)における113系 ・221系の運用置き換えおよび網干所輸送障害対策による予備車確保名目で6両編成×5本(L1 - L5編成)が近畿車輛、4両編成×6本(Y1 - Y6編成)が川崎重工業から出場した[ 35] [ 41] [ 42] 。2011年(平成23年度)度に落成した6両編成は近畿車輛製で、4両編成は川崎重工業製である[ 41] [ 42] 。このうち、6両編成×5本と4両編成×3本(Y2・Y4・Y6編成)は2012年(平成24年)3月ダイヤ改正にあわせて福知山線での運用に付くため、最高速度を120 km/hに設定し、車両番号 も6000番台に改番され(詳細は#6000番台 を参照のこと)、網干総合車両所宮原支所 に転属した[ 43] 。
2012年 (平成24年)8月から9月にかけて、8両編成×2本(I6・I7編成)が川崎重工業で落成し[ 41] 、225系登場時に発表されていた110両[ 5] が落成した。
2016年 (平成28年)4月より、同年2月より製造された100番台に合わせて4両編成の編成記号がY からU に変更、番号も6000番台に改造された分の欠番が埋められている(Y1→U1、Y3→U2、Y5→ U3)[ 44] 。
0番台編成表
← 敦賀・大垣・柘植
上郡・播州赤穂 →
8両編成
>クモハ225 -#0 (Mc)
モハ224 -#0 (M')
モハ224 -#0 (M')
>モハ225 -#500 (M5)
モハ224 -#0 (M')
モハ224 -#0 (M')
>モハ225 -#300 (M3)
クモハ224 -#0 (M'c)
定員
133
144
144
144
144
144
144
126
6両編成
>クモハ225 -#0 (Mc)
モハ224 -#0 (M')
モハ224 -#0 (M')
>モハ225 -#0 (M)
モハ224 -#0 (M')
クモハ224 -#0 (M'c)
定員
133
144
144
144
144
126
4両編成
>クモハ225 -#0 (Mc)
モハ224 -#0 (M')
>モハ225 -#0 (M)
クモハ224 -#0 (M'c)
定員
133
144
144
126
100番台・700番台
100番台 700番台
基本情報 製造年
2016年 - 2024年 製造数
176両(2024年 5月現在)[ 45] 運用開始
2016年7月7日 投入先
東海道・山陽本線ほか 主要諸元 編成
4・6・8両(全車0.5M電動車 ) 最高運転速度
130 km/h 起動加速度
2.5 km/h/s以上 減速度(常用)
4.6 km/h/s 減速度(非常)
5.2 km/h/s 編成定員
1,123名(2次車8両編成) 547名(2次車4両編成) 1135名(3次車8両編成) 551名(3次車4両編成) 843名(3次車6両編成) 510名(4次車) 車両定員
133名(クモハ225) 126名(クモハ224) 144名(2次車中間車) 146名(3次車中間車) 85名(クモハ224形700番台)[ 12] 台車
動力台車:WDT63A・WDT63E 付随台車(駐車ブレーキ非装備):WTR246B・WTR246J 付随台車(駐車ブレーキ装備):WTR246C・WTR246K 主電動機
WMT106A-G2 編成出力
8両編成:270 kW×2×8 = 4,320 kW 6両編成:270 kW×2×6 = 3,240 kW 4両編成:270 kW×2×4 = 2,160 kW 制御装置
WPC15A-G1-(M-2/T/S/H) 保安装置
ATS-SW ,ATS-P 列車防護無線装置 EB ・TE 装置車両異常挙動検知システム テンプレートを表示
2016年 (平成28年)から製造されている0番台のマイナーチェンジ車。編成記号は0番台に準ずる。先頭形状は前面ガラス寸法を除き227系や521系3次車に準じたデザインとなり、落成時から先頭車間転落防止幌が取り付けられた[ 46] 。川崎重工製車両の編成ステッカーは文字が太いものへ変更されている。
運転台は0番台とほぼ同一仕様[ 注 11] で、また、機器二重化の一環として4両編成のモハ225形100番台と8両編成のモハ225形400番台にはパンタグラフが増設(ダブルパンタ化)されている。
室内では客室照明のLED化(直管型タイプ)および蛍光灯カバーが廃止されたほか、車端部の貫通扉にアシストレバーを新設している。
700番台は、2023年(令和5年)3月18日ダイヤ改正の際にAシートの運用が6往復に拡大されるため、クモハ224形2両が製造された。片開き 式2扉[ 47] となったため在来車と側面の見た目が大きく異なる。トイレ向かいの車椅子スペース(フリースペース)には一人掛けの介護者用座席が設けられた[ 47] [ 12] 。4両中3両は100番台の一般車(フリースペース部の介護者用座席は未設置)であるため、当区分番台はクモハ224形のみの設定である[ 47] [ 12] 。
2次車(100番台)
2017年 (平成29年)3月4日 のダイヤ改正における平日新快速12両編成の増強および吹田総合車両所奈良支所 の103系 の置き換え用[ 注 12] として導入されたグループ。2016年 (平成28年)2月23日 に4両編成×2本(U4・U5編成)[ 48] [ 49] 、3月3日 に8両編成×1本(I8編成)が近畿車輌から、3月10日 に8両編成×1本(I9編成)[ 50] が川崎重工業から出場し、試運転を行った。2016年7月7日 より順次営業運転を開始している[ 51] 。
2次車のI8編成
フルカラーLEDになった種別幕
フルカラーLEDになった側面幕
3次車(100番台)
2020年(令和2年)2月に行われた定例社長会見で、吹田総合車両所奈良支所 の201系 置き換え[ 注 13] のため本系列144両の追加製造が発表[ 11] され、第1陣として2020年(令和2年)6月9日に8両編成×1本(I10編成)が近畿車輌から出場し、試運転を行った[ 52] [ 53] 。I10編成は約4年4か月振りの増備となり[ 53] 、この間に製造された323系や271系 などで採用された仕様をフィードバックしている。
2次車からの変更点は以下の通り。
車体外観
主要機器
車両制御装置のメーカーを東芝と日立製作所 に変更。
空気タンクが1口式から2口式へ変更。
電動空気圧縮機がクノールブレムゼ 鉄道システムジャパン製のスクリュー式から三菱電機製スクロール式へ変更[ 53] 。
室内
中間車へのフリースペース新設[ 54] 。
座席肘掛けの形状変更。
扉開時に動作する盲導鈴の新設。
2020年(令和2年)度は8両編成×5本(I10 - I14編成)・4両編成×5本(U6 - U10編成)の60両を製造し、221系A編成・C編成全車と223系V編成×2本[ 注 14] を置き換えた。
続いて、221系B編成置き換えを目的とした6両編成(2代目L編成)が登場、2021年(令和3年)7月から9月にかけてL1 - L6編成が近畿車輛から順次落成し、9月下旬より順次営業運転に入った[ 55] 。また、同年10月から11月にかけてL7・L8編成[ 56] [ 57] も落成している。
翌2022年(令和4年)10月から11月にかけて川崎重工業が川崎車両に分社後では初となる同社製のL9・L10編成[ 1] [ 58] [ 59] [ 60] が落成した。2024年(令和6年)1月 - 3月に落成したL11 - L14編成も同様に川崎車両製となっている[ 61] [ 62] [ 63] 。L14編成を最後に当初予定の144両が出揃った[ 63] 。
3次車のU9編成
2021年度に製造されたL4編成(2代目)
4次車(100番台・Aシート車700番台)
2023年(令和5年)3月18日のダイヤ改正より新快速のAシート連結列車の増加に伴い増備されたグループ。Aシート車両にあたるクモハ224形は700番台 に区分されている[ 47] 。700番台を含む編成は4両×2編成製造されており、それぞれK1・K2編成となっている。両編成とも2023年(令和5年)1月に近畿車輛から落成した[ 64] 。3次車に改造で設置された『モニタ状態監視システム』を標準装備する[ 47] 。また、車両制御装置は東洋電機製造製となっている[ 12] ほか、3次車製造の144両とは別にカウントされている都合上、車両番号はL11 - L14編成の部分を空けて振られている[ 64] 。
クモハ224-701
クモハ224-701車内
225系700番台による団体列車
100番台編成表
← 敦賀・柘植
上郡・播州赤穂 →
8両編成
>クモハ225 -#100 (Mc)
モハ224 -#100 (M')
モハ224 -#100 (M')
>モハ225 -#600 (M5)
モハ224 -#100 (M')
モハ224 -#100 (M')
< >モハ225 -#400 (M3)
クモハ224 -#100 (M'c)
定員
133
144[ 注 15] 146[ 注 16]
144[ 注 15] 146[ 注 16]
144[ 注 15] 146[ 注 16]
144[ 注 15] 146[ 注 16]
144[ 注 15] 146[ 注 16]
144[ 注 15] 146[ 注 16]
126
6両編成
>クモハ225 -#100 (Mc)
モハ224 -#100 (M')
モハ224 -#100 (M')
< >モハ225 -#100 (M)
モハ224 -#100 (M')
クモハ224 -#100 (M'c)
定員
133
146
146
146
146
126
4両編成
>クモハ225 -#100 (Mc)
モハ224 -#100 (M')
< >モハ225 -#100 (M)
クモハ224 -#100 (M'c)
定員
133
144[ 注 15] 146[ 注 16]
144[ 注 15] 146[ 注 16]
126
4両編成 Aシート 組込
>クモハ225 -#100 (Mc)
モハ224 -#100 (M')
< >モハ225 -#100 (M)
クモハ224 -#700 (M'c)
定員
133
146
146
85
5000番台
5000番台
5000番台HF419編成
(2022年1月10日
浅香駅 )
基本情報 製造年
2010年 - 2011年 製造数
116両 運用開始
2010年12月1日 投入先
阪和線・関西空港線・紀勢本線ほか 主要諸元 編成
4両(全車0.5M電動車 ) 最高運転速度
120 km/h 起動加速度
2.1 km/h/s以上 減速度(常用)
3.9 km/h/s 減速度(非常)
4.4 km/h/s 台車
動力台車:WDT63A 付随台車:WTR246D・WTR246E 主電動機
WMT106A-G1 主電動機出力
270 kW × 2基/両 編成出力
270 kW×2×4 = 2,160 kW 制御装置
WPC15A-G1-(M/T/S) 保安装置
ATS-SW ,ATS-P 列車防護無線装置 EB ・TE 装置車両異常挙動検知システム (一部)
出典:『鉄道ファン 2010年11月号』交友社
テンプレートを表示
転落防止幌設置前の5000番台
阪和線の一部の快速に使用されていた103系・113系や奈良電車区所属の221系の運用を解消する目的で投入されたグループ。223系0・2500番台と共通で紀勢本線 (きのくに線)のローカル運用にも充当するため、2年間で合計116両が日根野電車区に新製配置された。223系0・2500番台との併結を考慮し、最高速度は120 km/hとなっている。
落成当初の編成記号は E であったが[ 65] 、2011年(平成23年)3月ダイヤ改正以後はF となり[ 66] 、2012年(平成24年)10月1日時点ではHF に変わっている[ 67] 。なお、本番台のみ全編成の編成番号下2桁と各車両番号下2桁が一致している。
2010年 (平成22年)9月から2011年 (平成23年)1月にかけて、2011年(平成23年)3月12日 のダイヤ改正による関空・紀州路快速増発(毎時3本から毎時4本)および221系置き換えを名目として近畿車輛と川崎重工業から4両編成21本(HF401 - HF421編成)が出場した[ 67] 。このうちHF403・HF404・HF416編成は新製当初、集電装置の関節の向きが他の編成と逆になっていた[ 68] 。
2010年 (平成22年)10月15日 には、湖西線内で223系0番台との併結試験も行われた[ 69] 。同年11月8日 - 11月12日 には紀勢本線紀伊田辺駅 まで入線している[ 70] [ 71] 。
2011年 (平成23年)7月から12月にかけて、2012年(平成24年)3月ダイヤ改正による大半の快速列車 の223系・225系への統一を名目として近畿車輛と川崎重工業から4両編成×8本(HF422 - HF429編成)が出場した[ 67] 。
5000番台編成表
← 天王寺(阪和線)・環状線外回り先頭
関西空港・紀伊田辺 →
形式
>クモハ225 -#5000 (Mc)
モハ224 -#5000 (M')
>モハ225 -#5000 (M)
クモハ224 -#5000 (M'c)
5100番台
転落防止幌設置対象外の6両編成
2016年 (平成28年)から2017年 (平成29年)にかけて製造された5000番台のマイナーチェンジ車で、2015年(平成27年)4月30日に公表された「JR西日本グループ中期経営計画2017(アップデート)」[ 72] の施策として掲げられた車両である。阪和線の103系・205系 の置き換え用として4両編成×14本・6両編成×11本の計122両が製造された。編成記号は全車がHF だが、4両編成は5000番台の続番に対して、6両編成は新たにHF601から振られている。
2016年(平成28年)3月14日に近畿車輛で報道陣に公開され[ 46] [ 73] 、同年3月17日付で4両編成×2本が配置された[ 74] 。2016年 7月1日 から営業運転を開始している[ 75] [ 73] 。2018年(平成30年)3月17日のダイヤ改正からは、羽衣線の4両化工事に伴い103系3両編成の代替として同線での運行を開始した。
100番台と同じく、前頭部を521系3次車などと同様のデザインに変更している。集電装置も100番台同様に予備パンタグラフを編成中1基搭載するほか、集電シューが0・100番台と同様に先端2本タイプへ変更された。また、4両編成は2編成を連結した運用が存在することから、落成当初から先頭車間転落防止幌が取り付けられている[ 46] 。
基本的な車内設備は5000番台1次車に準拠するが、1次車からの変更点として、車内照明のLED化や貫通扉へのアシストレバー新設のほか、南海トラフ地震 の被害が想定されるきのくに線などの海岸沿いの区間でも運用されることから避難用はしご[ 76] ・非常灯など津波被害に備えた避難用品の新設[ 46] 、関西空港 の外国人観光客の利用を想定したJR西日本の通勤・近郊型車両としては初めて公衆無線LAN 機器の設置が行われている[ 77] 。
関空・紀州路快速で使用される4両編成
(2016年9月
浅香駅 )
津波避難用はしご収納場所
公衆無線LANの案内
5100番台のパンタグラフ
5100番台編成組成
← 天王寺(阪和線)・環状線外回り先頭
関西空港・紀伊田辺・東羽衣 →
6両編成
>クモハ225 -#5100 (Mc)
モハ224 -#5100 (M')
モハ224 -#5100 (M')
< >モハ225 -#5100 (M)
モハ224 -#5100 (M')
クモハ224 -#5100 (M'c)
4両編成
>クモハ225 -#5100 (Mc)
モハ224 -#5100 (M')
< >モハ225 -#5100 (M)
クモハ224 -#5100 (M'c)
6000番台
6000番台
6000番台MY02編成
(2022年4月
尼崎駅 )
基本情報 種車
0番台 改造年
2012年 改造数
42両 運用開始
2012年3月17日 投入先
福知山線 主要諸元 編成
4・6両(全車0.5M電動車 ) 最高運転速度
120 km/h 設計最高速度
130 km/h 起動加速度
2.1 km/h/s 減速度(常用)
3.5 km/h/s 減速度(非常)
4.2 km/h/s 編成定員
835名(6両) 547名(4両) 車両定員
133名(クモハ225) 126名(クモハ224) 144名(モハ225・モハ224) 自重
41.6 t(クモハ225) 41.8 t(クモハ224) 39.4 t(モハ225) 38.6 t(モハ224) 台車
動力台車:WDT63A 付随台車:WTR246B・WTR246C 主電動機
WMT106A-G2 編成出力
6両編成:270 kW×2×6 = 3,240 kW 4両編成:270 kW×2×4=2,160 kW 制御装置
WPC15A-G1-(M/T/S) 保安装置
ATS-SW ,ATS-P 列車防護無線装置 EB ・TE 装置 テンプレートを表示
転落防止幌設置前の6000番台
2012年 (平成24年)3月17日 のダイヤ改正で福知山線 (JR宝塚線)で運用していた113系・221系の置き換えを目的として投入された番台区分[ 78] で、0番台の6両L編成全てと4両編成×3本(Y2・Y4・Y6編成)を網干総合車両所から宮原総合運転所に転属させ、設定変更の上で6000番台に改番されたグループ[ 79] [ 80] 。なお、同年6月1日 付の組織改正により、本グループは網干総合車両所宮原支所 に所属する形に変更された。編成記号は、4両編成が MY 、6両編成が ML となっている[ 80] 。
運用線区を考慮し、221系と同等の最高速度120 km/h仕様に設定変更されており、先頭車(クモハ225形・クモハ224形)の前面貫通扉の下部と側面乗務員扉の下部にオレンジ色の細いライン2本がシールで追加されている。これは、223系の2000番台から6000番台 への改造、5500番台 の仕様変更と同等の内容である。223系5500番台および6000番台は221系との併結運転が可能だが、本グループは221系との併結運転は不可能である[ 81] 。
6000番台編成表
← 大阪
福知山 →
6両編成
>クモハ225 -#6000 (Mc)
モハ224 -#6000 (M')
モハ224 -#6000 (M')
>モハ225 -#6000 (M)
モハ224 -#6000 (M')
クモハ224 -#6000 (M'c)
定員
133
144
144
144
144
126
4両編成
>クモハ225 -#6000 (Mc)
モハ224 -#6000 (M')
>モハ225 -#6000 (M)
クモハ224 -#6000 (M'c)
定員
133
144
144
126
改造工事
デジタル列車無線の取付
従来のアナログ無線の老朽化に伴う設備更新を図るため、1次車を対象にデジタル列車無線 の取り付けを施工した。新製時から取り付けられている2次車は対象外である。
避難用はしごの設置
日根野支所 所属車は紀勢本線や関西空港線など南海トラフ地震で津波の被害が予想される海沿いの区間を走行するため、各車両の中央扉付近に避難用はしご及び収納用ケースの設置が行われた。なお、新製当初から設置している225系5100番台・227系1000番台、阪和線のみで運用される103系(2018年(平成30年)3月をもって引退)・205系(2018年(平成30年)3月をもって運用終了、奈良支所 に転属)を除く日根野支所 所属の車両全てがこの改造を受けている。
先頭車間転落防止幌の取り付け
2010年 (平成22年)12月に舞子駅で発生した乗客転落死亡事故 により、その対策として増解結を頻繁に行う本系列の先頭車前面に対し、2015年 (平成27年)より1次車を対象に転落防止幌 の取り付けが検査時に順次進められた[ 82] 。
ただし、100番台と5100番台4両編成は新製当初から取り付けられていることや、5100番台6両編成は営業運転時に増解結を行わないことから、対象外となっている。
Wi-Fiの設置
5000番台は順次車内Wi-Fiの設置が行われた。なお、新製時からWi-Fiを設置している225系5100番台とは掲出ステッカーのデザインが異なっている。
全車2024年1月に使用停止されている[ 83] 。
車両配置と運用線区
2024年(令和6年)4月1日現在の配置車両と、2017年(平成29年)10月14日現在の定期列車の運用は以下の通り。
JR神戸線・JR京都線・琵琶湖線
JR神戸線・JR京都線・琵琶湖線系統では225系0番台が2010年(平成22年)12月1日より営業運転を開始した。本系列の投入により、2011年(平成23年)3月12日のダイヤ改正から土曜・休日ダイヤの新快速は米原駅・近江今津駅 - 姫路駅間において全列車が12両編成で運転されることになった。2016年(平成28年)からは100番台が投入され、その後のダイヤ改正により平日でも大阪駅始発を除き全ての新快速が米原駅・近江今津駅 - 姫路駅間で12両編成で運転されることになった。
2016年(平成28年)3月25日までは、早朝深夜のみ東海旅客鉄道 (JR東海)管内である東海道本線 米原 - 大垣駅間に乗り入れていたため、これに伴う乗務員訓練で、大垣駅 - 尾張一宮駅 間にも入線したことがある[ 84] 。その際、営業運転では通過することのなかった新垂井駅 (廃駅)を経由する「新垂井線」も走行している[ 85] 。
神戸 - 大阪間に日本で2番目の鉄道が開業してから150周年となる2024年 (令和6年)5月11日 には、225系100番台6両編成を使用した開業150周年記念列車が団体臨時列車として大阪 - 神戸間で運転され、神戸駅では記念式典と出発式が行われた[ 86] [ 87] 。
2024年(令和6年)4月現在、網干総合車両所本所に0番台8両編成×7本(I1 - I7編成)・4両編成×3本(U1 - U3編成)と、100番台8両編成×7本(I8 - I14編成)・4両編成×9本(U4 - U10・K1・K2編成)・6両編成×14本(L1 ー L14編成)の合計244両が配置されており、下記の線区で223系1000・2000番台と共通運用で新快速・快速などで使用されている[ 88] 。
阪和線・関西空港線・きのくに線
阪和線系統では5000番台が日根野電車区に新製配置され、2010年(平成22年)12月1日より営業運転を開始した。当初は奈良電車区(現:吹田総合車両所奈良支所 )の阪和線用221系と日根野電車区の205系8両編成が就いていた運用に限定して使用され、223系とは運用が区別されていた。2011年(平成23年)3月12日のダイヤ改正より223系と共通運用になり、大阪環状線 - 関西空港駅 ・和歌山駅 間を結ぶ関空快速・紀州路快速 にも使用されるようになった。
また、2014年(平成26年)2月17日 - 21日に実施された大阪環状線の朝ラッシュ時間帯の3ドア車両集中運用の関係で桜島線 (JRゆめ咲線)に乗り入れたことがある[ 89] 。
2016年(平成28年)7月の5100番台投入時に、全編成4ドアであった阪和線内の4両編成の普通列車 が223系と当形式でも運用するようになり、同年12月には全ての運用が3ドアに統一されている。
2018年(平成30年)3月17日のダイヤ改正より、阪和線全快速・普通列車が223・225系で統一され[ 注 17] 、羽衣線でも運行が開始された。羽衣線はワンマン運転に対応した5100番台4両編成が限定運用されている。また新大阪駅 発着快速が廃止されたため、東海道本線貨物支線(梅田貨物線 )新大阪 - 福島 間での運行を終了した[ 90] 。梅田貨物線での運行終了時には、早朝の和歌山発新大阪行きのB快速と新大阪発湯浅 行きの快速(きのくに線内は普通)や、深夜の新大阪発御坊 行きの快速(きのくに線内は普通)に充当されていた。
2024年(令和6年)4月現在、吹田総合車両所日根野支所 に5000番台4両編成×29本(HF401 - HF429編成)と、5100番台4両編成×14本(HF430 - HF443編成)・6両編成×11本(HF601 - HF611編成)の合計238両が配置されている[ 91] 。
大阪環状線 - 関西空港駅・和歌山駅間を結ぶ関空快速・紀州路快速や直通快速 ・日中の区間快速 などの快速列車のほか、阪和線普通列車(2016年(平成28年)7月1日より)、関西空港線のシャトル、大阪環状線の周回列車などに充当されている。紀勢本線(きのくに線)の定期列車では和歌山駅 - 紀伊田辺駅間を中心に充当されている。4両編成は223系0・2500番台と共通運用であるが、6両編成は阪和線内の普通列車やラッシュ時の区間快速・快速を中心に運用されており、関西空港線やきのくに線には入線しない。
福知山線(JR宝塚線)
福知山線 (JR宝塚線)では2012年(平成24年)より225系6000番台がJR神戸線・京都線用0番台の改造により投入され、従来使用されていた113系と221系の運用を置き換えた。
2024年(令和6年)4月現在、網干総合車両所宮原支所 に6000番台の6両編成×5本(ML01 - ML05編成)と4両編成×3本(MY01 - MY03編成)の合計42両が配置されている[ 92] 。
その他
車体ラッピング
びわこおおつ 紫式部とれいん
2024年 (令和6年)1月23日から3年程度、NHK大河ドラマ 『光る君へ 』の放送に合わせ、100番台6両編成×1本(L10編成)の車両外装をラッピングし、内装を装飾したラッピング列車 「びわこおおつ 紫式部とれいん」が運行されている[ 93] [ 94] 。平安時代 の貴族や女性文学者に人気のあった石山詣の様子や、石山寺 から満月を眺める紫式部 の姿をイメージしたラッピングを施し、ヘッドマーク も取り付けている。車内装飾も行われ、中吊り・窓上・ドア横の広告枠などを活用し、昔の人々が詠んだ和歌 や詠われてきた大津の美しい景色、知られざる逸話などを紹介している。
編成表
2024年(令和6年)4月1日現在
凡例
網干総合車両所所属
0番台[ 88]
← 敦賀・柘植
上郡・播州赤穂 →
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 224
モハ 225
モハ 224
モハ 224
モハ 225
クモハ 224
落成日
備考
I1
1
1
2
501
3
4
302
1
2010/05/18 (近車)
I2
2
5
6
503
7
8
304
2
2010/06/15 (近車)
I3
3
9
10
505
11
12
306
3
2010/07/01 (近車)
I4
4
13
14
507
15
16
308
4
2010/07/26 (近車)
I5
5
17
18
509
19
20
310
5
2010/08/09 (近車)
I6
17
42
43
522
44
45
323
17
2012/08/07 (川重)
I7
18
46
47
524
48
49
325
18
2012/09/10 (川重)
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 225
クモハ 224
落成日
備考
U1
8
27
13
8
2011/05/24 (川重)
旧番号:Y1
U2
10
29
15
10
2011/06/13 (川重)
旧番号:Y3
U3
14
37
19
14
2011/08/24 (川重)
旧番号:Y5
100番台[ 88]
← 敦賀・柘植
上郡・播州赤穂 →
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 224
モハ 225
モハ 224
モハ 224
モハ 225
クモハ 224
次車 区分
落成日
備考
I8
103
103
104
603
105
106
404
103
2次車
2016/03/03 (近車)
I9
104
107
108
605
109
110
406
104
2016/03/11 (川重)
I10
105
111
112
607
113
114
408
105
3次車
2020/06/11 (近車)
I11
107
116
117
610
118
119
411
107
2020/09/11 (川重)
I12
109
121
122
613
123
124
414
109
2020/10/13 (川重)
I13
110
125
126
615
127
128
416
110
2020/12/15 (近車)
I14
111
129
130
617
131
132
418
111
2021/01/14 (近車)
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 224
モハ 225
モハ 224
クモハ 224
次車 区分
落成日
備考
L1
115
136
137
122
138
115
3次車
2021/07/07日 (近車)
L2
116
139
140
123
141
116
2021/07/27 (近車)
L3
117
142
143
124
144
117
2021/08/03 (近車)
L4
118
145
146
125
147
118
2021/08/19 (近車)
L5
119
148
149
126
150
119
2021/09/01 (近車)
L6
120
151
152
127
153
120
2021/09/09 (近車)
L7
121
154
155
128
156
121
2021/10/21 (近車)
L8
122
157
158
129
159
122
2021/11/10 (近車)
L9
123
160
161
130
162
123
2022/10/24 (川重)
L10
124
163
164
131
165
124
2022/11/17 (川重)
びわこおおつ 紫式部とれいん
L11
125
166
167
132
168
125
2024/01/11 (川重)
L12
126
169
170
133
171
126
2024/01/30 (川重)
L13
127
172
173
134
174
127
2024/02/13 (川重)
L14
128
175
176
135
177
128
2024/03/05 (川重)
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 225
クモハ 224
次車 区分
落成日
備考
U4
101
101
101
101
2次車
2016/02/23 (近車)
U5
102
102
102
102
U6
106
115
109
106
3次車
2020/08/25 (川重)
U7
108
120
112
108
2020/10/01 (川重)
U8
112
133
119
112
2021/02/04 (近車)
U9
113
134
120
113
U10
114
135
121
114
2021/02/16 (近車)
K1
129
178
136
701
4次車
2023/01/30 (近車)
Aシート
K2
130
179
137
702
吹田総合車両所日根野支所所属
5000番台[ 91]
← 天王寺(阪和線)・環状線外回り先頭
関西空港・紀伊田辺 →
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 225
クモハ 224
落成日
備考
HF401
5001
5001
5001
5001
2010/09/07 (近車)
HF402
5002
5002
5002
5002
HF403
5003
5003
5003
5003
2010/09/21 (近車)
HF404
5004
5004
5004
5004
HF405
5005
5005
5005
5005
2010/10/07 (川重)
HF406
5006
5006
5006
5006
HF407
5007
5007
5007
5007
2010/10/13 (近車)
HF408
5008
5008
5008
5008
HF409
5009
5009
5009
5009
2010/10/20 (川重)
HF410
5010
5010
5010
5010
HF411
5011
5011
5011
5011
2010/11/04 (近車)
HF412
5012
5012
5012
5012
HF413
5013
5013
5013
5013
2010/11/02 (川重)
HF414
5014
5014
5014
5014
HF415
5015
5015
5015
5015
2010/11/10 (川重)
HF416
5016
5016
5016
5016
2010/12/14 (近車)
HF417
5017
5017
5017
5017
HF418
5018
5018
5018
5018
2010/12/21 (近車)
HF419
5019
5019
5019
5019
HF420
5020
5020
5020
5020
2011/01/19 (近車)
HF421
5021
5021
5021
5021
HF422
5022
5022
5022
5022
2011/07/11 (川重)
HF423
5023
5023
5023
5023
HF424
5024
5024
5024
5024
2011/07/28 (川重)
HF425
5025
5025
5025
5025
HF426
5026
5026
5026
5026
2011/11/22 (近車)
HF427
5027
5027
5027
5027
HF428
5028
5028
5028
5028
2011/12/19 (近車)
HF429
5029
5029
5029
5029
5100番台[ 91]
← 天王寺(阪和線)・環状線外回り先頭
関西空港・紀伊田辺 →
← 鳳(羽衣線)
東羽衣 →
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 224
モハ 225
モハ 224
クモハ 224
落成日
備考
HF601
5103
5103
5104
5103
5105
5103
2016/04/05 (近車)
HF602
5104
5107
5108
5104
5108
5104
2016/04/21 (近車)
HF603
5107
5111
5112
5107
5113
5107
2016/05/19 (川重)
HF604
5108
5114
5115
5108
5116
5108
2016/06/06 (川重)
HF605
5111
5119
5120
5111
5121
5111
2016/06/23 (川重)
HF606
5112
5122
5123
5112
5124
5112
2016/07/04 (川重)
HF607
5115
5127
5128
5115
5129
5115
2016/09/28 (川重)
HF608
5120
5134
5135
5120
5136
5120
2016/12/13 (川重)
HF609
5123
5139
5140
5123
5141
5123
2017/06/08 (川重)
HF610
5124
5142
5143
5124
5144
5124
2017/06/19 (川重)
HF611
5125
5145
5146
5125
5147
5125
2017/06/28 (川重)
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 225
クモハ 224
落成日
備考
HF430
5101
5101
5101
5101
2016/03/17 (近車)
HF431
5102
5102
5102
5102
HF432
5105
5109
5105
5105
2016/05/10 (川重)
HF433
5106
5110
5106
5106
HF434
5109
5117
5109
5109
2016/06/15 (川重)
HF435
5110
5118
5110
5110
HF436
5113
5125
5113
5113
2016/07/27 (川重)
HF437
5114
5126
5114
5114
HF438
5116
5130
5116
5116
2016/10/17 (川重)
HF439
5117
5131
5117
5117
HF440
5118
5132
5118
5118
2016/11/29 (川重)
HF441
5119
5133
5119
5119
HF442
5121
5137
5121
5121
2016/12/27 (川重)
HF443
5122
5138
5122
5122
網干総合車両所宮原支所所属
6000番台[ 92]
← 大阪
福知山 →
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 224
モハ 225
モハ 224
クモハ 224
落成日
改造日
備考
ML01
6006
6021
6022
6011
6023
6006
2011/04/14 (近車)
2012/03/03
元網干(L1)
ML02
6007
6024
6025
6012
6026
6007
2011/05/17 (近車)
2012/02/25
元網干(L2)
ML03
6011
6030
6031
6016
6032
6011
2011/07/01 (近車)
2012/02/28
元網干(L3)
ML04
6013
6034
6035
6018
6036
6013
2011/07/15 (近車)
2012/03/01
元網干(L4)
ML05
6016
6039
6040
6021
6041
6016
2011/09/06 (近車)
2012/02/25
元網干(L5)
編成 番号
クモハ 225
モハ 224
モハ 225
クモハ 224
落成日
改造日
備考
MY01
6009
6028
6014
6009
2011/05/24 (川重)
2012/03/05
元網干(Y2)
MY02
6012
6033
6017
6012
2011/06/13 (川重)
2012/03/07
元網干(Y4)
MY03
6015
6038
6020
6015
2011/09/12 (川重)
2012/03/08
元網干(Y6)
脚注
注釈
^ 2022年(令和 4年)10月落成のL9編成より製造名義変更[ 1]
^ パンタグラフ の折りたたみ時の高さ。
^ 近畿車輛製は段差があるが、川崎重工業製は段差がない。
^ 主回路用インバータ (VVVF制御装置)と補助電源用インバータ (SIV)を一体化したもの。
^ 1次車のみ東洋電機製造よりライセンス供与を受けて製造され、2次車は自社開発となったため、サフィックスなど異なる。
^ 北陸本線などの寒冷地乗り入れを考慮して0番台の主電動機には、雪の進入を防ぐ目的から排風おおいを設けた WMT106A-G2 が、阪和線など比較的温暖な地域で運用される5000番台には排風おおいを取り付けていない WMT106A-G1 が採用されている。
^ クモハ224形は他機器との兼ね合いから、1位台車(前位寄り)近傍の供給空気ダメが浜側(1 - 3位側)に搭載されている。
^ 8両編成のうち、クモハ224形に隣接するモハ225形。
^ このためモハ225形0番台に欠番が生じている。
^ 米原駅 ・近江今津駅 - 姫路駅 間の新快速が対象。
^ ただし、ユニット動作灯が1段から2段に変わり、上段が1 - 3、下段が4・5という仕様となった。
^ 225系導入に伴い、網干所属の221系24両を奈良へ転属させて置き換える。
^ 225系導入に伴い、網干所属の221系136両を奈良へ転属させて置き換える。
^ 本番台3次車の導入両数は置き換え対象の221系よりも多く、また201系を221系に置き換えるにあたり221系A編成・C編成を6両編成に組み替える必要があり、このうちA編成は5本、C編成は3本しかないため、組み換え前では4両編成×2本も不足していたことから、223系V編成2本を吹田総合車両所京都支所に転属することで、京都所属の221系も2本置き換えられている。なお置き換えられた223系V編成×2本は吹田総合車両所京都支所に転属し、6000番台化改造を施した上で2021年(令和3年)3月ダイヤ改正から同所の221系と共通運用で運用を開始した。
^ a b c d e f g h 2次車
^ a b c d e f g h 3次車
^ ただし、日根野駅 - 和歌山駅間では2020年(令和2年)3月13日まで下り始電・上り終電のみ113系2000番台ワンマン車 が引き続き運用された。
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
電車
気動車
客車
貨車 電気機関車
ディーゼル機関車