PROFILPELAJAR.COM

1994年の近鉄バファローズ
成績
	パシフィック・リーグ2位
	68勝59敗3分勝率.535
本拠地
都市	大阪府藤井寺市
球場	藤井寺球場
球団組織
オーナー	上山善紀
経営母体	近畿日本鉄道
監督	鈴木啓示
	« 1993 1995 » ;
	テンプレートを表示

1994年の近鉄バファローズ（1994ねんのきんてつバファローズ）では、1994年の近鉄バファローズの動向をまとめる。

この年の近鉄バファローズは、鈴木啓示監督の2年目のシーズンである。この翌年のキャンプ中に野茂英雄がロサンゼルス・ドジャースと契約し、メジャーリーグに移籍した。

概要

前年の4位転落を受け、鈴木監督はそれまで切り込み隊長だった大石大二郎に代えて内匠政博を先頭打者に（後半からは内匠に代わり大島公一が1番打者を打った）、また三塁レギュラーの金村義明に代えて中村紀洋を抜擢するなど若手主体のオーダーに切り替え、外国人も残留のラルフ・ブライアントと新入団リー・スティーブンス（スチーブンス）に一新してシーズン開幕。西武との開幕戦では不動のエース・野茂英雄があわやノーヒットノーランの活躍を見せ、9回裏まで3対0と西武をリード。しかし西武打線の反撃で満塁にされると鈴木監督は野茂に見切りをつけ、守護神の赤堀元之を投入。しかし、赤堀が伊東勤に1000本安打目となる逆転サヨナラ満塁本塁打を打たれる最悪のスタートとなり、それを引きずったチームは6月までBクラス生活が続いた。しかし、7月以降は貯金21を稼いで借金を返済し一気に優勝戦線に参入。5年ぶりの優勝が期待されたが、野茂が後半から右肩痛で投げられなくなったのが響いて優勝争いから脱落。最終的に西武の5連覇を許し、オリックスとの同率2位で鈴木監督の2年目は終了した。投手陣では野茂の離脱という誤算があったが、山崎慎太郎や高村祐が打線の援護に恵まれて勝ち星を増やし、開幕戦リリーフ失敗の赤堀も守護神として例年通りの成績を残したもののチーム防御率4.24はリーグ4位。打撃陣では不動の4番石井浩郎やブライアント、この年入団のスチーブンスが開幕から打ちまくりチーム本塁打169本はリーグ1位で、701得点もリーグ1位を記録した。シーズン終了後金村はFAで中日へ移籍し、いてまえ打線の世代交代が一気に加速する。

チーム成績

レギュラーシーズン

オーダー変遷
	開幕：4/9		5/1		6/1		7/1		8/2		9/3
1	右	内匠政博	中	内匠政博	中	内匠政博	中	内匠政博	二	大島公一	二	大島公一
2	二	大石大二郎	二	大石大二郎	二	大石大二郎	二	大島公一	遊	吉田剛	遊	水口栄二
3	指	ブライアント	指	ブライアント	右	中根仁	指	ブライアント	指	ブライアント	指	ブライアント
4	三	石井浩郎	一	石井浩郎	一	石井浩郎	一	石井浩郎	一	石井浩郎	一	石井浩郎
5	一	スチーブンス	右	鈴木貴久	三	大島公一	右	鈴木貴久	右	鈴木貴久	右	鈴木貴久
6	左	鈴木貴久	左	スチーブンス	左	鈴木貴久	左	スチーブンス	左	スチーブンス	左	スチーブンス
7	中	村上嵩幸	三	大島公一	指	松久保新吾	三	金村義明	三	金村義明	三	中村紀洋
8	捕	光山英和	捕	山下和彦	捕	山下和彦	捕	光山英和	捕	光山英和	捕	古久保健二
9	遊	吉田剛	遊	吉田剛	遊	水口栄二	遊	水口栄二	中	中根仁	中	中根仁
	投	野茂英雄	投	西川慎一	投	吉井理人	投	野茂英雄	投	小池秀郎	投	山崎慎太郎

^[2]

1994年パシフィック・リーグ順位変動
順位	4月終了時		5月終了時		6月終了時		7月終了時		8月終了時		最終成績
1位	西武	--	西武	--	西武	--	西武	--	西武	--	西武	--
2位	ダイエー	--	ダイエー	0.5	ダイエー	5.0	ダイエー	1.0	オリックス	1.0	オリックス	7.5
3位	オリックス	2.5	オリックス	6.5	オリックス	6.0	オリックス	1.0	近鉄	1.0	近鉄	7.5
4位	ロッテ	3.5	ロッテ	8.0	ロッテ	11.0	近鉄	5.5	ダイエー	4.0	ダイエー	7.5
5位	日本ハム	4.5	近鉄	10.0	近鉄	13.0	ロッテ	15.5	ロッテ	16.0	ロッテ	21.0
6位	近鉄	4.5	日本ハム	11.0	日本ハム	16.0	日本ハム	19.0	日本ハム	20.0	日本ハム	28.5
期間成績	6勝10敗1分勝率.375		10勝14敗勝率.417		10勝11敗勝率.476		17勝5敗勝率.773		16勝7敗1分勝率.696		9勝12敗1分勝率.429

1994年パシフィック・リーグ最終成績
順位	球団	勝	敗	分	勝率	差
1位	西武ライオンズ	76	52	2	.594	優勝
2位	オリックス・ブルーウェーブ	68	59	3	.5354	7.5
2位	近鉄バファローズ	68	59	3	.5354	7.5
4位	福岡ダイエーホークス	69	60	1	.5349	7.5
5位	千葉ロッテマリーンズ	55	73	2	.430	21.0
6位	日本ハムファイターズ	46	79	5	.368	28.5

^[1]

オールスターゲーム1994

→詳細は「1994年のオールスターゲーム (日本プロ野球)」を参照

選出選手

ポジション	名前	選出回数
投手	野茂英雄	5
	山崎慎太郎	初
	赤堀元之	3
内野手	石井浩郎	3
外野手	鈴木貴久▲	3

▲は出場辞退選手発生による補充。

個人成績

投手成績

色付きは規定投球回数（130イニング）以上の選手
太字はリーグ最高

選手	登板	先発	完投	完封	無四球	勝利	敗戦	セ丨ブ	打者	投球回	被安打	被本塁打	与四球	与死球	奪三振	暴投	ボ丨ク	失点	自責点	防御率	W H I P

/山崎慎太郎	27	27	10	3	2	12	10	0	772	179.2	182	13	65	2	85	3	0	87	68	3.41	1.38
/高村祐	24	22	4	2	1	9	10	0	551	125.2	142	9	36	3	130	2	0	74	65	4.66	1.42
/野茂英雄	17	17	6	0	0	8	7	0	512	114.0	96	9	86	2	126	7	0	55	46	3.63	1.60
/入来智	44	4	0	0	0	4	6	1	468	107.0	128	12	34	2	67	0	0	56	50	4.21	1.51
/吉井理人	21	19	2	0	1	7	7	0	436	97.0	118	16	37	1	42	4	0	69	59	5.47	1.60
/赤堀元之	45	0	0	0	0	9	4	24	369	94.0	66	5	24	2	73	2	0	20	19	1.82	0.96
/佐野重樹	47	0	0	0	0	8	4	2	384	93.1	95	6	22	1	51	1	0	39	36	3.47	1.25
/小池秀郎	19	12	0	0	0	5	2	0	318	71.1	76	13	33	0	46	5	0	44	42	5.30	1.53
/池上誠一	25	2	0	0	0	4	1	0	215	54.1	38	3	12	2	45	1	0	17	16	2.65	0.92
/江坂政明	15	9	1	0	0	1	5	0	239	49.1	75	11	21	2	27	3	0	44	40	7.30	1.95
/木下文信	36	0	0	0	0	0	0	0	183	43.0	35	3	28	2	30	1	0	20	20	4.19	1.47
/酒井弘樹	18	8	0	0	0	1	0	0	203	43.0	62	7	23	0	36	2	0	33	28	5.86	1.98
/品田操士	15	1	0	0	0	0	0	0	133	31.1	35	3	12	1	27	1	0	16	15	4.31	1.50
/清川栄治	37	0	0	0	0	0	0	0	77	18.1	13	1	10	1	16	1	0	6	6	2.95	1.26
/アボット	4	4	0	0	0	0	0	0	65	11.2	25	0	9	0	8	0	0	11	10	7.71	2.91
/阿波野秀幸	6	2	0	0	0	0	2	0	58	10.1	22	2	6	0	9	1	0	14	14	12.19	2.71
/谷内聖樹	5	1	0	0	0	0	0	0	32	6.0	6	1	8	0	4	0	0	5	5	7.50	2.33
/西川慎一	3	1	0	0	0	0	1	0	21	4.1	6	0	2	0	0	0	0	5	3	6.23	1.85
/佐々木修	2	1	0	0	0	0	0	0	22	4.1	6	0	2	0	1	0	0	4	3	6.23	1.85

打撃成績

色付きは規定打席（403打席）以上の選手
太字はリーグ最高

選手	試合	打席	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	塁打	打点	盗塁	盗塁死	犠打	犠飛	四球	敬遠	死球	三振	併殺打	打率	出塁率	長打率	O P S

/石井浩郎	130	574	487	88	154	31	2	33	288	111	1	0	0	6	74	6	7	87	12	.316	.409	.591	1.001
/鈴木貴久	120	483	430	56	113	21	0	19	191	73	1	0	0	2	47	0	4	74	12	.263	.340	.444	.784
/ブライアント	105	481	437	80	128	23	1	35	258	106	0	2	0	3	39	5	2	153	8	.293	.351	.590	.942
/水口栄二	107	377	334	52	91	23	2	5	133	43	1	2	13	3	24	0	3	36	6	.272	.324	.398	.722
/大島公一	97	363	309	60	88	19	4	5	130	29	6	4	6	7	35	0	6	32	3	.285	.361	.421	.782
/中根仁	103	344	299	52	87	20	3	10	143	42	12	3	8	2	35	0	0	74	5	.291	.363	.478	.841
/スチーブンス	93	334	302	44	87	21	0	20	168	66	3	1	0	3	28	1	1	100	3	.288	.347	.556	.904
/大石大二郎	84	320	274	44	74	15	0	2	95	33	11	1	12	1	31	0	2	37	7	.270	.347	.347	.694
/内匠政博	110	312	268	46	65	7	5	2	88	20	17	12	8	1	33	0	2	42	3	.243	.329	.328	.657
/金村義明	80	279	254	34	76	15	0	8	115	28	2	1	3	3	17	0	2	47	3	.299	.344	.453	.797
/光山英和	89	229	206	32	50	9	0	5	74	20	0	0	5	3	13	1	2	62	3	.243	.290	.359	.649
/古久保健二	87	218	193	22	39	10	0	6	67	26	1	1	15	1	8	0	1	67	8	.202	.236	.347	.584
/中村紀洋	101	215	192	23	54	13	1	8	93	36	0	0	2	2	19	1	0	49	2	.281	.343	.484	.827
/吉田剛	84	168	143	34	47	11	0	2	64	19	13	4	11	0	13	0	1	35	0	.329	.389	.448	.836
/村上嵩幸	82	145	125	11	26	5	1	1	36	7	6	3	4	1	14	0	1	34	2	.208	.291	.288	.579
/藤立次郎	48	87	76	15	18	1	0	6	37	15	0	1	0	4	7	0	0	20	2	.237	.287	.487	.774
/畑山俊二	29	50	47	2	7	1	0	1	11	4	0	0	0	0	3	0	0	10	0	.149	.200	.234	.434
/松久保新吾	12	23	22	1	3	0	0	1	6	2	0	0	0	0	1	0	0	8	1	.136	.174	.273	.447
/嶋田章弘	9	23	19	4	3	1	0	0	4	1	1	0	1	0	3	0	0	4	0	.158	.273	.211	.483
/山下和彦	15	18	16	1	3	0	0	0	3	0	0	0	1	0	1	0	0	4	1	.188	.235	.188	.423
/的山哲也	1	1	1	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	1	0	.000	.000	.000	.000

できごと

選手・スタッフ

^[3]

表彰選手

リーグ・リーダー
選手名	タイトル	成績	回数
ブライアント	本塁打王	35本	2年連続3度目
石井浩郎	打点王	111打点	初受賞
赤堀元之	最優秀救援投手	33SP	3年連続3度目

ベストナイン
選手名	ポジション	回数
石井浩郎	一塁手	2年連続2度目
ブライアント	指名打者	2年連続3度目
ゴールデングラブ賞
選出なし

ドラフト

→詳細は「1994年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)」を参照

色付きの選手は逆指名による入団

順位	選手名	守備	所属	結果
1位	田中宏和	投手	桜井商業高	入団
2位	中川隆治	投手	青山学院大学	入団
3位	南真一郎	投手	新日本製鐵堺	入団
4位	川口憲史	内野手	柳川高	入団

出典

[脚注の使い方]

^ ^a ^b “年度別成績 1994年パシフィック・リーグ”. 日本野球機構. 2015年6月4日閲覧。
^ 『1995 ベースボール・レコード・ブック』ベースボール・マガジン社、1994年。ISBN 4-583-03171-8。
^ “オリックス・バファローズ　Legend Of Bs2013　Miracle！夢が叶ったあの時”. オリックス・バファローズ. 2015年6月4日閲覧。

[NPB1994-1] “年度別成績 1994年パシフィック・リーグ”. 日本野球機構. 2015年6月4日閲覧。

[BRB1995-2] 『1995 ベースボール・レコード・ブック』ベースボール・マガジン社、1994年。ISBN 4-583-03171-8。

[3] “オリックス・バファローズ　Legend Of Bs2013　Miracle！夢が叶ったあの時”. オリックス・バファローズ. 2015年6月4日閲覧。

[1]

[2]

[3]