1986年の近鉄バファローズ

1986年の近鉄バファローズ
成績
パシフィック・リーグ2位
66勝52敗12分 勝率.559[1]
本拠地
都市 大阪府藤井寺市
球場 藤井寺球場
球団組織
オーナー 佐伯勇
経営母体 近畿日本鉄道
監督 岡本伊三美
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1986年の近鉄バファローズ(1986ねんのきんてつバファローズ)では、1986年の近鉄バファローズにおける動向をまとめる。

1986年の近鉄バファローズは、岡本伊三美監督の3年目のシーズンである。

概要

若手登用の野球に限界を感じた就任3年目の岡本監督は自身の古巣である南海から新井宏昌を、また巨人からは有田修三を交換トレードで放出して淡口憲治を獲得。また捕手陣でも長く正捕手だった梨田昌孝の衰えもあり山下和彦が開幕マスクをかぶったほか、長く二軍生活を送った古久保健二光山英和が出場機会を増やすなど、1989年の優勝メンバーが頭角を現した。太田幸司井本隆鈴木啓示など2連覇メンバーが相次いで引退、移籍した投手陣は3年目の小野和義が開幕からローテに入って村田辰美とともに14勝をあげ、また石本貴昭も32セーブをあげて守護神として活躍したがそれ以外のリリーフ投手は防御率が3点台後半から4点台に終わり、チーム防御率4.34はリーグ4位。打撃陣はリチャード・デービスが.337の高打率でいてまえ打線を引っ張り、100打点こそ逃したものの36本塁打・97打点を記録する好調で本塁打がリーグ2位の183本と打ちまくった。入団5年目の金村義明が打率.275、 23本塁打、67打点の活躍で羽田耕一に代わって三塁手レギュラーに定着した。チームは開幕から若手とベテランが融合して首位を固めるが、8月以降は投手陣の崩壊などで西武に追いつかれ、優勝争いは129試合目までもつれたが2位で終わり岡本監督の悲願であるリーグ優勝&日本一はならなかった。

チーム成績

レギュラーシーズン

開幕オーダー[2]
1 大石大二郎
2 新井宏昌
3 栗橋茂
4 デービス
5 バンボ
6 淡口憲治
7 羽田耕一
8 村上隆行
9 山下和彦
村田辰美
1986年パシフィック・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 9月終了時 最終成績
1位 近鉄 -- 近鉄 -- 近鉄 -- 近鉄 -- 西武 -- 西武 -- 西武 --
2位 日本ハム 0.0 阪急 西武 2.0 西武 4.0 近鉄 2.0 近鉄 1.0 近鉄 2.5
3位 阪急 3.0 日本ハム 1.5 阪急 2.5 阪急 4.5 阪急 6.5 阪急 7.0 阪急 6.5
4位 西武 4.0 西武 5.0 日本ハム 8.0 ロッテ 12.0 ロッテ 13.0 ロッテ 10.0 ロッテ 13.0
5位 ロッテ 6.5 ロッテ 5.0 ロッテ 10.5 日本ハム 13.5 日本ハム 17.5 日本ハム 15.5 日本ハム 13.5
6位 南海 7.5 南海 12.5 南海 16.0 南海 17.0 南海 21.0 南海 20.5 南海 21.5
期間
成績
12勝5敗1分
勝率.706
10勝9敗1分
勝率.526
11勝6敗2分
勝率.647
9勝5敗1分
勝率.643
12勝13敗2分
勝率.480
9勝9敗3分
勝率.500
3勝5敗2分
勝率.375

[3][4][5][6][7][8]

1986年パシフィック・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 西武ライオンズ 68 49 13 .581 優勝
2位 近鉄バファローズ 66 52 12 .559 2.5
3位 阪急ブレーブス 63 57 10 .525 6.5
4位 ロッテオリオンズ 57 64 9 .471 13.0
5位 日本ハムファイターズ 57 65 8 .467 13.5
6位 南海ホークス 49 73 8 .402 21.5

[1]

オールスターゲーム1986

  • 選出選手及びスタッフ
ポジション 名前 選出回数
コーチ 岡本伊三美
投手 小野和義
石本貴昭
捕手 梨田昌孝 7
二塁手 大石大二郎 5
  • 太字はファン投票による選出。

個人成績

投手成績

  • 色付きは規定投球回数(130イニング)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手








































W
H
I
P
 
/小野和義 31 30 11 1 0 14 11 0 846 195.1 201 41 65 3 165 2 0 116 109 5.02 1.36
/村田辰美 30 27 5 2 0 14 10 0 769 181.0 198 30 53 6 84 1 0 92 82 4.08 1.39
/佐々木修 28 25 4 0 1 8 6 0 602 139.1 157 20 36 8 88 1 0 74 69 4.46 1.39
/石本貴昭 64 0 0 0 0 8 3 32 496 117.0 106 17 58 5 89 0 0 49 44 3.38 1.40
/谷宏明 33 9 1 1 0 5 3 2 367 82.1 88 10 32 6 43 4 0 45 37 4.04 1.46
/柳田豊 25 16 0 0 0 4 6 0 354 79.1 99 11 25 3 39 1 0 50 46 5.22 1.56
/依田政彦 40 3 1 0 0 2 3 0 343 77.2 74 16 39 1 32 3 0 44 34 3.94 1.46
/久保康生 20 7 2 1 0 4 3 0 288 69.2 62 13 27 2 41 3 0 31 27 3.49 1.28
/加藤哲郎 23 5 0 0 0 0 4 0 261 57.1 63 8 32 7 44 11 0 31 25 3.92 1.66
/小山昌男 9 7 2 0 1 5 2 0 219 52.0 48 2 15 1 25 1 0 21 18 3.12 1.21
/鈴木康二朗 21 0 0 0 0 2 1 0 157 35.0 43 3 9 3 13 2 0 21 17 4.37 1.49
/住友一哉 18 0 0 0 0 0 0 0 114 26.2 28 5 8 0 22 0 0 14 13 4.39 1.35
/山岡勝 10 0 0 0 0 0 0 0 97 22.0 25 2 12 1 9 0 1 15 15 6.14 1.68
/山村達也 3 1 0 0 0 0 0 0 31 6.1 11 1 3 0 4 1 0 8 6 8.53 2.21
/吉井理人 2 0 0 0 0 0 0 0 18 2.1 10 1 2 0 2 0 0 7 6 23.14 5.14
/高橋里志 1 0 0 0 0 0 0 0 11 2.0 5 1 1 0 1 0 0 4 4 18.00 3.00

打撃成績

  • 色付きは規定打席(403打席)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手











































O
P
S
 
/大石大二郎 130 595 538 95 156 16 12 16 244 55 24 14 12 6 33 3 6 47 5 .290 .334 .454 .788
/新井宏昌 130 572 514 72 148 31 4 12 223 51 6 2 27 6 25 1 0 26 5 .288 .317 .434 .751
/デービス 122 512 451 83 152 25 0 36 285 97 3 2 0 3 53 16 5 57 14 .337 .410 .632 1.042
/金村義明 130 493 437 66 120 23 6 23 224 67 3 1 10 4 39 0 3 83 10 .275 .335 .513 .848
/村上隆行 126 438 420 50 112 21 2 22 203 57 5 5 2 5 10 0 1 105 5 .267 .282 .483 .765
/栗橋茂 106 428 374 50 101 20 0 16 169 56 1 1 2 4 42 1 6 71 9 .270 .350 .452 .802
/淡口憲治 115 394 360 43 107 24 1 8 157 38 3 3 0 2 32 5 0 46 6 .297 .353 .436 .789
/グリーン 67 248 226 32 61 8 0 10 99 39 2 1 0 0 19 0 3 60 2 .270 .335 .438 .773
/梨田昌孝 79 227 199 24 43 8 0 6 69 25 2 0 6 3 17 0 2 27 5 .216 .281 .347 .627
/羽田耕一 90 213 192 30 42 9 0 8 75 34 3 0 1 2 15 0 3 31 4 .219 .283 .391 .674
/山下和彦 70 150 129 8 23 4 0 4 39 12 1 1 11 1 9 0 0 46 5 .178 .230 .302 .533
/バンボ 41 146 136 9 31 2 1 6 53 17 0 1 0 1 9 0 0 29 5 .228 .274 .390 .664
/鈴木貴久 63 135 127 13 30 3 0 9 60 15 0 0 1 0 7 0 0 27 2 .236 .276 .472 .749
/柳原隆弘 53 109 102 12 21 4 0 4 37 9 0 1 2 0 3 0 2 28 2 .206 .243 .363 .606
/吹石徳一 86 91 82 12 19 4 0 2 29 7 1 2 5 0 3 0 1 15 1 .232 .267 .354 .621
/光山英和 43 49 46 5 13 2 0 0 15 1 0 1 2 0 1 0 0 13 1 .283 .298 .326 .624
/仲根政裕 18 37 34 2 8 0 0 1 11 4 0 1 0 0 3 0 0 6 2 .235 .297 .324 .621
/慶元秀章 15 13 11 1 1 0 0 0 1 0 0 0 1 0 1 0 0 0 1 .091 .167 .091 .258
/大原徹也 16 7 6 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 .000 .143 .000 .143
/石原修治 3 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000 .000 .000 .000

できごと

  • 球団史上初の観客動員100万人(102万8千人)突破。

選手・スタッフ

[9]

表彰選手

リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
石本貴昭 最優秀救援投手 40SP 2年連続2度目
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
新井宏昌 外野手 4年ぶり3度目
ゴールデングラブ賞
選出なし

ドラフト

順位 選手名 守備 所属 結果
1位 阿波野秀幸 投手 亜細亜大学 入団
2位 中村良二 内野手 天理高 入団
3位 真喜志康永 内野手 東芝 入団
4位 中藤義雄 内野手 プリンスホテル 入団
5位 杉本拓也 外野手 熊本工業高 拒否・新日本製鐵広畑入社
6位 大村慎次 外野手 滝川第二高 入団

出典

  1. ^ a b 年度別成績 1986年 パシフィック・リーグ”. 日本野球機構. 2015年6月4日閲覧。
  2. ^ 『読売新聞』1986年4月7日付朝刊、14版、16面
  3. ^ 『読売新聞』1986年5月1日付朝刊、14版、17面
  4. ^ 『読売新聞』1986年6月1日付朝刊、14版、17面
  5. ^ 『読売新聞』1986年6月30日付朝刊、14版、16面
  6. ^ 『読売新聞』1986年8月1日付朝刊、14版、17面
  7. ^ 『読売新聞』1986年9月1日付朝刊、14版、16面
  8. ^ 『読売新聞』1986年10月1日付朝刊、14版、16面
  9. ^ LEGEND OF Bs 2012 ~劇的、激動の80's~オリックス・バファローズ公式HP