1951年のF1世界選手権(1951ねんのエフワンせかいせんしゅけん)は、FIAフォーミュラ1世界選手権の第2回大会である[1]。1951年5月27日にスイスで開幕し、10月28日にスペインで開催される最終戦まで、全8戦で争われた。タイトルはアルファロメオ[2]のファン・マヌエル・ファンジオ[2]が獲得した。
シーズン概要
前年1950年シーズンから無敗だったアルファロメオがイギリスグランプリにて初めて敗北した。フェラーリは新型4.5リットル自然吸気エンジンを搭載した車両でアルファロメオに挑戦した。アルファロメオは開発の可能性の限界に達しつつあり、シーズン4勝を挙げたものの、一方のフェラーリも3勝を挙げた。BRMはV型16気筒エンジンを搭載した車両で唯一シルバーストン戦にのみ参加した、また、旧式化し速度も遅いタルボはライバル達と勝負にならなかった。
ポイントは1位から5位まで8, 6, 4, 3, 2が与えられた。また、ファステストラップにも1ポイントが与えられた。全8戦の内ベスト4戦がカウントされた。同一車両を複数のドライバーがドライブした場合、ポイントはラップ数の多寡に関わらず平等に分割された。
レギュレーション
前年からの大きな変更はなく、4.5リットル非過給または1.5リットル過給のエンジンを使用する。
特記記事
- 前述の通り、イギリスグランプリにてアルファロメオが初めて敗北し、フェラーリが初優勝。
- シーズン終了後、アルファロメオがF1から撤退。
- ルイジ・ファジオーリが、ファンジオとの乗り継ぎがあったもののフランスグランプリにて優勝。53歳での優勝は最高齢記録。
開催地及び勝者
エントリーリスト
チーム
|
コンストラクター
|
シャシー
|
エンジン
|
タイヤ
|
ドライバー
|
出場ラウンド
|
エキュリー・ベルゲ
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
ジョニー・クレエ
|
1, 3-8
|
フィリップ・エタンセラン
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
フィリップ・エタンセラン
|
1, 3-6, 8
|
イブ・ジロー・カバントゥ
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
イブ・ジロー・カバントゥ
|
1, 3-4, 6-8
|
エキュリー・ロジェ
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
ルイ・ロジェ
|
1, 3-8
|
アンリ・ルーボー
|
1
|
ルイ・シロン
|
3-8
|
HW モータース
|
HWM
|
51
|
アルタ2.0 L4s
|
D
|
ジョージ・アベカシス
|
1
|
スターリング・モス
|
1
|
ピーター・ホワイトヘッド
|
フェラーリ
|
125
|
フェラーリ 125 1.5 V12s
|
D
|
ピーター・ホワイトヘッド
|
1, 4, 7-8
|
スクーデリア・フェラーリ
|
フェラーリ
|
375
|
フェラーリ 375 4.5 V12
|
P
|
ルイジ・ヴィッロレージ
|
1, 3-8
|
アルベルト・アスカリ
|
1, 3-8
|
ピエロ・タルッフィ
|
1, 3-4, 6-8
|
フロイラン・ゴンザレス
|
4-8
|
ジャンニ・マルゾット
|
7
|
アルファロメオ
|
アルファロメオ
|
159
|
アルファロメオ 158 1.5 L8s
|
P
|
ジュゼッペ・ファリーナ
|
1, 3-8
|
ファン・マヌエル・ファンジオ
|
1, 3-8
|
エマヌエル・ド・グラッフェンリード
|
1, 7-8
|
コンサルボ・サネージ
|
1, 3-5, 7
|
ルイジ・ファジオーリ
|
4
|
フェリーチェ・ボネット
|
5-8
|
パウル・ピーチ
|
6
|
エンリコ・プラーテ
|
マセラティ
|
4CLT/48
|
マセラティ 4CLT 1.5 L4s
|
P
|
ルイ・シロン
|
1
|
ハリー・シェル
|
1, 4
|
フロイラン・ゴンザレス
|
3
|
エマヌエル・ド・グラッフェンリード
|
4, 6
|
エキュリー・エスパドン
|
フェラーリ ヴェリタス
|
212 166 メテオール
|
フェラーリ 375 2.5 V12 ヴェリタス 2.0 L6
|
P
|
ルディ・フィッシャー
|
1, 6-7
|
ペーター・シュテーヘリン
|
1
|
ペーター・ヒルト
|
1
|
エキュリー・ベルジーク
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
ギ・メレッス
|
1, 4
|
アンドレ・ピレット
|
3
|
ジャック・スウォーターズ
|
6-7
|
フロイラン・ゴンザレス
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
フロイラン・ゴンザレス
|
1
|
フランシス・ロシャ
|
シムカ・ゴルディーニ
|
T11
|
ゴルディーニ 16 1.5 L4
|
E
|
フランシス・ロシャ
|
1
|
エキップ・ゴルディーニ
|
シムカ・ゴルディーニ
|
15 11
|
ゴルディーニ 15C 1.5 L4s
|
E
|
ロベール・マンヅォン
|
1, 4-8
|
モーリス・トランティニアン
|
1, 4-6, 8
|
アンドレ・シモン
|
1, 4-8
|
アルド・ゴルディーニ
|
4
|
ジャン・ベーラ
|
7
|
ピエール・ルヴェー
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
ピエール・ルヴェー
|
3, 6-7
|
エキュリー・シャム
|
マセラティ
|
4CLT/48
|
オスカ 4500 4.5 V12
|
P
|
プリンス・ビラ
|
3-4, 6, 8
|
GA ヴァンダーヴェル
|
フェラーリ
|
375 tw
|
フェラーリ 375 4.5 V12
|
P
|
レグ・パーネル
|
3-4
|
ブライアン・ショウ・テイラー
|
4
|
ピーター・ホワイトヘッド
|
5
|
ユージェン・シャブー
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
ユージェン・シャブー
|
4
|
スクーデリア・ミラノ
|
マセラティ
|
4CLT/50ミラノ 4CLT/48
|
マセラティ 4CLT 1.5 L4s
|
P
|
オノフレ・マリモン
|
4
|
パコ・ゴディア
|
8
|
ファン・ホーバー
|
8
|
ジョー・ケリー
|
アルタ
|
GP
|
アルタ1.5 L4s
|
D
|
ジョー・ケリー
|
5
|
BRM
|
BRM
|
P15
|
BRM P15 1.5 V16s
|
D
|
レグ・パーネル
|
5, 7-8
|
ピーター・ウォーカー
|
5
|
ケン・リチャードソン
|
7
|
ハンス・スタック
|
7
|
ボブ・ジェラード
|
ERA
|
B
|
ERA 1.5 L6s
|
D
|
ボブ・ジェラード
|
5
|
ブライアン・ショウ・テイラー
|
ERA
|
B
|
ERA 1.5 L6s
|
D
|
ブライアン・ショウ・テイラー
|
5
|
スクーデリア・アンブロジアーナ
|
マセラティ
|
4CLT/48
|
マセラティ 4CLT 1.5 L4s
|
D
|
デヴィッド・マレー
|
5-6
|
ジョン・ジェームズ
|
マセラティ
|
4CLT/48
|
マセラティ 4CLT 1.5 L4s
|
D
|
ジョン・ジェームズ
|
5
|
フィリップ・フォゼリンガム=パーカー
|
マセラティ
|
4CL
|
マセラティ 4CLT 1.5 L4s
|
D
|
フィリップ・フォゼリンガム=パーカー
|
5
|
ダンカン・ハミルトン
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
ダンカン・ハミルトン
|
5-6
|
トニ・ブランカ
|
マセラティ
|
4CLT/48
|
マセラティ 4CLT 1.5 L4s
|
P
|
トニ・ブランカ
|
6, 8
|
エリック・ラングレン
|
EL
|
スペシャル
|
フォード V8
|
-
|
エリック・ラングレン
|
6
|
エスクデリア・バンデランテス
|
マセラティ
|
4CLT/48
|
マセラティ 4CLT 1.5 L4s
|
P
|
チコ・ランディ
|
6, 8
|
チコ・ランディ
|
フェラーリ
|
375
|
フェラーリ 375 4.5 V12
|
P
|
チコ・ランディ
|
7
|
オスカ・オートモビリ
|
オスカ
|
4500G
|
オスカ 4500 4.5 V12
|
P
|
フランコ・ロル
|
7
|
ジョルジュ・グリニャール
|
タルボ・ラーゴ
|
T26C
|
タルボ 23CV 4.5 L6
|
D
|
ジョルジュ・グリニャール
|
8
|
ホアキン・パラシオ
|
マセラティ
|
4CLT/48
|
マセラティ 4CLT 1.5 L4s
|
P
|
ホアキン・パラシオ
|
8
|
1951年のドライバーズランキング
|
色 |
結果
|
金色 |
勝者
|
銀色 |
2位
|
銅色 |
3位
|
緑 |
ポイント獲得
|
青
|
完走
|
† 完走扱い(全周回数の90%以上走行)
|
規定周回数不足(NC)
|
紫 |
リタイア(Ret)
|
赤
|
予選不通過(DNQ)
|
予備予選不通過(DNPQ)
|
黒 |
失格(DSQ)
|
白
|
スタートせず(DNS)
|
レース中止(C)
|
水色
|
プラクティスのみ(PO)
|
金曜日テストドライバー(TD) 2003年以降
|
空欄
|
プラクティス出走せず(DNP)
|
除外 (EX)
|
到着せず (DNA)
|
欠場 (WD)
|
|
- 斜体:ファステストラップ (1ポイントが与えられた)
- 太字:ポールポジション
- † 順位は2名以上の同じ車両を使用したドライバーに配分された。
- ベスト4戦のみがポイントランキングに数えられた。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。
ノンタイトル戦結果
出典
- ^ 1974 FIA Yearbook, Grey section, page 118
- ^ a b c d e f g h i j 『F・1 サーカスのヒーローたち』p.124。
参考文献
外部リンク
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1950年代 | |
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1960年代 | |
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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